ミツモア

石油給湯器の交換費用はいくら?メーカーや本体の機能で安く抑えられる

近くの石油給湯器の交換費用を調べる
最終更新日: 2025年07月23日

「お湯の出があまりよくない」「沸かしている最中に機器から異音や異臭が発生した」といった症状が発生したとき、石油給湯器(灯油ボイラー)の交換が必要です。

一般的に交換する時期は使用後10年といわれていますが、現在の使用している給湯方式や使用頻度などを確認する必要があり、メーカーや給湯器本体の機能などによっては20,000円以上安く抑えられます

石油給湯器の交換ができる依頼先や安く抑えるコツを含め、交換費用がいくらかかるのか確認しましょう。

石油給湯器の交換費用相場はいくら?

石油給湯器の交換にかかる費用の総額は、120,000円〜700,000円(給湯器の本体価格+標準工事費)が目安で、交換したい給湯器のメーカーやお湯の沸かし方(給湯方式)などによって変わります。

蛇口を開いたときに必要な分だけ瞬間的に沸かす「水道直圧式(直圧式)」と、湯器内のタンクに貯めたお湯を使用する「貯湯式(減圧式)」の2種類があり、主要3メーカーで比較すると下記のとおりです。

石油給湯器メーカー 水道直圧式の交換費用 貯湯式の交換費用
ノーリツ(NORITZ) 141,000円~380,000円 120,000円~555,000円
コロナ(CORONA) 150,000円~315,000円 137,000円~700,000円
長府製作所 148,000円~397,000円 115,000円~590,000円

※2024年から2025年初頭にかけて行った全国各地の専門工事業者や販売店の調査結果をもとに算出

1.ノーリツ(NORITZ)

石油に限らず給湯器市場で高い技術力と豊富なラインナップを誇るメーカーで、石油給湯器の交換費用は、本格価格と標準工事費込みの総額で120,000円〜555,000円です。

蛇口やシャワーへお湯を供給することに特化した「給湯専用」や、追い焚きと保温機能を搭載した「オート」、オートと足し湯、配管洗浄機能を搭載した「フルオート」の機能によって以下のように費用相場が変わります。

石油給湯器の機能 水道直圧式の交換費用 貯湯式の交換費用
給湯専用 141,000円~191,000円 120,000円~365,000円
給湯+追い焚き+保温機能(オート) 174,000円~362,000円 160,000円~535,000円
給湯+保温+足し湯機能(フルオート) 224,000円~380,000円 180,000円~555,000円

※2024年から2025年初頭にかけて行った全国各地の専門工事業者や販売店の調査結果をもとに算出

主に水道直圧式の製品が豊富で、排熱を再利用した省エネタイプの「エコフィール」も積極的に展開していることもあり、水道直圧式のほうが貯湯式よりも14,000円~175,000円安く抑えられます

費用に大きな差があるのは、フルオートやエコフィールといった機能が充実しており、点検対象の部品が増えることで交換費用が上昇するのが理由です。

2.コロナ(CORONA)

コロナ製の石油給湯器を交換したときの費用相場は、本格価格と標準工事費込みの総額で137,000円〜700,000円です。水道直圧式と減圧式の両方で幅広く製品を展開しており、機能別で交換費用を比較すると、以下のように変わります。

石油給湯器の機能 水道直圧式の交換費用 貯湯式の交換費用
給湯専用 150,000円~204,000円 137,000円~159,000円
給湯+追い焚き+保温機能(オート) 204,000円~242,000円 173,000円~271,000円
給湯+保温+足し湯機能(フルオート) 237,000円~315,000円 240,000円~700,000円

※2024年から2025年初頭にかけて行った全国各地の専門工事業者や販売店の調査結果をもとに算出

貯湯式のほうが水道直圧式よりも3,000円〜385,000円安くなる傾向です。ノーリツや長府製作所よりも高くなりますが、エコフィールを含め製品ラインナップも充実しているので、ニーズに合った製品を選べるでしょう。

