普段何気なく使用しているコンセントには向きが存在します。これを極性といいますが、一見すると違いが分からないこともあるでしょう。そこで、極性を覚えておくと、より家電を効率的に使用できます。コンセントの極性や確認方法について紹介します。
コンセントの極性とは
コンセントの極性とはどのようなものなのでしょうか?普段気にしない、コンセントにおける極性と向きの見分けかたを紹介します。
コンセントには正しい向きがある
電気の分類には大きく分けて「直流」と「交流」があります。電流はプラスからマイナスに向かって流れる性質があり、これが「極性」です。
二つの細長い穴が特徴のコンセントですが、実は左右対称ではありません。多くの場合は、左側の方がかすかに長くなっています。それは供給されている電流が交流だからです。
このコンセントの穴の長い方を「アース」または「コールド」、短い方を「ホット」と呼んでいます。このコールドとホットが交流電流による極性であり、電気の負荷がかかった場合に、アース(大地)に余分な電気を逃がすような仕組みになっているのです。
交流電気の性質上、プラグの向きを変えても差せるようになっていますが、中にはきちんと向きが決められた家電製品もあります。
参考:交流の極性 | 北海道でんき保安協会
正しく挿すことでどんな利点がある?
交流電流である電気はどちらに差しても基本は問題がありません。しかし、正しく差すことで本来の特性を生かせる製品もあります。
特に、音を扱うスピーカーやテレビといったオーディオ機器は正しく差すことで音に変化が出る製品もあるとされています。
多くのオーディオ機器の電気によって発生するノイズがなくなり、機器の本来の音が再現されるようになるためです。正しい向きに差すことでよりオーディオやテレビの音がきれいに聞こえるようになるでしょう。
また大きなワット数の家電の場合は、感電する危険性を下げることができます。
コンセントの極性を調べる方法
日本のプラグやコンセントは左右対称のものも存在します。そのため正しく差す向きが分かりにくいと思う人もいるでしょう。そこでコンセントやプラグの極性を調べる方法を紹介します。
プラグの印を見る
正しい向きで使用した方がよい機器は、プラグに印が記載されていることがあります。
例えばコードに白いラインが入っているプラグは、白いラインが入っている側がコールドです。またプラグの脇に逆三角のマークが記載されていることがあります。このようなプラグの場合は、この三角マーク側がコールドを指しています。
他にも「Wマーク」などさまざまな印が付いている場合があります。基本的にマークが付いている方がコールド側です。分からない場合は取扱説明書を読むとよいでしょう。
検電ドライバーを使う
検電ドライバーは文字通り、電気が通電しているかを検査するドライバーのことです。ケーブルやコンセント当てることで、ドライバーの中に入っているネオン管が光り通電を確認できます。
検電ドライバーはホット側に挿したときに点灯し、コールド側では光りません。そのため、コンセントの穴に入れて光った側がホットであると判断することが可能です。
価格はホームセンターで500〜1,000円ほどで販売されています。比較的安価で手に入るため、気になる人は使ってみましょう。
検電テスターを使う
検電ドライバーの他にも、検電テスターを使用してコンセントの向きを調べることができます。
検電テスターとは電圧の高さや、どのくらいの電流が流れているかを確認するための計測器です。マルチメーターとも呼ばれるほどさまざまな計測が可能な種類もあり、車やバイク、家電製品などの電気を調べることができます。
種類によって検電機能も付いているため、このテスターを使えばコンセントの向きが分かるのです。
使い方はテスターの設定を交流の検電にして、片方の棒をコンセントの穴に挿し、もう片方は周囲の床や壁に付けます。電圧が高い方がホットです。
検電ドライバーに比べると高価な機器ですが、電池や車のバッテリー容量などを調べることができるので、DIYが好きな人は持っているとよいでしょう。
コンセントを扱うときの注意点
コンセントは日常的に使用する場所ですが、100Vの高い電圧が流れている注意が必要な箇所でもあります。今回はコンセントを扱うときの注意点を紹介します。
ぬれた手で触らない
電気は空中より水中の方が伝導効率が高いという性質があります。つまり、ぬらすことで電気が通りやすくなってしまうため、ぬれた手で触ると感電の危険が高まります。
ぬれた手で触らなくともコンセントが水にぬれた場合は、思わぬところで漏電を起こしている可能性があります。異常な電気の流れは、家電の故障や火災の原因となるため、ぬれた手でコンセントやプラグに触れないようにしましょう。
もしもコンセントが水浸しになったと気が付いたら、乾いたとしても使用するのは危険です。コンセント内部に水が残っている場合があり、感電やショートの危険があります。
コンセント側の異常は専門業者へ相談
コンセントは左がコールド、右がホットですが、一見すると違いが分かりづらいため、施工時にコンセントの配線が間違って取り付けられていることがあります。その場合はコンセントの穴が長い方がホット、短い方がコールドとなっていることも考えられます。
またコンセントに水がかかってしまった、接触に違和感があるなどの場合にも、つい自分で確認したくなりますが、自力での修理はNGです。
コンセントや配線などの修理は、専門の資格を持った人が行う必要があると法律で定められているため、コンセントの異常を感じた場合は専門業者に相談しましょう。
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専門業者を探したい場合は、積極的に活用してみるのがおすすめです。
極性を確認して正しい向きで使おう
普段何気なく使用しているコンセントですが、実は向きがあります。家電によってはこの向きが重要になる場合があるだけでなく、感電のリスクを抑えることができるので、普段から気にして使ってみましょう。
またコンセントの極性は、専用の道具を手に入れることで自分でも調べることができます。一見すると分かりにくい場合もあるため、気になる場合は自分でも調べてみると心配がなくなるでしょう。
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