給湯器の修理は自分でできないため、メーカーや修理業者へ依頼しなければいけません。修理にかかる費用や、修理業者探しのポイント、交換を判断する目安を紹介します。
給湯器の不調を感じたときにまず確認すること
お湯が出ない、お湯の温度が一定にならない、水漏れが発生しているなど、給湯器の不調を感じたら、給湯器の不具合が原因かそれ以外に原因があるかを確かめることが大切です。
業者に連絡する際には、症状を伝えるだけでなく、メーカーや型式、製品番号、リモコンに表示されているエラーコードを伝えた上で相談するとスムーズに対応してもらえるでしょう。
給湯器の不具合が原因か確認する
まずは、給湯器に不具合が起きているときの症状を紹介します。自宅の症状と当てはまっているかを確認して、原因を判別しましょう。
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お湯が出ない
お湯が出ない原因には、給湯器以外にも水道の蛇口の故障や電気、ガス系統の不具合、水道管の問題など、さまざまなことが考えられます。
まずは、水道の蛇口をひねって水が出るかを確認しましょう。水が出ない場合は、水漏れや断水しているケースが想定できます。水が出る場合は、ガスや電気に原因がある可能性が考えられるため、ガスコンロやほかの電気を使って確認してみてください。
水道やガス、電気に問題がない場合は、給湯器の故障が疑われます。
お湯がぬるい
お湯がぬるい場合は、リモコンの設定温度を確認してみましょう。お風呂でお湯を出しているときにキッチンでお湯を出すなど、複数箇所でお湯を出したときに、性能の低い給湯器では温度が上がりきらなくなるケースもあります。
給湯器が古い場合でも同様のことが起こる可能性が高いため、給湯器の交換や業者の点検を依頼するのがおすすめです。
温度が安定しない
古いタイプの給湯器を使用している場合は、温度が安定しないケースが多いです。古い給湯器では、水を温める際に時間がかかるため、温められたお湯と水が交互に出てくることが考えられます。
また、ハンドル式の蛇口を使っている場合には、水圧によって温度が変化するため、お湯の温度が安定しにくいです。
1箇所のみで温度が安定しないときは、水栓金具が原因であるケースもありますが、すべての箇所で温度が安定しない場合は、給湯器が原因になっていると考えて良いでしょう。
追い焚きできない
お風呂のお湯の追い炊きができないときは、浴槽にお湯が残っているかを確認してみましょう。お湯を循環して温める給湯器を使用している場合は、お湯がある程度残っていないと追い炊きできません。
また、循環フィルターに汚れが詰まっていても、追い炊きできないことがあります。これらを確認して異常がない場合は、給湯器の可能性が高いです。
リモコンのエラーコードも確認する
給湯器に原因があることが予想できた場合には、リモコンにエラーコードが表示されているかを確認しましょう。
表示されるエラーコードは、メーカーによって異なりますが、給湯器の取扱説明書に記載されてあるエラーの内容を調べて自分で解決できるケースもあります。
業者に修理を依頼する場合に、はじめにエラーコードを伝えれば、的確かつスピーディーに対応してもらえるでしょう。
修理か交換は使用年数を目安に決める
給湯器の不具合が発生したとき、修理で対応できることもあれば、交換が必要な場合もあります。修理と交換のどちらが適切かは、使用年数を目安に判断するとよいでしょう。
8年未満なら修理で対応
修理と交換のどちらで不具合に対処するかは、使用年数8年が境目です。
8年未満であれば、修理で対応できるケースが多いでしょう。特に使用年数が1~2年と短いタイミングなら、保証期間内なので無料で修理できるはずです。
8年未満であっても使用頻度が多ければ、その分不具合が起きやすいです。不具合を解消するために、複数箇所の修理が必要になるかもしれません。
修理の内容によっては、修理費用が高額になる可能性もあります。修理と交換に必要な費用を比べ、安く抑えられる方を選ぶとよいでしょう。
8年超なら交換を検討
使い始めて8年を超えている給湯器なら、交換を前提に検討するのが向いています。不具合のある箇所を修理したとしても、全ての症状が改善しなかったり、今度は別の箇所が壊れたりする可能性があるからです。
また修理すべき箇所が多い場合は、本体ごと交換した方が安く快適にお湯を使えるようになるかもしれません。
給湯器の寿命は約10年といわれているため、使い始めてから8年経過しているなら、交換のタイミングといえます。
修理に必要な部品の保有期間は10年
給湯器の部品の保有期間は、製造終了から「10年間」と決まっています。メーカーでは既に製造していない機種の部品であっても、10年間は保管しているため、その間であれば修理に必要な部品を入手可能です。
しかし10年を経過すると部品は保管されないため、部品を用意できない機種も出てきます。そのため、使い始めてから10年以上たっている給湯器は、修理したくても部品を調達できないケースがあります。
