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ES(従業員満足度)を向上させるには?注目すべき点や実践例を紹介

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最終更新日: 2024年06月28日

ES(従業員満足度)とは給与や福利厚生、職場環境などに関して、社員の満足度を示す指標です。離職率の低下や業務パフォーマンスの向上などに影響する重要な要素なので、特に経営者や人事部門の管理者はESの効果と実践例を押さえておきましょう。

ESの向上がもたらす効果

飲み物を持ってほほ笑む女性

ESの向上には企業にとって多くのメリットがあります。離職率の低下や優秀な人材の獲得・定着をはじめ、社員の業務パフォーマンスの向上に寄与します。それぞれ確認していきましょう。

離職率の低下と優秀な人材の確保

ESの向上で、社員がやりがいを持って仕事にあたれるようになれば、離職率が低下し、さらに魅力的な職場を求めて、優秀な人材も集まりやすくなります

特に慢性的な人手不足に悩む企業にとっては、人材の定着率の向上は急務であり、ES向上への注力が求められます。

また離職率の高い企業は、頻繁に人材を雇用する必要があるため、採用コストが肥大化しがちです。ESの向上で人材が長く定着するようになれば、採用にかかるコストも削減できるでしょう。

社員の業務パフォーマンスの向上

仕事や職場環境、福利厚生などに対する満足度の向上は、個々の社員のモチベーションを向上させ、業務生産性アップを実現できます。さらに一人一人の社員のパフォーマンスが上がれば、自ずと組織全体の生産性も高まるでしょう。

特に日本は、ホワイトカラーの業務生産性が低いとされており、さまざまな生産性アップの取り組みをしている企業が、多くあります。しかし業務効率のみにフォーカスしているケースも多く、なかなか成果を上げられない企業は珍しくありません。

社員がより快適、かつ高いモチベーションを維持して働ける環境を、積極的に整えれば、たとえ業務の内容が変わらなくでも、生産性アップにつながる可能性が十分にあります。

顧客満足度の向上による業績アップ

ESの向上により、社員の仕事に対するモチベーションがアップすれば、顧客に提供する商品や、サービスの質も上がるはずです

その結果顧客満足度のアップにつながるでしょう。社員が伸び伸びと働ける環境ならば、自ずと質の高いサービスを提供できるようになり、企業の信頼にもつながります。

特に近年は、企業の評判がSNSや動画などで拡散される傾向にあるため、一人一人の社員が、高いモチベーションで顧客に接することができれば、新たな顧客の獲得もしやすくなります。

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ESを効果的に高める5つの方法

人さし指を立てる女性

ESを効率的に高めるためには、以下の5つのポイントを意識しましょう。

  • マネジメント層を含む組織全体で取り組む
  • ES向上に必要な要素を押さえた調査を行う
  • 課題を適切に把握し施策を打つ
  • 施策の効果を検証する
  • 継続して行いPDCAサイクルを回す

それぞれについて以下で解説します。

マネジメント層を含む組織全体で取り組む

ESは人事部門が核となって取り組む企業が多いですが、全社的に取り組まなければ、なかなか成果を上げるのは難しくなります。横のつながりを築くため、マネジメント層が中心となって、風通しの良い環境を作り上げることが重要です

特に企業理念の浸透は、経営トップを含むマネジメント層が取り組むべき役割であり、積極的に施策を打ち出す必要があるでしょう。部門同士のコミュニケーションも活性化させ、互いに切磋琢磨して、より良い職場環境を作り上げる工夫も求められます。

ES向上に必要な要素を押さえた調査を行う

ESの向上のためには、特に以下の要素に注力するのが効果的とされています。

  • ビジョンや価値観への共感
  • 仕事の内容・やりがい
  • 適正な報酬や福利厚生
  • 社員同士の人間関係
  • 労働環境の改善

これらの要素を満たせているかどうかを確認するため、従業員満足度調査を行うことでES向上に繋げられます。

関連記事:従業員満足度調査の質問項目例を紹介!構成についても解説|ミツモア

課題を適切に把握し施策を打つ

従業員満足度調査を行うだけで終わりにしてはいけません。浮き彫りになった課題を適切に把握し、それらをどう解決していけばいいか考えましょう。

アンケート結果を集計して従業員が企業のどこに不満を持っているのかを客観的に判断し、どんどん施策を打っていくことでES向上が見込めます。

関連記事:従業員満足度調査(ES調査)とは?調査の方法やメリット・デメリットを解説|ミツモア

施策の効果を必ず検証する

実施したES向上施策の効果は必ず検証し、改善点を洗い出しましょう施策の改善を繰り返すことで、徐々にESの向上に効果的な職場環境や、人事評価制度などを構築できるようになります。

初めから完璧な施策を打ち出すのは困難であるため、継続的に検証と改善を繰り返し、徐々に最適な施策に近づけていくことが大事です。

継続して行いPDCAサイクルを回す

定期的に従業員満足度調査を行い、新しい課題を見つけて解決していくことが重要です。打った施策は適切だったのか、新しい社員は会社についてどう思っているかなど、柔軟に対応するためには継続して調査を行っていく必要があります。

PDCAサイクルを回すことで、よりよい会社づくりに繋がり、結果的にESも向上させられます。

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ES向上の実践例

パソコンに向かって仕事をする女性

社員のESを向上させるのに成功した例を紹介します。いずれも社員が働きやすい環境の構築に、注力している有名企業です。

【サイボウズ】柔軟な働き方で離職率低下を実現

さまざまなグループウェアを提供しているサイボウズ社では、社員の働きやすい環境を作り上げるため、社員自身が勤務時間や、働く場所を決める制度の導入や、育児・介護休暇制度などの充実に力を入れています

かつては30%の離職率に悩まされていた同企業ですが、人材の採用・定着のために、社員のワークライフバランスを考慮した、組織体制に注力するようになりました。

「100人いたら100通りの働き方がある」をコンセプトに、柔軟な働き方を実現した結果、3%前後に離職率を低下させることに成功しています。

【ディー・エヌ・エー】社員の柔軟な異動を可能に

ソーシャルゲームのプラットフォーム「Mobage(モバゲー)」や、プロ野球の球団運営で有名なディー・エヌ・エー社では、かつて多くの社員が自らの仕事に不満を持っており、業務に対する満足度が低い状態にありました。

さらにマネジメント層も社員の持つ強みや、特性が生かせていないと感じていたため、新たな人事制度である「シェイクハンズ」を導入しました。これは上長の承認なしで、社員自らが希望する部署にアピールし、柔軟に異動できる制度です。

異動を希望する社員と、当該部署とが合意すれば異動が成立する仕組みで、社員自身が主体的に、異動場所を決められるのが特徴です

この結果社員が、自らの強みを発揮できる分野で働けるようになり、業務生産性が向上したのに加えて、社内全体の活性化にもつながりました。

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現状を把握し積極的にESの向上に取り組もう

笑顔で仕事をする人たち

ES(従業員満足度)の概要と注目されている理由、ESを向上させるために注力すべき要素などを解説しました。

ESは社員が仕事や労働環境などについて、どれぐらい満足しているかを測る指標です。積極的にESの向上に取り組むことで、離職率の低下や生産性向上を実現できます

以下の記事では、おすすめの従業員満足度調査ツールを各製品の特徴や機能で比較しています。ぜひ、あわせて参考にしてください。

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