電気スイッチの故障が原因で電気が付かなくなっても、スイッチの交換は資格をもっていないと行えません。
この記事では、業者に依頼するときの費用相場と、自力でできる範囲のスイッチのカバー交換方法について解説します。
電気スイッチの交換はDIYできない!無資格工事には罰則も
電気スイッチそのものを交換するには、電気工事士の資格が必要です。
無資格で作業した場合、電気工事士法により「3万円以下の罰金、または3カ月以下の懲役」が科せられることもあります。
専門の知識を持たない無資格の人が工事を行うと、誤った配線などによる漏電や火災のリスクがありとても危険です。
マンションやアパートなどの集合住宅では1カ所の工事によるトラブルで、自室だけでなく全ての住戸に悪影響を及ぼす可能性もあるでしょう。
被害を生んだ場合、火災保険などの適用除外となることも考えられます。
そうなると損害賠償が発生しても、実費で工面しなければならないのです。
電気がつかない!スイッチ交換が必要か確かめるには?
スイッチを入れたのに電気がつかないと困ってしまいますよね。
電気がつかないときにはさまざまな原因が考えられます。
スイッチの交換が必要なのかどうか確かめるにはどうしたらよいのでしょうか?
以下の記事では、電気がつかない範囲ごとに考えられる原因と対処法も解説しているので、参考にしてみてください。
原因を確かめる手順
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電気がつかないときに一番多い原因は、電球やランプが寿命を迎えたケースです。
これらは消耗品なので、新しいものに交換しましょう。
それでもつかない場合は、電気を供給する照明器具か、スイッチ・電気回線の問題だと考えられます。
照明器具の見た目に問題がなさそうであれば、自分で原因を突き止めるのは困難です。
修理も自力では難しいので、電気工事業者に調査を依頼しましょう。
スイッチがつかなくなる原因
接触不良や故障
操作しても反応しない原因の多くが、接触不良や故障だと言えます。
スイッチの裏側に備わる配線や基板などに、不具合が生じているケースが多いのです。
修理して使用することも考えられますが、状態によってはスイッチ自体を交換する必要もあります。
新しく替えることで、安心して長く使用できるでしょう。
経年劣化
スイッチは消耗品でもあります。多くのパーツがそうであるように、電気スイッチにも耐用年数があるのです。
使用頻度や形式によって違いがありますが、一般的にスイッチの寿命は10年程度とされています。
それくらいの期間にわたって使い続けていると、なんらかの不具合が生じてもおかしくありません。
劣化したスイッチは修理して使い続けることも可能です。
しかし時間とともに消耗していくことを考えると、使用期間によっては交換が望ましい場合もあるでしょう。
電気スイッチの交換費用相場!どこに頼むのがおすすめ?
業者にスイッチの交換を依頼する際に「費用はどのくらいかかる?」「どこの業者に依頼するのが良いの?」と疑問に思う方は多いでしょう。
ここではスイッチの交換を業者に依頼する際にかかる費用やどこの業者に頼むのがおすすめなのかを解説していきます。
電気スイッチ交換の費用相場はおおよそ以下の2つの項目から考えます。
費用相場 | |
スイッチ本体代 | 1個あたり:500~2,000円程度 |
施工費用 | 1ヶ所あたり:3,000~8,000円程度 |
たとえば1つのプレートにスイッチが2つついている場合は
- スイッチ本体代:1,000円~4,000円
- 施工費用:3,000円~8,000円
となり、全体で4,000円~12,000円になります。
スイッチ本体は自分で準備すると、相場より安く済ませられる可能性があります。
電気スイッチ交換時は専門業者へ依頼するのがおすすめ
電気スイッチを交換する際には有資格の専門業者に依頼するのが最もおすすめです。
地域の電気工事専門業者に依頼すれば出張費や手数料が抑えられて費用を安く済ませられるでしょう。
即日対応してくれるところもあるので、部屋の電気がすぐにスイッチを交換したい方にも便利です。
また交換するための新しいスイッチは依頼する業者から購入することもできます。
そのためどのスイッチを選べばよいのかわからないという方は、業者に相談してみるとよいでしょう。
業者探しには相見積もりが一括で取り寄せられる「ミツモア」がおすすめです。
ネット上でアンケートに答えるように必要事項を入力するだけで、希望する業者に見積もりを依頼できます。
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電気スイッチの種類