3.長府製作所

主に西日本で高いシェアを持つ給湯器メーカーです。石油給湯器の交換費用は、本格価格と標準工事費込みの総額で115,000円〜590,000円で、本体の機能や給湯方式で比較すると、下記のように変わります。

石油給湯器の機能 水道直圧式の交換費用 貯湯式の交換費用
給湯専用 148,000円~165,000円 115,000円~148,000円
給湯+追い焚き+保温機能(オート) 200,000円~253,000円 198,000円
給湯+保温+足し湯機能(フルオート) 232,000円~397,000円 240,000円~590,000円

※2024年から2025年初頭にかけて行った全国各地の専門工事業者や販売店の調査結果をもとに算出

給湯専用やフルオートの場合、水道直圧式のほうが8,000円〜193,000円安く抑えられますが、オートは貯湯式が2,000円〜55,000円安く抑えられる傾向です。家庭の使用状況から適切な給湯方式を検討し、交換費用にかけられる予算を考えながら製品を決めましょう。

石油給湯器の交換費用の内訳

石油給湯器の交換費用は、大きく分けて、石油給湯器の本体価格標準工事費用で構成されています。それぞれの特徴について確認しましょう。

1.石油給湯器の本体価格

新しく設置する石油給湯器本体の価格で交換費用の大部分を占めているのが特徴です。本体価格は75,000円〜600,000円が相場ですが、メーカーや本体の給湯方式によって以下のように変わるでしょう。

石油給湯器のメーカー 水道直圧式の本体価格 貯湯式の本体価格
ノーリツ(Noritz) 89,000円~545,000円 79,000円~448,000円
コロナ(CORONA) 125,000円~600,000円 75,000円~452,000円
長府製作所 115,000円~517,000円 85,000円~413,000円

価格は貯湯式の石油給湯器が水道直圧式よりも10,000円〜148,000円安く抑えられる一方で、本体に搭載されている機能や省エネ性能などによって、価格に大きな差があります。

水圧に勢いがあるシャワーを頻繁に使ったり、家族の人数が多い世帯では水道直圧式を、なるべく交換費用をかけたくないときは、貯湯式の石油給湯器を検討しましょう。

2.基本工事費用

石油給湯器の交換に必要な標準的な作業で、費用相場は50,000円〜100,000円です。業者によって設定金額や含まれる作業範囲が異なりますが、具体的な工事内容は以下のとおりです。

基本工事費に含まれる作業項目 具体的な内容
既存の石油給湯器の撤去 現在設置されている古い給湯器を取り外す
新しい石油給湯器の設置 購入した新しい給湯器を所定の位置に取り付ける
配管接続(給水・給湯・追いだき・灯油) 給湯器と各配管を接続する
リモコンの設置・接続 台所や浴室にリモコンを取り付けて、配線を接続する
試運転・動作確認 設置後、正常にお湯が出るか、水漏れなどがないかを確認する
古い給湯器の処分 取り外した古い給湯器を適切に処分する

