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個人事業主なら知っておきたい! 売上があった時の仕訳のやり方

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最終更新日: 2019年09月17日

個人事業主として開業した方がぶつかる壁に、青色申告のための複式簿記があります。売上の処理一つとっても迷いが生じるものです。

仕訳の際に結局毎回インターネットで調べている、という方のために、この記事では売上や売掛金にかかわる仕訳を網羅的に説明していきます。

売掛金は売上計上日と入金日の2回記入する

個人事業主 売上 仕訳 記帳
売掛金は売上計上日と入金日の2回記入する

売上が発生した場合の仕訳をする際に重要となるのが「売上計上日」と「入金日」の日付を把握することです。売上計上日と入金日が異なっているかどうかをまず確認しましょう。

売上計上日と入金日が異なっている場合は、それぞれのタイミングで異なる仕訳をする必要があります。「売上計上日」は売上が確定した日付で記帳します。「入金日」は実際の振り込まれた日に記帳を行ないます。

なお、売上計上日とは、製品の販売であれば(基本的に)出荷をした日、店頭での商品の販売であれば販売をした日、役務の提供であれば当該役務提供を終えた日を指します。

売掛金はきちんと回収できたか確認する必要もあります。そのため、補助科目で取引先ごとに分類して管理すると非常に便利です。代金の回収確認がしやすい仕組みを作っておきましょう。売掛金とは製品の販売やサービスの提供に対して、後日入金される未収入金のことです。

売上があったときの仕訳例

個人事業主 売上 仕訳例
売上があったときの仕訳例

売上と売掛金が発生する仕訳を具体例にあてはめて確認してみましょう。今回は使用頻度の多い複式簿記を扱います。具体例を参考にして、ご自身の事業の売上内容を分類してみてください。

(具体例)

6/1に1,080円(税込)の商品Aを取引先B社に販売し、請求書を発行した。取引先B社からの入金は当月末締め、翌月20日払いの契約である。取引先のB社から入金の際には振込手数料を差し引いた金額が預金口座に振り込まれた。なお、免税事業者を前提とする。

売掛金の仕訳例

今回の具体例では売上計上日と入金日が異なっているので、まずは売掛金を計上します。

借方 貸方
日付 勘定科目 補助科目 金額 勘定科目 補助科目 金額 摘要(具体的な内容)
6/1 売掛金 B社 1,080 売上 1,080 商品Aの販売

手数料が発生した場合の仕訳例

入金の際に手数料が発生した場合は、普通預金と支払手数料に分けて計上します。

借方 貸方
日付 勘定科目 補助科目 金額 勘定科目 補助科目 金額 摘要(具体的な内容)
8/20 普通預金 972 売掛金 B社 1,080 B社からの振り込み
支払手数料 108

売上から源泉徴収された場合の仕訳例

個人事業主 売上 仕訳 源泉徴収
売上から源泉徴収された場合の仕訳例

取引先からの支払いの際に、所得税の源泉徴収がされた場合の仕訳の方法を具体例にあてはめて考えてみましょう。報酬の支払い日によって源泉徴収のタイミングが異なるので、入金日によって発生のタイミングが変わることに注意してください。

使用する勘定科目は「租税公課」ではなく、「事業主貸」となることに注意してください。

本来は事業主のプライベートな給与から支払われる所得税を事業資金から支払ったとみなして、「事業主貸」という科目で処理することになります。個人事業主の場合のみ発生する科目なので、注意しましょう。

(具体例)

6/1に1,080円(税込)の商品Aを取引先B社に販売し、請求書を発行した。取引先B社からの入金は当月末締め、翌月20日払いの契約である。取引先のB社から入金の際には源泉徴収がされており、残りの金額が預金口座に振り込まれた。なお、免税事業者を前提とする。

売上計上日に対して入金日が後日の仕訳例

ここでは、7/20に発生する入金日の仕訳だけを抜粋して記載します。6/1の売掛金の計上方法は、上述した売掛金の仕訳例の項目と同じです。

借方 貸方
日付 勘定科目 補助科目 金額 勘定科目 補助科目 金額 摘要(具体的な内容)
7/20 普通預金 978 売掛金 B社 1,080 B社からの振り込み
事業主貸 102

売上計上日と入金日が同一日の仕訳例

源泉徴収に関して使用する勘定科目は同様に、「事業主貸」となります。源泉徴収の発生タイミングが入金日となるので、売上と同じタイミングで計上します。

借方 貸方
日付 勘定科目 補助科目 金額 勘定科目 補助科目 金額 摘要(具体的な内容)
6/1 普通預金 978 売上 1,080 B社からの振り込み
事業主貸 102

年をまたぐ場合や売掛金が回収できなかった場合の仕訳例

個人事業主 売上 仕訳 年またぎ
年をまたぐ場合や売掛金が回収できなかった場合の仕訳例

売上、売掛金の処理で特に注意が必要な会計年度をまたいだ場合の会計処理の方法を解説します。

また、特殊な場合ではありますが、売掛金の回収が不能となった場合についての会計処理についても確認していきたいと思います。

年度をまたぐ売掛金の仕訳例

年度をまたぐ場合であっても、12/1に発生する売掛金の計上方法と1/20の入金日の仕訳の処理は上述した方法と同じです。

(具体例)