部品がなければ修理はできないため、使用期間が10年以上なら交換を検討するのが適切です。
故障時の連絡先は給湯器の所有者によって異なる
持ち家の場合は、所有者が自身であるため自分で修理依頼をする必要がありますが、賃貸物件やリースで給湯器を使用している場合は、対応が異なります。
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賃貸物件に住んでいる場合
賃貸物件の場合は、給湯器の所有者が大家さんや管理会社になっています。給湯器に不具合が起きている場合は、修理業者に直接連絡をするのではなく、まずは大家さんや管理会社に連絡をして給湯器がどのような状態なのかを説明しましょう。
契約内容にもよりますが、一般的には大家さんや管理会社から修理業者に依頼してくれ、修理費用も負担してくれます。
自身で直接修理業者に依頼すると、支払いも自身でしなければならなくなるため、まずは所有者に連絡するようにしてください。
リース給湯器を使用している場合
給湯器をリースで利用している場合の所有者は、リース会社です。給湯器に不具合が出た場合には、給湯器の状況をリース会社に連絡し、報告します。
給湯器の修理や交換、業者依頼などの判断は、リース会社が行うため早めに連絡すると安心です。
契約内容によっては、修理費はリース会社が負担してくれるケースもあります。契約内容を確認しておきましょう。
自分で給湯器修理を手配するときの依頼先
賃貸やリースを除き、自分で給湯器の修理を手配する場合は、以下の依頼先を参考に検討してみてください。
給湯器メーカー
給湯器メーカーは、給湯器を開発製造している会社で、自社商品の修理対応も専用の窓口を設けて行っています。
メリット
給湯器を取り付けて1年未満である場合は、給湯器メーカーに修理を依頼するのがおすすめです。給湯器のメーカー保証は、通常1年が設定されており、保証期間内であれば無料で修理が受けられます。
優良住宅部品に認定されている商品であれば、2年のメーカー保証が付帯していたり、無償で保証期間を延ばせるサービスをメーカーが独自に展開していたりするケースもあるため、保証期間の確認をしておきましょう。
給湯器メーカーの修理では、純正部品を使用して修理されるため、修理後のトラブルが起きにくく安心感があるのもメリットです。
デメリット
給湯器の保証期間が過ぎている場合は、ほかの修理業者に依頼するよりも費用が割高です。また、修理依頼の受付や修理が、夜間や休日に対応していないメーカーが多いため、日程の調整が難しいでしょう。
急な給湯器のトラブルに、早急に対応してもらえないことも多いのがデメリットです。
給湯器交換業者
給湯器交換業者とは、さまざまなメーカーの給湯器を取り扱っている修理業者です。給湯器の販売や交換、修理を専門に行っているため、給湯器の専門家ともいえます。
メリット
給湯器メーカーの保証期間が切れている場合は、給湯器交換業者に修理を依頼するのがおすすめです。給湯器メーカーに修理を依頼するよりも、修理費用を安く抑えられます。
給湯器交換業者の修理は、24時間365日対応している業者が多く、突然起きた給湯器の故障にも素早く対応してもらえるのもメリットです。
修理後のアフターケアを手厚く設けている業者であれば、繰り返し不具合が起きたときも安心して連絡できます。
デメリット
給湯器交換業者は、数多く存在します。唯一のデメリットを挙げるのであれば、たくさんある業者の中から、優良な業者を自分で選定しなければならないことでしょう。
業者によって修理の技術や費用が異なるため、相見積もりを複数取得して慎重に検討する必要があります。なかには、手抜き修理をしたり、相場よりも高い修理費用を提示してきたりする悪徳業者も存在するので注意してください。
ガス会社
自身が利用しているガス会社でも、給湯器の修理を受け付けている場合があります。契約しているガス会社が給湯器の修理に対応しているか、確認しておきましょう。
メリット
昔からガス会社として存在しており、利用者数も多い東京ガスや大阪ガスなどの大手のガス会社であれば、給湯器の修理を依頼するのに安心感があります。
利用しているガス会社が、給湯器の修理を受け付けていれば、業者選定の手間がないのも大きなメリットといえるでしょう。
デメリット
ガス会社に給湯器の修理を依頼するデメリットは、メーカーに修理を依頼するのと同様に、修理費用が少し高いことです。
また、ガス給湯器のみの修理となるため、電気給湯器のエコキュートなどに交換したい場合は、依頼できません。
ホームセンターや家電量販店
大手のホームセンターや家電量販店でも、給湯器の修理を受け付けています。普段利用している近くの店舗で修理を依頼できるとなると、安心できる人も多いのではないでしょうか。
メリット
ホームセンターや家電量販店では、給湯器の修理だけでなく、ほかの住宅設備や家電の買い替えや修理を同時に頼めるところが大きなメリットです。
