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ブレーカーの落とし方は簡単!正しい対処でトラブルを回避しよう

最終更新日: 2024年06月28日

日常生活で操作する機会が少ないブレーカーにも、落とさなければならないシーンがあります。

どういう場合にブレーカーを落とすのかや、必要性と手順を理解して、安全に電気を使いましょう。ブレーカーの種類や、落ちてしまったときに対処する方法・ポイントも紹介します。

知っておきたいブレーカーの種類

電気のブレーカー

ブレーカーを正しく操作するにはまず、種類とそれぞれの役割を知っておく必要があります。家庭用の分電盤に付いている「アンペアブレーカー」「漏電ブレーカー」「安全ブレーカー」の3つは、どのような働きをしているのでしょうか?

アンペアブレーカー の役割

アンペアブレーカーは電力会社と契約しているアンペア数を超えた電力が使われたとき、自動で電流の回路を断つブレーカーです。各家庭への電力供給をコントロールしており、落ちると全ての部屋で電気が止まります。

分電盤(電気を各部屋に分ける機器)にアンペアブレーカーが付いていないのは、スマートメーターを採用しているケースです。

スマートメーターは電気の使用量をデジタルで計測します。契約量を超えた電気を使用すると数十秒間停電した後、自動で復旧する仕組みです。

契約量以上の電気を使用し続けると、停電と復旧を繰り返します。何度も電源供給が止まったり戻ったりすると、復旧しなくなる恐れがあるため電力会社に連絡しましょう。

漏電ブレーカーの役割

回路内で行きと帰りの電流に差がないかを確認し、決められた値以上の差が生まれたときに分電盤の電源を落とすブレーカーです。

電流は異常がない状態だと、出て行ったときと帰ってくるときで差は出ません。しかし配線が傷付いていたり水にぬれたりして漏電すると、帰りの電流値が少なくなります。

漏電ブレーカーが落ちたら、何かしらの原因で回路から電流が漏れているサインです。どの部屋や機器で起こっているのかを早めに特定し、再び安全に使えるよう対処する必要があります。

安全ブレーカーの役割

各部屋に電源を送る回路ごとに、許容される電流の値が決まっているブレーカーです。それぞれの回路で規定量を超えた電力を使うと安全ブレーカーが落ち、当てはまる回路の電源供給だけを遮断します。

アンペアブレーカーと違って他の回路には変化がなく、落ちたとき特定の部屋だけ停電になるのが特徴です。

電化製品の配線がショートしたときにも、その家電がある部屋につながる回路の安全ブレーカーが落ちます。特定の場所にだけ電気が来ない状態のときは、電化製品の電源を切らなければなりません。

ブレーカーを落とす必要性と手順

40アンペアのブレーカー

ブレーカーが落ちたときに上げる機会はあっても、わざわざ落とす場面は少ないでしょう。どのようなシーンで落とす必要があるのでしょうか?上げたままにしておくリスクと手順を知って、安全な状態を保ちましょう。節電効果についても解説します。

家を空ける場合の落とし方

引っ越しや旅行で長く電気を使わなくなるなら、家を出る前にブレーカーを切って電源の供給を止める必要があります。留守中に停電した場合、復旧したとき通電し火事を引き起こす危険があるためです。

阪神淡路大震災で火災が多発したのは、家電を使っている途中で停電が起こり、人がいなくなった家で通電し再び稼働したのが原因とされています。

全部屋への電源供給を止める方法は、アンペアブレーカーを下げるだけです。多くの分電盤では最も大きなスイッチとして確認でき、契約アンペア数が書かれています。家に戻って再び電気を使うときには、アンペアブレーカーを上げればOKです。

節電効果も期待できる

ブレーカーを落としておくと待機電力が消費されないため、節電につながります。「待機電力」とは電化製品がコンセントにつながっているだけで消費する電力で、リモコンの信号受信やモニター画面の表示などが当てはまります。

ただしブレーカーを落とすときには、生活に支障が出ないよう考慮しなければなりません。例えば電源供給が止まれば、冷蔵庫は停止し食材が腐ってしまいます。予約録画をしているレコーダーも、ブレーカーを落とすときに注意したい機器の一つです。

また電気を使った防犯設備を設置している家庭では、ブレーカーを頻繁に落とすことでセキュリティに穴ができてしまいます。ブレーカーで節電対策を行う場合は、生活上のリスクも考慮して取り入れましょう。

ブレーカーが落ちたときの注意点

懐中電灯

ブレーカーには複数の種類があり、落ちてしまう原因もさまざまです。ケース別に注意したいポイントを押さえて、安全対策に役立てましょう。落とさないようにする工夫もチェックしておけば、慌てて対処する頻度を減らせます。