12/1にサービスCを取引先D社に提供して、請求書を発行した。取引先D社からの入金は当月末締め、翌月20日払いの契約である。なお、個人事業主のため会計年度は、1/1~12/31までの期間である。

借方 貸方
日付 勘定科目 補助科目 金額 勘定科目 補助科目 金額 摘要(具体的な内容)
12/1 売掛金 D社 1,080 売上 1,080 サービスCの提供
1/20 普通預金 978 売掛金 D社 1,080 D社からの振り込み
事業主貸 102

仕訳上は年度が変化していることがわかりづらいですが、源泉徴収された金額は翌年度の課税分となります。入金されたタイミングで事業主の所得とみなされて所得税が発生するからです。売上の発生したタイミングとは異なるので注意しましょう(ただし、継続的に売上計上日に源泉徴収税額を認識する処理を行なっている場合には、実務上、当該処理も認められております)。

売掛金が回収できない場合の仕訳例

倒産などの、特殊な事情で売掛金の回収ができなくなってしまった場合は、「貸倒損失」という勘定科目で処理します。売掛金が回収できないと確定した日付で処理することになります。ただし、貸倒損失を経費に計上するには税務上、厳しい要件が定められていますのでご注意ください。

(具体例)

6/1に1,080円(税込)のサービスCを取引先D社に提供して請求書を発行した。取引先D社からの入金は当月末締め、翌月20日払いの契約である。しかし、取引先D社が7/1に倒産した。

借方 貸方
日付 勘定科目 補助科目 金額 勘定科目 補助科目 金額 摘要(具体的な内容)
7/1 貸倒損失 1,080 売掛金 D社 1,080 D社の倒産による貸倒

他社や個人事業主数名と売上を折半する仕訳例

共同で仕事を引き受けて売上を折半するという場合もあります。その際の仕訳の方法も具体例を用いて確認しましょう。他社に渡す金額を「預り金」という科目で処理するのがポイントです(ただし、取引の形態によっては、一方が売上全額を計上し、もう一方に外注費を支払っているとみなされる可能性もありますので注意が必要です。最初から契約を分ける方が無難と言えます)。

(具体例)

6/1日に1,080円(税込)のサービスCを取引先D社に提供して請求書を発行した。サービスCの提供は、提携先E社と共同で行なっており、売上は折半している。取引先D社からの入金は当月末締め、翌月20日払いの契約である。売上の入金は弊社がいったん全額受け取って、提携先E社の取り分は即日入金することになっている。

借方 貸方
日付 勘定科目 補助科目 金額 勘定科目 補助科目 金額 摘要(具体的な内容)
6/1 売掛金 D社 1,080 売上 540 サービスCの提供
預り金 E社 540 E社に支払い分
借方 貸方
日付 勘定科目 補助科目 金額 勘定科目 補助科目 金額 摘要(具体的な内容)
7/20 普通預金 540 売掛金 D社 1,080 D社からの振り込み
預り金 E社 540

まとめ

今回の記事では、個人事業主の場合に必要となる売上の仕訳を解説してきました。重要なポイントをまとめると以下のようになります。

  • 売上計上日と入金日が異なるときは「売掛金」を使って2回仕訳すること
  • 源泉徴収が発生した場合は、入金日に「事業主貸」という科目で仕訳をすること
  • 売掛金が回収できないときは、「貸倒損失」という科目で仕訳すること(ただし、税務上の要件を満たしていることを確認する必要あり)
  • 売上の折半があった場合は、他社の取り分を「預り金」という科目で仕訳すること

今回の記事だけでは解説できなかった売上の仕訳もあります。売上の仕訳の方法に疑問があったら、曖昧なままにせず税理士に相談しましょう。

この記事を監修した税理士からのコメント

安田亮公認会計士・税理士事務所 - 兵庫県神戸市中央区

売上をいつ認識するか? 実はこれは非常に深い論点であり、公認会計士や税理士にとっても難しい論点だと言えます。売上の認識時期を誤るだけで、その年の税金の額も大きく変わります。特に、最近流行のIT系ビジネスでは、直接費が掛からない案件も多く、売上の認識時期次第で所得が大きく変動するためです。また、入金された時の処理もきちんとしておかないと、帳簿上、いつまでも売掛金が消えないこととなり、いつまでも放置しておくと最終的に解読不能な状態となってしまう可能性があります。会計士システム上、売掛金には相手先のコードを付けるなどして管理しやすいようにしましょう。
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この記事を監修した税理士

安田亮公認会計士・税理士事務所 - 兵庫県神戸市中央区

こんにちは、神戸市で会計事務所を開業している安田亮と申します。 私は大手監査法人と東証一部上場企業で働いてきましたが、上場企業の経理部の方でも決算や税務申告が分からない、良い経理人材を確保できない、繁忙期にどうしても人手が足りないなど、様々な悩みを持っておられることに気付きました。 1つの会社の中で縛られることなく、もっと色々な企業様や、これから事業を起こそうとしている個人の方々に私自身の知識・経験を活かして決算・税務申告業務、経営全般のサポートをしていきたいという思いから、31歳になった2018年に神戸市中央区で独立開業しました。 公認会計士・税理士・FPのトリプルライセンスを有しており、実務経験も豊富ですので、実務能力には自信があります。その知識・経験を活かして皆様の経営に貢献していきます!
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