テレビをつけたら、突然画面に「B-CASカードを読み取れません」といったエラーメッセージが表示されたとき、テレビの視聴に必要なB-CASカードに何らかの不具合を起こしている可能性があります。


画面にB-CASカード関連のエラーメッセージが表示された場合、カードを抜き差ししたり、乾いた布でICチップを拭いた後、再度差し込んでテレビの電源をつければ解消できるでしょう。ただし、カードそのものが破損している場合は交換や再発行が必要です。
テレビの画面にB-CASカードのエラーメッセージが表示された場合の応急措置について、カードの抜き差しや交換、再発行しても改善できないときの対処法を含めて確認しましょう。
B-CASカードにかかわるエラーコード一覧
テレビに何らかのトラブルが発生した場合、画面にエラーコードとメッセージが表示されます。B-CASカードにかかわるエラーコードとメッセージの意味、対処方法は以下のとおりです。
| エラーコード | コードの意味 | 対処方法 |
|---|---|---|
| E100 | B-CASカードが未挿入 | ・B-CASカードの抜き差しとICチップの清掃 ・テレビ本体の電源を切って再起動する |
| E101 | B-CASカードがうまく読み取れない | ・B-CASカードの抜き差しとICチップの清掃 ・テレビ本体の電源を切って再起動する |
| E102 | B-CASカードが使えない | ・B-CASカードの抜き差しとICチップの清掃 ・テレビ本体の電源を切って再起動する ・新しいB-CASカードに交換する |
| E103 | 契約していないチャンネルを選択している | 有料放送の契約状況を確認する |
B-CASカードエラーが表示されたときの4つの応急措置
テレビにB-CASカードのエラーが表示されても、原因の多くは「ICチップの接触不良」か「テレビ本体の一時的な読み込みエラー」です。現時点で専門的な修理は必要なく、下記の応急措置で直せる可能性があります。
| 応急措置方法 | 対象のエラーコード |
|---|---|
| B-CASカードの抜き差しとICチップの清掃 | E100、E101、E102 |
| テレビ本体の電源を切って再起動する | E100、E101、E102 |
| 他のテレビやレコーダーのB-CASカードと入れ替えてみる | E100、E101、E102 |
| 有料放送の契約状況を確認する | E103 |
1.B-CASカードの抜き差しとICチップの清掃
B-CASカードは長期間挿入されたままだと、ホコリの付着やわずかなズレが生じることがあります。金色のICチップが正しく接触しなくなり、エラーメッセージが表示されるのです。
接触不良を解消するためにも、以下の手順で一度カードを抜いて、チップを掃除した後に差し直しましょう。
- テレビ本体の電源ボタンで主電源を切る
- カードの場所を確認して、ゆっくりと水平に引き抜く
- ICチップの表面を乾いた柔らかい布で優しく拭く
- 正しい向きで「カチッ」と音がするまで挿し込む
- 再びテレビの電源を入れてエラーが解消されたか確認する
カードを挿し直す際、向きが逆になっていないか、奥までしっかり挿入されているか確かめます。雑に扱うとICチップやカードスロットが破損する恐れがあるため、一つ一つの手順を丁寧に行いましょう。
2.テレビ本体の電源を切って再起動する
B-CASカードの抜き差しやICチップの清掃でエラーが改善しない場合、テレビ本体の電源を切って再起動しましょう。内部システムの一時的なエラーや誤作動を解消できる可能性があります。
テレビ本体の電源をリセットする方法は、下記のとおりです。
- リモコンで電源を切った後、電源コードをコンセントから抜く
- テレビ内部のコンデンサなどに溜まった電気を放電させるため、1分~2分ほど時間をおく
- 再度電源コードを差し込み、電源を入れる
メーカー別のリモコン・本体ボタンでのリセット方法
テレビのメーカーによっては、リモコンや本体のボタンで電源をリセットできます。各メーカー別のリセット方法は、以下のとおりです。
| テレビメーカー | リセット方法 |
|---|---|
| Panasonic (VIERA) | ・電源コードを抜き、10分間放置する ・リモコンのメニューから「出荷時設定」などを選択 |
| SONY (BRAVIA) | ・リモコンの電源ボタンを約5秒間長押しする ・リモコンのメニューから「出荷状態に戻す」を選択 |
| SHARP (AQUOS) | ・テレビ本体の電源ボタンを5秒以上長押しして電源を切り、1分待つ ・リモコンのメニューから「出荷時設定にリセット」などを選択 |
| TOSHIBA(REGZA) | ・テレビ本体の電源ボタンを4秒以上長押しする ・リモコンのメニューから「設定の初期化」を選択 |
ただし、メーカーやタイプによって操作方法が異なる場合があります。取扱説明書で確認してから再起動を行いましょう。
3.他のテレビやレコーダーのB-CASカードと入れ替えてみる
自宅にもう1台テレビやレコーダーがある場合、それぞれのB-CASカードを一時的に入れ替えてみましょう。エラーの原因が「B-CASカード」側にあるのか、「テレビ本体のカード読み取り部分」側にあるのかを切り分けるために行います。
具体的に確認する手順は、下記のとおりです。
- 正常に映る機器のカードを準備する
- エラーの出るテレビに正常なカードを挿す
- 正常なテレビにエラーの出るカードを挿す
