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履歴書の保管期間とは?不採用者・退職時の履歴書の正しい取り扱い方

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最終更新日: 2024年06月28日

「履歴書はどのくらい保管すればいいのか」「不採用でも履歴書を保管しなければいけないのか」という疑問を持っていませんか?

履歴書の保管期間は不採用者と採用者で異なります。不採用の場合、保管義務はありませんが3~6か月程度保管しているケースが多いです。一方、採用者は在職中および退職日から3年間は履歴書を保管する義務が法的に定められています。

本記事では「なぜ履歴書を保管しなければならないのか」を解説し、適切に管理する方法も紹介します。

履歴書の保管期間

履歴書 保管期間

履歴書は不採用と採用の場合で保管する期間が異なります。

不採用者の履歴書保管は義務付けられていませんが3~6か月程度、採用者であれば退職日から3年間の保管義務があります。

【不採用者の場合】6か月程度

不採用者の場合、履歴書の保管は義務付けられていません。しかし個人情報保護の観点から、多くの企業では3か月から6か月程度保管しています。

一定期間保管後は、正しい方法で破棄します。履歴書には住所や学歴などの個人情報が記載されているため、シュレッダーにかけるなどして確実に廃棄してください。

場合によっては、応募者から履歴書の返却を求められる場合もあります。そのようなケースにも対処できるよう、不採用だからと言ってすぐに廃棄せず一定期間はきちんと保管するようにしましょう。

【採用者の場合】在職中および退職後3年間

【 採用者の場合】履歴書の保管期間

採用者の履歴書は在職中および退職後も、3年間は保管することが労働基準法109条で定められています。

労働基準法109条では、履歴書は在職中の保管、および退職日または死亡日を起点日として3年間の保管が義務化されています。

法律で定められた期間内は安全に保管し、個人情報が漏れてしまわないよう徹底した管理が必要です。

<保管する際の3つの注意点>

  • 雇用形態によらずに保管が必要
  • 保管期限後は電子データ含めすべて削除
  • 退職者に3年間の保管義務を伝達

アルバイトや派遣社員、雇用期間に関わらず、すべての採用者に在籍時および退職後3年間の履歴書保管義務が適用されます。

退職者には保管義務について必ず伝え、保管期間後には原本だけでなくデータとして残る履歴書も削除しなければなりません。

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履歴書を保管する4つの理由

履歴書を保管する理由

履歴書を保管するのは法的な観点と実務的な観点の理由があります。

  • 労働基準法で義務付けられているから
  • 個人情報保護法の対象となっているから
  • 経歴詐称の事実確認をするため
  • 履歴書返却希望者に対応するため

労働基準法で義務付けられている

労働基準法では、労働者の書類管理に対して次のように義務付けています。

【労働基準法109条】

使用者は、労働者名簿、賃金台帳及び雇入、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類を3年間保存しなければならない。

