2026年(令和8年)以降、所得が95万円以下の個人事業主やフリーランスは、所得税の確定申告をする義務はありません。2025年からの大幅な税制改正により、従来の48万円から「95万円」へと基準が引き上げられました。
しかし確定申告をしないと、家が借りられない、事業資金の借入れができなくなるといったデメリットが起こりえます。また納税義務があるのに無申告だった場合は、ペナルティを課せられる可能性も。
個人事業主が確定申告をしなかった時にどうなるのか、最新基準でのメリット・デメリットを解説します。
個人事業主が確定申告しないとどうなるの?
所得税の納税義務がある個人事業主が確定申告をしないと、追徴課税が発生するリスクがあります。また義務がなくとも、確定申告をしないと所得証明や納税証明が発行されず、融資や賃貸契約に支障が出ます。
個人事業主はいくらなら確定申告をしなくても良い?
2026年現在の税制では、個人事業主の所得が年間95万円以下であれば確定申告の義務はありません。ただし、住民税の申告は別途必要になるケースが多いです。
個人事業主が確定申告しないとどうなる?所得95万円以下でも申告する?

確定申告とは1年間にあった収入と経費などをまとめて、納税すべき所得税を確定するための手続きです。個人事業主は翌年の2月16日から3月15日の間に申告する必要があります。
確定申告する義務のある人とは(2026年最新基準)
【重要】2025年以降、物価高対策として基礎控除が引き上げられました。
- 個人事業主で1年間の所得が95万円を超える人:基礎控除が95万円になったため、所得がこれ以下なら申告不要です。
- 副業による所得が20万円を超える会社員:給与所得控除も68万円に引き上げられています。
「所得」95万円以下とはどういうこと?
所得とは、収入から事業で使った経費を引いたものです。
所得税の基礎控除が95万円であるため、所得が95万円以下(例:売上200万ー経費110万=所得90万)であれば課税所得が0円になり、所得税の申告義務はなくなります。
義務があるのに無申告だと税金が加算される
確定申告を行う義務のある個人事業主が確定申告期間内に無申告だった場合、加算税や延滞税が追加されます。
- 無申告加算税:納付すべき税額に対し50万円までは15%、50万円越分は20%
- 延滞税:納税期限から遅れた日数分だけ利息(年利約7.3%〜14.6%)が加算
- 重加算税:意図的な隠ぺいと判断された場合、最大40%が加算
義務がなくとも確定申告しないことで生じるリスク

確定申告をしないと家が借りられないことも
賃貸契約には「所得証明」が必要です。確定申告をしない場合、市町村では所得を証明することができません。売上が0円、課税所得が0円であっても、確定申告をしておけば「所得が0円だった」と証明する所得証明を発行してもらえます。
事業資金の借入れが出来なくなる
銀行融資などで求められる決算書や納税証明書は、確定申告をしないと発行されません。申告をしていなければ、銀行からの借入れができなくなり、事業を大きくすることもできなくなるのです。
住民税の申告は別途行う必要がある
所得税の申告義務がなくとも、住民税は申告しなければならない点に注意しましょう。住民税の基礎控除額は、所得税(95万円)より低いため、確定申告をしないと住民税が高く課せられたり、低所得者向けの保険料軽減措置が受けられなかったりするリスクがあります。
義務がなくても確定申告をすると受けられる3つの節税メリット

確定申告にかかる作業は手間と感じるかもしれませんが、その手間を差し引いてもお釣りがくるようなメリットを受けられます。
①最大65万円の青色申告特別控除を受けられる
青色申告をすることで、発生した利益のうちから最大65万円が控除されます。所得を低く抑えることで、翌年の税金や社会保険料の節約に直結します。
②納め過ぎた税金の還付を受けることが出来る
報酬から所得税が源泉徴収(天引き)されている場合、確定申告をすることで「納め過ぎた分の税金」を戻してもらうことが可能です。
③赤字の繰り越しが可能になり、節税に繋がる
青色申告では純損失を3年にわたって繰り越しできます。1年目の赤字を2年目の黒字と相殺できるので、大幅な節税になります。
赤字の場合は特にメリットがある
すでに源泉徴収を受けていて赤字の場合、還付金を受け取れる可能性が高いでしょう。また、年の途中で会社員を辞めて自営業になった人や、年金を受給している自営業者も、確定申告により税金の還付を受けられることがあります。
確定申告をしないとばれる理由、ばれたらどうなる?

所得が95万円以上あり、確定申告が必要なのにしていないと、税務調査の対象となります。
知人の密告によって税務調査の対象に…
「申告しなければ税務署にばれない」などの話を知人にしたり、SNS(FacebookやInstagram)に仕事の成功や贅沢な暮らしぶりをアップしたりすることで、税務署の目に留まるケースが増えています。
取引先の支払調書から特定される場合も
取引先の企業が提出する「支払調書」には、誰にいくら払ったか記録されています。税務署はこのデータと照らし合わせるため、無申告は容易に発覚します。
ばれたら無申告税や延滞税、場合によっては重加算税が課される
無申告がバレた時には、加算税や延滞税が課されるだけでなく、社会的信用も失います。悪質な隠ぺいがあった場合は、40%の「重加算税」が課される可能性もあります。
本当はばれているけど、後回しにされているだけかも
税務署はさまざまな方法で、無申告や脱税している可能性がないか目を光らせています。けれど、調査すべき案件は多く、疑わしい事業主を早急に全て調査できるわけでありません。
税務調査の連絡がある場合、一般的に「過去3年」の資料提示を求められます。つまり今年の無申告について何もなかったからといって、次も大丈夫、というわけではないのです。「今は脱税額が少ないから後で税務調査しよう」と後回しになっているだけの可能性もあります。
確定申告が必要だった!と気付いたら

自分に確定申告が必要だったと気づいたら、できるだけ早く申告を行うことが重要です。自主的に申告すればペナルティが軽減される例もあります。
ミツモアで税理士を探そう!
「過去に確定申告をすべきでやっていなかった」という場合、税理士に相談すれば影響を最低限に抑えられます。
税理士に相談したいけれど、どうやって探したらいいかわからない、という場合は、全国の税理士が登録しているミツモアで探すのがおすすめです。
簡単!2分で税理士を探せる!
ミツモアなら簡単な質問に答えていただくだけで2分で見積もり依頼が完了です。
パソコンやスマートフォンからお手軽に行うことが出来ます。
最大5件の見積りが届く
見積もり依頼をすると、税理士より最大5件の見積もりが届きます。その見積もりから、条件にあった税理士を探してみましょう。税理士によって料金や条件など異なるので、比較できるのもメリットです。
チャットで相談ができる
依頼内容に合う税理士がみつかったら、依頼の詳細や見積もり内容などチャットで相談ができます。チャットだからやり取りも簡単で、自分の要望もより伝えやすいでしょう。
税理士に依頼するならミツモアで見積もり依頼をしてみてはいかがでしょうか?
2026年(令和7年分)の申告に関する最新情報
申告は期限後にも行えますが、ペナルティが発生するため期限内に行いましょう。