- 両方の機器の電源を入れ、画面を確認する
このテストを行うことで、故障箇所を特定できます。もしエラー表示が出るテレビから異なる電子機器へ移動した場合、「B-CASカード」に原因があると考えられるでしょう。
一方でテレビのエラーがそのままで、正常だった機器が問題なく映る場合は、テレビ本体の「カード読み取り部分」が故障している可能性が高いでしょう。
4.有料放送の契約状況を確認する
エラーコード「E103」は、WOWOWをはじめとした有料放送の契約情報がB-CASカードに反映されていないのが原因です。テレビやカードの故障ではありません。
表示された場合は、有料放送の契約状況を確認しましょう。 具体的に行う作業は下記のとおりです。
- 見ているチャンネルが有料放送か確認する
- 契約しているなら契約先の放送事業者に問い合わせる
- 契約直後なら30分〜1時間ほど待つ
B-CASカードエラーの応急措置でも直らないときは交換・再発行を依頼しよう
「B-CASカードの抜き差し」や「テレビ本体の再起動」を試しても、カードのエラーが直らない場合はICチップの摩耗や、目に見えない破損、カード内部の故障している可能性があります。
発行元である「B-CAS株式会社」の公式サイトやカスタマーセンターにB-CASカードの交換・再発行を依頼しましょう。費用がかかるケースと無料で交換できるケースがあり、具体的には下記のとおりです。
無料で交換・再発行できるケース:
テレビやレコーダーの購入から3年以内に自然に故障した場合
有料(1枚2,310円)で交換・再発行するケース:
・テレビやレコーダーの購入から3年以上経過している
・紛失や盗難にあった
・自身で曲げたり割ったりして破損させた
新しいカードは申し込みから10日前後で届き、古いカードは同封の返信用封筒で返却する必要があります。
B-CASカード以外でテレビに表示されるエラーコード一覧

B-CASカードだけでなく、テレビ本体やアンテナ、有料放送に何らかのトラブルが発生した場合、画面に「E103」、または「E200」番台のエラーコードとメッセージが表示されます。
具体的なエラーコードの意味と対処方法は、下記のとおりです。
| エラーコード | コードの意味 | 対処方法 |
|---|---|---|
| E201 | 悪天候や電波障害で電波が受信できていない | ・天候の回復を待つ ・テレビの「アンテナレベル」を確認する |
| E202 | 信号が受信できない | ・テレビの「アンテナレベル」を確認する ・アンテナケーブルや周辺機器の配線をチェックする ・アンテナ専門の修理業者に相談する |
| E203 | チャンネルが放送を休止している | テレビのチャンネルを再設定する |
| E204 | 存在しないチャンネルを選択している | テレビのチャンネルを再設定する |
| E209 | BS/CSアンテナケーブルがショートしている | ・テレビの「アンテナレベル」を確認する ・アンテナケーブルや周辺機器の配線をチェックする ・アンテナ専門の修理業者に相談する |
B-CASカード以外でエラーが表示されたときの対処方法
B-CASカードを交換してもエラーが直らない、または画面に「E201」や「E202」といったエラーコードが表示されている場合、テレビやアンテナそのものに原因の可能性があります。
具体的な対処方法は、下記のとおりです。
| 対処方法 | 有効なエラーコード |
|---|---|
| テレビの「アンテナレベル」を確認する | E201、E202、E209 |
| アンテナケーブルや周辺機器の配線をチェックする | E201、E202、E209 |
| テレビのチャンネルを再設定する | E203、E204 |
| アンテナ専門の修理業者に相談する | E202、E209 |
1.テレビの「アンテナレベル」を確認する
エラーコード「E201」は、主に大雨や強風といった悪天候による一時的な電波の乱れが原因です。エラーが表示されたら、天候の回復を待ちましょう。
それでも改善しないときは、アンテナの受信環境に何らかの問題を抱えている可能性があるため、下記の手順でアンテナレベルを確認します。
- テレビの電源を切った後、電源プラグを抜いて1分待ってから再度電源をつける
- テレビの「アンテナレベル確認」機能で現在の受信レベルを確認する(晴天時のレベルが50以上)
- 基準値を下回っている場合はテレビ裏の配線の抜け・緩みを確認する
- アンテナの前に木の枝などの障害物があるか確認する
一時的な天候不順で表示されることが多いですが、晴天時にも頻発する場合、自宅周辺の受信環境が悪化している可能性があるでしょう。
2.アンテナケーブルや周辺機器の配線をチェックする
「E202」エラーコードが表示されたとき、アンテナからの放送電波がテレビに受信できていない状態です。加えて「E209」が画面に表示されると、BS/CSアンテナのケーブルがショートしている可能性があります。
下記の手順でケーブルや周辺機器の配線状況を確認しましょう。
- テレビの電源を切る
- 壁のアンテナ端子からテレビの入力端子まで、正しく接続されているか確認する
- 分配器や分波器、ブースターの接続状況を確認する
- 全てのケーブルを一度抜いてみる
- 端子とプラグを乾いた布で掃除する
- 分配器やブースターなどの「IN」と「OUT」を確認して接続する
- ケーブルが圧迫されないように配線する
3.テレビのチャンネルを再設定する
