石油給湯器の交換をしたくても具体的な情報が分からないと困りますよね。
交換の依頼先や他の種類との比較、給湯器の選び方など、給湯器の交換に必要な知識を紹介します。
石油給湯器の交換費用はいくら?
同じ設置場所に同じ種類の給湯器を設置する場合、交換工事費用の相場は本体代+工事費で13~45万円程度です。内訳ごとの相場は以下の通り。
給湯器本体代 | 10~40万円 |
標準工事費用 | 3~4万円 |
給湯器の本体価格は、給湯器の性能によって大きく変動します。当日の作業にかかる時間は2~6時間で、こちらも給湯器や工事の種類によって変ります。
標準工事には以下のような内容が含まれます。
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給湯器の設置場所やサイズ、スペックを変更するには追加工事が必要になることが多く、追加の費用が発生します。
給湯器の交換にかかる費用や時間について詳しく知りたい方は、関連記事をご覧ください。
石油給湯器の交換はどこに頼む?業者を選ぶコツも確認
失敗しない施工業者の選び方について解説しています。事前にしっかり知識を深めて、石油給湯器の交換を成功させましょう。
給湯器の交換はどこに依頼すれば良いの?
石油給湯器の交換を依頼する先の候補としては、以下のようなものがあります。
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それぞれ特徴はありますが、おすすめは「給湯器交換業者」です。費用が安くて技術力が高く、コスパが高いからです。
依頼先ごとのメリット・デメリットは関連記事で紹介しています。
コツ①:工事保証の内容を確認
プロの業者といえど人間が作業する以上、ミスが起きる可能性もあります。設置してもらった給湯器の調子がどうも悪い、本体が設置場所から外れた、といった場合に重要なのが工事保証です。
工事保証があれば、設置工事後の不具合について保証期間内なら無償で対応してもらえます。期間は業者によって異なりますが、施工から10年間が一般的です。
保証の適用には条件があり、たとえば天災や火災による故障や給湯器に手を加えた場合は保証の対象外となります。他にも細かい条件は業者ごとにまちまちなので、事前にしっかりと確認しましょう。
コツ②:複数社の見積りを取る
石油給湯器を交換依頼するなら、複数の業者から見積りを取る「相見積り(あいみつもり)」が重要です。
業者を効率よく探すならミツモアがおすすめです。条件に合う業者が見つけやすく、無料で見積もりを依頼することができます。
いくつか条件に合う業者を選定し、相見積もりをとって最終的な判断を下すのが良いでしょう。
複数の業者から見積りを集めている旨を業者に伝えれば、価格交渉の面でも有利に働く可能性が高くなります。
石油給湯器の交換はDIYできる?
実は石油給湯器の交換は資格が不要なのでDIY可能です。しかし、さまざまなリスクがあるため推奨はできません。必要な工具を揃える費用がかかりますし、火を扱う機器のため作業には危険も伴います。
どうしても自分で交換したいなら、メーカーの取扱説明書やホームページ、その他資料で作業内容を徹底的に把握します。単純にいえば既存の給湯器を取り外して新規の製品に付け替えるだけですが、給水や給湯の配管接続やリモコン、アース線などの各種配線など手順を絶対に間違えてはいけません。
古い配管に破損があったら修理する必要がありますし、新しい配管とサイズが合わないといったトラブルも考えられます。
DIYが趣味で高いスキルを持つ人でないと、作業をスムーズに進めるのは難しいでしょう。基本的には業者に依頼することをおすすめします。
石油給湯器の特徴は?ガス・電気式との違い
石油給湯器から他の種類の給湯器に交換することも可能です。ここでは給湯器ごとの特徴を理解しましょう。
給湯器の種類については関連記事でより詳しく解説しています。
石油給湯器の仕組みと特徴
石油給湯器の仕組み
水を加熱して湯にする熱源に石油(灯油)を使っているのが石油給湯器です。給湯器本体とは別に石油タンクを備え、燃料を適時補充しながら使う仕組みです。灯油はガソリンスタンドやホームセンターで、手軽に購入できます。
給湯のシステムは配管を流れる水を加熱する直圧式と、貯湯タンクがあり熱交換器を利用する貯湯式がありますが、現在では直圧式が主流です。直圧式は水道の水圧を保ったまま給湯できるため、シャワーの水圧が下がりにくい強みがあります。
石油給湯器のメリット
石油給湯器の代表的なメリットは、ランニングコストが安いことです。灯油はガスや電気よりも安く調達できるからです。
1カ月単位では小さな価格差だったとしても、長く使うほど光熱費への影響大。たとえ寒冷地でなくても、少しでも費用を抑えたいなら石油給湯器を選ぶと良いでしょう。
