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個人事業主が確定申告しなくていい所得額と義務がなくともするべき理由

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最終更新日: 2019年08月07日

個人事業主は、毎年の所得を確定申告で税務署へ申告して納税する必要があります。しかし、所得額によっては確定申告をしなくてもよいのです。

所得がいくらまでは確定申告をしなくてもよいのか、義務がなくても確定申告をした方がよい理由など、記事内でくわしく説明します。

個人事業主は所得38万円まで確定申告不要!

売上から経費を引いた所得が38万円以下の人は確定申告がいりません
売上から経費を引いた所得が38万円以下の人は確定申告がいりません

確定申告が重要だということは、なんとなく理解している人が多いでしょう。個人事業主として仕事を始めたばかりで、所得があまりなくても、確定申告はしなければならないのでしょうか。実は、所得が38万円以下の個人事業主は確定申告をしなくていいのです。

個人事業主で確定申告しなくていい人は?

確定申告とは、1年間の所得を合計し、所得に対する税金を計算した上で申告し、納税することです。会社に勤めていれば、毎月の給与から所得税などが天引きされます。しかし、個人事業主は毎月の収入が確定しておらず、毎月税額が決められません。そのため、1年分の税額計算を翌年の2月16日から3月15日に行って、納税するのです。

個人事業主の場合は、ほとんどの人が確定申告をすることになりますが、その中でも、所得38万円以下の人は確定申告をしなくてもよいとされています。

「所得」38万円以下とはどういうこと?

ところで、課税の対象となる「所得」とは何をさしているかでしょう。事業収入と事業所得では、内容が異なります。

所得とは、収入から事業で使った経費を引いたものです。

所得=収入(売上)―必要経費

1年間に100万円の売上がある、個人事業主の例で考えてみましょう。必要経費が70万円あれば、

100万円―70万円=30万円

上記より所得は30万円となるので、確定申告の必要はありません。

次に、50万円の売上がある、個人事業主の例です。必要経費が10万円だった場合は、

50万円―10万円=40万円

となります。この場合、所得が38万円を超えるので確定申告が必要です。

なぜ所得38万円以下なら確定申告不要なのか

所得38万円以下の個人事業主が確定申告をしなくていいのは、所得税に「基礎控除」の38万円があるからです。

基礎控除とは、所得があるすべての人から一律で差し引かれる金額のこと。個人が抱えているさまざまな事情を考慮して、公平に課税しようという考え方に基づきます。

確定申告の際、所得から38万円が差し引かれた金額が課税所得となります。所得が38万円以下の人は課税所得が0円になりますので、所得税が発生しません。そのため、確定申告をしなくてもいいのです。

もちろん個人事業主で売上がゼロの人も、確定申告をしなくてもいいのです。

義務がなくても確定申告をするべき理由

融資などに必要な「納税証明書」は確定申告しないともらえません
融資などに必要な「納税証明書」は確定申告しないともらえません

所得が38万以下の個人事業主は確定申告しなくてもいいのですが、それはあくまで申告漏れや脱税にならいという意味で、義務ではないということです。しかし実は、確定申告の義務がなくても確定申告をしたほうがいい場合もあります。

確定申告をしないと家が借りられないことも?

自宅や事務所としてマンションなどを賃貸契約する際には、市町村が発行する所得証明が必要です。その人にどのくらいの所得(収入)があり、賃貸料(家賃)を確実に支払えるということの根拠にするためです。

確定申告をしていない場合、市町村ではその人の課税所得が0円だったとは認識しません。その人が1年間なにをしていたのかわからない、ということになるのです。そのため、国や市町村では所得を証明することができません。

だから、所得証明を発行できず、賃貸契約に必要な書類が準備できないのです。

売上が0円、課税所得が0円であっても、確定申告をしておけば「所得が0円だった」ことを証明する所得証明が発行してもらえます。

他にも家を建てたり、子どもの進学などのためにローンを組む際も、所得証明が必要です。また、公営団地や保育園の保育料算出の時も所得証明が使われます。また、確定申告をしないと、団地の家賃や保育料が高額になる可能性もあります。

無申告だと事業資金の借入れが出来なくなる

個人事業主として事業を拡大する場合、銀行などから資金を借り入れることもあるでしょう。ここで求められるのが決算書です。決算書に加え、その内容を証明するために税務署の収受印がある申告書や納税証明書の提出も必要です。

確定申告をしてなければ、収受印がある申告書はありませんし、市町村から納税証明書を発行してもらうこともできません。つまり、申告をしていなければ、銀行からの借入れができなくなり、事業を大きくすることもできなくなるのです。

医療費控除などが受けられなくなる

確定申告のメリットの1つに、基礎控除以外のさまざまな控除が受けられ、課税所得額が下げられるという点があります。

課税所得を下げるために受けられる控除には家族に対する扶養控除や医療費控除などがあります。これらは、確定申告をしなければ受けられません。

なぜ、課税所得が0円で控除する所得がないはずなのに、医療費控除をするのでしょうか。それは、所得税以外の税金を抑えたり、国民健康保険料を算出する際に、所得が低いことを証明したりするためです。

確定申告は所得に対する所得税の申告です。ですが、その内容は市町村に共有され、住民税の計算にも使用されます。

住民税の基礎控除額は、所得税より低く33万円。そのため、所得税が0円だからと確定申告をしないと医療費控除が受けられず、住民税が高く課せられることになるかもしれません。

また、国民健康保険料の算定の際も、低所得であれば保険料が低くなる「低所得者軽減」が行われます。確定申告をしない場合は所得が不明となり、一定額を支払わなければならなくなります。

確定申告をしないとばれる理由、ばれたらどうなる?

