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電気がつかないのはなぜ?原因の調べ方と適切な対処方法を解説

最終更新日: 2022年10月22日

「スイッチを押しても反応しない」「部屋の照明が消えた」など電気がつかなくなった経験はありませんか?

今回は電気がつかないときにまず試してみる応急処置方法、つかなくなった場所別の原因と解決方法を解説します。

電気がつかないとき最初に試す対処法と場所別の原因

点いていない信号機

電気がつかないときにまず試してみること

照明器具の電気が付かない場合は基本的に電球の交換が必要です。交換しても電気がつかなければ器具本体の修理や買い替えをすることになるでしょう。

1つの照明器具ではなく、家の一部エリアまたは全体の電気がつかない場合、まずは玄関や脱衣所にある分電盤のブレーカーを確認しましょう。ブレーカーが落ちているときはたいてい電気の使いすぎなので、電子レンジや暖房器具、ドライヤーなどの消費電力が大きい家電をオフにし、落ちたブレーカーを上げ直せば復旧します。

ただし漏電ブレーカーが落ちた場合や、何度上げてもブレーカーが落ちる場合、ブレーカーが落ちていないのに電気が付かない場合は、電気工事業者に相談するのがおすすめです。

また地域の停電の場合はそのまま復旧を待つしかありません。

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電気がつかないのはなぜ?場所別に考えられる原因をチェック

電気がつかない場所によって、考えられる原因は異なります。

場所を選んでクリックすると、原因と対応を詳しい解説に飛ぶので参考にしてください。

電気がつかない場所 考えられる原因
特定の照明
  • 電球の寿命
  • 接触不良
  • 照明機器の故障
  • スイッチや配線の不具合
家の一部
  • 安全ブレーカーが落ちた(電気の使いすぎ、ショート)
  • 配電設備のトラブル
家全体
  • アンペアブレーカーが落ちた(電気の使いすぎ)
  • 漏電ブレーカーが落ちた(漏電)
  • ブレーカー自体の故障
  • 電気代滞納
  • 送配電のトラブル
地域、建物全体
  • 点検や工事による計画的な停電
  • 自然災害による停電

 

【特定の照明】の電気がつかない原因

ろうそく特定の照明のみ電気がつかない場合は、以下のような原因が考えられます。

蛍光灯を使っている場合は、以下の記事でも原因や対処を解説しているので参考にしてみてください。

関連記事:蛍光灯がつかない理由と対処方法。寿命と故障の見極め方も解説|ミツモア 

ランプや電球の寿命

電球が寿命を迎えると、特定の照明の電気がつかなくなります。寿命かどうかの判断は以下の方法でできます。

  1. 他の照明機器で試してみる
  2. 見た目で判断する

判断方法①:他の照明機器で試してみる

一部の照明の電気がつかなくなったら、そのランプや電球を他の照明機器に取り付けてみてください。他の照明機器でも電気がつかなかったら、ランプや電球の寿命が原因です。他の照明機器だと電気がつく場合は、他の原因を疑いましょう。

判断方法②:見た目で判断する

家に同じサイズの電球を使用している照明機器がない場合は、電球の見た目で判断することもできます。

種類 寿命の目安 寿命のサイン
蛍光灯 6,000~12,000時間 ・両端の黒ずみ

・点灯までに時間がかかる

・明かりが暗い

LEDランプ 40,000時間 ・点滅する

・点灯までに時間がかかる

・明かりが暗い

白熱電球 1,000~2,000時間 ・フィラメントが切れる

対処法

電球が寿命を迎えていると思ったら、蛍光灯や電球を交換しましょう。なお交換は蛍光灯を交換するときは感電防止のために必ず電源を切ってから行い、はしごなどを使う際に足元を固定するよう注意してください。

蛍光灯の外し方のコツは以下の記事で詳しく紹介しています。

関連記事:蛍光灯の安全な取り外し方を確認!種類別の作業方法を紹介|ミツモア

グロー管や安定器の寿命

蛍光灯の場合は、グロー管や安定器が寿命を迎えている可能性もあります。

グロー管

グロー管とは、蛍光灯の明かりをつける際に一瞬だけ使用される、照明器具についている小さい電球のようなものです。

グロー管は6,000回程度点灯すると寿命を迎え、黒ずみます。グロー管が劣化すると、蛍光灯が新しくても電気がつかないといった症状が現れます。症状が見られる場合は、蛍光灯と一緒にグロー管の交換も視野に入れましょう。