見積もりを受け取ったら、基本工事費に具体的にどのような作業が含まれているのかを必ず確認しましょう。

【メーカー別】石油給湯器の交換におすすめの製品9例

コロナとノーリツ、長府製作所の3社で交換におすすめの石油給湯器を紹介します。

ライフスタイルや予算に合わせた下記の製品例を参考に必要な機能や性能を見極めたうえで交換したい給湯器を選びましょう。

製品名 本体の機能 交換費用 特徴
ノーリツ「OQB-4706Y」 給湯専用 141,000円~ ・シンプルな給湯専用設計で故障が少ない
・水道直圧式で2階への給湯も可能
・大家族や業務用にも対応できる大容量タイプ
ノーリツ「OTX-4707SAYV」 オート 220,000円~ ・ボタン操作で湯はりや保温、追い焚きが可能
・タイマー予約機能を搭載
ノーリツ「OTQ-4706AY」 フルオート 224,000円~ ・自動足し湯機能搭載
・4万キロ(46.5kW)の大容量出力で湯切れの心配なし
・湯アカの付着を抑制する「スマート配管クリーン」
コロナ「UIB-SA472」 給湯専用 150,000円~ ・給湯専用のためコストが抑えられる
・凍結防止ヒーターを内蔵
コロナ「UKB-NX462A(MD)」 オート 182,000円~ ・屋外に設置する前面排気タイプ
・4万キロ(46.5kW)の大容量出力で湯切れの心配なし
・静音設計で運転音による騒音を軽減
コロナ「UKB-SA472F(MP)」 フルオート 272,000円~ ・ボタンで温度の設定から湯はりが可能
・4万キロ(47.2kW)の大容量出力で湯切れの心配なし
長府製作所「IBF-3970D」 給湯専用 148,000円~ ・3万9千キロ(39kW)の出力で台所や浴室、洗面所同時利用が可能
・水道圧をそのまま利用した給湯で2階への給湯も安心
長府製作所「KIBF-4567SAGH」 オート 198,000円~ ・ボタン操作で湯はりや保温、追い焚きが可能
・タイマー予約機能を搭載
長府製作所「EHKF-4771」 フルオート 285,000円~ ・ボタン1つで湯はりから保温、足し湯を行う
・年間約7,650円の灯油代の節約効果がある

※石油給湯器の交換費用は2025年5月時点の目安です。
※販売店や時期により変動します。

1.ノーリツ「OQB-4706Y」

ノーリツ 石油給湯器(給湯専用)直圧式 屋外据置形 4万キロ OQB-4706Y|Amazon

交換費用の総額は138,000円〜の給湯専用の石油給湯器です。水道直圧式で給湯能力が4万キロと大容量で出力できるのが特徴で、屋外据置形でも2階への給湯もできます。

本体価格 89,000円~
標準工事費(目安) 30,000円~40,000円
工事費込みの総額(目安) 141,000円~
特徴 ・シンプルな給湯専用設計で故障が少ない
・水道直圧式により2階への給湯も可能
・大家族や業務用にも対応できる大容量タイプ
参照元 石油給湯機(OQB・OX)|ノーリツ

2.ノーリツ「OTX-4707SAYV」

自動で給湯や追い焚き、保温ができる屋外据置タイプの貯湯式石油給湯器です。本体価格と工事費込みの交換費用は、220,000円〜で300,000円以内に費用を抑えられるでしょう。

希望の時間でお湯が沸けるように「タイマー予約機能」が搭載されているため、帰宅後すぐに入浴できます。

本体価格 166,000円~
標準工事費(目安) 50,000円~60,000円
工事費込みの総額(目安) 220,000円~
特徴 ・ボタン操作で湯はりや保温、追い焚きが可能
・タイマー予約機能を搭載
参照元 石油ふろ給湯機(OTQ・OTX)|ノーリツ

3.ノーリツ「OTQ-4706AY」

ノーリツ 石油ふろ給湯器(フルオート)直圧式 屋外据置形 4万キロ OTQ-4706AY|Amazon

交換費用の総額は本体価格と標準工事費込みで224,000円〜で、お湯はりから追い焚き、保温まで自動でできるフルオート機能を備えた水道直圧式の石油給湯器です。

複数箇所での同時使用にも対応できるため、キッチンでの食器洗いと浴室でのシャワーを同時に使用しても、安定した給湯ができるでしょう。屋外据置形の設計により、住宅の外壁に沿って省スペースで設置でき、騒音も室内に響きにくい構造となっています。

本体価格 152,000円~
標準工事費(目安) 38,000円~45,000円
工事費込みの総額(目安) 224,000円~
特徴 ・自動足し湯機能搭載
・4万キロ(46.5kW)の大容量出力で湯切れの心配なし
・湯アカの付着を抑制する「スマート配管クリーン」
参照元 石油ふろ給湯機(OTQ・OTX)|ノーリツ

4.コロナ「UIB-SA472」

屋外に設置する給湯専用の直圧式石油給湯機で、本体価格と工事費込みの交換費用の相場は150,000円〜と比較的手頃な価格帯です。

追い焚き機能や自動湯張り機能はありませんが、一台でシャワーやキッチン、洗面所など複数箇所への同時給湯にも対応できるでしょう。寒冷地でも安心して使用できるように、凍結防止ヒーターも内蔵されています。

