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【税理士監修】中古車の減価償却を耐用年数で2年,4年,10年落ちでを計算してみた!

最終更新日: 2019年11月18日

事業主は中古車を購入することで節税できることがあります。今回は中古車の減価償却について基本から説明したいと思います。

減価償却をする場合の計算方法や、何年落ちの中古車を買えば良いのかを具体的にお伝えします。

今まで新車購入しか考えていなかった方は節税効果も考え、中古車購入も検討してみてはいかがでしょうか?

この記事の監修税理士

菅野歩税理士事務所 - 宮城県仙台市宮城野区

仙台市宮城野区岩切に事務所を構える税理士の菅野歩と申します。日々の経理業務、会計・税務業務など経営者の皆様のニーズに合わせた適切なサポートを全力で行い、わかりやすくご説明させていただきます。
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そもそも減価償却とは何か?

そもそも減価償却とは何か?
そもそも減価償却とは何か?

事業に利用するために購入する自動車は減価償却をすることができます。自動車は新車と中古車を選んで購入することができますが、減価償却する仕方や期間に大きな違いがあります。

まず、減価償却するとはどういう考え方なのかを確認し、新車と中古車の減価償却の仕方を比較しながらみてみましょう。

減価償却の仕組みとは?

減価償却は、時間の経過とともに価値が下がっていく資産を対象として、その支払った代金を複数年度に分けて経費計上をするものです。

自動車以外に対象となる代表的なものにパソコンや冷暖房機器などがあげられます。例えば土地のように時間の経過によってその価値が下がらないものは対象となりません。

減価償却を何年に渡って行うかという「法定耐用年数」は税法によって決められています。使用頻度や劣化の具合を見て決めるということではなく、一般的に「その資産が何年使えるのか」という考えのもと決められているものです。

では、自動車の減価償却について具体的に考えていきましょう。

中古車の減価償却

一般的に中古車は新車より使用できる期間が短くなるはずですので、減価償却される期間は新車に比べて短くなります。

新車の減価償却

新車は中古車よりも減価償却される期間は長くなります。この耐用年数や計算方法については後ほど詳しく解説します。

中古車を購入時の仕訳

事業のために購入した自動車は、勘定科目「車両運搬具」で減価償却資産になります。資産価値が減少した分は「減価償却費」という勘定科目で計上され、資産としての「車両運搬具」から減額されて経費として処理されることになります。

中古車の減価償却について

中古車の減価償却について
中古車の減価償却について

中古車の減価償却は、その車の耐用年数を見極めて「定額法」または「定率法」によりその年の減価償却費を計算するということになります。新車よりも耐用年数を考える必要があるためにややこしいかもしれませんが、その計算式を理解すればそこまで難しいことはありません。詳しくみていきましょう。

中古車の耐用年数とは

中古車の「耐用年数」は、その車の「法定耐用年数」をどの程度経過しているのかによって決められます。中古車の「耐用年数」は下記の簡便法によって計算されます。

法定耐用年数-経過年数+経過年数×0.2=耐用年数
※1年未満の端数は切り捨て、計算の結果が2年以内の場合の耐用年数は2年

例えば経過年数は1年半である中古車(普通自動車)で計算してみると…
6年-1年+1年×0.2=5年
ということになります。

中古車は新車よりも法定耐用年数が短いのです。もちろん車種や値段によりますが、法定耐用年数が短い方が減価償却費を多く計上できるため、節税効果があるという考え方が可能です。

ここでお伝えしなければならないのは事業に利用するに当たり、その中古車の新車価格の50%を超えて金額の改造・改良を行った場合には、新品と同じ耐用年数となるということです。この場合には簡便法による計算方法が当てはまらないのです。

新車の耐用年数とは

新車には明確な法定耐用年数が定められています。普通自動車は6年間、軽自動車であれば4年間となります。

定額法とは?

