電子帳簿保存法の施行を受けて、会計ソフトを導入しようと考えている企業も多いのではないでしょうか。社内の電子化を進めれば、紙とデータの二重管理など非効率な業務をまとめて効率化できます。
そこで本記事では電子帳簿保存法に対応した会計ソフトの中から、おすすめの製品を9製品紹介。ぜひ、製品選びの参考にしてください。
電子帳簿保存法とは
改正電子帳簿保存法によって、2024年1月から電子取引データ保存の義務化が始まりました。正直、どのように変化したのか、どう対応すればよいかわからない……と思っている方も多いのではないでしょうか。ここでは電子帳簿保存法の目的と改正された点について、ポイントを絞って解説します。
電子帳簿保存法の目的
帳簿や領収書などを紙で保存する際の負担を軽減するために、それらを電子データとして保存することを認め、それに関わるルールを定めるのが電子帳簿保存法の目的です。電子帳簿保存法では初めから電子データの帳簿として保存して良いものと、紙の帳簿をスキャンして保存して良いものなどが定められており、それぞれの要件に応じて帳簿を作成・保存する必要があります。
電子帳簿保存法改正の注意点
2023年に改正された電子帳簿保存法では、2024年1月から請求書類を印刷して保管することができなくなりました。そのため、一部の例外を除いてすべての企業が、電子取引にかかるデータ保存をする必要があります。紙でのファイリングと異なり、慣れるまではデータの保存場所がごちゃごちゃになりすぐに見つからない場合もあるため、早めの対応が必要です。
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電子帳簿保存法対応の会計ソフトを導入するメリット
会計ソフトの導入によって電子帳簿保存法への対応が簡単になったり、ペーパーレス化の推進や会計業務の効率化につながったりします。内部統制の強化も実現するでしょう。
電子帳簿保存法に自動で対応してくれる
会計ソフトはタイムスタンプの付与や検索性の確保など、電子帳簿保存法への対応を自動でおこなってくれます。
そのため電子帳簿保存法が難しいと感じている人でも、安心して法改正に対応できますよ。
オフィスのペーパーレス化を推進
電子帳簿保存法に対応した会計ソフトを導入すれば、会計・経理に関する書類を、データで保管できるようになります。印刷や紙ベースでの保管が不要になるので、オフィスのペーパーレス化を進めることも可能です。
会計・経理業務の電子化は、コストダウンにもつながります。まず請求書などの書類を印刷するための用紙やプリンターのカートリッジ代、印刷にかかる電気代などのコストが抑えられます。また取引先に発送するための封筒などの消耗品代、郵送や宅配の費用も節約できます。
書類を保管するファイルやキャビネットも減らせるので、紙ベースで作成するものが多かった企業ほど、大幅なコストダウンが期待できるでしょう。
内部統制の強化にも役立つ
電子帳簿保存法に対応した会計ソフトを導入することで、タイムスタンプ(電子データが作成・変更された日時と、それ以降改ざんされていないことの証明)の付与や、アクセス制限が可能になります。
担当者が常時監視していなくても、データの改ざんや差し替えといった不正行為を防止できますよ。
電子帳簿保存法対応の会計ソフトの選び方
電子帳簿保存法に対応した会計ソフトを選ぶ際のポイントを解説します。
スキャナ保存要件に則った機能があるか
電子帳簿保存法のスキャナ要件へ対応するために、以下の2つのうちどちらかが搭載されているシステムを選びましょう。
①データ化した帳票にタイムスタンプを付与できる
②帳票データ内の訂正削除記録が残る(または訂正削除が不可能) |
上記どちらかの条件を満たしている製品では、紙で受領した帳票をデータ化し、原本として保管することができます。
紙の原本を破棄してもOKになるため、紙と電子の二重管理など煩わしい手間が発生しませんよ。
OCR機能が搭載されているか
紙の帳票を電子化するためのOCR機能が付いているか確認しましょう。
OCR機能はスマホカメラやスキャナーを通して、紙の文書をデータ化してくれる機能です。
取引先や取引年月日、取引金額を手入力いらずで電子化してくれるため、経理業務の大幅な省力化につながりますよ。
タイムスタンプ機能があるか
タイムスタンプの付与条件が変更されるため、それに自動で対応できるタイムスタンプ機能があるかも選定のポイントです。
タイムスタンプ機能があれば、より便利かつ確実にデータ化された日付を記録でき、電子帳簿の保存・管理が簡単になるでしょう。
電子帳簿保存法対応の会計ソフトおすすめ9選
電子帳簿保存法に対応している会計ソフトの中から、おすすめの9製品を紹介します。
「弥生会計オンライン」会計業務に不慣れな人も使いやすい
- 会計ソフト初心者におすすめ
- 取引データの自動取り込み、自動仕訳で入力入らず
- 決算書類や各種レポートを自動生成、経営面をアシスト
