個人事業主の確定申告や法人の決算申告、日々の経理など、税務関連の処理は本業をしていく中で頭を抱えやすい業務ですよね。
「いっそのこと税理士に丸投げしたい」
「税理士に丸投げすると費用はどれくらい?」
「そもそも丸投げってできるの?」
という方に、確定申告や経理業務を税理士に丸投げした際の費用や丸投げがおすすめなケースを紹介していきます。
この記事の監修税理士
安田亮公認会計士・税理士事務所 - 兵庫県神戸市中央区元町通
税理士への丸投げとは?依頼できる業務範囲
税理士への丸投げとは、確定申告または決算申告書類の作成や日々の経理など、全て税理士に依頼することを指します。
つまり、これまで個人や経理担当者が行っていた税務関連の業務を、プロである税理士に任せられるため、本業へのリソース確保が可能になるということです。
ここでは、税理士に丸投げできる3つの業務範囲を具体的に解説していきます。
- 確定申告の代行業務
- 月々の経理、記帳代行
- 税務関係の相談
確定申告の代行業務
「税務代理」とは、税務署に対して税金の申告や申請を納税者に代わって行う業務です。また、申告書の作成だけではなく、申告書の提出や申告後に発生する税務署とのやりとりも依頼できます。
さらには、申告書類に疑問点がある場合に行われる「税務調査」の立会も依頼できます。税務署の担当者と議論したり、説明したりするのは、税に関する知識が少ない納税者にはハードルが高いため、税理士は心強い存在であると言えます。
また個人事業主の確定申告、もしくは法人の決算申告には「消費税」に関する申告書もあり、所得税や法人税などの計算方式に比べ、非常に複雑なものとなっています。
2023年10月1日から導入された「インボイス制度」に対応するため、新たに課税事業者となった“個人事業主”や“小規模法人”には大きく影響する問題であり、税理士への代行依頼が急増しています。
月々の経理、記帳代行
「税務書類の作成」は、申告書類の作成だけでなく、決算書の作成や月々の経理、記帳代行業務などが含まれます。伝票整理や確定申告時に必要な帳簿の作成を、毎月正確に作成してくれる業務です。
税務関係の相談
「税務相談」は、さまざまな税金に関する相談に対応してくれる業務です。税金は法律によって定められていますが、法律自体がとても難しい上に、頻繁に改定されています。最新の税法にもとづき、税金の申告だけではなく、節税の方法や会社経営に踏み込んだアドバイスなどをしてくれる税理士も増加しています。
税理士への丸投げがおすすめなケース
税理士への丸投げがおすすめなケースは以下の通りです。
・税務や経理関連の知識量が少ない
・新規開業する
・本業が忙しく確定申告に手が回らない
・課税事業者である
税理士へ依頼し、確定申告や経理業務を丸投げすることで「大きなメリットを得られた」という会社や個人事業主の方は数多く存在します。とは言え、本当に税理士への丸投げが必要かどうか、疑問に感じるという方も少なくないでしょう。
そこで、現状が上記のケースに当てはまるかどうか、以下で詳細を見ていきましょう。
税務や経理関連の知識量が少ない
税務や経理関連の知識量が少ないという場合は、税理士への丸投げがおすすめです。
税理士は税務や経理のプロであり、確定申告や会計処理、各種税務手続きの知識が豊富にあります。
税理士に依頼せず、知識量が少ない状態でさまざまな経理業務を行ってしまうと、思わぬミスが発生して正しい処理や手続きができない場合もあり、あまり効率的ではないと言えます。
税務や経理関連の知識量が少ない場合は、税理士に丸投げすることで、上記のような事態を防ぐことが可能であると言えるでしょう。
新規開業する
法人や個人事業主として、新規開業する場合は税理士への丸投げがおすすめです。
新規開業時は、開業届や定款の作成、行政への書類提出など、想像以上に忙しくなります。その中でも、特にややこしいと言われる「税務関連手続き」は、非常に時間を要する項目の一つです。
そこで、新規開業当初から税理士に丸投げをしておくと、スムーズに手続きが完了し、余計な手間が省けると言えるでしょう。