本体価格 100,000円~
標準工事費(目安) 50,000円~
工事費込みの総額(目安) 150,000円~
特徴 ・給湯専用のためコストが抑えられる
・凍結防止ヒーターを内蔵
参照元 UIB-SA472シリーズ|コロナ

5.コロナ「UKB-NX462A(MD)」

給湯と風呂機能を備えた貯湯式の石油給湯器で、交換にかかる費用は本体費と工事費込みで182,000円〜が目安です。屋外に設置する前面排気タイプのため、設置場所の制約はあまりありません。

4万キロクラスで出力するため、シャワーとキッチンで同時にお湯を使いたい世帯には最適でしょう。静音設計により運転音を抑え、住宅密集地でも近隣への配慮ができる設計となっています。

本体価格 135,500円~
標準工事費(目安) 47,000円~
工事費込みの総額(目安) 182,000円~
特徴 ・屋外に設置する前面排気タイプ
・4万キロ(46.5kW)の大容量出力で湯切れの心配なし
・静音設計で運転音による騒音を軽減
参照元 UKB-NX462Aシリーズ|CORONA

6.コロナ「UKB-SA472F(MP)」

自動湯はりや追いだき、保温機能を備えたフルオートタイプで直圧式の石油給湯器です。交換費用は本体費と工事費込みで272,000円〜で、ボタン一つで設定温度・湯量での湯はりができます。

入浴中も自動で適温を保ち、家族が時間差で入浴する際も、いつでも快適な温度のお風呂を楽しめます。

本体価格 234,000円~
標準工事費(目安) 38,000円~45,000円
工事費込みの総額(目安) 272,000円~
特徴 ・ボタンで温度の設定から湯はりが可能
・4万キロ(47.2kW)の大容量出力で湯切れの心配なし
参照元 SAシリーズ|CORONA

7.長府製作所「IBF-3970D」

安定した給湯性能に優れた水道直圧式で、給湯専用の石油給湯器です。交換にかかる費用の相場は148,000円~で、一般的な4人家族の家庭で必要とされる給湯需要を十分にカバーできるため、キッチンや浴室、洗面所で同時に使用できます。

長期間の使用に耐える耐久性を備えており、メンテナンス性にも優れているのもメリットのひとつです。

本体価格 115,000円~
標準工事費(目安) 30,000円~40,000円
工事費込みの総額(目安) 148,000円~
特徴 ・3万9千キロ(39kW)の出力で台所や浴室、洗面所同時利用が可能
・水道圧をそのまま利用した給湯で2階への給湯も安心
参照元 IBF-3970D|長府製作所

8.長府製作所「KIBF-4567SAGH」

省エネ性能にも優れた減圧式(貯湯式)の石油給湯器です。交換費用は198,000円〜で、湯はりや自動保温だけでなく、リモコンで足し湯や配管をきれいにする機能も搭載されています。

高効率バーナーの採用で灯油の燃焼効率を最大限に高めるのもメリットのひとつで、燃料消費量を抑えながら給湯や保温ができる製品です。

本体価格 151,000円~
標準工事費(目安) 47,000円~
工事費込みの総額(目安) 198,000円~
特徴 ・リモコンで足し湯や配管洗浄ができる
・高効率バーナーの採用で燃料消費量を抑えながら給湯できる
参照元 KIBF-4567SAGH|長府製作所

9.長府製作所「EHKF-4771」

排気熱を回収・再利用することで熱効率を95%まで高めたフルオートタイプの直圧式石油給湯器です。本体価格と工事費込みの交換費用の相場は、285,000円〜と高くなりますが、灯油代は従来型よりも年間約7,650円の節約効果があると試算されています。

お湯張りや保温、足し湯だけでなく、長湯を防ぐ入浴おまもり機能や、自動で配管をきれいにする機能の搭載もメリットのひとつです。

本体価格 240,000円~
標準工事費(目安) 45,000円~
工事費込みの総額(目安) 285,000円〜
特徴 ・ボタン1つで湯はりから保温、足し湯を行う
・年間約7,650円の灯油代の節約効果がある
参照元 EHKF-4771DSX|長府製作所

