個人事業主（フリーランス）におすすめ福利厚生サービス9選

個人事業主（フリーランス）として働くことは、多くの自由をもたらす一方で、会社員時代には当たり前だったさまざまな保障がないという現実と向き合うことでもあります。

「もし病気やケガで働けなくなったら、収入はどうなるのか？」 「業務上のトラブルで、万が一の賠償責任を問われたら？」こうした不安は、事業を継続する上で常に付きまとう切実な問題です。

本記事では、所得補償や賠償責任への備え、そして事業の資本である健康の維持といった、個人事業主（フリーランス）が本当に必要とする保障に焦点を当て、安心して事業を継続するための土台となるサービスを厳選して解説します。

個人事業主（フリーランス）の福利厚生は経費にできる？

個人事業主（フリーランス）が自身のためだけに利用する福利厚生サービスの費用を、「福利厚生費」として経費に計上することは原則としてできません 。  税法上の「福利厚生費」は、あくまで従業員のために雇用主が支出する費用と定義されているためです 。事業主自身は従業員ではないため、定義から外れてしまいます。  

しかし、家族以外の従業員を雇用している場合は状況が大きく異なります。従業員のために提供する福利厚生は、経費として認められます 。  

具体的なケースを以下の表にまとめました。

注意すべき点は、福利厚生サービスに含まれるメニューであっても、支出が事業を遂行する上で直接必要であると客観的に説明できる場合は、経費として認められる可能性があることです。

例えば、サービスを通じて利用した会計ソフトの費用や、スキルアップのための書籍購入費、業務に関連するセミナー参加費などは、「福利厚生費」という科目ではなく、「消耗品費」や「新聞図書費」、「研修費」といった適切な勘定科目で経費として計上できる場合があります 。  

最終的な判断は、個々の事業内容や支出の実態によって異なります。計上に迷う場合は、必ず税理士などの専門家に相談することをおすすめします。

個人事業主（フリーランス）におすすめ福利厚生サービス9選の比較表

個人事業主でも利用できる主な福利厚生サービスを比較表にまとめました。料金や特徴、提供内容の違いを一覧で確認できますので、サービス選びの参考にしてください。

凡例: ◎ = 特に充実している、◯ = 提供あり、△ = 限定的または提携サービス、- = 提供なし

ぴったりの福利厚生サービスを無料で診断する

個人事業主（フリーランス）におすすめ福利厚生サービス9選

個人事業主におすすめの福利厚生サービス9選を紹介します。

フリーランス協会（プロフェッショナル＆パラレルキャリア・フリーランス協会）

• 賠償責任保険と所得補償が標準付帯
• 福利厚生サービス「WELBOX」が利用可能
• 案件紹介や税務関連のサポートも提供

個人事業主（フリーランス）が直面する二大リスク、「万が一の賠償」と「病気やケガによる収入の途絶」に標準付帯の保険で備える、まさにセーフティネットの要となるサービスです。情報漏洩や納期遅延といった業務上のトラブルから事業を守り、働けなくなった際の収入を補償することで、安心して事業に集中できる環境を構築します。健康診断の割引や各種優待も利用でき、包括的な防御策を講じたいすべての方におすすめです 。  

ぴったりの福利厚生サービスを無料で診断する

FREENANCE（フリー株式会社）

• フリーランスをお金と保険のサービスで幅広くサポート
• ニーズに応じて3つの料金プランから選択可能
• 請求書の即日払いにも対応

FREENANCEはフリーランスの安心をサポートするお金と保険のサービスです。屋号でも解説できる事業用口座の開設から各種補償まで幅広く対応しています。無料会員登録でついてくる「あんしん補償Basic」、有料会員登録でついてくる「あんしん補償」は、業務上のトラブルで発生した損害を補償します。「あんしん補償プラス」なら、働けなくなった場合の収入補償も受けられるためおすすめです。請求書を最短即日で現金化できる即日払いサービスも提供しており、資金繰りを強力にサポートします。

ぴったりの福利厚生サービスを無料で診断する

あんしん財団（一般財団法人あんしん財団）

• 中業務中・日常を問わない「ケガ」への手厚い補償
  
• 人間ドックや定期健康診断の費用補助が充実
  
• eラーニングなど多彩な生活支援サービスも提供
  

あんしん財団は、その名の通り業務中はもちろん日常生活における不慮の事故による「ケガ」まで幅広くカバーする傷害補償を中核としたサービスです。身体が資本である個人事業主（フリーランス）にとって、ケガによる収入減や医療費負担は大きな脅威です。このサービスは、そうした事態に対する直接的なセーフティネットとして機能します。健康診断の補助も手厚く、ケガだけでなく病気の予防・早期発見という観点からも安心を提供します 。