加えて、開業段階ですでに税理士がいるというのは「今後の資金調達」や「財務視点での事業展開」なども相談できるため、心強い味方になってくれます。
本業が忙しく確定申告に手が回らない
本業が忙しく、確定申告もしくは決算申告に手が回らないというケースは、税理士への丸投げがおすすめです。これは、日々の経理を自社または個人で行っている場合に該当します。
確定申告や決算申告というのは、非常に複雑な計算方式が適用されていたり、手続きに膨大な時間を要したりと一筋縄にはいきません。
ましてや本業が忙しいとなると、申告業務と並行して進めていくのは困難かつ非効率であると言えます。
このような場合に税理士へ丸投げすることで、円滑に申告業務が進み、本業にも集中できる仕組みが構築されます。
課税事業者である
課税事業者の場合は、税理士への丸投げがおすすめです。
課税事業者とは「消費税」の納税義務がある事業者のことであり、該当する条件は以下の通りです。
- 資本金が1,000万円以上の新設法人や特定新設法人
- 年間課税売上高が1,000万円以上(法人は前々事業年度、個人事業主は前々年の売上高を指標に判定される)
- 個人事業主で前年の1月1日〜6月30日までに1,000万円超の課税売上高を計上かつ給与等の支払いをしている(特定期間という)
- 法人で前年度期首から6か月間に1,000万円超の課税売上高もしくは給与等の支払いをしている(特定期間という)
- 消費税課税事業者選択届出書を提出している
特に、インボイス制度の導入により「消費税課税事業者選択届出手続」の検討や、すでに申請済みの方も多いでしょう。
消費税の確定申告もしくは決算申告は、所得税の申告に比べ、計算方式が非常に複雑であり、個人または法人の経理担当が行うのは難しい領域です。
上記のことから、課税事業者は税務関連のプロである税理士に全てを丸投げすることがおすすめです。
ケース1:確定申告を全て丸投げする
ここからは、税理士に業務を丸投げするケースを3つに分けて、費用相場やメリット・デメリットを解説していきます。まずは、確定申告の時期に、1年分の領収書や請求書などを全て税理士に丸投げするケースです。
確定申告を全て丸投げする際の費用相場
確定申告を全て税理士に丸投げする際の費用相場は、申告の種類や年間売上によって異なります。
白色申告の場合
白色申告で確定申告する場合の費用相場は、5万円~10万円です。
青色申告の場合
青色申告で確定申告する場合は、年間売上や仕訳数によって費用が設定されています。
年間売上 | 費用相場 |
---|---|
500万円未満 | 10万円~ |
500万円以上1,000万円以下 | 15万円~ |
1,000万円以上3,000万円以下 | 20万円~ |
3,000万円以上5,000万円以下 | 25万円~ |
5,000万円以上 | 仕訳数によって変動 |
税理士によっては「確定申告丸投げパック」という料金プランを設定しているケースもあります。仕訳数の制限がある場合は、安く設定されていることもあります。
確定申告を全て丸投げするメリット
確定申告を税理士に丸投げするメリットは以下の通りです。
事業だけに集中できる
会計ソフトという便利なツールが登場しているとはいえ、確定申告に必要な会計帳簿の作成には専門知識が必要です。事業を進めながら、会計帳簿の作成時間を作るのは、非常に困難であると言えるでしょう。
その点、経費に関する業務を全て税理士に丸投げしてしまえば、難しい帳簿作成のことを考える必要はありません。事業だけに集中できるのは、事業主にとって大きなメリットです。
正確な帳簿が作成できる
確定申告時の計算のもとになるのは会計帳簿です。万が一ミスがあれば、経費に関する全ての計算が正確にできません。つまり、会計帳簿をプロである税理士に丸投げできれば、間違いのない書類が作成できるということです。
確定申告を全て丸投げするデメリット
税理士に確定申告を全て丸投げする際のデメリットは以下の通りです。
税理士依頼費用が高くなる
依頼する業務範囲が広くなれば、必然的に依頼費用は高くなります。領収書の整理や仕訳は思いのほか時間がかかる作業であり、仕訳数が多くなるほど依頼費用が高額になると言えるでしょう。
