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【2024】年末調整を税理士に依頼する費用とメリットは?業務範囲や類似サービスとの違いも解説

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最終更新日: 2024年06月28日

年末調整の書類作成やそれに付随する様々な書類の整理は毎年必ず発生する作業です。正確性とスピードの両方が求められる多大な労力を要する作業であり、ただでさえ慌ただしい年末に処理するのは大きな負担となります。

そんな年末調整を効率的に進めるためには、税務のプロである税理士に任せるのがおすすめです。年末調整を税理士に代行してもらったときの相場は以下です。

  • 基本料金:1万円~3万円
  • 従業員1名あたりの料金:2000円~3000円

税理士への年末調整の依頼に際して、そもそも依頼するメリットが気になる人も多いのではないでしょうか。この記事では税理士に年末調整を代行を依頼したときの費用面や、メリットを詳しく解説します。

事業者が行う年末調整の流れ・対象者【4ステップで解説】

そもそも年末調整とは?
そもそも年末調整って?4つの主なステップ

年末調整とは概算で徴収した所得税を精算する作業です。

所得税はその年の所得が確定しなければ正確な金額を算定できません。しかし1年間の所得が確定したタイミングで所得税を一括請求する方法では、従業員にとって大きな負担となります。

そのため毎月の給与からは概算の所得税を徴収し、1年の所得が決まる年末のタイミングで過不足の精算を行うのです。徴収していた税額が本来払うべき所得税より大きければ還付を、本来払うべき所得税より少なければ追加徴収を行います。

事業者が行う年末調整の流れと、年末調整が必要な対象者について解説します。

[11月上旬」転職者から源泉徴収票を回収

対象となる従業員の中で、年の途中で入社した従業員がいる場合、その年に前職で給与を支払われていたのなら、前職分も年末調整の対象になります。この場合は、前職の源泉徴収票を収集する必要があります。以前勤めていた会社に発行を依頼すると時間がかるため早めに準備するようにしましょう。

[11月下旬~12月]従業員から3つの申告書類を回収

・給与所得者の扶養控除等異動申告書

給与所得者の扶養控除等異動申告書とは、所得税に関わる書類で、年末調整の際に利用する書類のひとつです。「給与所得者」と名前にある通り、会社などから給与を受け取っている人が提出をする書類です。

・給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書

給与の支払を受ける人(給与所得者)が、その年の年末調整において生命保険料、地震保険料などの保険料が控除されることや、配偶者特別控除(所得の少ない配偶者がいる場合、その収入に応じた所得控除のこと) を受けるために提出する書類で、納税者の私生活に関する事情を考慮するために設けられた書類です。配偶者控除、扶養控除等の算定の基礎となります。

・住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書、住宅借入金等特別控除申告書

不動産を取得した場合には、住宅ローンを利用している金融機関が発行する「年末残高等証明書」が必要です。年末調整の手続きに間に合うように毎年10月頃、金融機関から郵送されます。住宅ローンを組んで1年目の場合は確定申告の手続きが必要です。

給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書は、住宅ローン控除を受けるために確定申告をした年の10月頃に、税務署から9年分まとめて郵送されてくるものを使用します。

[12月]年末調整の計算

給与等の総額を計算する

給与と賞与の総額を計算し、給与から源泉徴収された所得税額を算出します。この時点では、住宅ローン費用など、個人の費用は反映されていません。

給与所得控除額を差し引く

自営業者と違い、給与所得者については、どこまでが必要経費に該当するのかの線引きが難しくなり、給与を得るために支出したとする経費を正しく算出することができません。そのため、必要経費のかわりに給与所得控除が認められています。

所得税の課税対象額を計算する

課税所得とは、通勤手当や旅費などを除く収入の全額から、社会保険料や労働保険料の社会保険料控除、配偶者控除、寄付金控除などの所得控除を差し引いたあとの所得額のことを言います。

なお、非課税の手当として代表的なものが、通勤手当で、通勤手当には所得税がかかりません。

住宅ローン控除を差し引く

住宅ローン控除とは、「住宅借入金等特別控除」と呼ばれる制度のことで、住宅をローンで購入した場合において、一定の割合に相当する金額が所得税から控除される制度のことをいいます。

新築や中古住宅を購入したり、住居の改築などをする際、住宅ローン控除を利用することで経済的な負担を軽減することができます。控除を受けるためには確定申告が必要になります。

