「無料と書いてあっても、結局どこかで課金されるのでは。申告書の作成まで、本当に無料でできるのか」
「パソコン作業は苦手。スマホだけで、レシート撮影から確定申告まで終わらせたい」
「青色申告で65万円控除を受けたいが、無料で青色・e-Taxまでいけるのはどれか」
こうした悩みを抱える個人事業主・フリーランスは少なくありません。結論から言えば、費用をかけなくても、記帳から確定申告書の作成、e-Tax送信まで無料で完結できる会計ソフトはあります。
国税庁の発表によると、令和6年分ではe-Tax提出者のうち約408万人がスマホから申告書を作成しており、スマホ・アプリだけで確定申告まで無料で終えられる製品も増えてきました。
この記事では、無料で使える会計ソフトを9本厳選し、確定申告にどこまで無料で対応できるのかを、選び方とあわせて解説します。
会計ソフト選びなら、ぜひミツモアをご利用ください。欲しい機能などの各項目を画面上で選択するだけで、ぴったりの製品を最短1分で自動診断。理想の会計ソフトが見つかります。
無料で使える会計ソフト目的別3選
無料の会計ソフトは数が多く、どれを選べばよいか迷いがちです。まずは目的別に、無料で使える代表的な3製品を紹介します。
スマホひとつで確定申告まで終わらせたいなら【FinFin確定申告】
レシート撮影による自動仕訳から確定申告書の作成まで、スマホアプリだけで進められます。青色申告や白色申告の両方に対応し、簿記に不慣れでも画面の案内どおりに進めるだけで申告書を作成できます。ただし無料プランで確認できるのは金額の一部がマスク表示されたプレビューまでで、提出用の印刷やe-Tax送信には有料プランへの切り替えが必要です。
詳細は確定申告FinFinで確認できます。
白色申告なら無料でつかえる【やよいの白色申告 オンライン フリープラン】
期間の定めなく無料で使えるフリープランがあり、インボイスや電子帳簿保存法にも対応します。青色ほど手間をかけず、まずは無料で記帳と申告に慣れたい人に向いています。
詳細はやよいの白色申告 オンライン フリープランで確認できます。
スマホで手軽に記帳から始めたいなら【Taxnote】
レシートや現金払いを家計簿の感覚でスマホから入力でき、月15件までの仕訳なら期間の縛りなく無料で使えます。ただし確定申告書を作成する機能はなく、帳簿を国税庁の確定申告書等作成コーナーや別の会計ソフトに取り込んで申告します。
詳細はTaxnoteで確認できます。
いずれも無料で使い始められる製品です。3製品の違いは下の比較表で、各製品の詳しい機能は後述のずっと無料で使える会計ソフトおすすめ3選で確認してください。
無料で使える会計ソフト目的別3選比較表
間の定めなく無料で使い続けられる3製品を、無料でどこまで確定申告に対応できるかを軸に、確定申告書の作成、青色申告・白色申告への対応、スマホアプリ、インボイスや電子帳簿保存法への対応で整理しました。なお、やよいの青色やfreee、マネーフォワードなど、初年度無料や無料トライアルで使える定番の会計ソフトは、記事後半の無料トライアルで確定申告まで試せる会計ソフトで別途紹介します。
| 製品名 | 無料区分 | 確定申告書の作成 | 青色申告 | 白色申告 | スマホアプリ対応(iOSやAndroid) | インボイス対応 | 電子帳簿保存法対応 |
| やよいの白色申告 オンライン フリープラン | 永年無料 | ○ | ― | ○ | iOS・Android | ○ | ○ |
| 確定申告FinFin | 一部無料 | ○ | ○ | ○ | iOS・Android | ― | ― |
| Taxnote | 一部無料(月仕訳15件まで) | ―(他ソフトで作成) | ○ | ○ | iOS・Android | ― | ― |
※「―」:公式Webサイトに記載なし。確定申告FinFinの無料プランは申告書のプレビュー確認まで無料で、金額の一部はマスク表示となり、全項目表示や印刷、e-Tax送信は有料。Taxnoteは記帳に特化し確定申告書の作成には対応しないため、帳簿を国税庁の確定申告書等作成コーナーや別の会計ソフトに取り込んで申告する。
ずっと無料で使える会計ソフトおすすめ3選
やよいの白色申告 オンライン フリープラン(弥生株式会社)
やよいの白色申告 オンラインは、白色申告に特化したクラウド確定申告ソフトです。