「弥生会計オンライン」は初めての人でも使いやすいクラウド会計ソフトです。
人気シリーズ「弥生」のノウハウを活かした、シンプルで分かりやすい機能と画面設計になっています。会計の知識が十分でない人でも安心して使えますよ。
取引データを取り込んで自動仕訳してくれるので、入力ミスの心配や仕訳で悩むことはありません。データを基にしたグラフレポートで、経営状況の把握を迅速におこなえます。
サポート体制が充実しているのも魅力です。操作面のサポートだけでなく、仕訳や消費税改正、帳簿作成時の疑問についてなど、経理業務に関する相談にも対応しています。
料金 | 2万6,000円/年〜 |
無料トライアル | 30日間(※1) |
OCR機能 | ◯ |
タイムスタンプ付与 | ◯ |
※1 起業から2年以内の事業者は60日間無料で利用可能。
「freee会計」組織の成長もサポートする豊富な機能
- さまざまなシステムと連携が可能、会計情報を一元化
- インポート機能や連携機能で、会計上のヒューマンエラーを減らす
- 経営状況の把握や決定が迅速にできるレポート付き
「freee会計」は会計業務におけるヒューマンエラーや、無駄な作業をなくして効率化します。またさまざまなレポート作成機能で、組織の成長促進にも一役買ってくれる会計ソフトです。
紙の帳票をインポートする機能や、自動仕訳機能、社内申請で使えるワークフローなどの機能を搭載しています。大幅な業務の簡略化とペーパーレス化が叶いますよ。
外部の多種多様なツールとも連携しているので、会計情報が一元化され、スピーディーで正確な処理が可能です。
また自動仕訳したデータを基に、月々の資金繰りや売上をレポート化してくれます。経営判断を迅速におこないたい企業にぴったりです。
料金 | 1,980円/月〜 |
無料トライアル | 30日間 |
OCR機能 | ◯ |
タイムスタンプ付与 | −(※1) |
※1「訂正・削除履歴の確保」の要件を満たしており、タイムスタンプなしで電子帳簿保存法に対応可能。
「ジョブカン会計」軽い操作性とシンプルな画面設計で使いやすい
- クラウドでもデスクトップ版のような軽い操作性を実現
- 決算書や固定資産台帳、消費税申告書をワンクリック作成
- 30日間のお試し期間中に、有料版の機能をすべて試せる
「ジョブカン会計」はパッケージソフトの操作性と、クラウドサービスの便利さを兼ね備えた会計システムです。場所を問わずアクセスできると同時に、デスクトップ版のような軽い操作性を実現しています。
キー操作だけで入力できるシンプルな画面は、直感的に操作可能です。入力したデータは、各帳簿や集計レポートなどにそのまま反映されるので、転記の手間や入力ミスの心配もありません。
また売掛帳や現金出納帳など、企業会計に必要な帳票が揃っているため、スムーズに会計業務を行えるのもメリットです。
料金 | 2,500円/月〜 |
無料トライアル | 30日間 |
OCR機能 | ◯ |
タイムスタンプ付与 | ◯ |
「マネーフォワード クラウド会計」AIの学習機能でどんどん使いやすくなる
- データ入力の手間を削減する連携機能
- ワンクリックで決算書を自動生成
- クラウド共有で顧問税理士とのやり取りもスムーズ
「マネーフォワード クラウド会計」は使えば使うほど会計業務が効率化できる会計ソフトです。
銀行やクレジットカードなど、3,000以上の連携サービスと連携しデータを取得。取得したデータに対応する仕訳候補を自動で作成し、AIが自動で仕分けを行います。ミスなく大幅な時間短縮につながるでしょう。
また日々の仕訳データを基に、ワンクリックで決算書を作成できます。そのほかにもキャッシュフロー、収益レポートなどの帳票作成が簡単にできるので、経営状況もチェックしやすいのがメリットです。
料金 | 2,980円/月〜 |
無料トライアル | 30日間 |
OCR機能 | − |
タイムスタンプ付与 | ◯ |
「財務大将」AIの働きでスピーディーな伝票処理を実現
- さまざまな切り口で経営実績を分析
- AIによる自動仕訳や整合性チェックで、伝票処理がスピーディーに
- 承認ルートを柔軟に設定できるワークフローシステム
「財務大将」は経営実績の分析や、予算達成・資金繰りシミュレーションなどの豊富な機能で、経営基盤を整えてくれる会計システムです。
仕訳辞書やAIによる自動仕訳機能で、外部システムと連携してデータを自動仕訳します。勘定科目の体系は業種に合わせて、フレキシブルに設計できるので、会計業務の自動化・効率化が可能です。
自動作成された仕訳や残高は、MJS AI監査支援により、整合性チェックが行われます。スピーディーで正確な監査機能で、月次・年次監査の省力化にもつながります。
料金 | 要お問合せ |
無料トライアル | − |
OCR機能 | ◯ |
タイムスタンプ付与 | ◯ |
「PCA会計DX」中小企業の会計業務はおまかせ
- ひとつの帳簿に入力すれば関連帳簿に自動転記