石油給湯器のデメリット
燃料の灯油を入れるタンクが必要なため、その分の設置スペースを確保しなければならないのが、石油給湯器のデメリットの1つです。また灯油の燃焼時にはどうしても特有の臭いが気になるでしょう。
ガスに比べて安い灯油ですが、変動性がある市場のため価格は上下します。社会情勢や自然環境の変化で、石油価格が今後大きく上昇する可能性も考えられます。
石油は消防法や火災予防条例の対象になり、家庭では届け出をしなければ200l未満しか貯蔵できません。タンクの灯油が尽きると給湯できなくなるため、補給が必要なのも面倒です。
ガス給湯器のメリット、デメリット
都市ガスやプロパンガス(LPガス)を燃料にするのがガス給湯器です。都市部では特に流通量が多く、給湯器の代表的な存在といってよいでしょう。給湯器本体の価格が安く、石油のような燃料タンクを必要としません。都市ガスの場合、燃料切れを起こさないのも大きなメリットです。
デメリットには、ガスによる引火の危険があります。また石油給湯器と比べると火力が弱く感じられる場合もあるので、給湯能力の適した機種を選ぶ必要があります。都市ガスは地域によって価格が異なるため、引っ越しで光熱費が上がるケースも考えられるでしょう。
電気温水器のメリット、デメリット
電気でヒーターを加熱して湯をつくるのが電気温水器です。大きな貯湯タンクを備えており、溜めた水を保温できるためいつでも熱い湯を出せます。万が一、災害時に断水しても、電気があれば湯を使えるため安心です。料金の安い深夜電力を使い、ランニングコストを低減できるのもメリットでしょう。
タンク内の湯を使い切ると再加熱に時間がかかり、すぐに給湯できなくなるのが決定的な弱点です。タンクのサイズが大きいため設置に場所も取ります。製品にもよりますが、本体価格や設置費用も比較的割高です。
エコキュートのメリット、デメリット
電気を燃料とする給湯器の中で、特に省エネなのが「エコキュート」です。
エコキュートは石油給湯器に比べて年間の高熱費を半分以下に抑えることができます。また火災のリスクが低いうえに補助金制度が充実しているのも魅力です。
一方デメリットは、本体価格や設置費用が高いこと。また容量が大きいため、3人以上での使用をおすすめします。
石油給湯器選びのポイント
石油給湯器を交換する場合、選ぶ基準にしたい事項があります。代表的な判断基準を解説していきましょう。
給湯方式は直圧式がおすすめ
石油給湯器は構造や加熱方式の違いで「直圧式」と「貯湯式」の2つに分類できます。
直圧式は水道管と給湯器内の配管をつなぎ、水道の圧力で流れ込む水をバーナーで加熱して湯をつくる仕組みです。給湯の過程で水圧が下がらないため、お風呂でパワフルなシャワーを使えます。使いたいときに使いたいだけの湯を供給でき、湯切れの心配もありません。
対して、給湯器内のタンクに溜めた水を加熱するのが貯湯式です。一般的に直圧式より低価格ですが、タンク内の湯が切れると再加熱に時間を要します。水道の圧力を使えないため強いシャワーが出にくい弱点もあり、選ぶなら直圧式がおすすめです。
家族の人数にあった給湯能力か確認
石油給湯器の給湯能力は「kcal(キロカロリー)」「kW(キロワット)」という単位で表示されます。ガス式が20号といった号数で表すのに対し、若干複雑です。給湯能力は大きく分けてハイパワー型の4万kcalと、普及型の3万kcalの2種類になります。
給湯能力が高いほうが一度にたくさんの湯をつくれるため、家族の人数や使用環境を考慮して選ぶのがポイントです。
1~2人暮らしで、同時にたくさんの湯を使わない家庭なら3万kcalタイプがおすすめです。3~4人以上の家族で、キッチンや風呂場などで同時に給湯器を使う機会が多い家庭は4万kcalを選ぶとよいでしょう。
機能で選ぶ
石油給湯器は機種によって機能が異なり、大別するとオートタイプとフルオートタイプの2種類になります。お風呂での使い方でいうと、オートは湯張りと追い焚き・保温が自動でできますが、足し湯は手動での操作が必要です。
フルオートは足し湯を含めすべての動作を自動で行うだけでなく、湯を排水するときに配管を自動で洗浄してくれます。オートの場合は残り湯を沸かし直すために湯張りすると、湯が増えすぎて溢れる場合もあるなど、若干不便です。
省エネモデル「エコフィール」もある
石油給湯器には「エコフィール」という種類もあります。導入費用は通常の石油給湯器よりも高いですが、ランニングコストがおさえられます。
エコフィールは、通常モデルではそのまま排出してしまっていた燃焼時の排熱を再利用するため、石油のエネルギー消費にムダがありません。電気式における「エコキュート」、ガス式における「エコジョーズ」と同じような、環境にやさしく省エネなエコモデルです。