白色申告に必要な収支内訳書と確定申告書の作成から、e-Taxによる電子申告までを1つのソフトで進められます。iPhoneとAndroid両対応の公式スマホアプリを使えば、レシート撮影による自動仕訳や取引入力を出先で終えられ、マイナンバーカード対応のスマホがあれば電子申告までスマホだけで完結できます。インボイス制度と電子帳簿保存法にも対応します。
フリープランはずっと無料で、白色申告に必要な機能をすべて費用ゼロで使い続けられます。有償プランに切り替えると、電話やチャットによる操作サポートを追加できます。
確定申告FinFin(会計バンク株式会社)
確定申告FinFinは、スマートフォンひとつで日々の記帳から確定申告書の作成まで進められる、確定申告アプリです。
iPhoneとAndroidのどちらにも対応し、レシートをカメラで撮影すると自動で仕訳を作成します。青色申告と白色申告の両方に対応し、青色申告なら65万円の控除に対応した書類づくりができます。マイナポータルとの連携で、控除に必要な情報の取り込みもできます。
無料プランでは、記帳から確定申告書のプレビュー確認までを費用をかけずに試せます。ただし主要な金額はマスクされ、そのままの印刷や提出はできません。全項目の表示やPDFダウンロード、提出用の印刷、消費税の申告、e-Taxでの送信は有料プランが必要で、料金はWeb決済で年7,887円からです。
Taxnote(freee株式会社)
Taxnoteは、家計簿の感覚で手軽に記帳できる、スマートフォン向けの会計アプリです。
iPhoneとAndroidに対応し、パソコンを使わずスマートフォンやタブレットだけで記帳できます。入力したデータは複式簿記の帳簿として出力でき、青色申告と白色申告のどちらにも使えます。ただし確定申告書を作成する機能はなく、帳簿をほかの会計ソフトに取り込んで申告します。
月15件までの仕訳登録なら、期間の縛りなく無料で使えます。件数を増やすなら月292円(年3,500円)のTaxnoteプラスに切り替えます。なお2027年6月1日にサービス終了が告知されており、長く使う方は乗り換え先も検討しておくと安心です。
無料トライアルで確定申告まで試せる会計ソフト6選
ここまで紹介した「ずっと無料」の会計ソフトは、費用をかけずに記帳や確定申告を始められるのが魅力です。一方で、青色申告で65万円控除まで受けたい、口座連携やAIで仕訳をもっと自動化したいといった場合は、有料プランの機能が役立ちます。
そこで選択肢になるのが、初年度無料や一定期間の無料トライアルです。まずは無料で使い勝手を確かめ、確定申告まで一通り試したうえで、足りなければ有料プランに切り替える。この進め方なら、費用のムダなく自分に合うソフトを見極められます。
ここでは、記帳から青色申告書の作成・e-Tax送信・インボイスまで無料で試せる会計ソフトを6本紹介します。トライアル期間や無料で使える範囲は製品ごとに異なるため、期間終了後の料金とあわせて確認しましょう。
やよいの青色申告 オンライン セルフプラン(弥生株式会社)
やよいの青色申告 オンラインは、個人事業主向けのクラウド青色申告ソフトです。
複式簿記の記帳から青色申告決算書と確定申告書の作成、e-Taxによる電子申告までを1つのソフトで完結できます。公式スマホアプリはiPhoneとAndroidに対応し、マイナンバーカード対応のスマホがあれば、65万円の青色申告特別控除を狙う電子申告まで進められます。
セルフプランは初年度無料で使え、翌年以降は年額の有償プランに切り替えて継続できます。インボイス制度と電子帳簿保存法にも対応します。
freee会計 スターター(freee株式会社)
freee会計は、初心者でも確定申告を進めやすいクラウド会計ソフトです。
銀行口座やクレジットカードの連携による自動記帳と、質問に答える形式での確定申告書作成が特徴です。iPhoneとAndroidの公式アプリを使えば、レシート撮影から記帳、e-Taxによる電子申告までスマホで進められます。
スターターは確定申告に必要な機能をそろえた基本プランで、30日間の無料お試しのあとは有償プランに切り替えて継続できます。消費税申告やインボイス制度への対応には、上位のスタンダードプラン以上が必要です。
マネーフォワード クラウド確定申告 パーソナル(株式会社マネーフォワード)
マネーフォワード クラウド確定申告は、個人事業主の確定申告に特化したクラウド会計ソフトです。
