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福利厚生でコーヒー導入するには?経費計上の条件とおすすめ10選

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最終更新日: 2025年12月16日

従業員満足度を高める施策として、オフィスコーヒーは多くの企業が注目しています。

しかし、導入を検討する総務・人事担当者にとって、本当に福利厚生費で計上できるのか、管理やメンテナンスで業務負荷が増えないかという懸念は、決して無視できない課題です。

本記事では、オフィスコーヒーを単なる嗜好品ではなく、組織の生産性とエンゲージメントを高める「経営資源」と位置づけます。福利厚生として導入するための税務上の条件や選定基準、管理の手間を最小限に抑えるおすすめのサービス10選を解説します。

福利厚生にオフィスコーヒーが最適な理由と3つの導入基準

オフィスコーヒーは、比較的少額の投資で以下3つの成果を得られる、費用対効果の高い福利厚生です。

  • 従業員満足度(ES)の向上
  • 社内コミュニケーションの活性化
  • 税制上のメリット

しかし、安易な導入は「管理が行き届かず衛生環境が悪化する」「特定の人しか飲まず不公平感が生まれる」といった失敗を招きます。成功の鍵は、以下の3つの基準をクリアすることにあります。

福利厚生費の要件合致

全従業員が利用可能かつ会社負担額が社会通念上妥当であること。

運用コストの最小化

総務担当者が豆を挽いたり、頻繁に洗浄したりする必要がない、メンテナンス性を最優先する。

コーヒーが苦手な人への配慮

紅茶や緑茶、デカフェドリンクなども取り揃えることで、真に「全従業員が利用できる」状態になる。

経営視点で見るオフィスコーヒー導入の5つのメリット

福利厚生としてオフィスコーヒーを導入する意義は、単なるリフレッシュに留まりません。経営的な視点から見ると、以下の5つのメリットがあります。

1.従業員満足度(ES)と定着率の向上

コンビニやカフェに行く時間と金銭的コスト(月数千円〜1万円相当)を削減できることは、従業員にとって実質的な賃上げと同等の効果を持ち、会社へのロイヤリティを高めます。

2.社内コミュニケーションの活性化(マグネット効果)

コーヒーマシンの周辺は、自然と人が集まる「マグネットスペース」となります。部署や役職の壁を超えた偶発的な会話が、組織の風通しを良くします

3.生産性の向上(カフェイン効果)

仕事の合間のオン・オフの切り替えを促し、カフェインによる集中力向上効果で業務パフォーマンスの改善が期待できます。

4.採用・ブランディングへの寄与

「こだわりのカフェスペースがある」ことは、採用時の強力なアピールポイントとなります。また、来客時に質の高いコーヒーを提供することで、企業イメージの向上にもつながります。

5.節税効果(福利厚生費としての計上)

一定の要件を満たすことで、導入費用や豆代を福利厚生費として損金算入でき、法人税の節税効果が得られます。

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経費で落とせる?福利厚生費として計上するための条件と注意点

オフィスコーヒーの費用を福利厚生費として正しく処理するためには、国税庁の指針に基づいた厳格な運用が必要です。要件を満たさない場合、交際費や給与(現物給与)とみなされ、課税対象となるリスクがあります。

福利厚生費として認められるための2大要件

税務調査において否認されないためには、以下の2点を同時に満たす制度設計が不可欠です。

  1. 機会の平等(全従業員が対象)
    役員のみ、特定の部署のみが利用できる状態は認められません。正社員、契約社員、パート・アルバイトを含め、事業所で働くすべての従業員が平等に利用できる必要があります。
  2. 金額の妥当性(社会通念上妥当)
    会社が負担する費用が、世間一般の常識の範囲内である必要があります。一杯数千円もするような高級豆の提供や、過剰に高額なマシンは「現物給与」とみなされる可能性があります。

負担ルールの設計と注意点

従業員から料金を徴収する場合(一部負担)、会社が負担した実質的なコスト(総額から徴収額を引いた差額)が福利厚生費となります。

ただし、現金による集金箱(貯金箱)の設置は推奨されません。 総務担当者の集計の手間、計算ミス、盗難リスクといった管理コストが増大するためです。

近年は、キャッシュレス決済対応のマシンや、会社が全額負担するモデルが主流となっています。

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自社に合うのはどれ?提供形態の比較と選び方

オフィスコーヒーのサービスは、主にカプセル式、豆挽きマシン、ドリップバッグ・定期便の3種類に大別されます。企業の規模と、総務担当者がどこまでメンテナンスの手間を許容できるかによって最適なタイプは異なります。