業務に関する数字が見えない
税理士に丸投げするということは、経費という経営に深く関連する数字を把握しないまま業務を進めていくことになります。数字を把握できていなければ、事業を拡大するにはどうしたらいいか、利益をあげるにはどこを改善すべきかなどを考えることができません。
個人事業主も経営者。安定した経営のために不可欠な、日々の経理が把握できないのは、大きなデメリットと言えます。
税務知識が身につかない
確定申告の際に、少しでも節税できないかを考える方も多いでしょう。税に関する知識が少しでもあれば、領収書の記載方法や購入の場所など、工夫して節税することも可能になります。
確定申告を丸投げしてしまうと、税の知識は身につかないと言えますので、節税対策もうまく進められなくなります。
全ての書類を保管する必要がある
確定申告を丸投げするためには、領収書や請求書など、帳簿作成に関する全ての書類を保管しておく必要があります。しかし、丸投げするという安心感から紛失してしまう方も少なくありません。必要書類を紛失する可能性も考慮して、税理士への丸投げを検討しましょう。
ケース2:記帳は自分で行い、確定申告を丸投げする
次に、月々の会計帳簿への記帳は自分で行い、確定申告の書類作成のみを税理士に丸投げする場合です。
記帳は自分で行い、確定申告を丸投げした際の費用相場
青色申告用の記帳を自分で行い、確定申告書類の作成を税理士に依頼する場合の費用相場は、年間売上によって設定されていることがほとんどです。とは言え、記帳まで全て丸投げする場合に比べると安い相場となっています。
年間売上 | 費用相場 |
---|---|
500万円未満 | 5万円~ |
500万円以上1,000万円以下 | 7万円~ |
1,000万円以上3,000万円以下 | 10万円~ |
3,000万円以上5,000万円以下 | 15万円~ |
5,000万円以上 | 仕訳数によって変動 |
記帳は自分で行い、確定申告を丸投げするメリット
最近では、クラウド上で使える会計ソフトも増えており、記帳の手間はかなり軽減されてきました。また、専門知識が必要ない会計ソフトは安価であり、中小企業での導入も増加傾向にあります。
記帳を自分で行うメリットは以下の通りです。
記帳済であれば確定申告費用が安くなる
確定申告を税理士に丸投げする際、一番時間がかかるのは帳簿作成です。帳簿作成がすでに出来上がっているのであれば、税理士が作成するのは確定申告書類だけとなります。そのため、確定申告を依頼する費用も必然的に抑えられます。
月々の経営状況がリアルタイムに把握できる
月単位でも出入金の状況が把握できれば、今どのくらい儲かっていて、今後どのくらい資金が使えるかが見えるようになります。もし、資金が足りないのであれば、すぐに対策することも可能になります。
当然、個人事業主も、資金繰りをリアルタイムで把握することは重要であり、経営感覚も身につくでしょう。
税務知識が身につく
領収書の記載一つで、経費になるかならないかが決まるのが確定申告です。業務の中で活かせるだけの税務知識が身につくことは、節税対策にもつながります。
記帳は自分で行い、確定申告のみを依頼するデメリット
記帳を自分で行なう場合のデメリットは以下の通りです。
月々の記帳に時間が必要になる
個人事業主とはいえ、月々の業務で発生する「領収書」や「請求書」はかなりの量になります。それを帳簿に入力するためには一定の時間が必要です。
経理を勉強する必要がある
簡単に入力や仕訳のできる会計ソフトが活用できるとはいえ、正しく記帳するためには、経理の知識があるに越したことはありません。税理士並みに知識をつける必要はありませんが、経理の基礎は身につけたほうが良いでしょう。
記帳の正確性がない
慣れない記帳を自分でやるということは、記帳ミスが発生する可能性に繋がると言えます。ミスがないように複数回確認できればよいのですが、そのような時間を作るのは現実的とは言えないでしょう。万が一記帳ミスがあれば、確定申告のミスに繋がり、税務調査の対象となる可能性もでてきます。
