企業や組織においてワークフローシステムを使用する際、オープンソースのワークフローシステムも選択肢のひとつです。
オープンソースのワークフローシステムとは、稟議や各種申請などの申請、承認、決裁を自動化できる無料のソフトウェアのことです。自社に合わせてカスタマイズもでき柔軟性が高い一方で、高度なプログラミング知識やセキュリティ対策が求められます。
この記事では、おすすめのオープンソースのワークフローシステムに加え、オープンソースと同様のメリットがありつつデメリットを払拭できるクラウド型のワークフローシステムも紹介します。
オープンソースのワークフローシステムとは
オープンソースのワークフローシステムとは、ソースコードが公開されている業務プロセスの自動化や管理を支援するソフトウェアのことです。ソースコードが公開されているためユーザーはシステムを自由に利用、変更、配布でき、自社のニーズに合わせたカスタマイズや運用が可能になります。
ワークフローシステムは、タスクの順序定義、進捗管理、リソース割り当てなどを通じて、業務の効率化や標準化を促進します。オープンソースのため、コミュニティによる継続的な改善やサポートの恩恵を受けられることも特徴です。
オープンソースのワークフローシステムおすすめ7選
オープンソースのワークフローシステムの中からおすすめの7製品を紹介します。
- Exment
- Tec STORK.
- SHIRASAGI
- GroupSession
- n8n.io
- Project Flogo
- Activiti
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Exment

Exmentはワークフロー機能を備えたデータ管理Webシステムです。業務用テンプレートが豊富に用意されており、初心者でも簡単に利用を始められます。
各ステータスで「どのユーザーがアクションを実行するか」や「データの編集を許可するか」などを画面上で設定できます。システムはPHP(Laravel)とMySQLといったメジャーな言語とデータベースシステムを採用しているため、リーズナブルなレンタルサーバーでも動作しやすいです。
Tec STORK.

Tec STORK.はワークフロー機能のあるグループウェアです。ワークフロー以外に掲示板、文書ライブラリ、スケジュール、メール、施設予約の機能を持つ多機能システムです。
他の人事給与システムや会計システム、旅費システムと連携も可能なので、さらなる業務効率化が期待できます。グループウェアとして幅広い用途で使用できるため、中小企業から大企業までさまざまな組織で利用されています。
SHIRASAGI

SHIRASAGIはワークフロー機能が備わったグループウェアです。ワークフロー機能に加え、スケジュール管理、掲示板、施設予約、リマインダー、メッセージなど、業務効率化に役立つ機能を搭載しています。
全国の自治体や企業、大学、病院などで導入実績があり、中規模・大規模の組織に対応しています。基本機能をより使いやすいようにカスタマイズしやすいことや、他のシステムと連携しやすいことが特長です。
GroupSession

GroupSessionはワークフロー機能を含むグループウェアです。ワークフロー機能のほかにスケジュール、ショートメール、施設予約、WEBメールなど、ペーパーレス化や業務の効率化に役立つ20種類以上の機能を備えています。
企業の日常業務で使う多くの機能が揃っているので、システムにより一元管理を実現します。
n8n.io

n8n.ioは、ブロックを組み合わせるようにしてワークフローを作成できるシステムです。基本的にはノーコードで操作可能ですが、必要に応じて拡張もできます。他のアプリケーションやサービスとも簡単に連携できます。
Project Flogo

Project Flogoは、イベント駆動型アプリケーションを構築できるオープンソースのワークフローシステムです。Go言語で構築されており、軽量かつ高速に動作します。
Activiti

