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eラーニングとは?その特徴やメリット・デメリットを解説

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最終更新日: 2024年04月10日

企業の人材育成や学校教育の場面で幅広く活用される「eラーニング」。これまでの研修に加えて、新たにeラーニングの導入を検討中の人事担当者も多いのではないでしょうか。

この記事では、eラーニングの基本的な概念から最新のトレンドまで、eラーニングに関する基礎知識を幅広く解説します。

eラーニングとは

パソコンを操作するビジネスマンの手元

eラーニングとは、「electronic learning」の略で、パソコンやスマートフォン、タブレット等の電子機器を用いて行うオンライン学習の総称です。インターネットを通じて、場所や時間を選ばずに学習できるのが特徴です。

オンライン上の学習管理システム(LMS)にアクセスし、用意された教材を使って学習を進めていく形態が一般的です。テキストや動画、音声などの様々なデジタルコンテンツを教材として利用し、学習者のペースに合わせて学習を自由に進められます。

また、LMSには学習の進捗管理や成績の記録、テストの実施や課題の提出等の機能が備わっており、学習者の理解度の把握や、学習履歴の管理が可能です。企業での社員教育等に用いる場合は、LMSを通じて研修の実施状況を一元管理することで、効率的な研修運営が行えるのも大きなメリットの1つといえるでしょう。

eラーニングの歴史

オフィス街のビル風景

eラーニングの起源は、1950年代に登場したCAI(Computer-Assisted Instruction)と呼ばれる、コンピュータを用いた学習支援システムにさかのぼります。その後、パーソナルコンピュータの普及に伴い、1990年代にはCBT(Computer-Based Training)やWBT(Web-Based Training)といった、コンピュータやインターネットを用いた学習形態が広がっていきました。

そして2000年前後、インターネット環境の急速な発展と普及を背景に、「eラーニング」という言葉が登場します。当初は企業での社員教育を中心に導入が進みましたが、動画や音声など、マルチメディアコンテンツを活用した教材の登場により、徐々に一般の学習者にも広がっていきました。

2010年代に入ると、スマートフォンやタブレットの爆発的な普及により、eラーニングの利用シーンが大きく広がります。通勤・通学の移動時間や隙間時間を活用した学習など、より身近な存在となったeラーニングは、今や社会人の学び直しや、大学等の高等教育の場でも欠かせない存在となっています。

eラーニングに必要なもの

都市 ネットワーク

eラーニングを実施するためは、インターネット接続環境や学習管理システム(LLM)が必要です。

〈eラーニングに必要なもの〉

学習者側
  • インターネット接続環境
  • PC、スマートフォン、タブレットなどの学習用デバイス
  • 学習に取り組むモチベーション
提供者側
  • 学習管理システム(eラーニングシステム、LMS)
  • 学習教材(コンテンツ)
  • 学習支援者(メンター、チューターなど)

eラーニングシステムやLMSといった学習管理システムを使って学習教材を配信し、学習者の進捗管理等を行います。

教材は自社で制作する場合と、外部の制作会社に委託する場合があります。また、学習者の質問対応やモチベーション管理等を担う学習支援者を置くことで、学習効果を高められます。

eラーニングのメリットとデメリット

オフィスでパソコンを操作するビジネスマン

eラーニングのメリットとデメリットを、学習者側と提供者側の視点に分けてみてみましょう。

学習者側のメリットとデメリット

eラーニングの学習者側には、以下のようなメリットとデメリットがあります。

メリット
  • 時間や場所に成約されず、自分のペースで学習できる
  • 移動時間や隙間時間を有効活用できる
  • 映像や音声等の豊富な教材で、効果的な学習が可能
  • 理解度に合わせて繰り返し学習できる
デメリット
  • 学習のモチベーション維持が難しい場合がある
  • 通信環境によっては学習が制限される
  • 実技系の学習には不向き
  • 質問がすぐにできない、即時フィードバックが得られない

時間や場所の制約を受けずに、自分のペースで学習を進められる点が、eラーニングの大きな魅力です。通勤時間や隙間時間を有効に活用して、効果的な学習が可能になります。

一方でeラーニングでは、学習者自身のモチベーション次第で学習の継続が左右されるため、モチベーションを維持することが難しい場合があります。また、実技系の学習には不向きな面もあり、質問への即時フィードバックが得られないのも課題の1つといえるでしょう。

提供者側のメリットとデメリット

eラーニングの提供者側には、以下のようなメリットとデメリットがあります。

メリット
  • 一度作成した教材を繰り返し使える
  • 学習の進捗管理や履歴の把握が容易
  • 教材の修正・更新が容易
  • 多人数の学習者に対し、均質な学習機会を提供できる
デメリット
  • 教材の制作に手間とコストがかかる
  • システムの導入・運用コストがかかる
  • 運用・サポート体制の構築が必要
  • 学習者の反応が見えにくい

