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情報セキュリティeラーニングおすすめ14選|AI時代の選定基準を徹底解説

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最終更新日: 2025年12月24日

2025年現在、生成AIを悪用した高度なサイバー攻撃が一般的になっています。従来の「日本語の怪しい部分を見抜く」という教育だけでは、組織を守れません。

ISMSやプライバシーマークの更新審査を控える組織にとっては、情報セキュリティ研修に関して、形式的な受講記録を取るだけではなく、実践的な防衛能力の構築と管理工数の削減を両立できるツールが必要です。

本記事では2025年最新の脅威トレンドを踏まえた、情報セキュリティeラーニングシステムの選定基準を解説するとともに、おすすめのeラーニングシステムを比較します。

情報セキュリティ教育をeラーニングにするべき理由

2025年において企業のセキュリティ教育は、コンプライアンスのための形式な研修から、組織が孫ぞこうするために必須の能動的な防衛訓練に変化しています。このような変化が訪れた理由は、攻撃手法が多様かつ多彩に進化したためです。

情報処理推進機構(IPA)が発表している「情報セキュリティ10大脅威 2025」では、ランサム攻撃やサプライチェーン攻撃など、大企業が標的になりやすいサイバー攻撃が1位と2位にランクインする一方、3位に「システムの脆弱性を突いた攻撃」が5年連続8回目のランクインをしています。システムの脆弱性そのものは、企業規模に関わらず存在することを認識することが、サイバー攻撃から効果的に組織を守るための第一歩です。

攻撃手段が多彩化している点についても留意しましょう。2024年にマカフィーが発表したサイバーセキュリティ脅威予想では、生成AIを悪用したディープフェイクや文章生成により、より自然で、本物と見分けづらい攻撃がされると予測されていました。実際に、生成AIが自然な文章が生成するようになったため、今まで標的になりづらかった中小企業が、物量攻撃的に標的になるようになっています。

現代のサイバー攻撃は、巧みに人の心理を突くような高度な攻撃になっています。これに対し、年1回の集合研修や古い配布資料による教育では、サイバー攻撃に対し適切な判断と行動を起こすことは不可能です。

最新の脅威や攻撃方法が即座に教材に反映され、かつ、従業員が自分のこととしてとらえられる、実戦形式のeラーニングの導入が、リスクマネジメントにおける絶対条件です。

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ISMS/Pマーク担当者がチェックすべき4つの選定基準

認証取得の維持と実効性を両立させるためには、以下の4つの客観的な基準でシステムを評価する必要があります。

  • 自動リマインド機能
  • 教材の更新頻度
  • 多言語・マルチデバイス対応
  • 監査対応レポート出力

自動リマインド機能

管理者の運用工数を削減する上で、未受講者への催促を自動化する機能は不可欠です。2025年の調査データによれば、手動での受講管理は担当者の負担を増大させ、研修の形骸化を招く主因となっています。システムが期限前に自動で通知を送ることで、管理者は督促業務から解放され、より高度なセキュリティ対策に注力できるようになります。

教材の更新頻度

サイバー攻撃の手口は日々進化しているため、教材の鮮度は教育効果に直結します。

最新の漏えい事故原因や法改正、さらにはAI詐欺の最新事例が即座に教材に反映されるかどうかを確認してください。数年前のデータを引用した教材を使用している場合、ISMS審査において形骸化を指摘されるリスクがあります。

多言語・マルチデバイス対応

多様な働き方が定着した現在、外国人社員向けの英語対応や、PCを持たない現場作業員がスマートフォンで受講できる環境は必須要件です。マイクロラーニング形式で隙間時間に受講できる仕組みは、受講率の向上だけでなく、知識の定着を促す「アダプティブ・ラーニング」の観点からも極めて有効です。

監査対応レポート

PマークやISMSの審査員に対し、適切な教育を実施したことを証明する受講証明書の出力機能を確認してください。単なる受講の有無だけでなく、理解度テストの結果や、後述する標的型攻撃メール訓練の実施ログまでを一括で出力できるツールは、審査対応の準備時間を大幅に短縮する強力な武器となります。

