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履歴書の保管期間とは?退職者・不採用者の履歴書の正しい取り扱い方

最終更新日: 2021年05月07日

『履歴書はなぜ保管しなければいけないのか』
『履歴書の保管期間はどの程度か』
『履歴書を効率的に管理する方法はないか』

と疑問に感じていませんか。個人情報保護法および労働基準法により履歴書の保管が法的に定められていますが、履歴書の管理に時間をかけたくないですよね。

当記事では履歴書の保管が必要な背景から、採用者不採用者別の管理方法、効率的な履歴書の管理方法まで網羅的にご紹介します。

履歴書を保管する理由

履歴書を保管する理由
履歴書を保管する理由

履歴書を保管する理由は大きく分けると2つあります。

①法律により義務付けられている

履歴書は個人情報保護法および労働基準法により、法的な観点から保管を義務付けられています。履歴書に関する法律は以下のとおりです。

▼労働基準法109条

使用者は、労働者名簿、賃金台帳及び雇入、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類を3年間保存しなければならない。

▼個人情報保護法第16条

個人情報取扱事業者は、あらかじめ本人の同意を得ないで、前条の規定により特定された利用目的の達成に必要な範囲を超えて、個人情報を取り扱ってはならない。

▼個人情報保護法第20条

個人情報取扱事業者は、その取り扱う個人データの漏えい、滅失又はき損の防止その他の個人データの安全管理のために必要かつ適切な措置を講じなければならない。

②従業員・応募者とのトラブルを避ける

履歴書は実務的な観点からも保管を推奨されています。履歴書を保管することで従業員および応募者とのトラブルを未然に防げます。履歴書の保管が実務上求められるケース例は以下のとおりです。

  • 従業員の経歴詐称
    従業員の経歴詐称が発覚した場合、経歴詐称を理由として従業員の解雇を検討します。解雇をする際に根拠となる資料が履歴書であるため、履歴書の保管が必要です。
  • 緊急時の連絡先
    従業員が業務中にけがをした場合、近親者に連絡をする必要があります。緊急連絡先の確認手段として、履歴書の保管が必要です。

【不採用者の場合】履歴書の保菅期間

【不採用者の場合】履歴書の保菅期間

不採用者の履歴書は法的な観点から保管を義務付けられていません。ただし、個人情報保護の観点から、履歴書の保管が推奨されています。履歴書の具体的な扱い方は以下のとおりです。

返却希望がある場合:履歴書を返却する

不採用者の履歴書は希望があった場合は返却するようにしましょう。応募書類が返却されないことで、不採用者から『応募書類を悪用されないだろうか』『応募書類を他企業にも使いまわしたいのに不都合だ』と不信感を持たれる場合があります。不信感を持たれた場合、インターネット上での評判を落とされるケースもありますので、自社の評判を守るためにも履歴書は返却するのがベターです。

返却希望がない場合:一定期間保管後に正しく破棄

応募者から履歴書の返却希望がない場合でも、一定期間保存しましょう。不採用後、一定期間経過後に履歴書の返却を求められる場合があります。トラブルを避けるためにも、不採用者から履歴書の返還を求められた場合にすぐに返却できる状態にすることが重要です。多くの企業で3ヵ月から6ヵ月程度保管しています。

一定期間保管後、個人情報保護の観点から正しい方法で廃棄しましょう。履歴書は住所や学歴など個人情報を含んでいるため、確実に廃棄する必要があります。シュレッダーにかけるなどして、確実に廃棄しましょう。

【 採用者の場合】履歴書の保管期間

【 採用者の場合】履歴書の保管期間
【 採用者の場合】履歴書の保管期間

採用者の履歴書は在職中および退職後も、一定期間保存することが労働基準法109条で定められています。退職者の履歴書の扱いや、アルバイトなど雇用形態による履歴書の扱いなどをご紹介します。

採用者の場合の履歴書保管期間

労働基準法109条で履歴書は在職中の保管、および退職日または死亡日を起点日として、3年間の保管が義務付けられています。したがって、3年間履歴書を保管後、廃棄してしまって大丈夫です。廃棄の際はシュレッダーを利用するなどして、個人情報が外部に漏れることがないよう注意を払う必要があります。

履歴書を保管する際の注意点

採用者の履歴書を保管する際の注意点は以下のとおりです。

①雇用形態によらず保管が必要

アルバイトや派遣社員など、雇用形態によらず在籍時および退職後3年間の保管が必要です。

②保管期限後、電子データを含めてすべて削除する

個人情報の漏洩防止の観点から、3年間の保管期間後、電子化したデータを含めすべて確実に廃棄しましょう。

③退職者に3年間の保管義務があると伝える

労働基準法109条で退職後3年間の保管義務があると伝えましょう。退職者の不安を取り除くことが重要です。

【紙の場合】履歴書の保管方法

{紙の場合}履歴書の保管方法
{紙の場合}履歴書の保管方法

履歴書を紙で保管する場合、保管方法によって短期的に管理コストを大きく下げられます。効率的な管理方法や、管理に適した保管場所をご紹介します。

紙で保管する方法

紙で効率的に履歴書を保管する方法は以下3ステップです。

①個人単位でファイリングする

まずは書類を個人ごとにファイリングしましょう。履歴書を労働契約書など、ほかの書類と一緒に個人ごとにまとめて保管しておくことで書類の整理を簡単にすることができます。