- 紙の帳簿イメージで入力が可能、不慣れな人でも処理しやすい
- 損益分岐点計算書や経営分析表など、経営分析もお任せ
「PCA会計DX」は特に中小企業の会計業務に適した機能が揃っている会計ソフトです。
請求書のPDFデータやExcelで作成したCSVデータを取り込み、過去のデータを基に自動仕分けしてくれます。面倒な仕訳作業の手間を減らせる上、仕訳や入力のミスも減らせるのがポイントです。
「帳簿入力」として現金出納帳入力・預金通帳入力など、8種類のメニューを備えています。それぞれの帳簿をイメージした画面なので、会計ソフトに不慣れな人でも直感的に使えるでしょう。
また「決算書」メニューには報告式・勘定式・比較式の3種類が用意されています。自社に適した方式で作成し、経営分析に活かせますよ。
料金 | 18万7,000円〜 |
無料トライアル | − |
OCR機能 | − |
タイムスタンプ付与 | −(※1) |
※1「訂正・削除履歴の確保」の要件を満たしており、タイムスタンプなしで電子帳簿保存法に対応可能。
「勘定奉行クラウド」業務の流れはそのままで効率アップ
- 紙ベースの業務フローと変わらない感覚で運用できる
- 証憑をアップロードするだけでAIが自動で仕訳。関連付けも自動マッチング
- 4つのJIIMA認証を取得。電子帳簿保存法に完全対応
「勘定奉行クラウド」は紙ベースの業務フローを変えることなく業務時間の削減を実現する会計システムです。
アップロードした領収書やレシートは、約95%の精度で読み取り、自動的に記録されます。仕訳も自動起票されるので、入力業務も簡単です。
経費などの請求・支払のプロセスは、紙で行うのと同じような流れでデジタル化しています。大きくやり方が変わることによる混乱もないでしょう。
売上・仕入計上や入金処理など、経理業務の中でも特に業務量の多いものが自動化されます。そのため業務効率化だけでなく、担当者の負担を減らすのにも有効です。
料金 | 6,000円/月〜 |
無料トライアル | 30日間 |
OCR機能 | − |
タイムスタンプ付与 | ◯ |
「会計王」簡単初期設定で導入がスムーズ
- 業種別テンプレートですぐに始められる
- 仕訳に困ったときに参考にできる、2,000件以上の事例を収録
- クラウド上でデータをしっかり保護
「会計王」は、すぐに運用を始められる業種別テンプレートが特徴の製品です。
業種を選ぶだけで、それぞれに適した標準的な勘定科目が自動設定されます。テンプレートに該当する業種がない場合も、一問一答式の設問に答えれば、簡単に設定が可能です。
よく使う仕訳の登録や、検索した仕訳を複製して新しく作成するなど、仕訳をスムーズにする機能も揃っています。どう仕訳すればよいか分からないときは、2,000件以上の事例が登録された「仕訳博士」が役に立つでしょう。
料金 | 4万4,000円/1ライセンス〜 |
無料トライアル | 30日間 |
OCR機能 | − |
タイムスタンプ付与 | −(※1) |
※1 同社サービス「電子帳簿保存BOX」と合わせて利用することで、スキャナ保存に対応可能。
「FX4クラウド」会計業務だけでなく経営もサポート
- 最新の全社業績を3秒以内に確認可能
- 社長の意思決定をサポートする「会社を強くする」豊富な機能
- TKC全国会に所属する公認会計士・税理士が経営計画の策定を支援
- 高度なセキュリティでデータを守るクラウド環境
「FX4クラウド」は会計業務だけでなく、企業の経営課題と解決策を見つける手助けをしてくれる会計ソフトです。
経営者が活用したいのがスマート業績確認機能です。経営上の気になる数字を、いつでもどこでもスマホでチェックできます。またキャッシュフローの確認や決算予測値と、当初計画値の比較も可能です。
他社の業務システムとも簡単にデータ連携できるため、そのまま仕訳として取り込めます。整合性チェックを同時に行うので、漏れや重複の心配もありません。
また業務システム側にはない勘定科目や課税区分も新しく設定可能です。経理担当者の負担軽減や効率化につながります。
料金 | 要お問合せ |
無料トライアル | − |
OCR機能 | ◯ |
タイムスタンプ付与 | −(※1) |
※1「訂正・削除履歴の確保」の要件を満たしており、タイムスタンプなしで電子帳簿保存法に対応可能。
ぴったりの会計ソフト選びはミツモアで
会計ソフトは製品によって特徴や機能もさまざま。「どの製品を選べばいいかわからない・・・」といった方も多いのではないでしょうか。
そんなときはミツモアにおまかせ。最短1分の自動診断で、ぴったりの会計ソフトが見つかります。
ぴったりの会計ソフトを最短1分で無料診断
従業員数や欲しい機能などの項目を画面上で選択するだけで、最適な会計ソフトを最短1分で自動診断。もちろん費用はかかりません。
ぴったりの料金プランも一緒にお届け
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