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【全14サービス】おすすめの情報セキュリティeラーニングサービスの比較表

市場で提供されている主要な14サービスを、2025年時点の最新情報に基づいて比較します。

サービス名 タイプ 主な特徴(2025年時点)
セキュリオ セキュリティ特化型 AI自動判定機能、ISMS運用支援
サギトレ 訓練特化型 運用工数9割削減、実践的SMS訓練
learningBOX 汎用型LMS AIによる教材・クイズ自動生成
Mina Secure セキュリティ特化型 専門家監修の高品質コンテンツ
AirCourse 汎用型LMS 2025年最新動向コースの提供
NTT東日本 セキュリティ特化型 信頼性の高いインフラ事業者品質
CYAS セキュリティ特化型 教育と訓練のPDCA一元管理
パナソニック セキュリティ特化型 大手製造業の運用ノウハウ凝縮
i-netschool セキュリティ特化型 経営層から現場までの階層別教育
アルファネット セキュリティ特化型 マンガ形式による高い理解度
ヒューマンサイエンス セキュリティ特化型 1ヶ月単位の短期利用・多言語対応
LEC セキュリティ特化型 法律のプロによる法的根拠の解説
Schoo for Business 汎用型LMS 8,500本以上の動画学習プラットフォーム
eラーニングライブラリ 汎用型LMS 3分間のマイクロラーニング形式

セキュリオ

出典:「セキュリオ」公式サイト

セキュリオは、情報セキュリティ専業ベンダーであるLRM株式会社が提供し、1,600社以上の導入実績を持つクラウドサービスです。2025年の最新機能として、従業員が受信した不審メールを解析する「AI自動判定機能」を実装しており、単なる教育に留まらず実務面での防御支援も行います。

ISMSやPマークの審査で求められる受講記録の作成、委託先管理アンケートの自動化など、事務局の負担を軽減する機能が統合されています。訓練と教育、記録管理のサイクルを一元化したい中堅・大企業、または専任担当者が不在の組織にとって最適なソリューションとなります。

サギトレ

出典:「サギトレ」公式サイト

サギトレは、運用工数の9割削減を掲げ、圧倒的なコストパフォーマンスと実戦形式の訓練に特化したサービスです。2025年に急増しているスミッシング(SMS詐欺)への対策訓練もカバーしており、訓練結果の集計からレポート作成までを完全に自動化しています。

初期費用10万円、月額1,000円(1ユーザーあたり)という明確な料金体系で、擬似的な攻撃を通じた「体験型教育」を提供します。低コストで実効性の高い訓練を導入し、管理者の運用負荷を最小限に抑えたいあらゆる規模の組織に適しています。

learningBOX

出典:「learningBOX」公式サイト

learningBOXは、「コンテンツ生成の民主化」を掲げる多機能LMSです。2025年の最新トレンドである「AIによる教材生成機能」を搭載しており、自社のセキュリティ規定PDFをアップロードするだけで、AIが要点を抽出した確認テストを自動生成します。

100名利用時の年間費用が33,000円からという驚異的なコストメリットを誇りながら、自社独自のマニュアル配信も容易に行えます。コストを最小限に抑えつつ、自社固有のルールに基づいた教育を内製化したい企業に最適です。

Mina Secure

出典:「MinaSecure」公式サイト

Mina Secureは、グローバルセキュリティエキスパート(GSX)等の専門企業が監修する、信頼性の高い教育サービスです。2025年の調査では、アニメーションを用いた直感的な教材や、5分間のドリル形式など、従業員の記憶定着を最優先した設計が評価されています。

1IDあたり4,950円(6ヶ月)のプランを提供しており、訓練結果に基づいた特定対象者へのフォローアップ配信が可能です。従業員のITリテラシーにバラつきがあり、形式的な研修から脱却して実効性を高めたい企業に最適な選択肢です。

