業務用PCやスマホ、タブレットを一元管理するならMDM(モバイル端末管理)システムがおすすめです。MDMを導入すると、紛失・盗難時に位置情報を確認し、端末をロックしたり、従業員の私的利用を防ぐための機能制限などが可能になります。
MDMは無料で使えるオープンソース製品もありますが、セキュリティリスクや導入時のハードルの高さから、安くて使い勝手の良いMDMを導入する企業が多いです。
おすすめの安いMDMを紹介するほかに、なるべく安く導入するコツも解説します。
MDMとは
MDM(モバイル端末管理)とは、企業や組織がスマートフォンやタブレット、ノートパソコンなど複数のモバイルデバイスを一元管理するためのシステムです。
MDMを導入することによって、貸与端末の管理の効率化やセキュリティレベルの向上など、様々な恩恵が得られます。
MDM(モバイル端末管理)について、さらに詳しく知りたい方は、関連記事もご覧ください。
MDMの主な機能
MDMには主に、以下の機能があります。
- 管理端末の一元管理
- アプリインストールなど一部機能の制限
- 端末ロックやデータ消去等の遠隔操作
- ポリシーの一括適用や設定の自動化
このほかにも、端末の利用状況のレポート作成や、アプリケーションの一斉配布などの管理機能が含まれます。
MDMを導入することによって、以下のメリットが発生します。
- セキュリティの強化
- 運用の効率化
- 管理の柔軟性
MDMは現代の業務環境におけるモバイル端末管理の要として、多くの企業・団体で必須のIT基盤となっています。
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MDMの費用相場はいくら?安いMDMの価格帯
MDMの一般的な価格帯は以下の通りです。
| 価格帯 | 初期費用 | 端末あたり月額料金 |
|---|---|---|
| 低価格帯 | 0円~20,000円 | 150円~250円 |
| 中価格帯 | 20,000円~50,000円 | 250円~500円 |
| 高価格帯 | 50,000円~ | 500円~ |
MDMは初期費用が20,000円~50,000円、端末あたりの月額料金は250円~500円の製品が多いです。この価格よりも安ければ、安いMDMと言えます。
製品によっては年間で20万~30万円の差が発生することもある
MDMの価格について、端末50台の場合を例に、低価格帯と高価格帯で比較してみましょう。
| 初期費用 | 月額料金 | 1年間の合計金額 | |
|---|---|---|---|
| 低価格帯MDM | 20,000円 | 150円 × 50台 = 7,500円 | 110,000円 |
| 高価格帯MDM | 50,000円 | 500円 × 50台 =25,000円 | 350,000円 |
上記の比較はあくまでシミュレーションですが、低価格帯MDMと高価格帯MDMでは、24万円もの差が発生することが分かります。
料金はもちろん、機能面や対応OS・デバイスの種類などを総合的にチェックして、利用するMDMを選ぶことが大切です。
【全6製品】安いMDMの比較表
| 製品名 | 初期費用 | 月額料金 | ライセンス料 | 対応OS |
|---|---|---|---|---|
| ビジネス・コンシェル デバイスマネジメント(BCDM) | 無料 | 100円~400円+税 /ID | – | iOS,Android,Windows,Mac,4Gケータイ |
| KDDI Smart Mobile Safety Manager | – | 110円~330円 /台 | – | iOS,Android,Windows,Mac,4Gケータイ |
| BizMobile Go!Direct | 0円 | 330円 /台 | – | iOS,iPadOS,Android,Windows,macOS,tvOS |
| CLOMO MDM | 19,800円 | 2,100円(基本利用料) | 300円 /デバイス | iOS,iPadOS,macOS,Android,Windows |
| mobiconnect | 33,000円 | 1,980円~3,300円 /台 | – | iOS,Android,Windows,macOS,tvOS |
| MoDeM | 20,000円 | 150円~300円 /端末 | – | iOS,Android |
安いMDMおすすめ6製品
安くて導入しやすい、おすすめのMDMは以下の6製品です。
「ビジネス・コンシェル デバイスマネジメント」4Gケータイにも対応可能
- シンプルで直感的なUIでIT知識がなくても使いやすい
- 幅広いデバイスをウイルス対策含めオールインワンで管理できる
- 効率的な端末キッティングとポリシーの管理
ビジネス・コンシェル デバイスマネジメントは、ソフトバンクが提供するMDMサービスです。ソフトバンクと法人契約を結んでいる場合はシームレスに連携できます。
特に優れているのは、直感的で使いやすいUIです。シンプルなUIは、IT部門の専門家だけでなく、総務担当者でも容易に理解し、管理できます。ダッシュボードは視認性が高く、アプリ配布などの基本的な操作も簡単に行えます。