所得税額と源泉徴収税額の過不足を比較する

実際に納めるべき所得税額と、既に源泉徴収した金額の差額を過不足税額と言い、これらを比較することが必要です。源泉徴収は所得税の場合だけを指す特別な呼び方です。源泉徴収は給与所得だけでなく、報酬や利子・配当、年金、退職金などに対しても行われます。

[~1月末]税務署・市区町村に書類提出

  • 所得税徴収高計算書

会社などの事業所が、従業員から徴収した所得税を納める際に用いる書類が所得税徴収高計算書です。一口に所得税徴収高計算書といっても徴収対象となる所得の種類によって9種類に分類されています。

  1. 給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書
  2. 利子等の所得税徴収高計算書
  3. 定期積金の給与補てん等の所得税徴収高計算書
  4. 配当等の所得税徴収高計算書
  5. 上場株式等の源泉徴収選択口座内調整所得金額及び源泉徴収選択口座内配当等・未成年者口座等において契約不履行等事由が生じた場合の所得税徴収高計算書
  6. 報酬・料金等の所得税徴収高計算書
  7. 非居住者・外国法人の所得についての所得税徴収高計算書
  8. 割引債の償還金に係る差益金額の所得税徴収高計算書
  9. 償還差益の所得税徴収高計算書
  • 源泉徴収票

源泉徴収票とは、会社から支払われた給与、ボーナス、退職金などの総支給額と、そこから差し引かれた所得税の金額が記載された書類のことです。源泉徴収票を見ると、会社から自分に対していくらの金額が支払われていて、その中からいくらの所得税を納めたのかが分かるようになっています。

  • 法定調書合計表

源泉徴収票や支払調書は法定調書と呼ばれ、その支払いをする側に税務署への提出が義務付けられているものです。

  • 報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書

外交員報酬、税理士報酬など所得税法に規定されている報酬、料金、契約金及び賞金を支払った時に支払調書を作成します

  • 給与支払報告書

給与支払報告書は(給与を受ける者の氏名、住所、生年月日、給与の金額、保険料控除の金額などが書かれている)と総括表(会社から何人の従業員の個人別明細書が提出されたのか、うち退職した人は何人いるか、などが記載される)の2つが組み合わさったものを指します。

年末調整の必要なひと、不要な人は?

年末調整の対象になるのは、基本的に会社などに雇用されているサラリーマン、パート、アルバイトなどです。雇用主から毎月源泉徴収されている人が対象になる手続きだと考えておけばいいでしょう。誰にも雇われず独立して働いている個人事業主は、原則として年末調整の対象になることはありません。

個人事業主で年末調整の対象となるのは

ただし個人事業主でも、年末調整の対象になるケースがあります。たとえば、個人事業主として以外に、どこかの会社に従業員として働いていたり、副業としてアルバイトなどをしていた場合は、年末調整の対象です。また個人事業で従業員を雇っている場合は、雇っている従業員の年末調整の計算などをする立場となります。

年末調整を税理士に依頼したときの費用は?

年末調整を税理士に依頼したときの費用は?
年末調整を税理士に依頼したときの費用は?

年末調整を税理士に依頼する際の費用相場は以下の通りです。

  • 基本料金:1万円~3万円
  • 従業員1名あたりの料金:2000円~3000円
  • 追加オプション(法定調書や支払調書の作成等):1万円~2万円

すなわち年末調整の費用は、従業員数および追加オプションの有無によって大きく変わります。

1万円〜3万円+従業員1名2000~3000円が目安

年末調整の費用は、基本料金1万円〜3万円+従業員1名につき2000円〜3000円が目安です。

細かな料金体系は税理士によって異なりますが、従業員数が増えるにつれて基本料金を高く設定しているケースが多くみられます。一方、従業員1名あたりの計算料金は従業員の数に関係なく一定の税理士が多いです。

