組織の状態が悪化していると感じているなら、サボタージュマニュアルを読んでみるのがおすすめです。組織崩壊を防ぐ考え方を、逆説的に理解できるでしょう。サボタージュマニュアルの概要や、健全な組織経営を目指せる対策を紹介します。
サボタージュマニュアルとは?
働く人の共感を集めているサボタージュマニュアルとは、どのようなものなのでしょうか。誕生の背景や話題になっている理由について解説します。
組織を内部崩壊させるスパイマニュアル
サボタージュマニュアルとは、CIAの前身組織であるOSSが第二次世界大戦中に作成した、スパイ用のマニュアルです。
敵の組織に潜入したスパイが組織を内部崩壊させるために、サボタージュマニュアルが作成されました。マニュアル内では組織経営をダメにする、数々の戦術が指南されています。
サボタージュマニュアルは長い間非公開でしたが、2012年ごろからCIAによる一般公開が始まりました。2015年からは書籍としても販売されています。
まるで日本企業だと話題に
サボタージュマニュアルが一般公開された後、マニュアルの内容が「まるで日本の会社組織のことを書いているようだ」と、一部で話題を集めていました。
マニュアルでは組織を内部から崩壊させる戦術が数多く紹介されていますが、これらの大半が、多くの日本企業で普通に行われていることだというのです。
例えばマニュアルでは「長すぎるミーティング」や「使いにくいマニュアル」、「独断を許さない雰囲気」が指南されています。日本企業の悪い部分に当てはまっているといえるでしょう。
サボタージュマニュアルの内容
組織を内部崩壊させる戦術として、マニュアルに書かれている項目の一部を紹介します。会社組織を非効率化させるものばかりです。
- 何事も簡略化せずに、決められた手順を踏め
- 会議では無関係な話題を頻繁に持ち出せ
- 以前行われた会議の決議を再度持ち出して、妥当性を議論せよ
- 紙文化の重要性を説き、ペーパーワークを増やせ
- 常に誤解しやすい内容で指示を出せ
- 組織のルールを隅々まで厳格に適用せよ
サボタージュマニュアルの内容を読めば、多くの日本企業で反面教師とすべき含蓄があることが分かるでしょう。
組織をダメにする企業の特徴
サボタージュマニュアルの内容が当てはまるような企業には、共通の特徴があります。組織をダメにしてしまう企業の、主な特徴を見ていきましょう。
組織全体の責任感の欠如
組織が崩壊しやすい企業の特徴の一つに、責任感の欠如が挙げられます。従業員と管理職の双方とも、仕事に対する責任感を持っていない状態です。
責任感が欠如している上司は、いざというときに責任をとれないため信頼されません。明確な基準や責任を持つ人がいなければ、業務のパフォーマンスも低下していくでしょう。
組織全体の責任感が欠如していると、仕事の権限や範囲があいまいになることから、トラブルが起こった際に責任の擦り付け合いが発生しやすくなります。
職場・社内の雰囲気が悪い
組織全体の雰囲気が悪いことも、サボタージュマニュアルが当てはまるような企業に見られる特徴です。社内の雰囲気が悪いと、従業員のやる気が低下して、業績にも悪影響を及ぼしかねません。
従業員のあいさつがない企業や、うかつなことを話すと上司に叱られたり目を付けられたりする企業は、社内の風通しが悪い傾向があります。
雰囲気が悪い組織は、顧客や取引先に対する態度も悪くなるため、売上が減ったりクレームにつながったりするケースもあるでしょう。組織の崩壊が近い状態だといえます。
組織崩壊を防ぐために必要なことは?
組織の崩壊を未然に防ぐためには、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。サボタージュマニュアルの内容と併せて、以下に挙げるポイントも押さえておきましょう。
ペーパーレス化・自動化を進める
組織崩壊を防ぐためにできる第一歩は、組織全体の業務効率化です。各種手続きやペーパーワークを簡素化すれば、従業員の負担が軽くなり組織を立て直せるでしょう。
自動化できる部分をツールやシステムで自動化したり、ペーパーレス化に取り組んだりすることで、業務にかかる時間や手間の大幅な削減を期待できます。
ペーパーレス化や自動化での業務効率化により、従業員のモチベーション向上につながる点もポイントです。仕事のパフォーマンスが上がり、業績アップも実現しやすくなります。
社員の信頼関係・労働環境の改善
組織崩壊を防ぐためには、社員同士の信頼関係を改善することも重要なポイントです。良好な関係を構築し合えば、危機的な状況に陥ってもお互いに助け合えます。
気軽にコミュニケーションが図れるスペースを用意したり、社員が交流できる社内イベントを実施したりすることで、社員同士の関係改善に役立つでしょう。
従業員が働きやすい環境を企業が整えることも大切です。労働環境の改善により従業員の満足度が高まるため、定着率がアップし、優秀な人材の流出を防げます。
組織マネジメント・管理の強化
組織マネジメントの見直しも組織崩壊を防ぐために必要なことの一つです。経営リソースの適切な活用を意識すれば、組織全体の生産性向上を図れます。
まずは適切な人材配置や従業員の教育に着手してみましょう。現場を理解し適切な人材配置を行うだけでも、生産性は大きく向上します。
組織内の指揮系統を明確にすることも重要です。必要な情報や指示が正しく伝わるようになれば、業務が効率化するため従業員のやる気がアップするでしょう。
自社を客観視してできるとこから改善を
サボタージュマニュアルは内容がまるで日本企業だと、話題になっているスパイ用マニュアルです。組織を崩壊させるための手法が数多く指南されています。
組織全体における責任感の欠如や、社内の雰囲気の悪さが、組織を崩壊に導く大きな要因です。自社を客観視してできるとこから改善を図り、サボタージュマニュアルに当てはまる企業にならないように、意識しましょう。
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