一度作成したeラーニング教材を繰り返し使用できるため、長期的に見ればコストを抑えられます。また、eラーニングシステム・LMSを活用することで、学習者の進捗状況や学習履歴を容易に管理できるのも大きなメリットです。

一方で、質の高いeラーニング教材を制作するには、相応の時間と費用がかかります。加えて、システムの導入や運用にもコストがかかります。安定的な運用を行うサポート体制の構築も必要となるため、初期投資が大きくなる傾向にあります。

eラーニングの活用事例

オフィス 笑顔

eラーニングは、企業や学校、官公庁、医療機関など、様々な組織で活用されています。その活用事例を企業と学校に分けて見てみましょう。

企業のeラーニング活用事例

企業では、以下のような活用例が多く見受けられます。

〈企業のeラーニング活用事例〉

新入社員研修 入社時の基礎知識の習得や、ビジネスマナー等の研修に活用。複数拠点の新入社員に対し、均質な研修を提供できる
営業職向けトレーニング 商品知識や営業スキル習得のため、業務のスキマ時間を使って学習
コンプライアンス教育 法令順守の意識付けや、ハラスメント防止教育等に活用。全社員への周知徹底が可能
グローバル人材育成 海外赴任者向けの語学研修や異文化理解研修等に活用。赴任前の必須研修をオンラインで効率的に実施

企業では、新入社員研修、営業職トレーニング、コンプライアンス教育、グローバル人材育成など、様々な場面でeラーニングを活用しています。拠点間の教育水準の均一化や効率的な学習機会の提供、全社的な周知徹底に役立てています。

学校教育でのeラーニング活用事例

学校では、以下のような活用例が多く見受けられます。

〈学校教育でのeラーニング活用事例〉

反転授業 授業前に基礎知識をeラーニングで学習し、授業では演習などを中心に実施。理解度の向上につながる
教科書やドリルの代替 デジタル教材を使うことで、学習者の理解に合わせた最適な教材提供が可能になる
遠隔教育 大規模なオンライン講座の提供により、場所を問わず質の高い教育を届けられる
学習履歴の分析 eラーニングシステム・LMSに蓄積された学習履歴のビッグデータを解析することで、学習者一人ひとりの理解度に応じた学習支援が可能に

学校教育の現場では、デジタル教材の活用で理解度の向上を図ったり、大規模な遠隔教育で教育の質と機会を拡大したりするケースが見受けられます。また学習履歴分析により、個別最適化された学習支援も可能になりつつあります。

eラーニングの最新トレンド

インターネットを連想する各種機器の写真

eラーニングの世界では、常に新たなトレンドが生まれています。現在のeラーニング業界で注目を集めているトピックをいくつか紹介します。

動画教材の台頭

スマートフォンの普及と通信速度の向上を背景に、動画を用いた教材が急増しています。実際の現場での作業手順の習得など、eラーニングの活用の幅が広がっています。

スマホファースト

パソコンよりもスマートフォンでの学習を前提とした、マイクロラーニング(数分程度の短い動画による学習)が主流になりつつあります。隙間時間を活用した学習スタイルに適しています。

アダプティブラーニング

学習者の理解度や習熟度に合わせ、最適化された学習教材を提供する「アダプティブラーニング」の導入が進んでいます。AIを活用することで、より効果的な学習が可能となります。

ゲーミフィケーション

学習へのモチベーションを高めるため、ゲーム的な要素を取り入れた学習コンテンツが登場しています。バッジや点数、ランキング等の工夫により、学習を継続させる効果が期待できます。

VRやAR

会社の施設内を仮想的に再現し、様々な業務を疑似体験するVR研修や、現実の風景に情報を重ねて表示するARを用いた学習コンテンツなど、より臨場感のある学習を提供する試みも始まっています。

まとめ

オフィス街を歩くビジネスマン

本記事では、eラーニングの概要から、その特徴、メリット・デメリット、活用事例、最新のトレンド等について網羅的に解説してきました。

eラーニングは、時間と場所の制約を受けずに学習できる利便性と、多様な学習コンテンツの提供により、企業や学校等での人材育成に欠かせないツールとなっています。一方で、学習者のモチベーション維持や、コンテンツ制作のコスト等、解決すべき課題も残されています。

新たなデジタル技術を取り入れながら進化を続けるeラーニングを、自社の課題解決や人材育成にどう活かしていくか。その可能性を探っていくことが、これからの企業や組織には求められるでしょう。

次の記事ではおすすめのeラーニングシステム各製品の特徴や機能を比較しています。ぜひ、あわせて参考にしてください。

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