自動車の減価償却の方法には種類があり、代表的なものは「定額法」と「定率法」です。法人の場合はどちらかを選択することができますが、個人事業主は定額法しか選択できません。

「定額法」とは減価償却費が毎年同額で計算する方法です。

自動車の取得価額×償却率

この式で減価償却費を計算することができます。具体的に例をあげて計算してみましょう。

年度初めに中古車80万円で購入(普通自動車、新車価格200万円、新車登録から13ヶ月)した場合を考えてみます。耐用年数を前述した簡便法で計算すると、5年になります。つまり5年で減価償却するわけですから1年の償却率は1/5=20%ということになります。

80万円×0.2(1年の償却率)=16万円

これが定額法における減価償却の方法になります。

定率法とは?

一方、定率法は自動車の耐用年数の間で一定の割合で価値を減少させていく方法です。

(中古車の取得価格-前年度までの減価償却累計額)×償却率
定率法の償却率
耐用年数2年1.000
耐用年数3年0.667
耐用年数4年0.500
耐用年数5年0.400
耐用年数6年0.333

この式で減価償却費を計算することができます。定額法で扱った例を用いて、同様に計算してみましょう。

購入1年目(80万円-0円)×0.4=32万円
購入2年目(80万円-32万円)×0.4=19.2万円

このように、購入した年から順を追って減価償却費が減っていくのが定率法の特徴です。減価償却を始めた年の減価償却費を大きくできるため、その年の償却費を多く計上したいというケースでは定率法が有利になるのです。

中古車の減価償却の計算方法

中古車の減価償却計算の方法
中古車の減価償却計算の方法

ここまで中古車の減価償却について考えてきました。ここからは様々なケースについて考えてみていきましょう。例えば法定耐用年数を全部経過している中古車ではいったいどんな計算方法になるでしょうか。また、節税を考えた時にどんな条件での中古車が望ましいのかを考えてみることにしましょう。

法定耐用年数を全部経過している中古車の場合

法定耐用年数を全部経過している中古車でも、減価償却をする場合には耐用年数を決めなければなりません。その耐用年数の計算方法は以下の式で求めることができます。

「法定耐用年数×20%」の年数=法定耐用年数の全部を経過した資産

例えば5年経過した軽自動車を30万円で購入した場合はどうなるでしょうか。計算してみると4年×20%=1年ということになりますが、前述した簡便式と同様に1年未満の端数は切り捨て、計算の結果が2年以内の場合の耐用年数は2年とするというルールがあります。つまり、この自動車の耐用年数は2年ということになります。

●定額法で減価償却を計算してみましょう

自動車の取得価額(30万円)×償却率(50%)=15万円

2年目も同様に15万円が減価償却されることになります。

●定率法で減価償却を計算してみましょう

(中古車の取得価格30万円-前年度までの減価償却累計額0円)×償却率1.0=30万円

ということで、購入1年目で減価償却が全て経費になってしまいます。しかし、これでは2年目も資産を保有しているのに帳簿に掲載されないために1円を残して計上するのが一般的です。

法定耐用年数を一部経過している中古車の場合

同様に法定耐用年数を一部経過している中古車の場合、その耐用年数の計算方法は以下の式で求めることができます。

「法定耐用年数-経過年数+経過年数×20%」の年数=法定耐用年数の一部を経過した資産

例えば2年10ヶ月経過した自動車を150万円で購入した場合はどうなるでしょうか。計算してみると72ヶ月-34ヶ月+34ヶ月×0.2=44.8ヶ月になります。これを年数で計算しなおすと約3年7ヶ月になります。ここで1年未満の端数を切り捨てるため、3年という耐用年数が算出されます。

法定耐用年数を一部経過している中古車の場合に注意しなければならないのが、一年未満の端数が生じる時は月数に直して計算し、耐用年数の1年未満の端数を切り捨てるということです。少しややこしいですが、覚えておきましょう。

●定額法で減価償却を計算してみましょう

自動車の取得価額(150万円)×償却率(33%)=50万円

2年目、3年目も同様に50万円が減価償却されることになります。

●定率法で減価償却を計算してみましょう

1年目(中古車の取得価格150万円-前年度までの減価償却累計額0円)×償却率0.667=100万円
2年目(中古車の取得価格150万円-前年度までの減価償却累計額100万円)×償却率0.667=33.3万円
3年目(取得価格150万円-前年度までの減価償却累計額133.3万円)×償却率0.667=11.13万円
4年目…

定率法の場合、時が経過するほど償却額が少なくなるために、最後の方は償却額がかなり少額になり、簿価が1円に至るまでに何年もかかってしまうという問題があります。そのため定率法で計算し、ある程度償却が進んだ段階で定額法を使って処理することになります。

2年落ち・4年落ち・10年落ちのどれを買うべきか?