ぴったりの福利厚生サービスを無料で診断する

WELBOX（株式会社イーウェル）

• 健康サポート機能が豊富に用意
  
• スポーツジム・健康相談が充実
  
• レジャーや飲食の優待も多数

 WELBOXは、健康支援に強みを持つ福利厚生サービスです。スポーツジムやオンライン健康相談、メンタルケアなど健康面のサポートが充実しています。さらに、旅行・飲食・レジャーといったプライベートの充実にも対応可能です。個人事業主として健康管理に不安を抱えやすい方にとって心強い内容となっており、日々の仕事のパフォーマンス向上にも役立ちます。

ぴったりの福利厚生サービスを無料で診断する

ライフサポート倶楽部（リソルライフサポート株式会社）

• スポーツ施設利用や健康サポートが充実
• 手頃な月額料金で気軽に始められる
• 健康相談サービスや各種生活サポートも提供

セーフティネットの最も基本的な要素である「健康維持」を、手頃な掛金で習慣化するための第一歩として最適なサービスです。全国のスポーツクラブやフィットネスクラブの豊富な割引メニューは、運動を始める際のハードルを下げてくれます。定期的な運動は、デスクワーク中心の個人事業主（フリーランス）が陥りがちな健康リスクを低減させます。まずは無理なく健康管理を始め、将来の医療費負担や収入減のリスクを抑えたい方に適しています 。

ぴったりの福利厚生サービスを無料で診断する

フリーランストータルサポート（ランサーズ株式会社）

• ランサーズ登録者向けの特典が多数
• スキルアップ講座や健康支援が充実
• 提携保険会社の特典利用も可能

スキルアップ支援を通じて市場価値を高め、安定的・継続的な案件獲得能力を養うことに重点を置いたサービスです。これは、将来の収入不安に対する根本的な解決策、すなわち「稼ぐ力を高める」という観点からのセーフティネットと言えます。オンライン講座の割引などを活用して新たなスキルを習得することは、変化の速い市場で生き残るための重要な自己投資です。ランサーズを主な活動基盤とする方に特にメリットが大きいでしょう 。

ぴったりの福利厚生サービスを無料で診断する

ベネフィット・ステーション（株式会社ベネフィット・ワン）

• 国内最大級、140万件以上の豊富なメニュー数
• 宿泊、レジャー、育児、介護など幅広い優待
• ライフイベントに対する手厚い支援が特徴

日々の生活の質を向上させることで、間接的に事業活動を支えるセーフティネットを構築するサービスです。特に注目すべきは、育児や介護といったライフイベントへの手厚い支援です。予期せぬ出費や時間的制約は、個人事業主（フリーランス）の事業継続にとって大きな脅威となり得ます。ベビーシッターの割引や介護サービスの補助は、経済的・精神的な負担を軽減し、事業への影響を最小限に抑える重要な役割を果たします 。

ぴったりの福利厚生サービスを無料で診断する

福利厚生倶楽部（株式会社リロクラブ）

• 法人向けで実績豊富なサービスの個人版
• 宿泊・飲食・レジャーの優待が多数
• 子育てや介護支援まで網羅し生活を総合的にサポート

法人向けサービスで培った豊富な実績と信頼性が魅力です。生活基盤を強固にすることで事業の安定を支えるセーフティネットを提供します。特に子育てや介護といった、個人の力だけでは対応が難しいライフイベントをサポートするメニューが充実しており、事業と家庭の両立を目指す個人事業主（フリーランス）にとって心強い味方となります。予期せぬ事態による事業中断リスクを軽減する上で重要な役割を果たします 。

ぴったりの福利厚生サービスを無料で診断する

CLUB CCI（東京商工会議所）

• 全国の商工会議所が提供する信頼性の高いサービス
• 健康診断、映画、旅行などの割引優待が充実
• 自己啓発や育児・介護支援など幅広いメニューを提供

商工会議所という公的性格の強い団体が運営する、信頼性の高さが大きな特徴です。健康診断の優待といった「予防的セーフティネット」と、自己啓発支援による「キャリアの安定化」という二つの側面から事業の持続可能性を高めます。また、育児・介護支援も網羅しており、生活の安定が事業の安定に繋がるという考え方に基づいた、バランスの取れた包括的なサポートを受けたい方におすすめです。