石油給湯器の交換費用をシミュレーション

石油給湯器の交換費用はメーカーをはじめ、本体の機能やお湯の沸かし方、使用状況などによって変わります。

以下のシミュレーションでは、交換したい石油給湯器のメーカーや機能などを選択すると、交換にかかる費用の目安がわかります。ぜひチェックしてみましょう。

交換したい石油給湯器のメーカーやタイプを選択すると、費用の目安が表示されます
石油給湯器交換時のポイント

石油給湯器の選び方は、生活スタイルによって最適なタイプが異なります。

・省エネ性能を重視するなら「標準型」より「省エネ型(エコフィール)」がおすすめです。
・家族の人数が多くて頻繁にお湯を使用する場合は「水道直圧式(直圧式)」、交換費用を少しでも抑えたい場合は「貯湯式(減圧式)」をおすすめします。
・1~3人程度の少人数のご家庭や、同時にお湯を使用する箇所が少ない場合は「3万キロタイプ(1人~3人家族向け)」、4人以上の家族や、キッチンとシャワーなど複数箇所で同時にお湯を使用する機会が多い世帯は「4万キロタイプ(4人以上の家族向け)」が最適です。
・給湯だけで十分な場合は「給湯専用」、お風呂の追い焚きも必要な場合は「オート」、足し湯や配管の洗浄機能を求める場合は「フルオート」をおすすめします。

取り付け工事費は建物の状況や既存配管の状態によって変動するため、複数の見積もりを比較検討しましょう。

※ 上記は過去の施工事例に基づく費用の相場です。
※ 本体価格と標準的な工事費を含む一般的な費用の目安となります。
※ 建物の状況や配管工事の内容により、実際の費用は変動する場合があります。
※ 正確なお見積りは専門業者にご相談ください。

石油給湯器の交換費用が高くなる3つの要因

石油給湯器の交換費用が高くなる要因は、主に下記3つです。

1.省エネ性能が良い石油給湯器と交換する場合

石油給湯器を使用すると、灯油代がかかります。省エネ性能に優れたエコフィールという石油給湯器に交換すれば、灯油代を大幅に節約できるでしょう。

二酸化炭素の排出量を削減できますが、従来型と比べて工事費込みの交換費用は、一般的に数万円〜数十万円高くなります。

2.屋内に設置する

石油給湯器を交換する場所によっても費用が左右され、屋内のほうが屋外よりも交換工事費用が数万円から数十万円高くなります。屋内で設置する場合、安全な給排気を行うための排気筒(煙突)工事を行うケースがあるのが要因です。

石油給湯器を交換するときは、既存の給湯器の設置スペースや排気方法を確認した後、下記のポイントを踏まえて交換したい本体を選びましょう。

  • 給湯器本体の設置スペース(十分な幅や奥行き、高さがあるか)
  • 設置場所(屋外か、屋内か)
  • 給湯器の設置方式(壁掛けか、地面や架台に置くタイプか)
  • 排気ガスの排出方法(屋内設置時)
  • 近隣周辺の環境(屋外設置時)
  • メンテナンス時の作業スペース

3.追加工事が発生する

標準的な基本工事の範囲を超えて、自宅の設置状況や配管の状態によっては、下記のように数千円〜数十万円の追加費用が発生する場合があります。

追加工事の内容 工事費用相場 工事が必要なケース
配管工事(延長・交換 など) 10,000円〜50,000円以上 既存の配管が劣化している、長さが足りない、位置を変える必要がある場合 など
オイルタンクの交換・洗浄・配管工事 数万円~数十万円 オイルタンクが古い、内部が汚れている、タンクから給湯器までの配管に問題がある場合
電源工事・リモコン配線の変更 5,000円~20,000円 給湯器用の電源が近くにない、リモコンの位置を変えたい、配線が隠蔽されている場合
防雪・防風対策部材や専用カバーの設置 数千円~数万円 寒冷地で配管の凍結を防ぐためにヒーターを取り付ける場合