従業員数 基本料金 従業員1名あたりの計算料金 費用合計の例
1名~10名 1万円 2000円 従業員5名の場合

2万円

11名~30名 1万5000円 2000円 従業員20名の場合

5万5000円

31名~50名 2万円 2000円 従業員数50名の場合

12万円

51名~100名 2万5000円 2000円 従業員70名の場合

16万5000円

101名~150名 3万円 2000円 従業員120名の場合

27万円

151名以上 要相談

一般的に、年末調整の依頼費用に年商は関係ありません。料金が変動する要因は基本的に従業員数と次の項で紹介するオプションの有無のみです。

追加の書類作成などオプション費用の目安

年末調整以外にも、法定調書合計表、支払調書の作成などそれぞれに料金が発生する場合があります。

支払調書の作成:基本料金1万円~2万円+1000円~2000円程度

支払調書とは、支払った報酬や料金について支払先・内容・金額等を記載する書類です。作成・提出が必要な範囲は報酬の種類によって異なります。

法定調書合計表:1万円~2万円、もしくは基本料金に含まれる

法定調書合計表は、源泉徴収票や支払調書といった法定調書の内容をとりまとめた書類です。法定調書とあわせて税務署へ提出する必要があります。

オプション費用が発生するか否かは税理士によって大きく異なるため、個別の費用確認が大切です。たとえば年末調整と支払調書の作成を依頼した場合、法定調書合計表の作成はオプション費用ナシで対応する税理士もいます。

一方で、年末調整の基本料金や1名あたりの計算料金が安価な分、オプション費用を設定しているケースもみられます。

年末調整を税理士に頼むと何をしてくれる?

年末調整について税理士に対応してもらえる業務として、一般的に以下の5つが挙げられます。

  1. 年末調整に際して必要な資料の指示
  2. 依頼者から提出された資料をもとに給与額・賞与額および控除額から所得額を計算
  3. 所得税額と源泉徴収税額を比較し過不足を計算し、還付または徴収額を依頼者へ報告
  4. 源泉徴収票・支払調書・法定調書合計表など必要書類の作成
  5. 年末調整書類を税務署へ提出

年末調整の業務や書類作成・税務署への提出が税理士へ依頼できる内容です。ただし税理士によっては4や5がオプションとして扱われ、追加料金がかかるケースもあります。

また、従業員からの資料集めは依頼者である会社の業務です。書類に不備や漏れがある場合や期日までに提出できなかった場合、年末調整を遂行できない可能性もあるため注意しましょう。

税理士以外の年末調整代行サービスとの違い

電卓をたたく手

年末調整代行サービスとは名前の通り、年末調整関連業務の代行を専門とするサービスです。税理士による年末調整代行とは大きく「費用」「信用度」の点が異なります。

税理士へ依頼する場合よりも比較的安価

年末調整代行サービスの料金相場は、基本料金が8000円〜、1名あたりの計算料金が1000円〜2000円程度となります。費用が安い点は一見するとメリットですが、格安価格である理由は後述する対外的信用度と関係します。

対外的信用度は税理士に依頼するよりも低め

年末調整業務のうち、源泉徴収票の作成と税務署への提出は税理士の独占業務となります。もし税理士でない人が税理士の独占業務を行うと、独占業務をした当人だけでなく、依頼者も罪に問われる恐れがあります。

年末調整代行サービスは税理士が対応してくれるのかの判断が難しいことから、税理士よりも対外的な信用度が低いといえるでしょう。税理士に比べて費用が安めなのも、信用度が低い点が関係します。

多少価格が高いとしても、税理士資格を確実に保有している人へ年末調整を依頼するのが安心です。

年末調整を税理士に代行してもらうメリット3選

税理士に依頼するメリット3選
税理士に依頼するメリット3選

年末調整を税理士に代行してもらうメリットは、自社の負担を最小限に抑えながらも正確な年末調整ができる点です。

年末はただでさえ業務量が多い時期であり、そのような状況の中で年末調整を行うのは大きな負担となります。お金に関わる重要な作業である以上、たとえ忙しい時期の作業でもミスは許されません。だからこそ自社で対応しようとせず、税理士へ依頼するのは効果的な手段といえるでしょう。

年末調整を税理士に依頼するメリットとして、特に大きなものを3つ紹介します。

1.本業に専念できる

年末調整は通常、大きく以下の5つのステップに分けられます。

  1. 従業員から年末調整に必要な資料を集める
  2. 給与額・賞与額の合計と控除額を計算し、年間の所得額および所得税額を算出する
  3. 源泉徴収額と実際の所得税額を比較して過不足を計算する
  4. 12月または翌年1月の給与支給時に年末調整で算出した所得税の過不足を精算する
  5. 源泉徴収票・支払調書・法定調書合計表など必要書類を作成し、税務署へ提出する

年末調整を税理士に依頼すれば、2・3・5の業務は代行依頼が可能です。自社でやるべきことが大幅に減るため、本業に専念できるようになります。

2.正確にミスなく書類作成・申告ができる

年末調整を税理士へ依頼することで、ミスなく書類作成や申告ができます。

年末調整では源泉徴収票・支払調書・法定調書合計表といった複数の書類作成が必要です。複雑な部分や年末調整以外では見慣れない項目が多いため、専門知識のない人が正確に行うのは容易ではありません。税務のプロである税理士に依頼すれば、ミスなく正確な年末調整書類を仕上げてもらえます。