安定器

蛍光灯の本体には、電流を調整する安定器と呼ばれる機能がついています。安定器にも寿命があるので、蛍光灯やグロー管を取り換える際は安定器の状態も確認する必要があるでしょう。

安定器の寿命は約10年といわれています。他の原因を探り、それでも電気がつかなければ安定器の交換を検討しましょう。安定器の交換は有資格者でないと行えません。

接触不良

ランプや電球の接触不良が原因で電気がつかないこともあります。その場合は、ランプを1度取り外して、再度しっかりと取り付けましょう。その際に、照明機器とシーリング・ローゼットとの接続がしっかりしているかも確認すると良いです。

コンタクトスプレー
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それでもダメな場合はコンタクトスプレー(接点復活剤)を使用しましょう。コンタクトスプレーは、電気系統の接点の機能を回復してくれるスプレーです。蛍光灯と本体をつなぐコネクタなどにスプレーを噴射すると、接触不良が改良されることがあります。

照明機器の故障

ランプ自体の問題でなかった場合は、照明機器自体が故障している可能性があります。照明機器の設置場所を変えて確かめてみましょう。照明機器を天井から外し、電気がついている別の場所に設置しなおします。

それでも電気がつかなければ、照明機器の故障が原因です。照明機器を交換してください。

スイッチや配線に問題がある|修理を依頼しよう

ランプも照明機器も他の場所では電気がついていて、それらの故障が原因でない場合は、スイッチや家の配線に問題があるかもしれません。個人での解決が難しい問題なので、電気業者に連絡を取り、点検・修理を依頼しましょう。

関連記事:コンセント・電気スイッチの増設・交換・修理業者おすすめ12選【費用・口コミで比較】|ミツモア

【特定の部屋】の電気がつかないときの原因と対処法

電気が消えた部屋

家の一部で電気がつかない場合は、以下のような原因が考えられます。

安全ブレーカーが落ちている

ブレーカー
安全ブレーカーが落ちている状態

特定の部屋の電気がつかない場合は、安全ブレーカーを確認してみましょう。安全ブレーカーとは各部屋への電気供給を制御する機器を指します。電化製品のショートが発生した時や、1つの部屋で大量の電力を使用した時に自動的にスイッチが切れるようになっています。

安全ブレーカーが落ちていた時は、以下のような手順で復旧してください。

安全ブレーカーの復旧方法
  1. 落ちた安全ブレーカーが示す部屋を確認する
  2. その部屋で電源を入れている電化製品の数を減らす
  3. 落ちた安全ブレーカーのスイッチを入れる

1つの部屋で使用する電流が20A以下なのに安全ブレーカーが落ちる場合は、ショートが起きているかもしれません。以下の方法でショート箇所を特定しましょう。

ショート箇所の特定手順
  1. 落ちた安全ブレーカーが示す部屋を確認する
  2. その部屋にある電化製品の電源を全て切る
  3. 落ちた安全ブレーカーのスイッチを入れる
  4. 電化製品の電源プラグを1つずつコンセントに挿す

ショートが起きている場合、4つ目の手順の最中に安全ブレーカーが落ちます。安全ブレーカーが落ちたタイミングで挿した電化製品がショートを起こしている可能性が高いです。その電化製品の電源を抜き、専門業者に修理を依頼しましょう。

関連記事:ブレーカーが落ちる原因と対策!落ちないように家電を使う方法・何度も落ちるときの対処法|ミツモア

自宅内の配電設備のトラブルかも?修理を依頼しよう

安全ブレーカーに問題がない場合は、自宅内の配電設備に問題がある可能性があります。自力で修復することは難しいので、電気業者に点検・修理を依頼しましょう。

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【自宅全体】の電気がつかないときの原因と対処法

ブレーカー

自宅全体で電気がつかない場合は、以下のような原因が考えられます。

アンペアブレーカーが落ちている

ブレーカー
アンペアブレーカーが落ちている状態

家全体の電気がつかない場合は、アンペアブレーカーを確認してください。「アンペアブレーカー」は家全体の電気を管理しており、契約アンペア数を超えた電力が流れた際に一時的に電力供給をストップさせる安全装置です。