漏電ブレーカーが落ちた場合

何らかの原因で電流が漏れていると考えられる状態のため、電化製品を慎重に扱わなければなりません。

電流が漏れている箇所に触れると感電してしまい、命に関わる場合もあります。特に体が汗や水に濡れているときは、感電しやすくなるため注意が必要です。

また漏電で発生した火花が周囲のほこりに付着すると、火災の原因になります。火事のリスクを抑えられるように、日頃から電化製品の周辺を小まめに掃除する意識が大切です。

漏電は湿気や温度差によって発生した結露や、絶縁体の損傷などによって発生します。漏電ブレーカーが落ちる頻度を減らすためにも、家電や配線の状況はよくチェックしておきましょう。

安全ブレーカーが落ちた場合

安全ブレーカーは各部屋で使う電力量のオーバーや、電化製品・ケーブルのショートによって落ちます。安全ブレーカーが調整する回路につながる部屋を調べ、電気の使用量が多くないか・家電や配線に異常はないかを確認しましょう。

使う電力量が多くなりがちなキッチンやダイニングは、安全ブレーカーが落ちやすい場所です。できるだけ同じ時間帯に使う家電の数を減らす、別の部屋に移動させて使うといった工夫により落ちる危険が減ります。

ブレーカーが落ちたときの対処法

ブレーカーを工事する人

家全体の電力使用量が原因でブレーカーが落ちたときは、基本的にアンペアブレーカーを上げるだけで復旧します。しかし漏電の可能性がある場合や安全ブレーカーが落ちたケースでは、正しい手順に沿った作業が必要です。

漏電箇所を調べる手順

感電や火災の危険を避けるためにも、漏電が疑われる場合は原因となる回路や家電を突き止めなければなりません。次の手順で調べていきましょう。

  1. ブレーカーのスイッチを全て下げる
  2. 漏電ブレーカーとアンペアブレーカーを上げる
  3. 複数ある安全ブレーカーを一つずつ上げていく
  4. 上げたときに漏電ブレーカーが下がる安全ブレーカーが見つかるまで、3を繰り返す
  5. 漏電ブレーカーが下がる安全ブレーカーがあれば、該当する回路と部屋を調べる

原因となっている部屋の電化製品と配線を確認し、異常がある家電のコンセントを抜きます。もう一度5の安全ブレーカーを上げ、漏電ブレーカーが落ちなければ特定は完了です。感電しないようにゴム手袋を付けて作業を進めます。

何度操作を繰り返しても原因を特定できない場合は、速やかに電力会社か専門業者に相談しましょう。

安全ブレーカーを復旧する手順

安全ブレーカーが落ちたら該当する部屋を確認して、電化製品をコンセントから外しましょう。再び安全ブレーカーを上げ、コンセントを挿し直していきます。

使用する家電のみを電源ONにして、電気の使用量を抑えるのがポイントです。炊飯器やエアコン・電気ストーブ・ドライヤーといった家電は、消費電力が高い家電として挙げられます。必要なものに絞って電源を入れましょう。

配線のショートが原因で落ちている可能性もあるため、感電しないよう手元には十分に注意を払います。

スイッチが上がらないときは?

ブレーカースイッチが上がらない原因として、壁の内側など見えない部分で電流が漏れているか、分電盤が故障しているかのどちらかが考えられます。特に漏電ブレーカーのスイッチが戻らないときは、感電の恐れもある危険なケースです。

見えない箇所の漏電や分電盤のトラブルは、素人に解決できる問題ではありません。専門知識を持った業者に依頼し、詳しい原因の特定や修理を任せましょう。複数社から見積もりを取れば、自分のケースにかかる適正価格を見極めやすくなります。

ミツモアでは簡単な質問に答えていくと、登録している業者のうち最大5社から見積もり提案が届きます。手軽に優良業者を探したい人は、積極的に活用しましょう。

ブレーカーは正しい手順で操作しよう

ブレーカーを操作する男性

ブレーカーには種類があり、それぞれに異なった役割を持っています。長時間家を留守にするときや引っ越しで退去する際は、火災を防ぐためにアンペアブレーカーを落として電気の供給を止めておきましょう。

漏電ブレーカーや安全ブレーカーが落ちたら、手順に沿って確認作業を行います。漏電の原因が確認できない場合は感電の危険性があるため、専門の業者に依頼するのがおすすめです。

落とし方をはじめブレーカーの適切な操作方法を知って、安全な電気の使用を心掛けましょう。

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