履歴書は労働に関係する書類であるため、以上のような規定に従う必要があります。そのため、採用者であれば3年間の保管が法律で決まっているのです。

個人情報保護法の対象となっている

履歴書には住所や経歴など、多くの個人情報が含まれているため、これらの情報を取り扱うに際して、個人情報保護法で次のように規定されていされています。

【個人情報保護法第15条】

個人情報取扱事業者は、個人情報を取り扱うに当たっては、その利用の目的(以下、利用目的という)をできる限り特定しなければならない。

【個人情報保護法第16条】

個人情報取扱事業者は、あらかじめ本人の同意を得ないで、前条の規定により特定された利用目的の達成に必要な範囲を超えて、個人情報を取り扱ってはならない。

【個人情報保護法第20条】

個人情報取扱事業者は、その取り扱う個人データの漏えい、滅失又はき損の防止その他の個人データの安全管理のために必要かつ適切な措置を講じなければならない。

履歴書は採用活動を目的とするものであるため、その目的以外で情報を活用してはいけません。

さらに、労働基準法で定められた期間内は適切な方法で管理を徹底しなければならないのです。

経歴詐称の事実確認をするため

経歴詐称が発覚した場合は、その従業員の解雇を検討します。

解雇する際は正当な理由と証拠がなければできないので、その証拠となる資料として履歴書を使うためにも保管が必要です。

履歴書返却希望者へ対応するため

履歴書の返却を希望する応募者も中にはいます。そのような場合を想定して、不採用でも一旦は履歴書を保管しておくおとよいでしょう。

また、企業によっては個人情報管理の意識が高まっていることから、自社で管理するものを最低限抑えるために返却する場合もあります。

個人情報漏えいの事態にならないためにも、履歴書返却にすぐ対応できるよう保管しておくのがおすすめです。

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履歴書の管理方法【紙】

{紙の場合}履歴書の保管方法

履歴書を紙で保管する場合、個人情報を物理的に扱うもため、アクセスできる人を限定してわかりやすく整理整頓を行うなどの徹底した管理が必要です。

紙で保管する際の手順

①個人単位でファイリング

まずは書類を個人ごとでファイリングします。履歴書以外にも労働契約書など、雇用に関するすべての書類を個別で保管することで、書類の整理が簡単にできます。

②50音順に整理

ファイリングしたもの個人の頭文字で50音順に並べて、後々見つけやすいように保管しましょう。

履歴書を含む各種書類は緊急連絡時や契約内容の更新時に使用するため、必要な時にすぐに見つけやすいように前もって整理しておくのが重要です。

③キャビネットに格納

特定の格納場所で書類を保管します。管理すべき履歴書が多い場合、頭文字でファイルを分けたり、頭文字別でキャビネット内の格納場所を変えたりすることが求められます。

大規模の企業になるほど、応募者や社員数も多くなるため業務を円滑にするための工夫が必要です。

安全に管理するための3つのポイント

紙で履歴書を保管する際には、保管場所にはしっかりとセキュリティ対策を施し、できるかぎり露出の少ない場所で管理するのがポイントです。

保管場所には鍵をつける

キャビネット格納場所など、履歴書を保管する場所には必ずカギを付けましょう。

カギではなくパスワードで保管する場合も多いですが、そんなときはパスワードを「123」のような推測しやすいものや、連続した数字にしてはいけません。

個人情報保護のためにも、セキュリティの確保が重要です。

履歴書の管理者を限定する

履歴書の管理者を可能な限り絞ります。誰でも見られる状態であると漏洩の危険性が増えてしまうので、少人数で管理するのがおおすすめです。

人目がある場所に保管しない

履歴書の格納場所は人の目につかない場所がよいでしょう。オープンな場所だと管理者が書類を持ち出す際、他の人の目に入りやすくなり個人情報を盗み見られる可能性があります。

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履歴書の管理方法【データ】

{電子化する場合}履歴書の保管方法

履歴書を電子化して保存すれば管理対象の人数が増えても検索がラクになり、管理コストを減らして効率的に保管できます。

電子化して保管する際の手順

①保管方法の設定

ファイルの拡張子(.pdf)ファイルの命名規則ファイルへのパスワード設定など保管ルールを決めましょう。

例えば、ファイルの命名規則でファイル名を「履歴書の提出年月日+氏名」とするだけでも、ファイルの整理に費やす時間を節約できます。

②履歴書の電子化

紙の履歴書がある場合はスキャナを使用して電子化します。履歴書を電子化した後、データに対して社内の保管方法に基づいて、ファイル名の付与、ファイル格納を実施。

また、履歴書の文字情報をOCRエンジン(※)でデータ化することで、履歴書の整理業務を自動化することもできます。

例えば、履歴書上の名前欄が「池田」であれば、システム上で「ア行」のフォルダに自動的に振り分けられるんです。

電子化する際、履歴書の原本は捨てずに保管するようにしましょう。

※OCRエンジン:画像データから文字情報を読みとり、データ化する技術
関連記事:OCRとは?文字認識の仕組みや活用例をわかりやすく解説|ミツモア

③クラウド上でデータ管理

電子化した履歴書データはクラウド上での保管がおすすめです。

例えば管理者がパソコンを紛失した場合、ローカル上でデータを保管していれば履歴書の情報も失くしてしまったことになり、個人情報漏えいになりかねません。

そうなれば、個人情報保護法の観点で損害賠償につながるリスクがあります。

一方、クラウド上でデータを保管すれば、デバイスを失くしてもデータはそのまま。アカウントさえあれば簡単に管理できるので、情報漏えいのリスクを低減できます。

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安全に保管するための3つのポイント

履歴書をデータで管理する際は、パソコン本体やUSBメモリへの保存ではなくクラウド上がおすすめ。

クラウドで管理する場合も、アカウントにアクセスできる人を最小限に絞るなどして個人情報を厳重に取り扱ってください。

ローカルや外部メモリへのデータ保存は避ける

情報漏えいのリスクを低減するためにも、ローカル上やUSBメモリなど外部メモリへのデータへの保存は避けましょう。

外部メモリでデータを管理し、そのデータを保存していたパソコンを失くした場合は情報漏えいと判断されてしまうからです。

情報漏えいと見なされ、損害賠償請求につながった事例もあります。クラウド上でのデータ管理を検討してみてください。

クラウド上のデータへのアクセス権限を絞る

クラウド上でデータを管理しているからと言って安全が確保されるわけではありません。

クラウドにアクセスできるアカウント情報を一部の人だけに共有し、データのアクセス権を絞りましょう。

全ての社員にクラウドのユーザIDおよびパスワードが共有されてしまえば、情報を閲覧できる人数が増えてその分情報漏えいのリスクが出てきてしまいます。

さらに、会社で1つのアカウントを共有している場合は、情報漏えいの事態が起きた時にどこから漏れたのかを把握するのが困難です。

限られた担当者にだけアクセス権限を付与することで、万が一の場合にも個人への説明責任を問えるでしょう。

退職者のデータは一定期間保管後削除する

退職者のデータは3年の保管期間が過ぎたら削除します。

労働基準法第109条で、履歴書3年間の保管義務がありますが、4年目以降は廃棄しても問題ありません

紙の履歴書の破棄と同じタイミングで、一緒にデータ削除することをおすすめします。

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適切な履歴書管理でトラブルを未然に防ごう

トラブルを未然に防ごう

履歴書は情報漏えいなどのトラブルを未然に防ぐためにも徹底した管理が必要です。

採用者の場合は在職中および退職後3年間の保管が義務付けられていますが、不採用の場合も履歴書の返却を求められることがあります。破棄せずに最低でも3か月を目安に保管するとよいでしょう。

履歴書の適切な管理で個人情報に関するトラブルを未然に防ぎ、採用活動を円滑に進めていきましょう。

履歴書の適切な管理には、採用管理システムを導入するのもひとつの方法です。採用管理システムについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

関連記事:おすすめの採用管理システム14選を徹底比較!採用形態ごとに最適な製品を紹介|ミツモア

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