AirCourse

出典:「AirCourse」公式サイト

AirCourseは、標準化された高品質な教育を即座に開始できる動画中心のeラーニングプラットフォームです。2025年版の「情報セキュリティの動向」を網羅した標準コースが提供されており、最新の脅威トレンドを反映した学習をすぐに全社展開できます。

定額の受け放題プランが用意されており、新人から管理職まで階層別のカリキュラム構築が容易です。自社で教材を作成する工数をかけず、常に最新かつ標準的なセキュリティ教育を継続したい組織に向いています。

NTT東日本 情報セキュリティ対策eラーニング

出典:「情報セキュリティ対策eラーニング(NTT東日本)」公式サイト

NTT東日本グループが提供する本サービスは、通信インフラ事業者としての知見を活かした堅実なカリキュラムが特徴です。ネットラーニング社と提携した体系的な講座は、基礎から標的型攻撃対策までを網羅しています。

6ヶ月契約やメール訓練単体でのスポット利用が可能で、手厚いサポートオプションも用意されています。高い信頼性と安定した運用を重視する企業や教育機関、または特定の期間に集中して実施したい組織に最適です。

CYAS

出典:「CYAS」公式サイト

CYASは、セキュリティ教育のPDCAサイクルをシステム上で完結させることに特化したツールです。教育計画の立案から実施、模擬メール訓練、そして効果測定までを一気通貫で行うことができます。

10名までの受講であれば無料で利用できるプランがあり、スモールスタートや試験導入に非常に適しています。小規模なチームでの運用や、将来的な全社拡大を見据えて段階的にシステム化を進めたい組織に適したソリューションです。

パナソニックの情報セキュリティ教育

出典:「パナソニックの情報セキュリティ教育」公式サイト

パナソニックグループが現場で培った人材育成ノウハウが凝縮された、実践重視の教材群です。製造現場特有のリスクや、最新の個人情報保護法に対応したパッケージが豊富に用意されています。

自社教材の配信が可能なパックや、ID販売型など、予算と運用に合わせた柔軟な契約形態を選択できます。特に製造業など、現場のリスク管理を重視し、大手の運用ベストプラクティスを自社に取り入れたい企業に推奨されます。

i-netschool eラーニングコース

出典:「i-netschool eラーニングコース」公式サイト

i-netschoolは、経営層から一般社員、派遣社員まで、階層に応じたきめ細やかなカリキュラムを提供しています。セキュリティに留まらず、コンプライアンス全般を網羅するシリーズ展開が特徴です。

2025年の調査データが示す通り、役員向けのガバナンス教育はISMS運用の重要な要件となっています。職位に応じた適切なリスク教育を実施し、組織全体のセキュリティ意識を段階的に底上げしたい企業に最適です。

アルファネット eラーニング

出典:「アルファネット eラーニング」公式サイト

アルファネットは、文字主体の教材に抵抗がある従業員でも意欲的に学べる「マンガ形式」の教材を強みとしています。身近な事例を視覚的に解説することで、自分事として捉えやすい学習体験を提供します。

理解度テストの自動採点やCSVレポート出力など、管理者の基本業務を確実にサポートする機能も備えています。若手社員が多い組織や、とにかく「最後まで見てもらえる」教材を優先したい企業に適しています。

ヒューマンサイエンスのeラーニング

出典:「ヒューマンサイエンスのeラーニング」公式サイト

ヒューマンサイエンスは、1ヶ月単位の短期利用が可能で、最小利用人数の制限がないという極めて高い柔軟性を持っています。PowerPoint形式の教材原稿のみを購入し、自社で編集・配信することも可能です。

オプションでの多言語翻訳対応も充実しており、グローバル展開する企業の教育を強力に支援します。短期集中での実施や、自社LMSを活用した教材の内製化、海外拠点を含めた教育が必要な組織に最適です。

情報セキュリティ-eラーニング研修(LEC)