何気なく書き込んだSNSの投稿から無申告がばれることも
何気なく書き込んだSNSの投稿から無申告がばれることも

個人事業主の場合、実際の所得がどのくらいあるのかは、本人以外にはわかりません。しかし所得が38万円以上あり、確定申告が必要になっているにもかかわらず正しく申告していないと、税務署からの税務調査に入られます。そして、追徴課税など思わぬペナルティを受けてしまうのです。

実際にどのように確定申告をしていないことが発覚するのでしょうか。そして無申告がばれるとどうなるのでしょうか。

知人の密告によって税務調査の対象に…

所得がある個人事業主にとって「確定申告をしない」という選択は節税ではなく、脱税です。ばれる理由はさまざま。その1つが知人や友人からの密告です。

知人や近所の人に「大きな仕事をして儲けたけれど、申告しなければ税務署にばれない」などの話をしていて妬みから通報される、という例は少なくありません。最近では、FacebookやInstagramも監視。誰かに仕事のことや確定申告について直接話さなくても、SNSに仕事のことや暮らしぶりなどをアップしていれば、それを見た税務署が突然「税務調査」にやってくることもあります。

取引先の支払調書から特定される場合も

取引先の企業などから報酬を受けた場合、取引先の帳簿には「いつ」「誰に」「いくら」支払ったかという記録が残ります。正しく確定申告をしている取引先の帳簿から、支払われた金額が判明し、無申告がばれることがあります。

本当はばれているけど、後回しにされているだけかも

税務署はさまざまな方法で、無申告や脱税している可能性がないか目を光らせています。けれど、調査すべき案件は多く、疑わしい事業主を早急に全て調査できるわけでありません。

税務調査の連絡がある場合、一般的に「過去3年」の資料提示を求められます。つまり、今年の無申告について何もなかったからといって、次も大丈夫、というわけではないのです。「今は脱税額が少ないから後で税務調査しよう」と後回しになっているだけなのかもしれません。

無申告がばれると延滞税や無申告税の対象になる可能性

個人事業主の申告がばれた場合、どのようなペナルティがあるのでしょうか。

無申告がばれた場合、もともと納めるべきだった税金のほかに、「延滞税」や「無申告加算税」などが課せられます。過去にも無申告がある場合は、過去5年間にさかのぼって支払いが命じられます。

延滞税

無申告により、税金を期限までに納められなかった際に課税されます。延滞税は、納付すべき税額に延滞税率をかけ、延滞日数分を支払います。延滞税率は納付期限から2か月以内の場合は2.9%、2か月以上の場合は、9.2%です。2か月以上の場合は、2か月以内の延滞税+2か月以上分として計算します。

例)
納税額10万円で、100日延滞(納付までに2か月以上)した場合
(10万円×2.9×60日÷365日)+(10万円×9.2×40日÷365日)
=476+1,008=1,484円
(100円未満は切り捨てのため、1,400円の延滞税)

無申告加算税

納付期限を過ぎての申告や、無申告だった場合に課税されるものです。納付期限内に自主的に申告した場合は5%、期限後に申告した場合は15~20%が加算されます。

安川公認会計士税理士事務所 - 東京都世田谷区鎌田

鉄鋼業やアパレル、小売まで幅広い業種の法人や個人事業主の税務を担当してきた安川公認会計士・税理士事務所。最新の会計情報を用いて企業の成長を手助けする「パートナー」として、心強い存在。
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「税務調査は不定期ですが数年毎に行われるもので、特定の業種に偏っている訳ではありません。 ただ飲食業などの現金の受け渡しの多い業種では、売上管理のチェックのため多くなる傾向にあるようですが、日々の現金管理を帳簿をつけて管理しておけば問題ないでしょう。」

確定申告に関する相談は税理士に!

個人事業主の顧問税理士
「しまった!」と思ったら税理士に相談してみよう

個人事業主が確定申告をしない理由には「所得が低いから」「面倒だから」などがあがります。でも、無申告によるデメリットはとても大きく、必ずばれる、といえます。リスクが多い無申告は絶対にやめましょう。もし、過去に確定申告をすべきでやっていなかった、という場合でも、影響を最低限に抑える方法もあります。そんなとき、力になってくれるのが、税金のプロである税理士です。

確定申告が必要だった!と気付いたらすぐに税理士へ

自分に確定申告が必要だったと、気づいたら、できるだけ早く、申告を行うことが重要です。無申告の場合には、申告に必要な帳簿や領収書などの整理も行っていないことが多いでしょう。その場合は、税務調査への対策も必要になります。

申告のやり方がわからない場合や、税務調査への対策を考えるなら、まず税理士に相談してみましょう。税理士は、税金のプロ。期限を過ぎた確定申告のやり方はもちろん、今後発生する可能性が高い税務調査対策もアドバイスしてくれます。実際に税務調査の連絡がきた際も、相談しておけば一緒に対応してくれます。

税理士はミツモアで探そう

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