②50音順で管理する

個人名の頭文字を利用して50音順で管理します。50音順で保管すると名前の頭もじから簡単に探せるため、履歴書をすぐに見つけることができるでしょう。

③キャビネットなどに格納する

特定の格納場所を決めて保管しましょう。管理対象の履歴書が多い場合、頭文字単位でファイルを分ける、頭文字別にキャビネット内の格納場所を変えるなど工夫をすることで業務をより円滑にできます。

紙で保管する際に注意するポイント

紙で保管する際の注意ポイントをご紹介します。ポイントは以下のとおりです。

キャビネットなど保管場所には鍵をつける

キャビネットなど、履歴書を保管する場所には必ず鍵をつけましょう。また、パスワード式の鍵をつける場合は、パスワードを『123』のような推測しやすいものにしてはいけません。

履歴書の管理者を限定する

履歴書の管理者を可能な限り限定しましょう。可能な限り履歴書へアクセスできる人を減らすことで、情報漏洩のリスクを低減させられます。

人目がある場所に保管しない

履歴書の格納場所は人目のつかない場所にしましょう。履歴書の管理者が履歴書を持ち出す際に、個人情報を盗み見られる可能性があります。

【電子化する場合】履歴書の保管方法

{電子化する場合}履歴書の保管方法
{電子化する場合}履歴書の保管方法

履歴書を電子化して保存することで、特に管理する人数が増えた場合に管理コストを大きく下げられます。電子化する方法から注意点までご紹介します。

電子化して保管する方法

電子化して保管する方法は以下の通りです。

保管方法を決める

ファイルの拡張子(.pdfなど)や、ファイルの命名規則、ファイルへのパスワード設定など、保管方法を決めましょう。保管方法を決めることで、ファイルの管理コストが大きく下げられます。例えば、ファイルの命名規則で、ファイル名を履歴書の提出年月日+氏名とするだけでも、ファイルの整理に費やす時間を節約できます。

履歴書を電子化する

紙の履歴書がある場合はスキャナを使用して電子化しましょう。履歴書を電子化した後、データに対して社内の保管方法に基づきファイル名の付与、ファイル格納などを実施します。

この際、履歴書の原本は捨てずに保管しておきましょう。

クラウド上でデータを保管する

電子化した履歴書データを保管しましょう。保管場所はクラウド保管がおすすめです。ローカル上にデータを保管し、管理者のパソコンを紛失などでデータを紛失した場合、個人情報保護法の観点から損害賠償につながるリスクがあります。一方で、クラウド上でデータを管理すれば、情報漏洩のリスクを低減できます。

履歴書を電子化するメリット

履歴書を電子化するメリットは以下のとおりです。

長期的に見て管理コストが大きく下がる

履歴書を電子化することで、管理コストを大きく下げられます。仮に時給1500円の社員が履歴書1枚につき5分程度の管理工数を取られていた場合、月間100枚履歴書を処理すると12,500円程度コストがかかります。採用管理システムの中には文書管理機能を無料で提供しているベンダーもありますので、履歴書に費やすコストを検討すると、大きく管理コストを下げられます。

履歴書の検索性の向上

電子化した履歴書のファイル名などを検索キーにすることで、検索性を大きく向上できます。

また、履歴書上の文字情報をOCRエンジン※を使用してデータ化することで、履歴書の整理業務も自動化できます。例えば、履歴書上の名前欄が『池田』であれば、自動で『ア行』のフォルダに振り分けるようなことも、システムであればできますので、業務負荷に合わせて、検討をおすすめします。

※OCRエンジンとは画像データから、文字情報を読み取りデータ化する技術です。

電子化して保管する際に注意するポイント

電子化して履歴書を保管する際の注意ポイントをご紹介します。注意ポイントは以下のとおりです。

ローカルや外部メモリへのデータ保存は避ける

情報漏洩のリスクを低減するため、ローカル上やUSBメモリなど外部メモリへのデータ保存は避けましょう。もし、ローカルまたは外部メモリにデータを保存していて、データを保存していたパソコンなどを無くした場合、情報漏洩と判断されます。情報漏洩により損害賠償請求につながった事例が過去にありますので、細心の注意が必要です。

クラウド上のデータへのアクセス権限を絞る

情報漏洩のリスクを低減するため、クラウド上のデータへのアクセス権は絞りましょう。採用管理システムなど、データを保管しているクラウドのユーザIDおよびパスワードを社内で公に共有してはいけません。限られた担当者にだけ、アクセス権限を付与することをおすすめします。また、クラウドへのアクセス権限は個人単位で作成しましょう。会社で1つのアカウントを共有する場合、情報漏洩など不測の事態が起きたときに、個人への説明責任を問うことが難しくなります。

退職者のデータは一定期間保管後削除する

退職者のデータは3年間の保管後、削除しましょう。労働基準法第109条で履歴書の3年間の保管義務がありますが、4年目以降は紙の履歴書の廃棄をして問題ありません。紙の履歴書の廃棄と同タイミングでデータの削除をおすすめします。

トラブルを未然に防ごう

トラブルを未然に防ごう
トラブルを未然に防ごう

履歴書管理はトラブル防止のために実施します。トラブルを未然に防ぐため、できる限りの努力をしましょう。

履歴書管理でトラブルが発生しやすいのは、履歴書の取り扱い方法関連です。採用者、不採用者問わず履歴書の管理や廃棄方法は事前に告知しましょう。また、不採用者には可能な限り履歴書を返却するとトラブルを確実に防げます。

採用者から預かっている履歴書は電子化して、管理コストを下げるとよいです。電子化は管理コストを下げるだけでなく、履歴書の検索性を向上させるなど、採用担当者の業務負荷を下げる効果もありますので、ぜひご検討ください。

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