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停電しているのにブレーカーは落ちていない?対処法を詳しく解説

最終更新日: 2022年02月26日

停電しているのにブレーカーが落ちていないと、原因が分からなくて不安ですよね。この記事ではブレーカーが落ちていない時に考えられる原因を紹介します。

停電時に3種類全てのブレーカーを確認した?

電気が消えたとき、分電盤にあるすべてのブレーカーを確認しましたか?見ていなかった別のブレーカーが落ちている可能性があります。「アンペアブレーカー」「漏電ブレーカー」「安全ブレーカー」の3種類をもう一度見直してみましょう。

1番左側にある「アンペアブレーカー」

停電時にまず確認するのが分電盤の1番左に配置されている「アンペアブレーカー」です。電力会社と契約している契約アンペア数以上の電気が流れると落ちます

電子レンジとホットプレートを一緒に使ったら停電したなど、一度に多くの電気を使ったときに落ちるのはアンペアブレーカーです。

アンペアブレーカーの復旧方法は「アンペアブレーカーが落ちている場合」で紹介しています。

黄色や赤のボタンがある「漏電ブレーカー」

「漏電ブレーカー(漏電遮断機)」はアンペアブレーカーの隣にあるブレーカーです。名前の通り漏電を検知して電気を遮断する役割を持っており、家のどこかで漏電が起こったときに分電盤の電源を落とします。

漏電を放置したまま電気を使い続けると、感電や火災・家電製品の故障を引き起こすため早めの対応が必要です。

「漏電ブレーカーが落ちている場合」で解説している方法で復旧させましょう。

右側の小さいつまみ「安全ブレーカー」

「安全ブレーカー」は分電盤の右に並んでいるつまみ状のブレーカーです。アンペアブレーカーが家全体の電気量を管理しているのに対して、安全ブレーカ―は主に回路ごとの電気量を管理しています。

電気回路ごとに電気量の上限が決まっており、回路がつながっている部屋で電気を使いすぎると安全ブレーカーが落ちます。

復旧方法は「安全ブレーカーが落ちている場合」で解説しています。

ブレーカー以外に停電が起こる原因と、停電時にすべきこと

停電で電気がつかない

ブレーカーが落ちていないのに停電している場合は、停電範囲ごとに以下のような原因が考えられます。原因をクリックすると詳しい説明に飛びます。

停電範囲 原因
地域全体
マンションやアパート全体
家全体
家の一部

停電が発生したときは、事故の発生を防ぐために「電化製品のプラグをコンセントから抜く」ことが大切です。

電気が復旧したときに電源の入った電化製品に気づかないまま再通電し、過熱して火災が起こったり、近くの電化製品が思わぬ動作をして怪我をしたりすることがあります。

アイロン・ドライヤー・暖房器具などの電熱製品や、ハンドミキサー、電動ノコギリなどの回転器具のプラグは必ず抜いておきましょう。

雷や地震などの自然災害

雷や地震などの自然災害によって停電する場合があります。電気を供給する電線や電柱が壊れるからです。

この場合は地域全体が停電します。電力会社が復旧作業を行ってくれますが、復旧まで時間がかかることがあるので注意してください。

なお雷の直後に停電したのに他の家の電気が付いている場合は、漏電ブレーカーが作動しているかもしれません。再度確認してみてください。

自然災害によって停電が起きたときは、被害の拡大を防ぐためにまず以下のことを行いましょう。

  • 復旧時の火災を防ぐため、コンセントから電源プラグを抜いておく
  • ガスを切り、元栓も閉める
  • 電力会社や役所の窓口に連絡して状況を伝える

計画的な工事

工事による計画的な停電の可能性もあります。電柱や電線の修理や建物の点検工事を行うために、計画的に停電させるのです。

この場合は地域全体や建物全体が停電することが多いです。事前にチラシなどで告知されているので確認しておきましょう。

ブレーカーの故障

ブレーカーが故障したことが原因で停電しているかもしれません。ブレーカーの寿命は約10年。それ以上使用すると誤作動を起こしやすくなります。

頻繁にブレーカーが誤作動を起こす場合は、業者に点検してもらいましょう。

なお漏電ブレーカーが正常に作動しているかは、「テストボタン」で確認できます。テストボタンについては関連記事で詳しく解説しています。

関連記事:漏電ブレーカーはテストボタンで動作確認を!漏電の対処法も知ろう|ミツモア

ミツモアで漏電修理・原因解決を依頼する

照明機器の故障

家の一部だけ停電する場合は、照明機器の故障が原因かもしれません。接触不良や電球の寿命、配電設備のトラブルなどが考えられます。

関連記事では電気がつかない原因と対処法を詳しく解説しています。

関連記事:電気がつかないのはなぜ?原因の調べ方と適切な対処方法を解説|ミツモア

【集合住宅の場合】建物内の送電の問題

マンションやアパートに住んでいる場合、その建物全体への送電に問題が起きていたり、漏電が発生したりしている可能性も考えられます。

周辺の様子を伺ってみて、共用部も電気が消えており、周辺の違う建物の電気は異常なく点いている場合、建物の問題を疑いましょう。

大家さんまたは管理会社に連絡をし、状況を伝えて対処してもらう必要があります。

一瞬停電してすぐに復旧するのは何が原因?

