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ブレーカーがトリップしたら?原因と復旧方法をくわしく解説します

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最終更新日: 2023年01月31日

ブレーカーがトリップしてしまったときは、原因を把握したうえで、正しい復旧作業を行うことが重要です。場合によっては火災などの事故につながる可能性もあるため注意しましょう。トリップの原因と、原因ごとの正しい復旧手順を解説します。

ブレーカーのトリップとはどういう意味か

そもそもブレーカーの「トリップ」とはどのような状態を指すのでしょうか。まずは基本的な知識として、ブレーカーのトリップについて解説していきます。

ブレーカーが落ちた状態のこと

トリップとは、いわゆる「ブレーカーが落ちた状態」のことです。

ブレーカーは規格以上の電流が流れたときに電源が落ちる機器であり、多くの場合は室内の白い箱に設置されています。アンペアブレーカー・漏電ブレーカー・安全ブレーカーなどの種類があり、電源が落ちるのはそれぞれ異なる条件です。

このブレーカーがさまざまな原因によって落ちると、電流が遮断されることで照明をはじめとする電化製品への電力供給はストップしてしまいます。

この停電が「トリップ」と呼ばれる状態です。

トリップを引き起こす原因

トリップを引き起こす主な原因は過電流・過電圧・漏電の3つです。また劣化・故障などでトリップしてしまう場合もあります。

ここからはそれぞれのケースについて深掘りして解説していきます。

電気機器の同時使用による「過電流」

ブレーカーがトリップする原因として、最も多いのが「過電流」です。各家庭には電力会社との契約によって、一度に利用できるアンペア数が決まっています。

電気機器の同時使用によって、この定められたアンペア数以上の電気を利用すると、アンペアブレーカーがトリップしてしまうのです。

契約で定められたアンペア数を超過していなくても、ひとつの場所にピンポイントで多くの電流が流れた際には、安全ブレーカーが作動することがあります。

これは負荷がかかりすぎて配線が破損したり、火災事故につながったりするリスクを避けるためです。

過電流によるトリップを防ぐために、1度に利用する電気機器の数を抑え、消費電力の大きい家電製品を同時に使わないように注意しましょう。

落雷などによる「過電圧」

近くで落雷が発生すると、一般家庭で対応できる100V(ボルト)の電圧を越えてしまい、ブレーカーがトリップしてしまうことがあります。

この「過電圧」はブレーカーに電圧がかかりすぎた場合にも発生する可能性があり、電気機器が故障する原因のひとつです。

そのため落雷があるときは可能な限り電気機器のコンセントを抜いて対処しましょう。

電流が回路を外れる「漏電」

電気配線・電気機器の故障などによって、電気が外に漏れ出してしまう状態を「漏電」と呼びます。

感電・火災などの危険性があり、漏電ブレーカーがトリップする原因です。

過電流・過電圧ではないのにトリップが起こったときは漏電の可能性を疑って、放置せずに業者への点検・修理を依頼しましょう。

劣化による故障や誤作動も

ブレーカーの劣化・故障によって、誤作動でトリップが生じてしまう「不要動作」の可能性もゼロではありません。

過電流・過電圧・漏電などの原因がないのに頻繁にトリップしてしまうときは、ブレーカーの交換が必要になります。

なおブレーカーの交換費用の相場は以下のとおりです。

  • アンペアブレーカー:3,000〜6,000円
  • 安全ブレーカー:4,000〜6,000円
  • 漏電ブレーカー:7,000〜10,000円
  • 分電盤全体:50,000〜80,000円

ブレーカーがトリップする原因に思い当たる節がないときは、ブレーカーが故障していないか、まずは業者に相談してみましょう。

ブレーカーの種類ごとの復旧手順

トリップしたブレーカーの復旧方法は、種類ごとに異なります。ここからはブレーカーの種類ごとに具体的な復旧手順を解説していきます。

アンペアブレーカー

電気機器の使いすぎによる過電流が原因でトリップした際は、アンペアブレーカーの復旧を試します。

電気がついた際にまたトリップしてしまわないように、使用していた電気機器のうち、いくつかのスイッチを切るか、コンセントからプラグを抜いて、過電流の状態を改善させておいてください。

