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PBXとは?機能や仕組みについてわかりやすく解説

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最終更新日: 2024年06月28日

PBXは企業が社内の電話機において、電話機同士で内線通話をしたり、公衆回線と接続利用したりする場合に設置される電話交換機です。

仕組みや機能、ビジネスフォンとの違いなどPBXについてわかりやすく解説します。

PBXとは外線や内線の管理・制御を行うシステムのこと

PBX, private branch exchange. Concept with keywords, letters and icons. Flat vector illustration on white background.

PBXとは電話の外線や内線の管理・制御を行うシステムのことです。単語は「Private Branch eXchange」の略語で「機内交換機」や「電話交換機」といった意味を持ちます。

PBXは複数の電話回線をシステム上で集約して、外線と内線あるいは内線同士の接続をコントロールします。複数の電話回線を活用するオフィスやコールセンターで導入されています。

ソフトウェア比較のイメージイラスト

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PBXの特徴的な5つの機能

電話をとる女性

PBXが持つ機能は主に次の5つです。

  • 外線の発着信制御機能
  • 内線同士の通話機能
  • 代表番号への着信機能
  • 転送機能
  • パーク保留機能

(1)外線の発着信制御機能

PBXの主要機能は外線の発着信制御機能です。PBXは外線から発信された着信を内線に振り分けるほかに、着信制御と発信制御があります。

着信制御はダイヤルインとも呼ばれるサービスで、主に電話オペレーションの現場で活躍する機能です。契約された電話番号を親番号に設定し、別の番号を子番号として同じ回線に紐付けて追加、着信ができます。オペレーターを契約している回線数よりも増やしたい場合に役立ちます。

発信制御は、LCR(Least Cost Routing)とACR(Automatic Carrier Routing)の2種類です。LCRは電話番号に応じて通話料の安いプロバイダーを自動で選択して発信、ACRはあらかじめ設定したプロバイダーを選択して発信します。

(2)内線同士の通話機能

PBXを通じて内線同士の通話ができます。同じ回線を使用するので、通信料金は新たにかかりません。

(3)代表番号への着信機能

PBXは代表番号への着信も受けられます。代表番号への着信を、あらかじめ登録したグループに、あらかじめ設定した優先順位順で電話を接続します。

(4)転送機能

不在時や通話中のときにあった着信を、PBXを介して他の電話機器や携帯電話に転送する機能です。たとえば不在中にあらかじめ設定した先に転送する、通話中にあらかじめ設定した先に転送する、といったものです。

(5)パーク保留機能

PBXは接続されているすべての電話機で取次ができるパーク保留機能があります。通常の保留機能であれば保留した電話機で対応するか、別の電話機に転送しなければなりません。

パーク保留機能ならボタン操作だけで通話中に任意の電話機で外線を受けられます。外線を誰に転送すればよいかわからずに保留させた場合でも、ほかの電話機からスムーズに再開可能です。

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PBXとビジネスフォンの共通点・違いを一覧で比較

電話機とビジネスマンの手

PBXはビジネスフォンとよく混同されます。両者の共通点、違いについてひと目でわかるよう次の表にまとめました。

機能 PBX ビジネスフォン
1つの回線を複数の内線同士で共有
外線の発着信
内線同士の通話や転送
パソコンとの接続 ×
スマートフォンの内線化 ×
システムの冗長化 ×
複数拠点、複数フロアを跨いだ回線の内線化 ×
着信相手の情報表示 ×
接続可能な電話機数 無制限 上限あり
初期費用、維持コスト 数百万から数千万円 数百万円

表の通り、ビジネスフォンにはない機能がPBXには多くあるのです。企業規模や利用状況に応じて、使い分けるとよいでしょう。

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PBXの主な種類

電話とノートとペン

レガシーPBX

企業内に専用機器を設置するのがレガシーPBXです。通信方法は原始的で、電話線同士を物理的な電話線でつないで通信します。

内線同士の通話機能や転送機能、パーク保留機能など基本的なPBXの機能を持っています。現在は技術の向上に伴いPBXの種類が増えていることから、今までのPBXはレガシー(遺産)PBXと呼ばれています。

またレガシーPBXは専用機器を企業内に設置する必要があるため、電話線が届く範囲内でしか利用できません。

社内レイアウトの変更のたびに、専門業者に工事を依頼しなければならず、IP-PBXやクラウドPBXと比べて導入や運用コストがかかります。

IP-PBX

IP-PBXはインターネット回線を用いて通話をする、いわゆる「IP電話回線」の制御をする機器です。従来のPBXのような据え置き型のタイプと、社内のサーバーにインストールして利用するタイプ(オンプレミス型)に大別されます。

社内のLAN環境に電話機能を付加できるようになるため、複数の拠点を持つ企業を中心に、従来のPBXに代わって導入されるようになりました。

クラウドPBX

クラウドPBXとはインターネット回線を通じた電話回線サービスで、クラウドサーバー上にPBXの主装置が設置されています。

クラウド上のPBXに接続すると離れているオフィスや工場、自宅のPCや社用スマホで、企業の電話番号宛の電話を受けたり内線通話に対応したりできます。

従来のPBXは店舗やオフィスに主装置の設置が必要で、導入には工事のための期間と高額な初期費用がかかっていました。一方クラウドPBXは設置工事が不要で初期費用を抑えながら、最短即日からの利用が可能です。

導入の手軽さや初期費用の安さ、スマホ普及率の向上、リモートワークの一般化などを受けて、クラウドPBXの導入が増加しています。

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【比較表】PBXの特徴まとめ

  レガシーPBX IP-PBX(ハードウェア型) IP-PBX(ソフトウェア型) クラウドPBX
機能 電話線の利用で、サーバダウンや停電の影響を受けない IPネットワークの利用で通話でき、インターネットを介せば複数拠点との接続も可能 IPネットワークの利用で通話でき、インターネットを介せば複数拠点との接続も可能 インターネットに接続できればどこでも利用可能
安全性 非常に高い 高い 普通 普通
コスト 導入コストや管理費用が高め 導入コストや交換費用が高め 費用を抑えられる 導入や管理コストを抑えられる。しかし、利用規模によって月額費用が変化
設置 社内に専用機器を設置 社内に専用機器を設置 社内の既存機器にインストール 設置は必要ない

PBXを利用して電話環境の改善を

ビジネス

PBXの概要と5つの機能、3つの種類それぞれの注意点や選び方のポイントを解説しました。

ビジネスが社内のみならず、リモートやテレワークなど多様化するなか、どのように情報共有をするかが課題になっています。PBXは社内の情報共有を円滑にするためのシステムとして、今多くの企業で導入が進んでいます。

今回説明した選び方のポイントや今回紹介したおすすめサービスを参考に、自社の要件にマッチしたサービスを選んでみてください。

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