出典:「情報セキュリティ-eラーニング研修(LEC)」公式サイト

資格予備校大手であるLECが監修する本サービスは、法的な観点からの厳格な解説に強みを持ちます。なぜそのルールを守る必要があるのかを、法的根拠に基づいて説得力を持って伝えます。

修了テストによる確実な知識定着を重視しており、法務・コンプライアンス部門が主導する研修に非常に親和性が高いです。法的説明責任を重視し、従業員に「守るべき理由」を論理的に理解させたい企業に推奨されます。

Schoo for Business

出典:「Schoo for Business」公式サイト

Schoo for Businessは、8,500本以上の動画授業が見放題となるオンライン学習プラットフォームです。セキュリティ研修を「義務」としてではなく、幅広いスキルアップの一環として提供できる点が特徴です。

毎日新しい授業が追加されるため、生成AIの活用や最新の技術トレンドなど、鮮度の高い情報を常にキャッチアップできます。自律的な学習文化を醸成したい企業や、福利厚生を兼ねた研修プラットフォームを求める組織に最適です。

eラーニングライブラリ

出典:「eラーニングライブラリ」公式サイト

eラーニングライブラリは、300以上の豊富なコースから必要な講座を定額で利用できるサービスです。1つの講座が3分程度の「マイクロラーニング」形式にまとめられており、隙間時間での学習に最適化されています。

スマートフォンでの受講がスムーズなため、移動の多い営業職や現場作業員が中心の組織でも高い受講率を維持できます。まとまった研修時間が確保しにくい多忙な職場環境にある組織に適したソリューションです。

コストだけで選ぶと失敗する?「隠れた運用コスト」の罠

ツール選定において、月額利用料のみに注目することは極めて危険です。安価なシステムを導入しても、以下のような計測しづらい運用コストが膨らみ、結果としてトータルコスト(TCO)が高くなるケースが多発しています。

  • 教材制作の工数: 自社の規定に合わせた教材をゼロから作成・修正する場合、担当者の時給換算コストは年間数十万円に達することがあります。
  • 未受講者への催促: 数百名規模の組織で、誰が未受講かを個別にチェックしメールを送る作業は、多大な時間を奪います。
  • 問い合わせ対応: パスワード紛失やログインできないといった、従業員からの技術的な問い合わせ対応も無視できないコストです。

多少月額料金が高くても、LMS(学習管理機能)が充実しており、自動化機能やシングルサインオン(SSO)連携、最新の教材が自動更新されるサービスを選ぶ方が、実質的な投資対効果(ROI)は高くなります

無料で始める情報セキュリティ研修(IPA活用術)

予算が限られている場合、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が提供する公的リソースを活用する選択肢があります。

IPAの「ここからセキュリティ!」では、スライド形式の教材や、ドラマ仕立ての動画コンテンツが多数公開されています。これらをダウンロードし、前述した「learningBOX」のフリープラン(10名まで無料)等にアップロードすれば、コストをかけずに受講管理機能付きの研修体制を構築することが可能です。

ただし、無料コンテンツは汎用的な内容に留まるため、最新のAI詐欺への対応や自社固有のルール周知には限界があります。また、受講履歴の長期保存や監査用レポートの自動生成機能が不足していることが多いため、ISMS取得企業や従業員50名以上の企業では、将来的なリスクを考慮して有料版の導入が強く推奨されます。

最新の脅威トレンドがすぐに反映されるeラーニングでサイバー攻撃に備えよう

2025年の情報セキュリティ教育は、もはや「やっていれば安心」というフェーズを過ぎ、高度化するAI脅威にどう実効的に対抗するかが問われています。最新の脅威トレンドに対応した教材、管理者の負担を極限まで下げる自動化機能、そして監査に耐えうる確実なエビデンス管理。これらを満たすツールを選定することは、担当者自身の業務効率化だけでなく、企業のレジリエンス(回復力)を強化するための最重要投資です。

まずは自社の規模と認証要件を照らし合わせ、今回紹介した製品の中から無料トライアルや資料請求を通じて、自社に最適な防衛ラインを構築してください。

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