「手書きやエクセルでの現金管理に限界を感じている」「計算ミスや転記漏れをなくして、正確に管理したい」。現金出納帳のアナログ管理にお悩みなら、会計ソフトの導入をおすすめします。
シンプルに現金管理ができるソフトから確定申告まで一気通貫で終わらせられる製品まで、合計8製品を紹介します。
比較表もあるので、特徴や価格などをチェックして、事業にマッチした現金出納帳作成ソフトや会計ソフトを見つけましょう。
現金出納帳ソフトおすすめ8選比較表
現金出納帳が作成できるおすすめの製品を紹介します。費用や特徴、青色申告への対応など複数の観点から自社にマッチしたソフトを選びましょう。
| 製品名 | 初期費用 | 年払い料金 | 特徴 | 青色申告対応 |
|---|---|---|---|---|
| ちまたの会計 | 0円 | 0円 | 事業利益を目的としない団体の会計業務に特化 | × |
| フリーウェイ経理Lite | 0円 | 0円 | 永久無料のWindows向け会計ソフト | × |
| かるがるできる出納26 | 5,500円 | – | 簡単に帳簿付けだけをしたい人におすすめの買い切りソフト | × |
| 現金出納帳6 | 3,288円 | – | 紙の帳簿そのものな入力画面で紙からの移行も簡単 | × |
| ジョブカンDesktop 現金・預金出納帳 23 | 3,300円(DL版),3,960円(パッケージ版) | – | 勘定科目をリストから選択することで入力ミスを防止。作業の迅速化が可能 | × |
| freee会計 | 0円 | 11,760円~ | 会計の知識がなくても青色申告まで完結できる会計ソフト | ○ |
| マネーフォワード クラウド会計 | 0円 | 10,800円~ | 2,300以上もの金融機関と連携でき取引データを自動取得 | ○ |
| やよいの青色申告オンライン | 0円 | 11,330円~ | 青色申告に強みを持つ会計ソフト。これ1つで青色申告特別控除の満額控除を狙える | ○ |
青色申告による、最大65万円の青色申告特別控除の適用を考えている場合は、青色申告の申請まで完結するソフトを選ぶことをおすすめします。おすすめの青色申告ソフトについては関連記事でさらに詳しく解説しています。
課題別・あなたにおすすめの現金出納帳ソフト
解決したい課題によって、おすすめの現金出納帳ソフトは異なります。今回は3つのパターンを例に、おすすめの現金出納帳ソフトを紹介します。
コストゼロで試すなら「ちまたの会計」「フリーウェイ経理Lite」
「現金出納帳を作りたいけれど、新しくソフトを購入する余裕がない」という場合は、ちまたの会計やフリーウェイ経理Liteなど、無料で利用できるソフトを試すことをおすすめします。
この2製品は、期間の制限なく無料で利用できるので「トライアル期間中に機能を確かめないといけない」というようなプレッシャーもありません。
現金管理のみを行うなら「かるがるできる出納26」「現金出納帳6」「ジョブカンDesktop 現金・預金出納帳23」
「とりあえず現金の管理だけを行いたい」という場合は、かるがるできる出納26や現金出納帳6、ジョブカンDesktop 現金・預金出納帳 23など、出納帳作成に特化したソフトがおすすめです。
これらは買い切り型と呼ばれる、1度購入すれば永続的に利用できるソフトです。初回にまとまった費用が必要である点に注意が必要ですが、2~3年ほど利用するのであれば十分に元を取れます。
確定申告まで一気通貫で終わらせるなら「freee会計」「マネーフォワード クラウド会計」「やよいの青色申告オンライン」
現金出納帳を作成する理由に、確定申告の作業負担軽減があるのなら、確定申告(青色申告)まで一気通貫で行えるクラウド型会計ソフトがおすすめです。
freee会計やマネーフォワード クラウド会計、やよいの青色申告オンラインは、青色申告を行う際に特におすすめの会計ソフトです。
おすすめの現金出納帳ソフト8選