青色申告と白色申告のどちらにも対応し、e-Taxによる電子申告までスマホアプリで完結できます。AI-OCRで領収書を読み取って仕訳候補を作り、銀行口座やクレジットカードとの連携で記帳の手間を抑えられます。
パーソナルは1カ月無料で試せ、以降は年払い月額1,280円からの有償プランで継続できます。青色申告の65万円控除やインボイス制度、電子帳簿保存法にも対応します。
円簿会計(株式会社円簿インターネットサービス)
円簿会計は、仕訳帳や試算表、決算報告書の作成に対応する、クラウド型の会計ソフトです。
WindowsとMacに加え、スマートフォンやタブレットのブラウザからも使え、場所を選ばず記帳を進められます。法人の決算書作成にも対応しており、個人事業主の記帳から小規模法人まで幅広く使える点が特徴です。
登録から1年間は費用をかけずに利用できます。次に紹介する円簿青色申告と同じ運営で、こちらは会計全般を扱う位置づけです。
円簿青色申告(株式会社円簿インターネットサービス)
円簿青色申告は、青色申告に必要な帳簿づくりに対応する、クラウド型の申告ソフトです。
複式簿記での記帳から、青色申告の65万円控除に必要な書類の作成までを進められます。iOSやAndroid専用のアプリはありませんが、ブラウザを通じてパソコンやタブレット、スマートフォンから操作できます。
新規登録から1年間は無料で使えます。会計全般を扱う円簿会計に対し、こちらは青色申告に特化している点が違いです。
KiCHO(株式会社シスプラ)
KiCHOは、請求書や領収書などの証憑を読み取り、自動で仕訳を作成するクラウド型のツールです。
スマートフォンで撮影した証憑をもとに仕訳を起こせるため、記帳の手間を抑えられます。インボイス制度にも対応し、控除の割合を踏まえた仕訳を自動で計算します。作成した仕訳は、連携する会計サービスへ引き継いで確定申告に活用できます。
30日間の無料トライアルで試せて、期間中に自動で課金されることはありません。継続して使う場合は、1アカウント月額2,200円からです。
無料で確定申告できる会計ソフトの選び方
無料の会計ソフトには、期間の定めなく使えるずっと無料の製品と、初年度無料や一定期間の無料トライアルで確定申告まで試せる製品があります。
どちらも費用をかけずに確定申告を進められるため、ここでは両方を対象に、無料の範囲で自分に合う一本を見極める選び方を紹介します。なお、無料で使える期間や範囲は製品ごとに異なるため、各製品の無料区分をあわせて確かめておきましょう。
個人の確定申告に必要な機能が無料でそろうかで選ぶ
会計ソフトを無料で選ぶときは、記帳から確定申告書の作成、e-Tax送信までを無料でカバーできるかをまず確認します。ミツモアデータ(2026年4月から6月)によると、個人が検討している機能で多いのは確定申告書の作成で約8割を占めます。
記帳だけできても申告書作成が有料オプション扱いだと、確定申告のたびに費用が発生してしまいます。無料プランで帳簿づけと確定申告書のプレビュー確認まで対応する確定申告FinFin、初年度無料で利用できるやよいの青色申告 オンライン、永年無料で白色申告に対応するやよいの白色申告 オンラインなどが候補です。
FinFinの無料プランは申告書のプレビュー確認まで(金額の一部はマスク表示)で、全項目の表示やe-Tax送信には有料プランへの切り替えが必要な点も押さえておきましょう。
青色申告か白色申告か、申告方式で選ぶ
自分がどの申告方式で確定申告をおこなうかによって候補が変わります。青色申告は複式簿記による記帳が必要で、1年間で65万円の青色申告特別控除を受けられます。
国税庁の案内では、65万円控除にはe-Taxによる電子申告か、一定の要件を満たして帳簿を電子データで保存する優良な電子帳簿保存のいずれかが必要とされており、これを満たさない場合は55万円控除にとどまります。e-Tax送信まで無料でおこなえる製品を選ぶことが重要です。
青色申告に無料または無料トライアルで対応するのは、初年度無料で使えるやよいの青色申告 オンライン、無料お試し期間で青色申告を試せるfreee会計やマネーフォワード クラウド確定申告、無料プランで申告書のPDF作成まで対応する確定申告FinFinなどです。青色申告にこだわらず白色申告でシンプルに済ませたい場合は、やよいの白色申告 オンラインが候補です。
