「長年Excelで給与計算をしてきたが、法改正が複雑すぎて限界」「すぐにソフトを導入したいが、従業員が少ないので費用はかけたくない」導入や乗り換えの前に、操作性や自社の給与規定にあうか確かめたいところです。
期間や人数を問わず、無料で使える給与計算ソフトはあります。勤怠データの入力や連携だけで、基本給や各種手当、税金や社会保険料を自動計算できるため、毎月何日もかかっていた業務を大幅に短縮できるでしょう。
無料で使える給与計算ソフトについて、メリットと注意点を含めて紹介します。
給与計算ソフト選びなら、ぜひミツモアをご利用ください。従業員数や欲しい機能などの各項目を画面上で選択するだけで、ぴったりの製品を最短1分で自動診断。理想の給与計算ソフトが見つかります。 |
無料で使える給与計算ソフトの導入メリット
無料の給与計算ソフトを導入するメリットは、下記3点です。
最新の法改正に自動アップデートで対応できる
労務や税務の専門知識が不足していても、法規制に準拠した正確な給与計算を行える点がメリットのひとつです。2026年は所得税の基礎控除引き上げや子ども・子育て支援金の天引き開始、秋には社会保険の適用拡大と制度改正が連続します。
法改正を手作業やExcelの数式変更で乗り切ろうとすると、料率の適用ミスが発生する可能性が高くなるでしょう。クラウド型システムならベンダー側が法改正にあわせて自動アップデートするため、経営者は法的なリスクを気にせず事業に集中できます。
手作業による計算ミスや明細発行の工数を削減できる
無料の給与計算ソフトを導入すれば、アナログな転記や手計算の業務フローを刷新し、労務管理全体の生産性向上につながります。従業員の勤怠データや設定した支給基準をもとに、基本給や各種手当、社会保険料、所得税を自動算出できるでしょう。
従来は紙で印刷して手渡ししていた給与明細をWeb明細化し、従業員のスマートフォンやPCへオンラインで一斉配信する仕組みも構築可能です。毎月の締め作業期に業務に忙殺されていた経営者や担当者の工数を大幅に削減し、本来注力すべきコア業務へリソースを再配分できます。
固定費を発生させずに自社の業務適合性を検証できる
毎月の固定費発生に強い抵抗があるスタートアップや小規模企業でも、財務的なリスクを負わずに自社にあう給与計算ソフトを見極められるのもメリットのひとつです。無料プランや期間限定の試用枠を活用すれば、実際の作業画面の操作性や自社の就業規則、手当の仕様との適合性を実機で検証できます。
既存の勤怠管理システムからのデータ取り込みがスムーズか、担当者が迷わず操作できるかといった実務上の相性を事前に評価できるため、有料システムを導入した後に自社の運用にあわず破綻するミスマッチを防げるでしょう。
無料で使える給与計算ソフト導入時の注意点
無料の給与計算ソフトを導入するにあたって、実務では次の3点に注意が必要です。
人数制限の超過による突発的な費用負担が発生する
無料の給与計算ソフトを継続して運用する際、システムごとに設けられた登録人数の上限に注意が必要です。多くの永久無料型ツールは利用可能な従業員数を5人や10人までと定めており、制限を1名でも超えると自動で有料プランに切り替わります。
2026年10月の社会保険適用拡大にともない、短時間労働者の被保険者化や雇用の見直しを迫られる企業も少なくありません。将来の増員計画を無視して目先の無料枠だけに依存していると、予期せぬタイミングで維持費が上がります。
年末調整機能が未搭載の場合がある
月次の給与計算は行えても、無料ソフトの中には年末調整に非対応の製品や、有料オプションの契約を求めるシステムが存在します。年末調整は計算が非常に複雑で、この部分だけを手作業や別シートで補おうとすると、税額の還付や追納の誤りを招く可能性があります。
源泉徴収票の発行まで追加費用なしで完結させたい場合は、試用段階で機能が無料範囲に含まれているか必ず確認しましょう。
給与関係データの保存期間が短い
労働基準法では、賃金台帳をはじめとする給与関係書類は5年間の保存が義務付けられています。無料版はデータの保持期間を30日間や3ヶ月間といった短期間に制限している製品が多いです。