エラーコード「E203」や「E204」は、テレビやアンテナの故障や不具合ではありません。E203は「放送休止」、E204は「チャンネル非存在」を示しており、どちらも視聴者が選んだチャンネルが現在放送されていないことが原因です。
E203やE204が表示された場合は、現在放送中の他のチャンネルに変えてみましょう。引っ越し後や特定のチャンネルで「E203」や「E204」と表示されて映らない場合は、以下のようにチャンネルの再設定を行います。
- 設定メニューから「初期設定」を選択
- 「地域設定」で現在の居住地域を正しく設定
- 「チャンネル設定」で自動スキャンを行う
- スキャン完了後、受信可能なチャンネルを確認
- 不要なチャンネルは非表示設定にする
4.アンテナ専門の修理業者に相談する
対処方法1と2でエラーが改善しないとき、アンテナ専門の工事業者に修理を依頼しましょう。特にアンテナレベルが極端に低い場合は、アンテナの向きが大きくズレているか、アンテナ本体・周辺機器が故障していることが確実です。
以下のような症状が出ている場合は、迷わず専門業者への相談を検討しましょう。
- アンテナレベルが全く改善しない、または「0」のまま
- エラーコード「E202」や「E209」が表示され続ける
- アンテナが屋根の上など、ご自身で確認できない場所にある
- 台風や地震など、物理的な衝撃の後に映らなくなった
B-CASカード以外の原因によるアンテナ修理にかかる費用はいくら?
B-CASカードの抜き差しや交換、配線の確認などをしてもエラーメッセージが解消できない場合、専門業者に修理を依頼する必要があります。費用がどれくらいかかるのか気になる人は、下記の料金シミュレーションを活用しましょう。
アンテナの種類や設置場所、テレビ・アンテナの状態などを選択すると、必要な修理作業と費用の目安がわかります。
※修理費用の相場は、2024年時点の全国平均に基づく見積もり価格を参考に算出しています。
※シミュレーションのテレビアンテナ修理サービスの料金は、実際の見積もり価格とは異なる場合があります。
※料金設定は事業者によって異なります。
B-CASカードの交換で改善しないときはプロへ依頼しよう

テレビの画面にB-CASカードに関連するエラーが表示された場合、カードの状態を確認して差し直したり、掃除や交換したりすることで解消する可能性があります。
ただし「E200」番台の場合、テレビ本体や周辺機器、アンテナが原因でエラーが発生する場合があるため、自力で解消するのは難しいことが多いです。1日でも早く解消するためにも、プロの業者に修理を依頼しましょう。
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見積もりを受け取るまでの流れは、下記のとおりです。
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ミツモアで見積もり依頼を始める最初の段階は、いくつかの簡単な質問に答えることです。 回答するための専門的な知識は不必要で、画面の指示に従って選択肢を選んだり、短い情報を入力したりするだけで、約3分ほどで質問への回答が完了します。
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質問に答えて依頼を送信すると、あなたの条件に合った地域のプロの塗装業者から、個別に見積もりが届き始めます。
業者によっては、施工事例の写真を送ってくれたり、使用する塗料の詳しい説明をしてくれたりすることもあります。
くらべて選ぶ
複数の業者から見積もりが届いたら、それらをじっくりと比較し、最適な一社を選ぶ段階です。
万が一提案内容に満足できない場合は、依頼をキャンセルすることができます。もちろんキャンセル料金は一切発生しません。
アンテナ修理で良い業者を比較する時のポイント
アンテナ修理業者を選ぶ際、複数の見積もりを取った後、どの業者を選ぶべきか比較検討する段階では、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。
価格はもちろん大切ですが、それだけで判断してしまうと、施工不良による再修理や追加費用の発生など、後々後悔することにもなりかねません。
良い業者を見極めるために比較すべき具体的なチェック項目は、次のとおりです。
- 見積書の詳細さ:アンテナの型番、ブースターの有無、ケーブルの長さ、高所作業費など、工事内容が項目別に明記されているか。「工事一式」という曖昧な表記は要注意
- 診断力と提案力:電波測定器を使った正確な診断を
- 行い、症状に応じた複数の解決策(向き調整、ブースター追加、アンテナ交換など)を提示してくれるか
- 実績と専門性:アンテナ工事の施工実績は豊富か、第二級陸上特殊無線技士などの資格保有者がいるか、地元での評判はどうか
- 保証とアフターサービス:最低1年以上の工事保証があるか、台風などでの再調整は無料対応か、24時間対応の緊急サービスはあるか
- 担当者の説明力:エラーの原因や工事内容を専門用語を使わずに分かりやすく説明してくれるか、質問に対して誠実に回答してくれるか
これらのポイントを総合的に比較し、技術力と価格のバランスが取れ、かつ長期的に信頼できる業者を選ぶことが、トラブルの再発を防ぎ、安定したテレビ視聴環境を実現するための鍵です。
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