現金出納帳の作成を効率化する、おすすめのソフトは以下の8製品です。
無料の現金出納帳ソフト
買い切り型の現金出納帳ソフト
クラウド型の現金出納帳ソフト
「ちまたの会計」
- PTAやサークルなど非営利団体向けに特化
- 会計知識がなくても家計簿感覚で直感的に操作可能
- スマートフォンやタブレットからも入力・閲覧が可能
PTAや自治会、サークル活動などの非営利団体向けに設計されたクラウド型会計ソフトです。会計や簿記の知識がなくても、家計簿のような感覚で直感的に操作できるシンプルな画面をしています。
PCのほかスマートフォンからも入力でき、隙間時間でも作業可能です。
ただし、営利目的の事業会計(請求書発行や税務計算)には対応しておらず、利用は非営利団体に限定されます。
| 初期費用 | 0円 |
| 年払い費用 | 0円 |
| 対応デバイス | WindowsPC,mac,iPhone,Android,各種タブレット端末 |
| 主な自動化・効率化機能 | 帳簿自動作成 |
「フリーウェイ経理Lite」
- Windowsユーザー向けの永久無料で利用できる会計ソフト
- 出納帳形式と簿記に準拠した仕訳形式の両方に対応
- 無料版でも総勘定元帳や決算書類を作成可能
個人事業主や小規模法人を対象としたWindows専用の会計ソフトです。コストを最小限に抑えたい場合に適した「Lite」版は、永続的に無料で利用できます。
入力は現金出納帳のような形式と、簿記に準拠した仕訳形式の両方に対応しています。無料ながら総勘定元帳や決算書類まで作成できますが、「Lite」版では電話やメールサポート、金融機関との明細同期機能は利用できない点に注意が必要です。
| 初期費用 | 0円 |
| 年払い費用 | 0円 |
| 対応デバイス | WindowsPC |
| 主な自動化・効率化機能 | CSVインポート |
「かるがるできる出納26」
- 初期費用のみで利用できる買い切り型
- 手書きの帳簿に近い分かりやすい入力画面で直感的に操作可能
- 現金・預金出納帳に加え、売掛帳と買掛帳の作成にも対応
簡単・便利な操作性を追求した、税込5,500円のWindows専用出納帳ソフトです。
手書きの帳簿と同じような分かりやすい入力画面が特徴で、はじめて業務ソフトを使う人でも直感的に操作できます。
毎月決まった取引を自動で記帳できる「繰返機能」を搭載し、入力の手間と記帳漏れを防げる点が特徴です。現金・預金出納帳のほか、売掛帳や買掛帳の作成にも対応しています。
| 初期費用 | 5,500円 |
| 年払い費用 | – |
| 対応デバイス | WindowsPC |
| 主な自動化・効率化機能 | 繰返機能 |
「現金出納帳6」
- 低価格で導入できるシンプルな買い切り型ソフト
- 日々の収支記録に特化し、実際の帳簿に近いレイアウトで入力可能
- 科目・摘要リストからの選択入力に対応し、手間を削減
日々の収支記録に特化した、非常にシンプルな買い切り型のWindows専用ソフトです。入力画面は実際の帳簿に近いレイアウトで、直感的に操作できます。
あらかじめ登録された科目や摘要を選択して入力できるため手間が省けます。データは1年単位で管理され、他社ソフトとのデータ互換性はないため、主に簡単な記録のみを目的とする場合に適しています。
| 初期費用 | 3,288円 |
| 年払い費用 | – |
| 対応デバイス | WindowsPC |
| 主な自動化・効率化機能 | 帳簿形式の入力画面 |
「ジョブカンDesktop 現金・預金出納帳 23」
- 初心者でも簡単な「らくらく記帳」を採用した買い切り型ソフト
- 入力データが総勘定元帳や仕訳日記帳へ自動で転記される
- 現金・預金出納帳のほか、売掛帳や買掛帳の作成にも対応
法人と個人事業主の双方に対応できる、Windows専用の買い切り型出納帳ソフトです。