ひと口に電気スイッチといっても、その形式は一つではありません。
代表的な種類を紹介していくので、交換する際のスイッチ選びに参考にしてください。
片切りスイッチ・両切りスイッチ
「片切りスイッチ」とは2本の電線を内側に配し、片方だけの電流だけを通してもう一方を遮断する方式です。
この切り替えによって、電気のオン・オフを切り替えます。
家庭用として広く普及しており、各所の照明で採用されることが多い型式です。
パーツは比較的に小型で価格も安いことから、数多くの住宅で設置されています。
「両切りスイッチ」は2本の配線両方の電流を遮断する方式です。
高い電圧が必要な回路で採用されるもので、部品が大きく高価な上に配線も複雑になります。
両切りスイッチは片切スイッチよりも、安全性が高い点が特徴です。
スイッチをオフにすると電気が完全に遮断されるので、感電のリスクを解消できます。
3路スイッチ
3路スイッチは2か所から1つの照明のオン・オフ切り替えができるものです。
スイッチに3本の配線があるため3路スイッチと呼ばれています。
2階につながる階段や廊下などの距離がある場所に取り付けられているのをみることが多いでしょう。
たとえば階段では上の階からでも下の階からでもスイッチの操作ができるので便利です。
ほたるスイッチ
「ほたるスイッチ」は内蔵されたランプがサインを送ってくれるタイプです。
オフのときにはスイッチ面のランプが点灯しているので、暗がりでも一目で場所がわかります。
電気が切られているときに光ることから、「オフピカスイッチ」と呼ばれることもある型式です。
夜間でもすぐにスイッチの位置がわかるため、時間帯を問わず使用するトイレや廊下といった場所に取り付けられています。
パイロットスイッチ
「パイロットスイッチ」はホタルスイッチとは反対にランプがオンのときに点灯する型式です。
「電気をつけたい場所」というよりも、換気扇など「消し忘れを防ぎたい場合」に便利なタイプといえます。
つけているときに光ることから、「オンピカスイッチ」といういい方もされるスイッチです。
センサー付きスイッチ
設置された場所の状況を自動で見極めてくれるものが「センサー付き」スイッチです。
AIの技術発展にともなって、その性能もより高度になっています。
代表的な機能が、人の動きを感知して自動でオン・オフを切り替える人感センサーの働きです。
つい消し忘れてしまっても、部屋に人の気配がないと判断したら電気を切ってくれます。
逆に室内で人の動きを検知すると、照明をつけてくれます。
たくさんの買い物をして帰宅したときに、両手がふさがってしまっているような場面で活躍してくれる機能です。
おしゃれなデザインスイッチも!
スイッチを交換するなら部屋の雰囲気にあったおしゃれなデザインのスイッチにしたいという方もいるでしょう。
最近ではデザイン性に優れたおしゃれなスイッチが多く販売されています。
- トグルスイッチ
トグルスイッチは1900年代ごろからヨーロッパの住宅や工場で使用されてきました。
クラシカルで品があるデザインなのでアンティークとしても取り入れることができるでしょう。
オン・オフの切り替えはつまみ状のレバーを上下に操作するだけです。
取り付ければお部屋がぐっとおしゃれになりそうですね。
- アメリカンスイッチ
アメリカンスイッチは長い間アメリカの住宅や公共施設で利用されてきました。
操作方法はトグルスイッチと同じで、多角のトグルを上下に動かすことでオン・オフが切り替わります。
シンプルなデザインなので、どんな空間にもあわせやすく様々なシーンで活躍するでしょう。
自分でスイッチを交換する方法(※資格がある人のみ)
電気工事士の資格を所有している方は自分で電気スイッチを交換することが可能です。
ここではスイッチの交換に必要な道具や交換の手順を解説していきます。
電気スイッチ交換に必要な道具
新しく取り付ける電気スイッチはコーナンやカインズなどのホームセンター、またはヤマダ電機やケーズデンキなどの家電量販店でも購入可能です。
電気スイッチを交換する際には以下の道具を用意しましょう。
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ベビーマイナスドライバーはなくても大丈夫ですが、あると細かな作業を行う際に役立ちます。
【手順①】ブレーカーを落とす
作業する前には必ずブレーカーを落とすようにしましょう。
ブレーカーが落ちていないまま作業すると感電してしまう危険性があるので注意が必要です。
分電盤の右側にアンペアブレーカーがあるので、交換するスイッチの回路を切りましょう。