ぴったりの福利厚生サービスを無料で診断する

個人事業主（フリーランス）向け福利厚生サービスの特徴

近年、個人事業主（フリーランス）の数が増える中で、福利厚生に加入を希望する個人事業主も増加しています。これに応える形で、法人契約が前提だった福利厚生サービスでも、個人でも利用できるプランが続々と登場し、健康管理や生活支援、スキルアップなど、事業や生活を支えるサービスの選択肢が広がっています。提供主体には主に以下の種類があります。

公的機関系（法定福利に準じる制度）

公益財団法人や事業協同組合などが運営する制度もありますが、これらは福利厚生というよりも法定福利に近い性格を持つ公的制度です。たとえば、労災保険の特別加入や小規模企業共済などが該当します。今回紹介する福利厚生サービスとは制度上の位置づけが異なりますが、個人事業主のリスク補償や将来設計を支える制度として活用されています。

支援団体系（フリーランス支援会社）

法務・税務支援やキャリア支援などを行う企業が福利厚生サービスも提供し、福利厚生を超えた総合的な支援が受けられることが特徴です。

クラウドソーシング系

クラウドソーシング企業が登録者向けに提供し、スキルアップ講座やレジャー優待など業務・生活両面をサポートします。ただし、登録条件など利用要件に注意が必要です。

専業会社系

福利厚生を専門に提供する企業が個人事業主向けプランを用意し、幅広いメニューを柔軟に選択できることが特徴です。

エージェント会社系

業務委託や案件紹介を行うエージェントが登録者向けに福利厚生サービスを提供し、業種に特化した内容を用意している場合もあります。

ぴったりの福利厚生サービスを無料で診断する

個人事業主（フリーランス）向け福利厚生サービスの選び方

個人事業主向けの福利厚生サービスの選び方を紹介します。

事業の収入変動に合わせて無理なく続けられる料金体系を選ぶ

個人事業主は収入の変動が大きいことが一般的です。たとえば、季節や案件の有無によって月々の収入が大きく変わる場合、固定の高額な月額料金プランを選ぶと資金繰りが苦しくなります。そうしたリスクを避けるために、収入や利用状況に応じた料金体系や、無理なく続けられる料金プランを選ぶことが重要です。

社会保険や健康管理の補完として必要なサービスがあるか確認する

個人事業主は企業の健康保険や労災保険の適用外であるため、自分で健康管理やリスク対策を行う必要があります。福利厚生サービスでは健康診断の割引やメンタルヘルス相談、所得補償保険の紹介などが提供されることがあります。これらのサービスが自分の健康面やリスク管理に役立つかを見極めましょう。例えば、健康診断割引があっても利用可能な地域が限られているケースもあるため、実際に利用できるかも確認が必要です。

利用しやすいサービス内容かつ、自分の生活スタイルに合っているか

福利厚生サービスの特典は多岐にわたりますが、利用しにくい内容や自分の生活圏から遠い施設の割引は意味がありません。たとえば、旅行やレジャー施設の優待があっても、利用できる場所が限られていたり、自身の趣味嗜好と合わなければ無駄になってしまいます。日常的に使う可能性の高いサービスや、必要な専門相談が充実しているかどうかをしっかりチェックしましょう。

契約の柔軟性やサポート体制が充実しているか

契約期間の縛りや解約条件はサービス選びの重要な要素です。たとえば、最低利用期間が長いプランだと事業環境の変化に対応しにくくなります。また、解約時の違約金の有無、いつでも解約できるかなどの条件も事前に確認しましょう。加えて、トラブル時のサポート体制が充実しているかも大切です。電話やチャットでの問い合わせ対応が迅速で丁寧か、サービス内容の説明がわかりやすいかなど、利用者目線で評価しましょう。

ぴったりの福利厚生サービスを無料で診断する

まとめ

個人事業主（フリーランス）にとって、福利厚生サービスは単なる優待や特典ではなく、事業と生活の基盤を守るための重要な「セーフティネット」です。病気やケガによる収入の途絶、業務上の賠償責任、そして自身の健康問題は、誰もが直面しうる現実的なリスクです。

紹介した各サービスは、これらの不安に備え、ご自身の状況に合わせて必要な保障を組み合わせるための具体的な選択肢となります。大切なのは、ご自身の事業スタイルや最も懸念するリスクは何かを考え、主体的に備えることです。所得補償を最優先するのか、日々の健康維持に重点を置くのか、または万が一の賠償に備えるのか。

最適な組み合わせは一人ひとり異なります。この記事を参考に、ご自身に最適なセーフティネットを構築し、安心して事業を継続できる環境を整えていきましょう。

ぴったりの福利厚生サービスを無料で診断する

ぴったりの福利厚生サービス選びはミツモアで

ぴったりの福利厚生サービスを無料で診断する