家全体で電気を使い過ぎないように注意しましょう。頻繁にアンペアブレーカーが落ちる場合は、契約アンペア数を変更することもできますよ。

アンペアブレーカーの復旧方法は以下の通りです。

アンペアブレーカーの復旧方法
  1. 消費電力が大きくて短時間で使用する電化製品の電源を切る
  2. アンペアブレーカーのスイッチを入れる

漏電ブレーカーが落ちている

ブレーカー
漏電ブレーカーが落ちている状態

漏電ブレーカーが落ちている場合も、家全体の電気がつかなくなります。「漏電ブレーカー」は電気の漏れを察知して、電気供給をストップさせ火災や感電を防ぐ装置です。

漏電ブレーカーの上げ方と漏電箇所の特定の仕方は以下の通りです。

漏電ブレーカーの復旧方法
  1. ブレーカーを全て落とす
  2. アンペアブレーカーと漏電ブレーカーを「入」にする
  3. 安全ブレーカーのスイッチを1個ずつ入れる
  4. 特定の安全ブレーカーを入れた瞬間に、漏電ブレーカーが落ちるか確かめる
  5. 漏電していない場所の安全ブレーカーのスイッチを入れる

漏電ブレーカーが再び落ちれば、スイッチと連動している部屋で漏電が起こっているということです。漏電箇所が特定できたら、問題のない部屋のスイッチをオンにしてください。漏電している部屋以外の電気が使えるようになります。

しかしこれはあくまで一時的な復旧方法です。漏電が起こったら火災や感電を防ぐためにも、すぐに電気事業者や電気工事会社に点検・修理を依頼してください

関連記事:漏電ブレーカーが落ちるのはなぜ?復旧方法や予防策を詳しく解説|ミツモア

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ブレーカーや分電盤自体が壊れている可能性も

ブレーカーが頻繁に落ちる場合は、ブレーカー自体の故障を疑いましょう。ブレーカーや分電盤の交換推奨時期は10〜15年です。時期が近づいてきたら電気業者に点検を依頼し、その際に劣化がみられた場合は交換を検討してください。

また漏電ブレーカーは「テストボタン」を使ってブレーカーの動作確認をすることができます。テストボタンを押しても漏電ブレーカーが落ちなかった場合は、ブレーカーが壊れているので修理に出してください。

関連記事:漏電ブレーカーはテストボタンで動作確認を!漏電の対処法も知ろう|ミツモア 

電気代滞納が原因かも?

まれなケースですが、電気代滞納が原因で電気の供給が止められ、電気がつかないことがあります。電気代の未払いがあると督促状が届きますが、見逃しているかもしれません。未払いがある場合は支払いを済ませ、電力会社へ連絡しましょう。早ければその日のうちに電気の供給が再開されます。

自宅への送配電のトラブル|修理を依頼しよう

外部から自宅に電気を供給する送配電設備にトラブルが起きている場合も考えられます例えば、台風などで自宅への引き込み線が切断されてしまうと、電気の供給ができなくなってしまいます。このような送配電トラブルは自力で修理することができないので、電気事業者に確認・修理を依頼しましょう。

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地域、建物全体で停電が起きたときの対処法

コンセント

点検や工事の影響で計画的に地域や建物全体が停電することがあります。また自然災害の影響で停電することもあるでしょう。そのような場合に取るべき対処を紹介します。

なお下記のサイトでは、東京電力が電力を供給している範囲内での停電情報を見ることができるので、活用してください。

参考:停電情報|東京電力 パワーグリッド

復旧したときのためにコンセントを抜く

停電時には、電気の復旧後に備えた行動をする必要があります。電気が戻った際に、電気製品が動いてショートしてしまわないように、前にコンセントを抜いておきましょう

特に危険なのは、アイロン・ドライヤー・ヒーターなどの熱を発する電気製品です。電気が復旧した際に意図せず電源が入り、そのまま放置されたアイロンなどに気づかず触ってしまうことで、やけどをする可能性があります。