法的な要件を満たすため、毎月の計算確定直後に必ず賃金台帳データをCSVやPDF形式で外部へ出力し、自社で安全に保管する実務フローを構築しましょう。
無料で使える給与計算ソフト比較表
初期費用と月額費用が無料の給与計算ソフトを選ぶにあたって、導入前に確認すべき項目は、下記のとおりです。
| 製品名 | 利用可能な人数 | 法改正への自動アップデートの可否 | 年末調整機能の有無 | 給与明細のペーパーレス化 | 勤怠データのCSV一括取り込みの可否 |
|---|---|---|---|---|---|
| フリーウェイ給与計算 | 5人 | ○(追加費用なしで常に最新の料率・税制を適用) | ○(無料プランのまま源泉徴収票の出力まで完全対応) | ○(PDF出力および従業員へのメール配信が可能) | ○(フリーウェイタイムレコーダー等のフォーマットからCSV連携) |
| ジョブカン給与計算 | 5人 | ○(2026年の税制改正や社保率改定にクラウド上で即座に適応) | ×(年末調整機能の利用には有料プランへの移行が必要) | ○(Web明細の閲覧およびPDF出力に対応 ※データ保存は30日間) | △(システム間の自動API連携は不可。他社データのCSV取り込みに対応) |
| PayBook | 10人 | ○(専門知識を必要とせず最新の税金・社会保険料を自動算出) | ×(無料プランは非対応。有料プランでデータ出力が可能) | ○(PDF出力および個別メール送信に対応 ※過去3ヶ月分のみ閲覧可能) | ○(他社勤怠システムからのCSVデータインポートに対応) |
| 円簿給与 | 人数制限なし | ○(子ども・子育て支援金の徴収や雇用保険料率の改定に対応) | ○(人数制限なく追加費用0円で年末調整まで完結) | ○(Web画面での閲覧、印刷、報告書機能での配布 ※広告表示あり) | ○(同社提供サービスとの連動のほか、CSV形式での一括取り込みに対応) |
※ミツモア調べ(2026年6月時点)
※仕様は2026年5月時点の公式サイトに掲載されているデータに基づきます。実際の運用にあたっては、各製品が設けているデータ保存期間などの詳細な制約条件を事前に確認してください。
無料で使える給与計算ソフトおすすめ4選
期間を問わず、初期費用や月額費用が無料で利用できる給与計算ソフトのおすすめ4製品の特徴について紹介します。
フリーウェイ給与計算(株式会社フリーウェイジャパン)
フリーウェイ給与計算は、株式会社フリーウェイジャパンが提供するクラウド型の給与計算ソフトです。従業員5人までであれば、期間の制限なく無料で利用できます。
無料プランでありながら、2026年の雇用保険料率改定などの法改正に自動対応するだけでなく、複雑な年末調整や源泉徴収票の出力まで追加費用なしで完結できるのもポイントです。作成した給与明細のPDF出力や従業員へのメール配信によるペーパーレス化もスムーズであり、フリーウェイタイムレコーダーなどの指定フォーマットを用いたCSV一括取り込みによる勤怠データの連携にも対応しています。
5人以下の環境において、コストを極限まで抑えつつ、法改正への確実な対応と労務管理のデジタル化を同時に達成したい小規模オフィスに最適です。
ジョブカン給与計算(株式会社DONUTS)
ジョブカン給与計算は、株式会社DONUTSが提供するクラウド型給与計算システムです。従業員数が5名以下の組織であれば期間の定めなく永年無料で導入でき、月次の給与や賞与の自動計算、Web給与明細およびPDFの作成に対応しています。
2026年の複雑な社会保険料率の改定や税制改正にもクラウド上で即座に適応する自動アップデート機能を標準装備しており、他社システムから出力した勤怠データのCSV一括取り込みも可能です。手入力による転記ミスや確認工数を大幅に削減する効果を発揮します。
まずは少人数の体制からスタートし、クラウドシステムを用いた正確な給与計算の型をコスト負担なく社内に定着させたいと考えている組織におすすめです。