年末調整で必要となる金額の集計や計算におけるミスのリスクがない点も税理士へ依頼するメリットです。ミスなく控除等を適用した上で税額の計算を行うため、従業員に損害を与えてしまう事態を避けられます。

3.新たに担当を雇うよりもコストを抑えられる

会社の規模や雇用する人数が多くなればなるほど、年末調整や確定申告などの税務処理はもちろん、その他諸々の細かい事務作業が増えていきます。年末調整を含むそうした事務作業の負担を軽減するために、総務の人を雇えば、その分人件費は上がります。年末調整のためだけにに総務を雇うのではなく、税理士に委託してしまった方がコスト面で節約になるケースも珍しくありません。

信頼できる税理士選びの3つのポイント

手を握り合うスーツの男性

年末調整を含め、会社が成長するにつれ、今後も税理士を依頼する仕事が増えてくることでしょう。そんな場合には、長くお付き合いができそうな税理士を選んでいく必要があります。また、税理士にしかできない業務もあるので、資格保有者であるかどうか確認する事が大切です税理士を選ぶことは大前提です。覚えておきたい税理士選びのポイントをご紹介しましょう。

見積もり明細が明瞭で、業務内容について説明があるか

税理士との契約に限ったことではありませんが、一番トラブルになりがちなのが費用のことです。特に、料金に含まれると思っていたサービスに追加料金が必要だったということが非常に多いものです。事前の見積りが曖昧だったり、明細の各項目について詳しい説明がなかったりすると、後々トラブルの元に。見積もりの段階で、明細が明確に記載されているかどうか、各項目についてわかりやすい説明があるかどうかチェックしましょう。

連絡がスムーズで相談しやすいか

年末調整の依頼をした税理士とは、一定期間の間、頻繁に連絡を取り合ったり相談し合ったりすることになります。年末の忙しい時とはいえ、税理士によっては、連絡が取りづらかったり、返信がいつも遅かったりする人がいることもあります。スムーズに連絡が取れて、相談しやすい税理士を選ぶことも大切です。

複数の税理士から見積もりを取り、話を聞くことが大切

年末調整の税理士を選ぶときに一番効率的で確実なのは、複数の税理士に見積もりを依頼して、それぞれの金額や提案を比較検討するという方法です。それらを一括見積りできるサイトもあるので活用してみましょう。

ミツモアではかんたんな質問に答えると、最大5名の税理士より見積もりが届き、料金や条件を比較できます。依頼の詳細や内容をチャットで相談できるので、相性の良い税理士を見つけられる可能性がぐっと広がりますよ。

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年末調整業務だけの場合、コストはそれほどかかりません。従業員が数十名や数百名いる場合は別ですが、数名程度の規模であればおおよそ1~3万円くらいで収まるケースが多いでしょう

年末に向けてますます忙しくなるこの時期、年末調整をプロである税理士に任せることで、経営者や経理担当者の時間を確保できるので、十分な費用対効果があると考えられます。

ただし年末調整を税理士に依頼するといっても、そもそも税理士をどのように探せばよいか分からずお悩みの人も多いのではないでしょうか。

税理士の探し方は、主に以下の3つが挙げられます。

  1. 電話・インターネットで自分で探す
  2. 知人から紹介してもらう
  3. 税理士のマッチングサービスを利用する

電話やインターネットで探す方法は自分のペースで探しやすい・依頼をするか判断できる点が大きなメリットです。一方で、選択肢が多く絞り込むのが難しい・手間がかかる点がデメリットとして挙げられます。

気心知れた知人からの紹介であれば、信頼できる税理士を見つけられる可能性が高いでしょう。ただし自身の希望や考えと紹介された税理士が合わない場合、断りにくいというデメリットがあります。

税理士のマッチングサービスは、自社の業種や依頼したい内容等の希望と合う税理士の紹介を受けられるサービスです。税理士探しの手間を抑えながらも、自社に合う税理士が見つかる可能性が高くおすすめできます。

全国の税理士が登録しているマッチングサイト「ミツモア」は、税理士選びにおすすめのサービスです。地域と依頼したい内容に応じて、まずは見積もりが確認できます。その後、メッセージでのやりとりで担当業務の範囲やオプションなどを確認できるので、面談するのと同じように税理士の人柄が見えてきます。

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