通常タイプより本体価格は高く、メーカー希望小売価格だと同じスペックでも10万円近くの差があります。その分光熱費が安いので、長期間使うほどメリットが大きいです。
設置タイプを確認する
給湯器は、設置する場所や設置方法によっていくつかのタイプに分かれています。現在自宅に設置しているのと同じ設置タイプのものを選ぶのが費用も手間もかかりません。ただし昔取り付けた給湯器が消防法の改正などによりタイプ変更せざるを得ないこともあります。
設置場所には「屋内タイプ」と「屋外タイプ」があり、屋内タイプは特に寒冷地での設置に適しています。
設置方法には大きく分けて地面に直接置く「据置型」と、外壁に固定して「壁掛型」があります。
お住まいの住宅の形態に適した設置方法は以下の通りです。
戸建て |
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マンション |
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壁掛けタイプは、給湯器が外の壁に固定されているタイプです。マンションの場合はベランダに設置されていることもあります。
据置きタイプは、給湯器を地面に固定するタイプです。浴槽の循環口にある金具が1つだったらこのタイプです。
浴槽隣接タイプは、給湯器が浴槽の近くの地面に固定されているタイプです。循環口の金具は2つです。
PSタイプは壁の中に給湯器を埋め込むタイプで、マンションやアパートでよく見られます。
おすすめの石油給湯器3選
ここではおすすめの石油給湯器を3つ紹介します。
環境配慮型の給湯器「ノーリツ OTQ-C4706SAY BL」
給湯器で有名なノーリツが出している、追い焚き機能付きの石油給湯器です。
エコフィールと呼ばれる環境配慮型の給湯器で、CO2排出量を大幅に削減してくれます。
また入浴人数やお湯の温度などから配管の汚れを想定して、自動で配管掃除をしてくれるのも魅力です。
人感センサーで節水可能「コロナ UKB-SA471F」
コロナが出している水道直圧式の石油給湯器です。フルオートタイプで、お湯はりから保温、足し湯まで全てを任せられます。
この給湯器は人感センサーを搭載しています。給湯の量は浴室リモコンの人感センサーによって自動で切り替わるため、簡単に節水することができます。
セミ貯湯式「ノーリツ OX-C4502YSV」
ノーリツが出している石油給湯器の「OX-Cシリーズ」です。追い焚き機能はありませんが、給湯と、おふろ沸かしが可能です。
セミ貯湯式の給湯器で、エコフィールという省エネ機能も付いています。
石油給湯器交換のタイミング
基本的に長持ちする石油給湯器ですが、いずれは寿命を迎えます。石油給湯器の交換を考える条件について説明しましょう。
耐用年数が過ぎたとき
石油給湯器の一般的な耐用年数は10年前後です。ガス給湯器は長ければ15年は持つといわれているため、比較すると石油給湯器の寿命はやや短くなります。耐用年数を基準に考えれば、10年以上使っている石油給湯器は交換の時期といえるでしょう。
多くの給湯器は使ってから10年あたりになると、リモコンに点検や交換を知らせる「888」「88」といったエラーコードが表示されます。
10年以上使っていてもどこも壊れていなければ、そのまま使い続けても問題はありません。ただし故障した場合、修理部品の生産や供給が終了している可能性が高いため、結局は本体ごと交換になるケースが多くなります。
故障のサインが見られたとき
長年使用している石油給湯器は、故障する前に何らかの前兆がある場合がほとんどです。以下のようなサインが見られる場合、そろそろ交換時期が近いと考えます。
交換時期が近付いているサイン |
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石油給湯器の不具合は火災や一酸化炭素中毒など重大事故につながる可能性もあるため、何か異変が起きたら運転を止め、早めに修理や交換を検討してください。
冬場は工事が混み合うので要注意
一般的に給湯器は冬場に故障しやすくなります。水温が低く、あたためるときの給湯器の負荷が大きくなるからです。
したがって、冬場は給湯器の工事業者のスケジュールが埋まっていることが多いです。もし冬以外の時期に給湯器の不調を感じた場合は、完全に壊れていなくても修理しておくことがおすすめです。冬場に動かなくなると、すぐに工事してもらえず、寒いのに長期間お湯が使えない状態になってしまうかもしれません。
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