ケース3:月々の経理業務から確定申告まで全て丸投げする
税理士に税務を丸投げする場合、確定申告の時期だけではなく、月々の記帳から依頼することも可能です。いわゆる、税理士との顧問契約がこのケースになります。
月々の経理から全て丸投げした際の費用相場
個人事業主が、確定申告を月々の経理から税理士に丸投げする場合の費用相場は、依頼範囲や年間の売上などで異なります。
項目別の費用相場
顧問料:2~10万円/月
記帳代行料:5,000~3万円/月
決算料:月額顧問料の4~6カ月分
税理士の顧問料には税務相談料や、経営コンサルティングなどの費用も含まれるのが一般的です。毎月訪問して相談に乗ってくれるのか、半年に1回なのか、訪問頻度によっても設定金は変動します。
年間売上による費用相場
年間売上 | 費用相場 |
---|---|
1,000万円未満 | 2万円/月~ |
1,000万円~3,000万円未満 | 3万円/月~ |
3,000万円~5,000万円未満 | 3万5,000円/月~ |
5,000万円~1億円未満 | 4万5,000円/月~ |
1億円以上 | 仕訳数によって変動 |
月々の経理から全て丸投げするメリット
月々の経理を全て丸投げする主なメリットは以下の3点です。
事業に専念できる
保管する書類や必要な書類は月単位でまとめて税理士に渡していくことになります。1年に一度、税理士に丸投げで依頼するより、必要な書類の保管など手間も少なくなり、より事業に専念できるようになるでしょう。
節税アドバイスが聞け、より高い節税効果が見込める
年に1回、状況を見てもらうのではなく、月々の状況を確認してもらえるのが顧問契約を結ぶ最大のメリットです。現状の数字を見ながら、どんな節税対策をしたらよいか、早めに的確なアドバイスがもらえるため、高い節税効果が見込めます。
ワンストップで行なうため漏れがなくなる
月々の記帳から確定申告まで、経理に関する業務の全てを税理士が行なうため、記帳漏れや資料の紛失などのリスクが減らせます。例えば資料や領収書を紛失してしまった場合は、出金伝票を起票する、振り込み明細や請求書をさかのぼるなどの対処が必要になり、結果として大幅に手間がかかってしまうため、そういったリスクを低減できる顧問契約には大きなメリットがあると言えるでしょう。
月々の経理から全て丸投げするデメリット
税理士と顧問契約を結ぶ際の主なデメリットは以下の2点です。
顧問料が必要になる
月々の経理処理を含む顧問契約には、月額での顧問料が必要です。月ごとの支払いは少なく感じたとしても、年間や更に長期間で考えるとかなりの金額に。売上が少ない個人事業主の場合は、費用負担が相対的に大きくなってしまいます。
リアルタイムの数字が把握できない
月々の経理を税理士に丸投げすると、すぐに帳簿を作成してくれるようなイメージがある方も多いのではないでしょうか?しかし、実際には帳票を整理し、入力して試算表にまとめてもらうまで、2カ月程度かかるのが一般的です。そのため、リアルタイムな経営状況の数字が把握しづらくなってしまうでしょう。
ここまで3つのケースを紹介したとおり、税理士への丸投げにはそれぞれメリット・デメリットが存在します。そこでポイントになるのが“全てを考慮した上”で複数の税理士を比較し、自社に合った税理士を選ぶということです。
税理士を比較検討するなら、パソコンやスマートフォンから簡単に見積もりが取れる「ミツモア」がおすすめです。
見積もり後もメッセージで、依頼できる業務範囲を細かく確認できるため、直接税理士のもとに足を運ぶ必要はありません。
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税理士に丸投げする際に注意すべきこと
税理士に確定申告を丸投げする際に、特に注意すべきことが3つあります。スムーズに確定申告を終えるためにも、本章を参考に自分でできる範囲の準備をしてから依頼するようにしましょう。
領収書をきちんと管理する
記帳してもらうために必要なのが領収書です。業務で発生した経費の領収書は、全て保管しておき、税理士に渡さなければ、記帳代行や、間違いのない確定申告書の作成はできません。