分電盤にはブレーカーが何に対応しているか書かれているものと書かれていないものがあります。
対応箇所が記載されておらず交換するスイッチのブレーカーがどれかわからない場合は、順番にブレーカーを落として確認しましょう。
【手順②】スイッチカバーを取り外す
次に電気スイッチのカバーを取り外します。
カバーの上下がネジで留められている場合はプラスドライバーを使って緩めましょう。
ネジがない場合はカバーのプレートの間にマイナスドライバーを差し込むと簡単に取り外すことができます。
【手順③】金属枠を取り外しスイッチを引き出す
カバーを取り外したらその下の金属枠を取り外します。
上下にあるネジをプラスドライバーで取り外すと金属枠も外せます。
この時に取り外したネジは後で新しいスイッチを取り付ける際に使用するため、なくさないように注意しましょう。
金属枠を取り外したらスイッチを引き出すことができます。
【手順④】電線を取り外す
引き出したスイッチの裏側をみると電線がつながっています。
電線がつながっているところの横に取り外し用の穴があるので、そこにマイナスドライバーを差し込むと取り外すことが可能です。
通常のマイナスドライバーでもよいのですが、先端の幅が狭まっているベビーマイナスドライバーを使うと作業がしやすくなります。
なかなか外れない場合はドライバーを差し込んだまま電線を引っ張ると外れやすいでしょう。
またマイナスドライバーを差し込む際には真っすぐ奥まで入れるのがポイントです。
斜めに入れてしまうとスイッチが故障してしまう可能性があります。
【手順⑤】新しいスイッチを取り付ける
古いスイッチを取り外せたら、新しいスイッチを金属枠に取り付けます。
スイッチには上下があるので取り付ける前に確認しましょう。
次に外した電線をスイッチの穴に差し込みます。
金属枠とスイッチカバーを取り付けたら完成です。
スイッチを取り付けた後はブレーカーを入れて、スイッチが正常に作動するか動作確認を行いましょう。
手順を動画で確認
これまでお伝えしたようなスイッチの交換手順を説明した動画もあるので、参考にしてみてください。
スイッチカバーのみの交換は誰でもDIY可能
スイッチを固定する際は、カバーとともに設置します。
衝撃などで破損することもありますが、カバーのみの交換ならDIYも可能でしょう。
スイッチカバーのみの交換は誰でもDIY可能
スイッチを固定する際は、カバーとともに設置します。
衝撃などで破損することもありますが、カバーのみの交換ならDIYも可能でしょう。
カバーのみはショップで購入可能
使用時に誤って損傷を招いた場合以外にも、部屋全体の色調やデザインに合わせてカバーを交換したいと思うことがあります。
ディテールにこだわることで、室内コーディネートのクオリティはより高まるものです。
カバーはさまざまなショップで購入できます。
安価で済ませたいならば、100円均一ショップでも購入できるでしょう。
大型家電店やホームセンターに足を運べば、豊富な種類が並んでいます。
ネットショップでも、多様なカバーを見つけることが可能です。
カバーの交換方法
交換にあたっては、次のアイテムを用意しましょう。
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作業の順序は、次の通りです。
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賃貸である場合には、変更したカバーに原状回復を求められる可能性もあります。そのため、もともと取り付けてあったカバーは大切に保管しておきましょう。
電気スイッチは違う場所に移設・増設することもできる
「今スイッチがついている場所が使いにくい」「ここにスイッチがあれば便利なのに」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。
元々あるスイッチを交換するだけでなく、別の場所にスイッチを移設・増設することもできますよ。
生活動線にあわせた場所にスイッチを取り付けることで、ぐっと便利になるでしょう。
スイッチの移設・増設 | 5,000~30,000円程度 |
スイッチの移設や増設をするときは、既存の電気回線を分岐・延長するか、新たに電気回線を引いてくることになります。新たに引く回線の距離が長いほど、金額は上がります。
スイッチ交換業者選びは相見積もりで比較を
スイッチ交換は、基本的には自力で行うことはできません。無理をして怪我や事故のリスクを負うよりも、まずは業者に相談してみてください。
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