電気が一瞬消えてすぐに復旧したときは、「スマートメーター」の仕様であることが多いです。まれに落雷の影響で電気がチカチカとすることもあります。

自宅の電力メーターが「スマートメーター」

電気メーターとスマートメーター

停電してもすぐに復旧する場合は、スマートメーターが搭載されているかもしれません。スマートメーターとは、電気使用量を自動でカウントしてくれる電力メーターです。

スマートメーターにはアンペアブレーカー機能が搭載されているため、電気を使い過ぎると電気の供給が停止します。10秒度には自動復旧してくれるので、停電している時間は短く済みます。

短時間に繰り返しブレーカー機能が働くと自動復旧しなくなります。そうならないために、ブレーカー機能が作動したら使用する電力量を減らすか、契約アンペア数を上げましょう

スマートメーターの見分け方

電気メーターの文字盤がアナログ表示の場合は、従来型のメーターです。スマートメーターはデジタル表示で、従来型にはあった円盤パーツがありません。

またスマートメーターを使用している場合は、分電盤にあるはずのアンペアブレーカーがないはずです。

落雷の影響を防ぐために送電線の切り離しが行われている

落雷

雷が落ちたとき、一瞬電気がチカチカと点滅してまた元通りになることがあるかもしれません。

これは停電ではなく、落雷による停電を防ぐために、雷が落ちた送電線を電力系統から自動的に切り離していることによるものです。

切り離しには0.07~2秒程度の時間がかかります。わずかな時間ですが、この間は電圧が低下する(瞬時電圧低下)ので、電気がチカチカと不安定になるのです。

参考:雷が落ちると、電気が一瞬チカチカするのはなぜ?|東京電機監理技術者協会

ブレーカーの復旧方法

電気工事のプロ

ここではブレーカーが落ちていた場合の復旧方法を簡単に解説します。

ブレーカーが落ちる原因や復旧方法について詳しく知りたい方は、関連記事をご覧ください。

関連記事:ブレーカーが落ちる原因と対策!落ちないように家電を使う方法・何度も落ちるときの対処法|ミツモア

アンペアブレーカーが落ちている場合

アンペアブレーカーは、家全体で電気を使い過ぎている時に落ちます。契約アンペアを超えないように気を付けましょう。アンペアブレーカーの復旧方法は以下の通りです。

アンペアブレーカーの復旧方法
  1. 使用する電化製品を減らす
  2. アンペアブレーカーのスイッチを入れる

どうしても電化製品を減らせない場合は、契約アンペア数を増やすもの良いでしょう。

漏電ブレーカーが落ちている場合

漏電ブレーカーが落ちているときは、家のどこかで電流の漏れが起こっています。そのまま使用すると感電や火災などが発生するため、非常に危険な状態です。

以下の手順で漏電箇所を見極めましょう。

漏電ブレーカーの復旧方法
  1. 安全ブレーカーのスイッチをすべて切る
  2. 漏電ブレーカーのスイッチを入れる
  3. 安全ブレーカーのスイッチをひとつずつ順番に入れていく

再び漏電ブレーカーが落ちた安全ブレーカーは、漏電の可能性が高い部屋につながるアンペアブレーカーです。その安全ブレーカーだけは落としておきましょう。

漏電箇所をみつけたらほかの安全ブレーカーを入れ、漏電の原因になっている部屋の家電は全て電源を切ります。

漏電は基本的に自力では修理できません。個人で行うのは漏電箇所の特定までとして、速やかに電力会社や業者へ相談しましょう。

関連記事:漏電の原因になるものをチェック!リスクや症状、対処法も紹介|ミツモア

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安全ブレーカーが落ちている場合

同じ回路で電気を使い過ぎていると、安全ブレーカーが落ちます。部屋の一部が停電した場合は次の手順で原因になっている部屋を調べましょう。

安全ブレーカーの復旧方法
  1. 落ちた安全ブレーカーがどの部屋につながっているか確認する
  2. 該当する部屋の家電製品は電源を切る
  3. 安全ブレーカーのスイッチを入れる

安全ブレーカーが管理している部屋は、通常であればつまみに「キッチン」「洗面所」のように書いてあります。安全ブレーカーが落ちたということは該当する場所の電気使用量が多すぎた証拠です。

該当箇所が分かったら再び落ちないように、家電製品の電源を落として電気の使用量を調節します。あとは落ちていた安全ブレーカーを上げれば復旧は完了です。

上記の方法で使用電気量を十分に減らしたのに安全ブレーカーが落ちる場合は、ショートを起こしている可能性があります。以下の手順でショート箇所を特定してください。

ショート箇所を特定する手順
  1. 該当する部屋の家電製品の電源を切り、電源プラグもコンセントから抜く
  2. 安全ブレーカーのスイッチを入れる
  3. 電化製品の電源プラグをコンセントに挿す

コンセントを挿した直後に安全ブレーカーが落ちた場合、その電化製品でショートが起こっています。専門業者に修理を依頼しましょう。

停電の復旧はプロに依頼しよう

電気工事のプロ

漏電やブレーカーの故障が原因で停電が起きているときは、無理に自分で復旧しようとせず技術のあるプロに依頼しましょう。

自力での対処がおすすめできない理由や業者に頼む場合のポイントを紹介します。

自力で対処するリスク

漏電やブレーカーの故障が停電の原因と判明した場合は、自力で修理しようとするのはやめましょう。知識がないまま配線に触ると感電のおそれがあり、ケガをする可能性があります。最悪のケースでは命を落とす事態にもなりかねません。

また配線に関わる修理をするには「電気工事士」の資格が必要です。無資格で行うと法律違反で罰金や過料が科されてしまいます。意図せず法を侵すリスクもありますので、資格を持った業者に依頼するのが基本です。

業者の探し方と費用相場

安くて信頼できる業者を探すなら、複数の業者から見積もりを取って比較する「相見積もり」を取りましょう

また口コミや見積もりの詳しさを参考にするのも良いです。不当に高い業者を避けることができます。

漏電修理の費用相場は7,000~30,000円です。費用については関連記事で詳しく解説しています。

関連記事:漏電ブレーカーの修理・調査費用はいくら?相場と安く抑える方法・どこに依頼すべきか|ミツモア

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