Activitiは、Javaで開発されたオープンソースのワークフローシステムです。シンプルで使いやすいグラフィカルツールが用意されており、短時間で簡単にワークフローの設定を完了できます。Google Driveなどのオンラインストレージとも連携可能です。
オープンソースのワークフローシステムのメリット
オープンソースのワークフローシステムには、大きく次の2つのメリットがあります。
- 無料で利用できる
- カスタマイズ性が高い
無料で利用できる
オープンソースのワークフローシステムは無料で利用できるのが大きなメリットです。
一般的にワークフローシステムは有料のものが多く、導入費用や運用中の月額費用がかかります。しかし、オープンソースのワークフローシステムはソフトウェアが無償で提供されるため費用がかかりません。
ソフトウェアをインストールして簡単な設定をするだけで利用し始められるので、コストをかけずに業務効率化を進められます。端末を何台使用しても追加コストも不要です。
カスタマイズ性が高い
オープンソースのワークフローシステムを利用するもう一つのメリットは、自由にカスタマイズできることです。
ソースコードが公開されているため、必要な機能を自分で追加したり改良したりできます。プログラミングの知識があれば、独自のプラグインを追加することで機能を拡張し、自社に最適なシステムを作れます。
細かい点まで自社にフィットさせたい場合、オープンソースのワークフローシステムがおすすめです。
オープンソースのワークフローシステムの注意点
オープンソースのワークフローシステムには、無料で利用できる、カスタマイズ性が高いという2つのメリットがある一方で、注意点も存在します。
- 専門知識が必要である
- セキュリティリスクが高い
- 機能が限られる
- 法的責任を追及できない
オープンソースのワークフローシステムの導入を検討する際には、これらの注意点についてもよく考えてみてください。
専門知識が必要である
オープンソースのワークフローシステムはカスタマイズ性が高い反面、開発や設定に専門的な知識が求められます。
システムの構築や不具合への対応を行うためには、プログラミングやサーバー管理の知識が必要です。専門知識がなければ、導入に相当の時間を要する、オープンソースのメリットを生かしきれないといった事態に陥る可能性があります。
自社で知識が不足しており、外部のITエンジニアに依頼するとなると、かえってコストが高くなることも考えられます。オープンソースのワークフローシステムを導入、活用するには、専門知識が必要であると認識しておきましょう。
セキュリティリスクが高い
オープンソースソフトウェアは誰でも利用、改良できるため、セキュリティ面でのリスクが高い傾向にあります。
脆弱性を突いて攻撃されるリスクがあるため、セキュリティに十分な注意が必要です。オープンソースのワークフローシステムを導入するときには、定期的なアップデートやセキュリティ対策を行いましょう。
機能が限られる
オープンソースのワークフローシステムは、クラウド型のワークフローシステムなどと比べると機能が限られる場合があります。
必要な機能をカスタマイズするのも可能ですが、高度な専門知識が必要です。自社に必要な機能をそなえられるか確認しましょう。
法的責任を追及できない
オープンソースのソフトウェアは一般に、開発者や配布元に対して法的な責任を求めることができません。システムの不具合やデータの破損などのトラブルが発生しても、サポートや保証を受けられない可能性が高いです。
サポート体制が整っていないため、自社での対応や外部エンジニアによるサポートが不可欠です。特に、安定した稼働が求められる場合には、別途、メンテナンスやサポート費用を考慮する必要があります。
無料・安価なワークフローシステム
オープンソースのワークフローシステムはメリットがある一方で、専門知識やセキュリティ対策が必要なため、必ずしもすべての企業に適しているとは限りません。そこで、初心者でも導入しやすく、無料もしくは安価で利用できるワークフローシステムを紹介します。
- ジョブカンワークフロー
- Styleflow
ジョブカンワークフロー

ジョブカンワークフローは、契約、取引、経費、人事、労務、勤怠関連のさまざまな申請書を利用できるクラウド型のワークフローシステムです。中小企業であれば1ユーザーあたり300円/月と安価で利用できます。500名を目安とする大規模企業の場合は見積もりが必要です。
最短即日で使い始められ、メール・チャット・電話でのサポートを無料かつ無制限で受けられるので専門知識が不要です。セキュリティ面も安心です。
Styleflow

Styleflowは、数人程度から数万人規模まで利用可能なクラウド型のワークフローシステムです。初期費用は0円、月額費用は1ユーザーあたり300円と低価格です。オプションで100,000 円/16時間の導入サポートプラン、月額100,000 円の運用サポートプランも用意されています。
プログラムの知識は不要で、既存のWord、Excelの書式を引き継げます。複雑な承認ルートも自由に設定可能です。
次の記事では無料で使えるワークフローシステムを一挙紹介しています。ぜひ、あわせて参考にしてください。
カスタマイズ性が高いワークフローシステム
オープンソースのワークフローシステムのようにカスタマイズ性が高い一方で、専門知識が不要で手軽に導入できるワークフローシステムをピックアップします。
- コラボフロー
- Create!Webフロー
コラボフロー

コラボフローは申請・承認業務を電子化できるWebワークフローシステムです。Excelから自由自在にフォームをデザインできます。「人」と「連携パーツ」を組み合わせるだけで複雑な承認経路を設定でき、高度な知識は不要ながらカスタマイズ性が高いのが特長です。
APIや他システムとの連携機能も充実しています。
Create!Webフロー

Create!Webフローは、紙の申請書類の様式を入力フォームにそのまま再現できるワークフローシステムです。ExcelやWord、PDFの申請書をインポートして使用できます。システム上で新しく作成する場合も、ドラッグ&ドロップのマウス操作で簡単に入力項目の配置やレイアウト調整ができます。
自動監視、自動バックアップ、通信暗号化、二要素認証、SSO(SAML)に対応しています。脆弱性・ウィルス対策も万全でセキュリティ面でも心配ありません。
自社にぴったりのワークフローシステムを見つけよう
オープンソースのワークフローシステムとは、稟議や各種申請などの申請、承認、決裁を自動化するソフトウェアのことです。多くのワークフローシステムが有料である中、オープンソースであれば無料で利用できます。自社に合わせて改良できるカスタマイズ性の高さも魅力です。
一方で、オープンソースのワークフローシステムを導入、活用するには、高度なプログラミング知識やセキュリティ対策が求められます。自社に専門知識を持つ人材がいない、外部委託の費用を抑えたい、時間をかけずに導入したいなどの場合は、クラウド型のワークフローシステムを検討してはいかがでしょうか。クラウド型でも、無料もしくは安価であったり、カスタマイズ性が高いワークフローシステムもあります。
次の記事ではおすすめのワークフローシステムを一挙紹介して、各製品の特徴や料金を比較しています。ぜひ、あわせて参考にしてください。
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