災害時の停電で、避難により家を離れる際は、ブレーカーを落としておきましょう。コンセントの抜き忘れや、電気の消し忘れによる事故を防げます。

懐中電灯やスマホのライトを使う

夜間に停電した場合は、懐中電灯を使いましょう。すぐに使えるように普段から電池が切れていないかを確認しておくことが大切です。

また懐中電灯を持っていない場合にはスマートフォンのライトを使うとよいでしょう。持ち運びが便利で、火も使わず火災の心配もないので安心です。水が入ったペットボトルがある場合は、下からスマートフォンのライトをあてると明るさをアップさせることができます。

代わりの明かりとして、ろうそくを使う手段もありますが、やけどや火災のリスクが高くなります。普段から使用する頻度が低いため、使い慣れていない分、細心の注意を払いましょう。

暑さ・寒さへの対応を

停電が発生すると、冷暖房が使用できなくなります。夏や冬は特に室内の気温差が大きくなるため、早急に暑さ・寒さへの対策をしなければいけません。

夏であれば換気をして室内の気温を下げたり、保冷剤を用いて体温を下げたりすることで熱中症を防ぎましょう。一方冬であれば、厚手のコートや重ね着などで厚着をし、防寒対策を取って体を冷やさないようにしましょう。

また冬に停電が起こった場合は暖をとるために、電気不要の石油ストーブを使う方法があります。部屋を閉め切って使うと一酸化炭素中毒により命を落とす危険性があるので、停電時に石油ストーブを使う際は、寒くてもこまめに換気しましょう

自力で解決できなかった時の問い合わせ先

電話をする女性

自力で原因を解明できなかった場合は、電力会社に問い合わせてみましょう。修理は受け付けてくれませんが、原因調査はしてくれます。

電力会社 問い合わせ先
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賃貸物件でのトラブルは管理会社に連絡

懐中電灯

マンションなどの賃貸物件で配電設備のトラブルや漏電が起きた場合は、まずマンションの管理人、または管理会社に連絡を取りましょう。勝手に修理すると、本来管理会社負担の費用が自己負担になってしまうかもしれません。

夜間など管理会社に連絡がつかない場合は、電力会社などに直接連絡を取らなければならないこともあるので普段から連絡先を控えておくと安心です。

引っ越し先で電気がつかない場合

引っ越し先で電気がつかない場合は、まずブレーカーの電源を入れましょう。画像のように全て「入」になっていれば大丈夫です。

アンペアブレーカーが無くてスマートメーターが搭載されている場合は、ブレーカーを「入」にしても電気がつかないことがあります。特にスマートメーターの申し込みが引っ越し直前だと、電力会社の手続きが間に合っていないのかもしれません。電力会社に問い合わせてみましょう

より詳しく知りたい方は関連記事をご覧ください。

関連記事:引っ越しで電気はいつ止める?解約方法や停止当日の注意点・使用開始方法を解説!|ミツモア

漏電の対処や照明器具の交換を業者に頼む場合の費用

電気工事士

電気工事業者に点検や修理を依頼する場合、費用がどれくらいかかるのか気になりますよね。以下におおよその目安を記載しました。

漏電の点検・修理にかかる費用

漏電が疑われるときの調査や修理にかかる費用は、だいたい以下の金額が目安です。高所や床下、壁の中の作業があると、作業費が加算されます。

作業内容 費用の目安
漏電の基本調査 6,000円~
分電盤の調査 7,000円~
ブレーカーの交換 15,000円~
コンセントの交換 3,500円~
絶縁処理 3,000円~

照明器具の交換・修理にかかる費用

電球やシーリングを外して取り付けるだけなら自分でもできますが、天井側の器具本体に異常がある場合は電気工事士の資格を持つ業者に修理や交換をしてもらう必要があります。

また一体型ダウンライトが切れてしまった場合も、配線をさわるので業者に依頼しなければなりません。

作業内容 費用の目安
照明器具の交換 2,000円~
一体型ダウンライトの交換 5,000円~

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