そのうえで分電盤の一番左側にあるアンペアブレーカーのレバーを「入」にして、使用していた電気機器がまた起動すればOKです。

自宅で利用できるアンペア数は、アンペアブレーカーの上に記載されているため、チェックしてみましょう。

安全ブレーカー

洋室・玄関・浴室・台所・冷蔵庫など、自宅の各ポイントで利用できるアンペア数を超過してトリップした場合、安全ブレーカーの復旧が必要になります。

安全ブレーカーを復旧するためには、分電盤の右側に横2列で並んでいる複数のレバーのうち、下りてしまっているものを「入」にしましょう。

ここでも再度のトリップを防ぐために、トリップした場所の電気機器は事前に止めておくなど対処しておきます。

自宅の各ポイントで利用できるアンペア数は、アンペアブレーカーと同じく安全ブレーカーから確認可能です。

漏電ブレーカー

落雷などによる漏電が原因でトリップした場合には、感電・火災などの事故を防ぐために、慎重な復旧作業が必要になります。

まずはアンペアブレーカーが「入」に、漏電ブレーカーが「切」になっていることを確認後、安全ブレーカーのすべてのレバーを「切」にしましょう。

そのうえで、漏電ブレーカーを、続いて安全ブレーカーを一つずつ「入」にしてください。

安全ブレーカーを「入」にしたとき再びトリップしてしまう場合は、その回路で漏電が起こっている可能性が高いため、対応している箇所の電気機器のコンセントを外します。

再び漏電ブレーカーを、次いで問題の箇所以外の安全ブレーカーのをすべて「入」にして、電力会社か専門業者に点検・復旧の依頼をします。

また作業の途中で再び漏電ブレーカーが落ちてしまうときは、復旧を焦らずに業者に連絡して点検を依頼してみましょう。

ブレーカーが戻らないときの対処法

ブレーカーがトリップしたとき、レバーを「入」にしても停電状態が続く場合には、どのような対処が必要なのでしょうか。ここからはブレーカーが戻らないときの具体的な対処法を解説します。

レバーを引き下げてトリップを解除する

ブレーカーを操作してもトリップが解除されないときは、完全に動かなくなるまで、レバーを下に引き下げてみましょう。その後、改めてレバーを上に上げれば復旧できるかもしれません。ブレーカーにはトリップすると完全に「切」になるタイプと、「入」と「切」の中間で止まるものがあります。

後者の場合レバーが下に降りきっていない状態で「入」にしても、トリップは解除されないのです。

ただしどうしても復旧できないときは、ブレーカーの故障という可能性も出てきます。漏電ブレーカーが故障していないかは、レバーの横にある赤いボタンを押してチェックしましょう。

ボタンを押しても漏電ブレーカーが落ちないときは、故障の可能性があります。

無理に上げようとしない

ブレーカーが上がらない状態のときは、力任せに操作をすると危険です。

特に漏電が起きている場合ブレーカーから火花が出るケースなどもあり、火災事故の原因につながります。

必ず正しい手順に従って復旧作業を行い、その場で解決できないときは電力会社に連絡をしましょう。

必要に応じて専門の業者に修理を依頼しよう

ブレーカーがトリップしたときは、トリップの原因を事前に把握しておくことが重要です。

そのうえで正しい手順に従って、ブレーカーのレバーを操作しましょう。

特に漏電が原因でトリップしているときは、誤った復旧作業をしてしまうと、火災事故を引き起こす可能性もあり危険です。

またブレーカー本体が故障・劣化しているときは、専門業者への修理依頼をおすすめします。

トリップについての正しい知識を身に付けて、安全に電気機器を利用しましょう。

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