比較項目 1. カプセル・ポッド式 2. 豆挽き・ミル付きマシン 3. ドリップバッグ・定期便
特徴 一杯ずつ密封。劣化せず手入れが楽。 豆から挽く本格派。一杯単価が安い。 工事・マシン不要。最高品質の豆。
推奨規模 20名以下 / 手間なし重視 30名以上 / コスパ重視 小規模 / こだわり・リモート重視
味の品質 常に一定で新鮮 挽きたての香り バリスタ品質・多様性
清掃の手間 極めて少ない(捨てるだけ) 多い(カス捨て・洗浄必須) なし(カップを洗うのみ)
多様性 紅茶・お茶・ココア対応 基本はコーヒーのみ 豆の種類が豊富

1. カプセル式(メンテナンス重視・少人数向け)

専用のカプセルやポッドをセットして抽出するタイプです。一杯ごとに密封されているため酸化せず、利用頻度が低いオフィスでも常に新鮮な味が楽しめます。清掃は使用済みカプセルを捨てるだけで済み、管理の手間を最小限にしたい企業に最適です。

2. 豆挽き・ミル付きマシン(味・コスパ重視・中〜大人数向け)

豆(ホールビーン)をセットし、抽出の直前に挽くタイプです。一杯あたりのコストが安く(20円〜)、消費量が多いオフィスほど経済的メリットが出ます。ただし、カス捨てや内部洗浄などの日常的なメンテナンスが必須となるため、担当者の工数確保が必要です。

3. ドリップバッグ・定期便(初期費用ゼロ・手軽さ重視)

マシンを設置せず、個包装のドリップバッグや豆が定期的に届くサービスです。場所を取らず、電源や水道の工事も不要です。「おしゃれな福利厚生」として導入しやすく、リモートワーク併用企業や、こだわり派の多いクリエイティブ企業に適しています。

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【タイプ別】福利厚生におすすめのオフィスコーヒー10選

ここからは、市場で評価の高いおすすめのオフィスコーヒーサービス10選を、前述の3つのタイプ別に紹介します。

【カプセル・ポッド式】手軽さとバラエティ重視

【豆挽き・マシン設置型】本格的な味とコスパ重視

【ドリップバッグ・定期便】工事不要・こだわり重視

ネスカフェアンバサダー(ネスレ日本株式会社)

出典:「ネスカフェアンバサダー」公式サイト

初期費用無料、知名度No.1の定番サービス

CMでもおなじみの、圧倒的な導入ハードルの低さが魅力です。マシンは無料で利用でき、コーヒーだけでなく、抹茶やココアなどバラエティ豊かなメニューを提供できます。手軽にカフェコーナーを作りたい企業にとって、スタンダードな選択肢といえます。

おふぃす de Café(UCC上島珈琲株式会社)

出典:「おふぃす de Café」公式サイト

プロのハンドドリップを再現する静音設計

UCCの「ドリップポッド」を採用したサービスです。最大の特徴は、抽出音が「ささやき声」レベルという静音性の高さです。執務室内に設置しても業務の邪魔にならず、静かな環境を維持したいオフィスに最適です。プロのハンドドリップ技術を再現した味わいも強みです。

FLAVIA(株式会社エスアイアソシエイツ)

出典:「FLAVIAコーヒーストア」公式サイト

味が混ざらないドリンクパック式

英国発の「FLAVIA」は、一杯ごとに専用のパックで抽出するため、前の人の飲み物の味が混ざることがありません。コーヒー、紅茶、緑茶、ココアを1台で完璧に提供でき、衛生面を特に気にする企業や、多様な好みの従業員がいる環境で力を発揮します。

オフィスコーヒーサービス(株式会社ユニマットライフ)

出典:「オフィスコーヒーサービス(株式会社ユニマットライフ)」公式サイト

業界トップシェア、安心のフルサービス

定期的に専門スタッフが訪問し、清掃や補充を行う手厚いサポート体制が特徴です。本格的なエスプレッソマシンを導入しつつ、日々のメンテナンス業務をアウトソーシングできるため、多忙な総務担当者の負担を実質ゼロにできる点が最大のメリットです。

コーヒーサービス(株式会社ダイオーズ)

出典:「コーヒーサービス(株式会社ダイオーズ)」公式サイト

クリーンな管理体制と自社焙煎豆

自社工場で焙煎した新鮮な豆と、自動クリーニング機能を備えたマシンを提供しています。定期訪問によるメンテナンスに加え、マシンの衛生管理機能が充実しており、大人数が利用するオフィスでも常に清潔な状態を保ちやすいサービスです。

ミーオ!デロンギ PROFESSIONAL(デロンギ・ジャパン株式会社)