科目を選択して金額を入力するだけの「らくらく記帳」が特徴で、簿記の知識がなくても使用できます。入力したデータは関連する帳簿(総勘定元帳や仕訳日記帳)へ自動で転記されるため、二重入力の手間がありません。売掛帳や買掛帳なども追加で作成することが可能です。
| 初期費用 | 3,960円 |
| 年払い費用 | – |
| 対応デバイス | WindowsPC |
| 主な自動化・効率化機能 | 簡易帳簿入力 |
「freee会計」
- 銀行口座やクレジットカードと連携し、取引明細を自動で取得
- AIが勘定科目を推測し、仕訳作業を自動化
- 日々の記帳から確定申告書類の作成まで一気通貫で対応
個人事業主から中小企業まで幅広く対応する統合型クラウド会計ソフトです。
銀行口座やクレジットカードと連携し、取引データを自動で取り込みます。AIが勘定科目を提案するため、簿記の知識が少なくても仕訳作業ができるのが特徴です。
スマートフォンのカメラで撮影した領収書の自動読み取りにも対応しており、日々の記帳から決算書や申告書の作成まで、経理業務全体を効率化します。
| 初期費用 | 0円 |
| 年払い費用 |
|
| 対応デバイス | WindowsPC,mac |
| 主な自動化・効率化機能 | 金融機関との連携、AI仕訳 |
「マネーフォワード クラウド会計」
- 2,300以上の金融関連サービスと連携し明細を自動取得
- AIが仕訳候補を自動作成し、手入力の手間とミスを大幅に削減
- 日々の仕訳データからワンクリックで決算書を自動作成
法人と個人事業主双方に対応できるクラウド型会計ソフトです。
銀行やクレジットカード、電子マネー、POSレジなど多岐にわたるサービスと連携し、取引明細を自動で取得します。
取得したデータをもとにAIが勘定科目を提案し、仕訳候補を自動作成します。日々の仕訳データからワンクリックで決算書を自動作成できるため、経理業務全体を効率化し、手入力によるミスを削減します。
| 初期費用 | 0円 |
| 年払い費用 |
|
| 対応デバイス | WindowsPC,mac |
| 主な自動化・効率化機能 | 金融機関との連携、AI仕訳 |
「やよいの青色申告オンライン」
- 個人事業主の青色申告に特化したクラウド会計ソフト
- 銀行明細やクレジットカードの取引データを自動で取り込み、AIが仕訳を提案
- スマートフォンアプリでのレシートや領収書スキャン(OCR)による自動仕訳に対応
個人事業主の青色申告に特化したクラウド型会計ソフトです。簿記の知識がなくても、簡単な入力や質問に答える形式で、青色申告に必要な複式簿記の帳簿が自動で作成できます。
銀行明細やクレジットカードの取引データを自動で取り込み、AIが仕訳を提案する「スマート取引取込」を搭載しています。
スマホアプリで撮影したレシートの自動読み取りにも対応し、確定申告までをサポートします。
2025年10月現在、1年間無料キャンペーンが実施されています。使い勝手を試すチャンスなので、活用することをおすすめします。なお、最上位プランの「トータルプラン」は初年度半額キャンペーンである点に注意してください。
| 初期費用 | 0円 |
| 年払い費用 |
|
| 対応デバイス | WindowsPC,mac |
| 主な自動化・効率化機能 | 金融機関との連携、AI仕訳 |
現金出納帳は会計ソフトでも作れる
現金出納帳の作成に特化したソフトウェアを使わずとも、会計ソフトに仕訳を記入すれば自動的に現金出納帳が作成できることが多いです。
会計ソフトを活用することで、現金出納帳を作成するだけでなく、確定申告や決算申告などの業務も効率化できます。
現金出納帳ソフトの選び方
現金出納帳を作成できるソフトを選ぶときは、以下の5項目に注意しましょう。
以上の5項目に注意することで、はじめて会計ソフトを導入する場合でもミスマッチを防げます。
銀行口座など金融機関と連携できるか
銀行口座やクレジットカードとの連携機能は、業務効率化に直結する必須機能です。連携機能がないソフトを選ぶと、通帳や利用明細を見ながら、すべての取引を一件ずつ手入力する必要があります。