副業で雑所得のみを申告する方、開業初年度で複式簿記に不安がある方は、白色申告からはじめて翌年以降に青色へ切り替える道も検討してみてください。
スマホやアプリだけで記帳から申告まで完結できるかで選ぶ
スマホひとつで一連の作業をおこなえる代表格は確定申告FinFinで、レシート撮影から仕訳、青色申告決算書の作成・プレビュー確認までスマホ内で無料対応し、全項目の表示やe-Tax送信までおこなう場合は有料プランへの切り替えが必要です。
日々の記帳を家計簿のような感覚で入力したい方にはTaxnoteが向いており、帳簿づけに特化した設計で、決算書や確定申告書の作成は連携先や国税庁の作成コーナーでおこなえます。口座やクレジットカードとの自動連携を重視するならfreee会計やマネーフォワード クラウド確定申告のスマホアプリも有力な候補です。
インボイスや電子帳簿保存法に無料で対応できるかで選ぶ
無料の会計ソフトを選ぶうえで、インボイス制度と電子帳簿保存法に無料の範囲で対応できるかも大切な確認ポイントです。
両制度に無料トライアルで対応状況を確かめられるのは、30日間じっくり試せるfreee会計、1カ月の無料期間で操作感を確認できるマネーフォワード クラウド確定申告、インボイスの自動仕訳を30日間の無料お試しで確かめられるKiCHOなどがあげられます。無料プランでどこまで対応できるかは製品差が大きいため、公式Webサイトで機能範囲を確かめておくと安心です。
無料の会計ソフトのデメリット
確定申告書の作成やe-Tax送信が無料で完結しないことがある
無料の会計ソフトは費用を抑えられる反面、対応しにくい領域もあります。青色申告特別控除65万円を受けるにはe-Taxによる電子申告か優良な電子帳簿保存が必要で、申告書作成やe-Tax送信が有料プランに限定される製品では、無料のままでは要件を満たせません。
たとえば、無料プランでは記帳や決算書の作成まではできても、確定申告書の作成そのものは有料プランや別ソフトが前提、という製品もあります。その場合は、記帳データを国税庁の確定申告書等作成コーナーや別の会計ソフトに移して申告する手間がかかります。また、仕訳件数の上限や、法人決算や部門別会計、給与計算といった個人の確定申告を超える機能も、無料の範囲では制限されがちです。
翌年から有料になる製品があり、データを引き継げるとは限らない
無料で使い続けたいなら、翌年以降も無料の範囲が変わらないかを事前に確かめておきましょう。永年無料の製品と、初年度のみ無料で翌年から有料になる製品では、費用ゼロを続けられるかが大きく変わります。
将来ソフトを乗り換える可能性も考え、記帳データをCSVなどで持ち出せるかも確認しておくと安心です。エクスポートに対応していれば、無料の製品から別の無料製品へ移る際もデータを引き継ぎやすくなります。
電話やチャットのサポートは有料プランに限られることが多い
クラウド型の会計ソフトなら、帳簿データは提供企業のサーバーに自動でバックアップされるため、無料プランでもパソコンの故障でデータを失うリスクは抑えられます。ただし電話やチャットのサポートは有料プラン限定の製品が多いため、ヘルプページやガイドが充実した製品を選ぶと、はじめての確定申告でも自力で進めやすくなります。
無料の会計ソフトで足りなくなったときの選択肢
無料プランではじめても、取引量が増えたり法人化を検討する段階になると、無料範囲では手が足りなくなる場面が出てきます。その場合は、同じ製品の有料プランに切り替える、無料トライアルで有料版を試す、あるいは税理士に依頼するといった選択肢があります。会計ソフトで自力で進めるか、費用をかけて人に任せるかは、事業規模や手間との兼ね合いで考えるとよいでしょう。
無料と無料トライアルは別物で、トライアルは期間限定で有料機能を体験できる位置づけです。個人事業主として費用対効果の高い有料製品を検討したい方は、個人事業主向けの会計ソフト比較記事もあわせて参考にしてください。
ぴったりの会計ソフト選びはミツモアで

会計ソフトは製品によって特徴や機能もさまざま。「どの製品を選べばいいかわからない・・・」といった方も多いのではないでしょうか。
そんなときはミツモアにおまかせ。最短1分の自動診断で、ぴったりの会計ソフトが見つかります。
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