実際に現場を確認しないと正確な判断が難しいため、見積もり段階では概算だったり、業者によっては、工事当日に判明して請求されたりするケースもあります。見積もりを取るときは、追加費用の発生条件や金額も必ずチェックしましょう

石油給湯器の交換費用の見積もりを取る

石油給湯器の交換費用が安く抑える4つのコツ

石油給湯器の交換費用を安く抑えるには、下記4つの方法があります。

1.複数の業者から見積もりを取って比較する

石油給湯器の交換を依頼するときは、1社だけでなく複数の業者から見積もりを取りましょう。業者によって石油給湯器の交換費用が異なり、適正価格が把握できるだけでなく、価格交渉の材料にもなります。

ただし料金だけで判断するだけでなく、交換工事や保証内容などもよく確認したうえで総合的に判断することが大切です。

複数の業者から石油給湯器の交換見積もりを取る

2.交換したい石油給湯器の機能を見直す

現在使用中の給湯器を含め、交換したい給湯器の機能を見直すのもコツのひとつです。

たとえば、家族構成が変わって使用するお湯の量が減った場合はフルオートからオートに変更すると5万円〜10万円安く抑えられるでしょう

加えて初期費用でコストがかかるものの、灯油の使用量を削減できる点でエコフィールの交換も選択肢に入れるのもおすすめです。

3.補助金を利用する

エコフィールをはじめとした省エネ性能の高い石油給湯器を交換する際、国や自治体からの補助金を利用することも可能です。購入時に申請手続きが必要ですが、1万2,000円~7万円の補助を受けられます。

具体的な補助金制度は、下記のとおりです。

補助金制度 補助金額 対象者
賃貸集合給湯省エネ2025事業(資源エネルギー庁) 50,000円~70,000円(条件あり) ・賃貸集合住宅のオーナー
・給湯器の交換工事の発注者
子育てエコホーム支援事業「エコ住宅設備の設置」(国土交通省) 30,000円/戸 ・エコホーム支援事業者と工事請負契約等を締結し、リフォーム工事をする世帯
・リフォームする住宅の所有者
東京ゼロエミッション(東京都) 12,000円 ・東京都内在住者で登録した店舗で購入する場合

ただし、時期によっては制度の内容が変わる可能性があります。常に最新の情報を確認しましょう。

4.自分で交換する

自分で石油給湯器を購入して交換する方法もあります。標準工事費の3万円~4万円を抑えられますが、灯油を取り扱うことから消防法のリスクを含め推奨はできません

メーカーの取扱説明書で作業手順が確認できる一方で、配管やリモコンなどの配線手順を間違えると、感電や火災のリスクがあります。難しいときは、無理をせず業者に依頼しましょう。

石油給湯器の交換ができる依頼先5選

石油給湯器の交換ができるのは、主に下記5つの依頼先です。

依頼先 交換費用相場 特徴
給湯器専門の工事業者 150,000円~350,000円 ・幅広い工事に柔軟に対応
・本体価格を抑えた分工事費用が安い
・業者によって品質に差がある
大手給湯器メーカー 250,000円~450,000円 ・メーカーの施工基準に基づいた工事が可能
・交換費用は高価になりやすい傾向
給湯器販売会社 200,000円~400,000円 ・豊富な機種を取り扱える
・外注の業者に依頼するため品質や保証内容に差がある
家電量販店・ホームセンター 200,000円~400,000円 ・店舗で気軽に相談できる
・下請けの業者に依頼するため品質や保証内容に差がある
リフォーム業者・工務店 200,000円~450,000円 ・キッチンやお風呂のリフォームを依頼するとお得になりやすい
・給湯器の交換のみ依頼すると費用は高め

1.給湯器専門の工事業者

石油をはじめ、ガスや電気といった給湯器の設置・交換を専門に行う工事業者です。大手メーカーから直接給湯器を仕入れており、中間マージンがかかりにくいことから交換工事にかかる費用は15万円〜35万円とコストを抑えられます