出典:「ミーオ!デロンギ PROFESSIONAL」公式サイト

世界的ブランド「デロンギ」の全自動マシン

イタリアの家電メーカー「デロンギ」の全自動コーヒーマシンをサブスクリプションで利用できます。ボタン一つで豆から挽いた本格的なエスプレッソやカプチーノを楽しめるだけでなく、「デロンギがある」という事実がオフィスのブランド力を高め、採用や来客時の印象アップに寄与します。

POST COFFEE(株式会社POST COFFEE)

出典:「PostCoffee」公式サイト

コーヒー診断で好みの豆が届くパーソナライズ定期便

30万通りの組み合わせの中から、注文者に合わせた最適なコーヒーボックスを作成し、定期便として届きます。送料無料なので、気軽に始められる点も魅力のひとつです。

ドリップバッグやデカフェの指定もできるため、コーヒーの中でも特にバラエティを重視する企業にお勧めの選択肢です。

snaq.me office(株式会社スナックミー)

出典:「snaq.me office」公式サイト

お湯を注ぐだけのディップスタイルと健康おやつ

マシン不要で、紅茶のティーバッグのようにお湯につけるだけでスペシャルティコーヒーが楽しめます。初期費用や固定費がゼロで、必要な分だけ課金するモデルのため、リスクなく導入できます。健康的な「置き菓子」とセットでの導入も可能です。

FUGLEN COFFEE(株式会社フグレンローステリィ)

出典:「FUGLEN COFFEE」公式サイト

北欧の有名ロースターの豆を直送

ノルウェー発の有名カフェ「FUGLEN」の最高品質な浅煎りコーヒーをオフィスで提供できます。フルーティーな酸味と香りは他にはない特徴であり、味にこだわりのあるIT企業やデザイン事務所など、感度の高いオフィスに最適な選択です。

BEANS Delivery SERVICE(有限会社BANZAI CREATIVE)

出典:「BEANS Delivery SERVICE」公式サイト

焙煎後5日以内の超新鮮豆をお届け

「鮮度」に徹底的にこだわり、焙煎から5日以内の豆だけを配送します。ポスト投函で受け取れるため、受け取りの手間がありません。小規模なオフィスで、仕事の合間に「本当に美味しい一杯」を楽しみたいというニーズに応えるサービスです。

導入前に確認すべき「デメリット」と対策

導入後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために、あらかじめ想定されるデメリットとその対策を確認しておきましょう。

1.メンテナンスの負担

マシン型の場合、コーヒーカスの掃除や排水は毎日行う必要があります。当番を決めて、総務など特定の人物・部署に負担が偏らないようにしましょう。

あるいはメンテナンス不要のカプセル式を選んだり、スタッフが巡回するフルサービス型の利用を検討してください。

2.コーヒーを飲まない人の不公平感

コーヒーを飲まない従業員から「自分はコーヒーを飲まないのに、会社の経費が使われるのは不公平」という意見が出る可能性があります。

コーヒーを飲まない・飲めない人でも楽しめる飲料を用意しましょう。デカフェ・ノンカフェインの紅茶や緑茶、スープなども抽出できるマルチサーバーや、別途ティーバッグやウォーターサーバを用意し、全従業員がメリットを享受できる状態にすることが重要です。

3.設置スペースと電源・水源

大型のコーヒーメーカーは、設置スペースに余裕が必要です。また大型であればあるほど、給水タンクへ水を汲むことが重労働になります。

マシンと水道を直結させられるのか、タンク型なのかは事前に確認が必要です。ベンダーによる現地調査を依頼して、動線を含めた設置場所を確定させることで、導入後の「使いづらい」という声を減らせます。

福利厚生としてオフィスコーヒーを導入までの流れ

スムーズに導入し、経営層の承認(稟議)を得るためのステップは以下の通りです。

1.社内ニーズ調査

アンケートを実施し、「利用頻度(1日何杯飲むか)」「飲みたい種類」を数値化します。これにより無駄なスペックのマシン契約を防ぎます。

2.試飲・デモ体験

味の確認だけでなく、実際の「操作の簡単さ」「掃除のしやすさ(パーツの分解など)」を総務担当者が体験することが重要です。

3.見積もりと経費確認

本体代だけでなく、豆代や保守費用を含めたランニングコスト(一杯単価)を算出します。

4.稟議・導入

稟議書には、「従業員満足度の向上」という定性効果に加え、「福利厚生費として計上可能であり、節税メリットがあること(要件を満たしていること)」を明記し、経営判断を後押しします。

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オフィスコーヒーで働きやすい環境をアピールしよう

オフィスコーヒーは、企業の「働きやすさ」を象徴し、従業員のモチベーションを高めるコストパフォーマンスの良い福利厚生です。

成功の第一歩は、自社の規模とメンテナンスの手間をどこまで許容し、誰が管理するかを明確にし、最適なタイプを絞り込むことです。

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