たくさんの領収書からスムーズに記帳してもらうためには、あらかじめ、ある程度分別してから渡すのがポイントです。月別だけでなく、ジャンル別や業者別など、ルールを決めて整理しておくことで間違いも減るでしょう。また、クレジットカードや公共料金などの明細もそれぞれ1年分をまとめておきましょう。
年末などにまとめてやろうとするのではなく、保管する際にその都度分けておくと手間になりません。
経費にする予定のないレシートも保管する
経費になるかどうか自分ではわからないものでも、税理士が判断すれば、経費扱いできるものがあるかもしれません。経費にならないものでも念のため保管、仕分けしておきましょう。
また個人事業主は、個人的な支払いと仕事での支払いが一緒になりがちです。あえて経費にならないレシートも保管しておくことで、本来経費にならないものが含まれているのではないか、という税務調査時の問い合わせにも対応できます。
経理書類は、7年間は保管する
領収書や帳簿などの経理関連書類は、確定申告書の提出期限の翌日から7年間保管することが法律で定められています。この期間を守らず破棄してしまった場合は、青色申告の特別控除が取り消しになる場合もあります。
なお、税務署に提出した確定申告書などの書類は、保存期間が決められていません。可能であれば、全て保管するようにしましょう。
税理士に丸投げする費用を抑えるコツ
税理士に丸投げする際の「費用を抑えるコツ」は以下の3つです。
・繁忙期を避ける
・オンライン面談を実施する
・顧問契約を結ぶ
ここで紹介する“コツ”を把握しておけば、今後の税理士選びや顧問料の見直しに役立ちます。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
繁忙期を避ける
「2月〜3月」の繁忙期を避けると、税理士への丸投げ費用が抑えられます。
この12月〜3月という時期は、年末調整や個人事業主の確定申告期間にあたり、税理士業界が一気に忙しくなる時期です。加えて、決算が3月の法人も多く、一層税理士の業務が増加すると言えます。
そのような繁忙期に「丸投げ依頼」をしてしまうと、税理士の稼働状況に合わせて費用が高額となる可能性があります。
そのため、税理士に丸投げする費用を抑えたい場合は、極力「11月頃」までに依頼を行うとよいでしょう。
オンライン面談を実施する
オンライン面談を実施することで、税理士への丸投げ費用を抑えられる場合があります。
一般的には「対面」で、会計チェックや確定申告などについてすり合わせをしていき、それに応じた「移動費」や「時間的コスト」の費用も加算されるケースがほとんどです。
以上のことから、オンライン面談を実施することで、税理士のコストが下がり費用削減に繋がります。事前に一度、税理士に相談してみるとよいでしょう。
なお、オンライン面談を受け付けていない税理士も少なくありませんので、その点にはご注意ください。
顧問契約を結ぶ
あらかじめ、税理士と顧問契約を結んでおくことで、丸投げ費用を抑えられる可能性があります。
税理士への丸投げというのは、基本的に「一度きりの契約」であり、税理士側からすると、これまで全く情報のなかった顧客の税務を担当することになります。当然、その場合は処理に時間がかかり、労力も相当なものとなるため、料金も高めに設定されます。
そこで、事前に顧問契約を結んでおくと、日頃から経理状況が把握できるため、確定申告や決算申告業務も滞りなく進められます。つまり、丸投げするよりも結果的に費用が抑えられるということになります。
なお、顧問契約を結ぶ場合や丸投げする場合、どちらを選択したとしても「税理士選び」が非常に重要となります。
次章では、信頼できる税理士選びのポイントについて詳しく解説していきますね。
信頼して丸投げできる税理士選びのポイント
個人事業主の場合でも、確定申告を丸投げできる税理士への依頼は、メリットの大きい方法です。お金に関わることなので、可能な限り信頼できる税理士を選びたいものですね。そこで本章では、料金表を見ただけではわからない、税理士選びのポイントをご紹介します。