ただし業者によって技術力や作業内容に差があるため、ホームページなどで施工実績や保証内容をよく確認してから選ぶようにしましょう。

給湯器専門の工事業者に交換を依頼する

2.大手給湯器メーカー

ノーリツやコロナ、長府製作所といった大手給湯器メーカーに依頼するのも選択肢のひとつです。交換工事の費用相場は25万円〜45万円と高くなりやすいですが、製造元ならではのサポート体制が整っています。

同一メーカーの石油給湯器に交換する場合、スピーディーに本体や型番にあった部品に交換してもらえるため、費用よりも安全性・確実性を重視したい人におすすめです。

3.給湯器販売会社

石油を含む給湯器の販売や設置を専門に行っている業者です。ノーリツやリンナイといった複数の大手メーカーの石油給湯器を大量に仕入れることで、本体価格を大幅に割り引いて販売します。

交換工事費用の相場は15万円〜35万円ですが、実際に交換工事を行うのは外注の施工業者です。業者によって工事の品質や保証内容に差があるため、見積もりを取る際は施工事績や保証範囲、対応の速さを確認しましょう。

4.家電量販店・ホームセンター

家電量販店やホームセンターでも石油給湯器の交換工事を依頼できます。店舗で直接交換したい石油給湯器を見て購入できるのがメリットのひとつです。

主に取り扱っているのはジョーシンカインズコーナンといったリフォームサービスを提供しているところで費用相場は20万円〜40万円かかります。

ただし実際に交換作業をするのは下請けの施工業者です。給湯器の販売会社のケースと同様、品質や保証内容に差がある点に注意しましょう。

5.リフォーム業者・工務店

石油給湯器の交換だけでなく、キッチンや浴室のリフォームを考えている人は、リフォーム業者や工務店も依頼できます

石油給湯器の交換工事のみ依頼すると20万円〜45万円と高くなりますが、ほかのリフォーム工事と一緒に依頼すると、1割〜2割交換費用が安く抑えられるでしょう。

ただし家電量販店やホームセンターのケースと同様、取り扱う石油給湯器の種類が少ない点に注意が必要です。

石油給湯器の交換を行った方の口コミ

【給湯器のメーカー】ノーリツ 【給湯器本体について】自分で用意した 【給湯器の種類】石油給湯器
★★★★★ 5.0

石油給湯器のお湯が出なくなり、最近では珍しいようですがまた石油給湯器への交換工事をお願いしました。
急な事で慌ててこちらで依頼を掛けたところ、迅速にお返事を頂け、こちらの要望にあった提案をして頂けましたのが決め手でした。

30年以上前の既設器は、最近の常識に当てはまらない配管の位置や劣化など色々と手強く、手間をかなりお掛けしてしまいましたが、こちらの要望に沿うべく応対をして頂け、大変助かりました。

私も自動車開発系のエンジニアをしていますが、その場での現場対応力はかなりのものであるのは間違いないです。
返信や次の手の提案の迅速さや、予算も含めてのトータルで考えて、お願いして本当に良かったと思います。また機会があれば是非よろしくお願いします。この度はありがとうございました。

業者の詳細: 株式会社フォーエス

【給湯器の種類】石油給湯器
★★★★★ 5.0

直前の予約でしたが、こちらの希望をきちんと聞いてくださり、なおかつメーカーに依頼する金額の1/3で済みました。
本当にありがとうございました。

石油給湯器の交換先を探すならミツモアで

ミツモアでプロに仕事を依頼する流れの図解

石油給湯器の寿命が過ぎると、使用状況によってはお湯の温度が安定せず、沸かないトラブルが発生します。交換にかかる費用は給湯方式や機能だけでなく、業者によっても変わるので1社だけで判断しないことが大切です。

ミツモアでは交換したい石油給湯器の機能や住所など、簡単な質問に答えていくだけで、最大5件の見積もりを無料で比較できます。費用や実績といった情報も確認できるので、ニーズに合った石油給湯器の交換工事業者を選べるでしょう。

ミツモアで石油給湯器の交換を依頼する