給湯器の修理依頼をするついでに、ほかの商品の購入も一緒に行えばポイント還元や割引などをしてもらえる可能性もあります。
また、店舗で実際の商品を確認したうえで、給湯器の買い替えも検討できるのもメリットです。
デメリット
ホームセンターや家電量販店で給湯器の修理を依頼する際には、店舗に出向いて依頼するのが一般的です。
店舗で修理受付をしたあと、日程を決めて修理となるため、工事までに時間がかかってしまうこともあります。
修理業者探しのポイント
修理業者を探すときには、「実績」「資格」「見積もり」を確認するのがポイントです。信頼して修理を任せられる業者探しに役立てるために、それぞれの特徴を解説します。
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実績は豊富か
まずチェックするのはこれまでの実績です。十分な実績のある業者なら、安心して自宅の給湯器を任せられます。実績は業者のホームページで確認可能です。
施工事例が豊富に掲載されていれば、十分な実績のある業者と判断できます。施工時間や期間なども掲載されていれば、修理にどのくらい時間がかかるかもわかります。
併せて地域の口コミサイトで、どのように評価されているかも確認するとよいでしょう。調べても施工事例が見つからないときや、口コミの評判が良くないときは、依頼を控えた方が良いかもしれません。
スタッフは有資格者か
給湯器の修理の中には、資格が必要な作業もあります。業者選びでは、修理に必要な以下の資格を保有しているかもチェックしましょう。
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資格の保有状況は業者のホームページで確認できます。また実際に修理を行う作業者が有資格者かどうか、口頭でも確認すると安心です。
わかりやすい見積もりを出しているか
最初から業者に修理を頼むのではなく、まず見積もりを依頼します。内訳の詳細を記載した見積もりを元に、詳しい説明を行う業者であれば信頼できるでしょう。
見積もりを出さない業者や内容がわかりにくい業者、説明を求めても応えない業者であれば依頼は見送った方が賢明です。
また複数の業者へ見積もりを依頼すると、修理費用だけでなく、スタッフの対応も比較できます。「ミツモア」なら質問に答えるだけで、最大5件の見積もりを比べられます。利用すれば対応が良く、予算に合う業者を見つけられるはずです。
給湯器の修理は信頼できる業者へ
お湯が出ない、異音がするなど、給湯器に不具合が発生したときには、メーカーや業者へ修理を依頼します。ガスを扱う修理が必要なケースもあるため、自力での修理はNGです。
給湯器が新しく保証期間内なら、メーカーへ依頼すれば修理は無料です。一方保証期間外であれば、修理業者へ依頼した方が費用を抑えやすいでしょう。
依頼するときには、信頼できる業者かどうかの見極めが重要です。そのために実績や保有資格を確認します。また見積もりを依頼するのも有効です。
ミツモアを使い複数社の見積もりを取得すれば、費用も対応も比較した上で、依頼する業者を決められます。
給湯器の修理にかかる費用は?
給湯器の修理を依頼するときには、修理費用が必要です。一般的にはどのくらいの金額がかかるのでしょうか。修理費用の目安と必要な費用を確認することで、不具合が発生したときに備えられます。
目安は10,000~50,000円
給湯器の修理の費用相場は「10,000~50,000円」です。修理内容によって費用が変動します。
修理内容 | 費用 |
バーナー修理 | 15,000~30,000円 |
電装基盤修理 | 30,000~50,000円 |
水量センサー修理 | 10,000~30,000円 |
安全装置修理 | 10,000~20,000円 |
また複数箇所の修理が必要な場合には、その分費用が多くかかります。この場合は目安の金額より、多くの費用を用意する必要があるでしょう。
業者によっては出張費が必要
必要なのは修理費用だけではありません。依頼先によっては「出張費」がプラスでかかるケースもあります。
出張費の金額はメーカーや業者によって異なりますが、事業所からの距離で決まるのが一般的です。事業所から比較的近いエリアであれば、出張費は「3,000円」程が多いでしょう。
給湯器が修理できなかった場合や、修理の必要がない場合は、修理費用はかかりません。しかし作業員がやってくれば、たとえ直らなくても出張費用は必要です。
節約のために自力で修理はNG
数万円の修理費用を節約したいからと、給湯器を自力で修理できないか検討している人もいるかもしれません。しかし自力での修理は不可能です。
給湯器の修理ではガスを扱うこともあるため、資格を持っていなければできません。無資格で予備知識なしに自力で修理すると、事故によって広範囲に被害を出す危険性もあります。
安全に給湯器の修理をするためにも、プロへの依頼が適切です。
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