レスポンスが早い税理士
レスポンスの早さは信頼できる税理士を選ぶ上で重要なポイントです。確定申告の時期は、多くの顧客対応が必要です。そんなとき、対応が遅い税理士に依頼してしまうと、最悪の場合、納税資金の準備などが間に合わず、支払いが遅れる可能性もあります。
質問した際の回答のタイミングや、見積書依頼時の対応などで、レスポンスの早さを確認しておくと良いでしょう。
自分の業務分野をよく知る税理士
当然ですが、税理士にも業務分野ごとの得意・不得意があります。それまで、どのような業種の経験があるかを確認しておくことで、自分の業界の商習慣についてよく知っている税理士に依頼でき、スムーズにやりとりできるでしょう。
また、例えばFXや仮想通貨などでの利益も含めて、税理士に確定申告を代行してもらう場合は、この分野の知識も必要です。特に仮想通貨については、新しい分野なので、比較的若い税理士が得意としているケースが多いでしょう。
相談にしっかり乗ってくれる税理士
税理士が関わるのは、事業の経営に直結するお金の部分です。そのため、スムーズな経営のためには、どんな小さな相談もしっかり聞いてくれ、答えてくれる税理士を選びたいもの。長く付き合っていける税理士を契約前に見極めるため、疑問を感じた点は遠慮なく確認して、信頼できる税理士かどうかの判断材料にしましょう。
経営指導もできる税理士
今後、事業を拡大したいと思っている方であれば、経営指導ができる税理士を選んでおくのがおすすめです。融資の際に必要な事業計画書の書き方や、金融機関との交渉方法、現金の管理方法など、経営指導ができる税理士からもらえるアドバイスは多岐に渡ります。
経営に行き詰まりそうなとき、適切なアドバイスをしてくれる税理士であれば安心です。
豊富な経験から、自分一人では思いつかなかったような“打開策”を打ち出してくれる可能性もあるでしょう。
今後の事業展開も含めて、どんな税理士に、どんな業務を依頼したいのか、イメージできたら「ミツモア」などのマッチングサイトで税理士を探してみましょう。全国の税理士が登録しており、依頼内容に合わせた見積もりも確認できます。まずは気軽に信頼できる税理士を探してみましょう。
複数の税理士を比較する
複数の税理士を比較することで、信頼して業務を丸投げできる税理士選びができます。
比較検討して税理士を決めるというのは非常に合理的な方法であり、価格面や人柄など、一度に全てを精査しながら自社や個人に合った税理士を見つけられます。
複数の税理士から簡単に見積もりが取れる「ミツモア」では、初めての方でもすぐに利用でき、自社にあった税理士を比較して決めたい方におすすめです。
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税理士とのお付き合いは、そのときだけのものではなく、長期間に渡るものです。だからこそ、費用だけでなく、相性や対応の誠実さも、事前に十分に確認しておきたいですね。
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ミツモアなら簡単な質問に答えていただくだけで2分で見積もり依頼が完了です。
パソコンやスマートフォンからお手軽に行うことが出来ます。
最大5件の見積りが届く
見積もり依頼をすると、税理士より最大5件の見積もりが届きます。その見積もりから、条件にあった税理士を探してみましょう。税理士によって料金や条件など異なるので、比較できるのもメリットです。
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依頼内容に合う税理士がみつかったら、依頼の詳細や見積もり内容などチャットで相談ができます。チャットだからやり取りも簡単で、自分の要望もより伝えやすいでしょう。
税理士に依頼するならミツモアで見積もり依頼をしてみてはいかがでしょうか?
監修税理士のコメント
安田亮公認会計士・税理士事務所 - 兵庫県神戸市中央区元町通
2024年(令和5年分)の申告に関する最新情報
申告は期限後にも行えますが、ペナルティが発生するため期限内に行いましょう。