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プルボックスの疑問を解決!役割や材質、設置のときに注意する点は?

最終更新日: 2021年04月26日

日常生活で電気を安全に使うために必要なプルボックスにはたくさんの種類があり、安全により長い年数使用するためには最適なものを選ぶことが大切です。

今回はプルボックスの特徴や素材による違い、屋内と屋外のそれぞれに設置する際の注意点を解説します。

プルボックスの基礎知識

屋外のプルボックス

まずはプルボックスの概要、アウトレットボックスとの違いについて理解を深めましょう。

電線やケーブルの分岐部を覆う箱

プルボックスとは複数の電線やケーブルをまとめた接続部分に設置するものです。プルボックスがあれば水道管や電線の装置からの引き入れの際に、電線やケーブルを分岐させることが可能になります。

電気設備技術基準によると電線を接続するのは電線管内でなければならないため、電線やケーブルの接続部分にはプルボックスが必要なのです。プルボックスはスイッチやコンセントを接続する場合などにも活躍します。

接続する配線の本数によってプルボックスの大きさが異なります。将来的に本数を増やす予定があれば、大きめのサイズを選んでおくとよいでしょう。また屋外に設置するのであれば、雨により内部に水がたまらないように穴を開けるなどの工夫が必要です。

アウトレットボックスとの違いは

アウトレットボックスとプルボックスは役割が一緒ですが、大きさや形が異なります。アウトレットボックスは主に配管と配管の間に置かれ、プルボックスはケーブルのジョイント部分を複数本収納するために使われます。

サイズについてプルボックスは様々なものがありますが、アウトレットボックスは102×102mmと119×119mmなど小型がメインになります。

プルボックスは小さければ100×100mm、大きければ800×800mmのようにサイズがとても豊富です。電線やケーブルの本数に合わせたり、設置スペースに合わせたりしてより適したサイズを選べます。

プルボックスの材質や商品について

プルボックスの材質

プルボックスは材質ごとに特性が異なるため、設置場所や用途により使い分けます。またプルボックスを製造している有名なメーカーについても解説するので、商品選びの参考にしましょう。

金属製

プルボックスには鋼板製とステンレス製の2種類があります。いずれも民間仕様と国土交通省仕様があります。鋼板製はさび止めがほどこされており、プルボックスの中でも一般的に使用されているものです。

鋼板製の平蓋は屋内で使用されます。一方のカブセ蓋は屋外で使用されることが多く、雨や風にさらされます。さび止め仕上げにはなっているものの、しっかり塗装をして強固な状態に整えるとよいです。

ステンレス製は耐候性に優れ屋外でよく使用されます。ただし他の鋼材へ触れるともらい錆を起こすため、異種金属との長時間の接点は避けます。また塩酸や硫酸に弱いため、有害ガスが発生する場所では使用しないようにしましょう。

樹脂製

樹脂製には塩化ビニール製とFRP製の2種類があります。塩化ビニール製は加工がしやすい反面、金属製より強度が落ちます。平蓋は屋内、カブセ蓋は屋外で使用するとよいでしょう。値段は溶融亜鉛メッキ仕上げと同じ程度です。

FRP樹脂製はガラス繊維などの複数の繊維をプラスチックへ入れて強度を高めた材料で、CFRP成形用炭素繊維強化プラスチックともいわれます。塩化ビニール製よりも強度が高く、値段が高めですが、屋外の中でも強度が必要な場所に適しているでしょう。

沿岸に近い場所に設置する際には、金属製よりも樹脂製のプルボックスが適しています。塩害を抑えるために、付着した塩分を流すためにより雨にさらされる場所へ設置するとよりよいです。

生産している主なメーカーは

生産している主なメーカーは未来工業やカナフジ電工、日動電工、日東工業があります。素材別に絞ると、金属の中でもステンレス製であれば八洲電工、電成工業、丸信電業が有名です。樹脂製だと日動電工、未来工業、伊藤電気、日東工業が有名です。

知名度が高く実績のあるメーカーが作っているということが、商品を選ぶ上で安心材料になることもあるでしょう。

また設置環境によっては塗装などの処理をすることもあります。例えば沿岸地域であれば塩害対策が必要です。納期や価格などを事前に確認し、誠実な対応をしてくれるメーカーを選びましょう。

プルボックスの施工で注意することは

プルボックスを施工する人

プルボックスを安全により長い期間使い続けるには、設置場所に適した素材を選ぶことが大切です。事故を未然に防ぐためにも知識を身に付けて確実に準備しましょう。

屋内設置はさび止め程度で十分

屋内で使用する場合には耐候性を気にしすぎる必要はなく、表面に防錆塗装をしてあるプルボックスを使用しましょう。硬質ビニル製のプルボックスを選ぶとより損傷などに強いです。

剛板製のプルボックスは重量があり、スラブといった頑丈な部分から支えましょう。もしALCなどの柔らかい素材に直接固定してしまうと、重さによってボルトが外れてしまったり地震などの揺れに耐えられなかったりして落下する危険性があります。

屋外設置は耐候性に配慮する

屋外にプルボックスを設置する際には溶融亜鉛メッキもしくはステンレス製のものがよいでしょう。特に直射日光が当たる場所では、硬質ビニル製はひび割れの危険性があるため不向きです。

また素材を問わずプルボックスの下部に水抜き孔を開けて、内部に水が溜まらないように配慮します。雨が当たる場所では錆びるリスクが高いため、忘れないように注意しましょう。

プルボックスの理解を深めよう

プルボックスを利用しよう

電線やケーブルの接続のためにはプルボックスの設置が必要です。また材質には金属と樹脂の2種類があります。金属の中には鋼板製とステンレス製があり、一般的に使用されているのは鋼板製ですが屋外ならステンレスがよいでしょう。

樹脂製には加工に向いている塩化ビニール製とより強度のあるFRP製があります。屋内ならさび止めで十分ですが、屋外なら溶融亜鉛メッキもしくはステンレス製のような水に強い素材が適しています。

プルボックスは大きさや素材の種類が豊富なので、設置場所や必要な大きさなどによって適したものを選びましょう。

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