PayBook(合同会社Pay-book.jp)
Paybookは、インストールが不要でブラウザ上で利用できる給与計算ソフトです。現役税理士事務所の監修のもとでシンプルな操作性が特徴で、フリープランの場合、従業員10人までなら無料枠が期間の制限なく利用できます。
労務の専門知識がなくても、最新の税制や社会保険料率に自動アップデートされたシステム上で、最短3分で正確な給与計算を完了できるのもポイントです。作成した給与明細のPDF出力や個別メール送信機能によるペーパーレス化が可能で、他社勤怠システムから出力したデータのCSV一括インポート機能を用いたスムーズな取り込みにも対応しています。
時給や日給の登録が非常に容易であるため、アルバイトやパートが多く、10人以下の規模感で手軽にWeb明細化を推進したい事業者に最適です。
円簿給与(株式会社円簿インターネットサービス)
円簿給与は、広告収益モデルの採用で従業員数5名まで無料で利用可能なクラウド型給与計算ソフトです。給与・賞与計算だけでなく、年末調整や源泉徴収票の作成、勤怠管理機能もセットで提供されているため、バックオフィス業務の基盤を一つのソフトで構築できます。
2026年度の雇用保険料率の改定や子ども・子育て支援金の徴収開始といった最新の法改正にも自動アップデートで即座に対応できるのもポイントです。より上位の運用を検討する際は、有料版の円簿プロへ移行することで、全銀振込データの出力やマイナンバーのクラウド管理といった高度な周辺機能が解放され、画面内の広告表示を消去して業務効率を高められます。
機能がシンプルでもよく、10名以上の組織規模でランニングコストを最小限に抑えたい事業者におすすめです。
無料で試せる主要な給与計算ソフト一覧表
期間限定で有料版の給与計算ソフトを無料で試せる主要6製品について、導入時の比較検討に直結する核心的な項目を一覧表にまとめました。
| 製品名 | 無料期間 | 初期費用(税込) | 月額最低料金(税込) | 利用可能人数 | 法改正への自動対応 | 年末調整機能の有無 | 給与明細のペーパーレス化 | 勤怠データのCSV取り込み可否 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 弥生給与 Next | 最大2ヶ月間 | 0円 | 3,300円~ | 5人まで | ○ | ○ | ○(Web配信、PDFダウンロード) | ○(CSV連携および弥生勤怠Next自動連携) |
| マネーフォワード クラウド給与 | 1ヶ月 | 0円 | 2,480円~ | 1人まで | ○ | ○ | ○(Web給与明細発行) | ○(CSV一括取り込みおよびクラウド勤怠連携) |
| KING OF TIME給与 | 30日間 | 0円 | 330円~ | 勤怠利用者全員 | ○ | ○ | ○(Web給与明細発行) | ○(CSV取り込みおよび勤怠管理自動連動) |
| 給与奉行クラウド | 30日間 | 0円 | 5,500円~ | 人数制限なし | ○ | ○ | ○(従業員マイページ配信・印刷) | ○(CSV取り込みおよび奉行シリーズ連動) |
| オフィスステーション給与 | 最大30日間 | 11万円 | 4,400円~ | 人数制限なし | ○ | ○ | ○(Web専用ページ一斉自動配信) | ○(CSV取り込みおよび外部API連携) |
| freee人事労務 | 30日間 | 0円 | 2,200円~ | 人数制限なし | ○ | ○ | ○(Web明細自動作成・アプリ即時配布) | ○(CSV取り込みおよび各種打刻データ連動) |
※ミツモア調べ(2026年6月現在)
※実際の導入時には、各製品の契約形態や最新の料金プランをベンダーへ直接確認することをおすすめします。
現在の従業員数や、既存の勤怠システムとのデータ連携の親和性、将来的な増員計画を見据えて参考データとして活用してください。
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