この作業は時間がかかるだけでなく、金額の打ち間違いや日付の誤入力、転記漏れといったミスが起こる最大の原因となります。
金融機関との連携機能があれば、銀行の入出金明細やカードの利用履歴データが自動でソフトに取り込まれます。これにより、面倒な手入力作業そのものが不要になり、経理の負担を劇的に軽減できます。
また、ヒューマンエラーの発生源を断ち切れるため、会計データの正確性が飛躍的に向上します。リアルタイムで資金状況を把握できる点も大きなメリットです。
取引内容入力時の補助機能が充実しているか
簿記の知識が少ない初心者にとって、入力補助機能の充実は非常に重要です。データが連携されても、その取引が「消耗品費」なのか「事務用品費」なのかといった「勘定科目」を正しく判断するのは難しい作業です。補助機能が不十分だと、担当者の判断にバラつきが出てしまい、データの信頼性が低下します。
近年の会計ソフトは、AIが取引内容や取引先名から勘定科目を自動で推測し、提案する機能が充実しています。利用者はその提案を確認するだけでよいため、専門知識がなくても直感的に作業を進められます。
さらに、家賃や公共料金といった毎月発生する定型取引は、「自動登録ルール」を設定することで、仕訳作業を完全に自動化することも可能です。
総勘定元帳に自動反映されるか
現金出納帳に入力した内容が、総勘定元帳や試算表、損益計算書といった他の重要な帳簿に自動で反映されるかは必ず確認しましょう。
帳簿への自動反映機能がないと、現金出納帳の内容を総勘定元帳へひとつひとつ書き写す「転記」という作業が発生します。この転記作業は、会計業務の中で最もミスが起こりやすく、桁の写し間違いや転記漏れが1つあるだけで、帳簿全体の数字が合わなくなってしまいます。
自動反映されるソフトなら、取引データを一度入力するだけで、関連するすべての帳簿がリアルタイムで更新されます。転記ミスが構造的になくなり、データの信頼性が保証されます。また、いつでも最新の経営状況を正確に把握でき、確定申告書の作成も格段に楽になります。
税制や法律の改定に自動で対応してくれるか
インボイス制度や電子帳簿保存法など、経理に関する法制度は頻繁に改正されます。
法改正に対応していないソフトを使い続けると、税金の計算を間違えて仕入税額控除が受けられなくなったり、青色申告の承認が取り消されたりする深刻なリスクがあります。特にインストール型のソフトは、法改正のたびに追加費用を払ってバージョンアップ更新が必要になるケースもあります。
クラウド型の会計ソフトであれば、法改正が行われると提供元がシステムを自動で更新してくれます。利用者は追加費用や特別な作業をすることなく、常に最新の法律に準拠した状態でソフトを使い続けられるため、将来にわたって安心です。
事業の拡大に対応できるか
現在は個人事業主であっても、将来的に事業が成長して「法人成り」する可能性も考慮することは重要です。
個人事業主向けの安価なソフトは、法人化すると必要になる部門別会計や複数人での同時アクセスといった機能に対応していない場合があります。その結果、事業が成長したタイミングで、高機能なソフトへの「乗り換え」が避けられなくなります。
会計ソフトの乗り換えは、過去のデータを新しいソフトへ移行する作業が非常に困難で、データが破損したり文字化けしたりするリスクを伴います。
導入時から
事業規模に応じたプランが用意されている拡張性の高いソフトを選んでおけば、法人化の際もプランを変更するだけで、使い慣れた環境と大切なデータをそのまま引き継げます。
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会計ソフトは製品によって特徴や機能もさまざま。「どの製品を選べばいいかわからない・・・」といった方も多いのではないでしょうか。
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