4年落ち・5年落ち・10年落ちのどの中古車を買うべきか
4年落ち・5年落ち・10年落ちのどの中古車を買うべきか

中古車を買う場合、どんな中古車を購入すると最適な節税効果があるのでしょうか。前述したような計算式にあてはめることで、自身の状況に合った自動車を選ぶことができるようになります。ここでは良く言われる「4年落ち」の自動車について解説していきます。

3年10ヶ月落ち(4年落ち)の中古車がおすすめ!

結論から述べると、3年10ヶ月落ち(4年落ち)の中古車は「定率法」を使うと1年で償却できるため、おすすめできます。しかし、ここで注意しなければならないのは前述したように「定率法」は個人事業主の場合には使うことができないということです。詳しくみていきましょう。

中古車の耐用年数の求め方は既に述べた通り、「法定耐用年数-経過年数+経過年数×20%」で求めることができます。3年10ヶ月落ちの中古車の場合は下記のようになります。

72ヶ月-46ヶ月+46ヶ月×0.2=35.2ヶ月

これを年数で計算しなおすと約2年11ヶ月になります。ここで1年未満の端数を切り捨てるため、2年という耐用年数が算出されます。つまり11ヶ月分を切り捨てることができるのです。「3年10ヶ月落ちの中古車」は2年という耐用年数が算出されるギリギリのラインなのです。

更にこの中古車を定率法で減価償却をします。定率法は、減価償却を始めた当初に費用化できる金額が大きくなることと、耐用年数2年の償却率が1.000であることです。つまり耐用年数2年の中古車を年度の初めに購入すれば、費用を全てその年度の減価償却費に計上することができるということです。

ここで注意しなければならないのは、償却費は月ごとに算入されるために1年で中古車の費用を全て償却する場合には、初月度から償却する必要があるということです。中古車を効率よく減価償却をする場合には計画性が重要になるということになります。

中古車の減価償却は税理士に相談してみよう!

中古車の減価償却
中古車の減価償却は税理士に相談!

さて、ここまで中古車の減価償却について解説してきましたがいかがだったでしょうか。ポイントは中古車の耐用年数を調べるということと、減価償却をする場合に定額法を用いるのか、定率法を用いるのかを状況に応じて判断するということです。もし、不明な点があれば税理士に相談するのが良いでしょう。

税理士に相談するメリット

税理士は税務に関してのスペシャリストです。仕事で使っている自動車の調子が悪くなってきた場合などや買い替えを考える場合には気軽に相談してみましょう。

これまでみてきたように、個人事業主と会社経営者では減価償却をする場合の計算式が違うことがあり、迷うことも多いと思います。

税理士に相談することで、自身に合った自動車の選び方を最適化してくれるだけでなく節税についての考え方を深めることができるでしょう。

税理士を選ぶ際のポイント

やはり、最も重要なのは節税に関しての深い知識があり、中古車購入のサポート経験がある税理士が最も頼りになる存在でしょう。こうした節税に関してアドレスをしてくれる税理士とは長期的に顧問契約を結びたいと考える経営者も多いと思います。長期的に契約を考えるのであれば、コミュニケーション能力が高く「手の合う」税理士を積極的に選ぶようにしましょう。

監修税理士のコメント

菅野歩税理士事務所 - 宮城県仙台市宮城野区

世の社長はなぜ車を頻繁に乗り換えるのか。このような疑問を持ったことはないでしょうか。 業績の良い会社の社長ほど高級車を短い期間で乗り換えています。また4年落ちの中古車を好んで購入するとも言われます。その理由としては節税効果が高いためです。 もちろん事業に使用するのが前提ですが、好きな車を購入し1~2年で経費化出来るので魅力ある節税といえます。
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