| 初期費用 | 無料 |
| 月額料金 |
|
| ライセンス料 | – |
| 対応デバイス | iOS,Android,Windows,Mac,4Gケータイ |
「KDDI Smart Mobile Safety Manager」通信キャリアが提供し信頼性が高い
- 価格設定が安く導入ハードルが低い
- 導入フェーズに応じた包括的サポート体制
- 継続的なバージョンアップで新たなセキュリティ要件にも対応
KDDI Smart Mobile Safety Managerは、KDDIが提供するMDMサービスです。株式会社オプティムのMDMサービス「Optimal Biz」をOEMとして提供しています。この基盤システムは1万社以上の企業と250万台以上のデバイスで利用されている実績があるため、システムの信頼性が高いです。
特に優れている点は、導入前から導入後まで手厚いサポートが用意されている点です。導入前は無料トライアルがあり、導入後はオペレーターが顧客の画面を共有しながら問題を解決する、迅速かつ丁寧なサポートが用意されています。
| 初期費用 | – |
| 月額料金 |
|
| ライセンス料 | – |
| 対応デバイス | iOS,Android,Windows,Mac,auケータイ(4G LTE) |
「BizMobile Go!Direct」シンプルなID課金タイプ
- ジオフェンスと時間ベースでポリシーの自動変更可能
- AIによる監視と自己修復機能で正しい状態に自動復元
- 数台から数万台の管理まで幅広く対応可能
BizMobile Go!Directは、IoT-EX株式会社が提供するMDMサービスです。月額の固定料金がなく、使った分だけ利用料金を支払う、シンプルな料金体系をしています。
特に優れているのは、特許技術を利用した、ジオフェンスによる場所と時間ベースの管理です。この機能により、従業員がオフィスにいる間だけ業務アプリが表示され、退社すると非表示にするなどのポリシーの自動更新ができます。また、就業時間と連動させることで、残業ポリシーを自動で徹底できます。これによりセキュリティとワークライフバランスを高水準で両立可能です。
| 初期費用 | 0円 |
| 月額料金 |
|
| ライセンス料 | – |
| 対応デバイス | iOS,iPadOS,Android,Windows,macOS,tvOS |
「CLOMO MDM」日本市場14年連続シェアNo.1で信頼性が高い
- シンプルで使いやすいインターフェースで高機能
- 24時間365日有人オペレーターが緊急対策を代行
- 詳細かつ柔軟なポリシー管理でモバイル環境を正確にカスタマイズ
CLOMO MDMは株式会社アイキューブドシステムズが提供するMDMサービスです。日本市場で14年間連続シェアNo.1を誇る、信頼性の高いサービスです。
特に優れているのは充実したサポート体制です。際立っているのは、デバイスの紛失・盗難時に、24時間365日オペレーターが遠隔でデータ消去等の緊急操作を代行するサービスを提供している点です。業務時間外に起きた重大インシデントにも即座に対応でき、情報漏洩などのリスクを最小限にできます。
| 初期費用 | 19,800円 |
| 月額料金 | 2,100円 |
| ライセンス料 | 300円 /デバイス |
| 対応デバイス | iOS,iPadOS,macOS,Android,Windows |
「mobiconnect」業務に使うアプリをまとめてVPN適用可能
- 顧客中心の姿勢が評判のサポート品質
- 明快でわかりやすいUI
- 柔軟なクロスプラットフォーム対応
mobiconnectはインヴェンティット株式会社が提供するMDMサービスです。学校や教育委員会などの教育機関にも採用されている、堅牢で信頼性の高いサービスを提供しています。
特に優れているのはサポート体制です。サポートチームは迅速な対応をし、丁寧で顧客中心の姿勢が高く評価されています。スタッフは顧客のニーズを深く理解し、期待以上の解決策を提供してくれます。ITに対する専門知識が少ない企業であっても安心して利用できる点は大きなメリットです。
| 初期費用 | 33,000円 |
| 月額料金 |
|
| ライセンス料 | – |
| 対応デバイス | iOS,macOS,tvOS,Android,Windows |
「MoDeM」中小企業も使いやすい低価格のシステム

- ほとんどの操作が3ステップで完了するマニュアル不要のUI
- デバイス管理を超えてアプリやコンテンツまで管理可能なEMM(エンタープライズモビリティ)ソリューション
- 顧客継続率95%を誇る満足度の高いソリューション
MoDeMは株式会社Ascent Networksが提供するEMMソリューションです。EMM(エンタープライズモビリティ)にはMDMが包含されており、低価格で貸与端末のデバイスからアプリケーション、コンテンツまでモバイル環境全体を総合的に管理できます。
特に優れている点はマニュアル不要で使いこなせるほどシンプルでわかりやすいUIです。導入してすぐにストレスなく使い始められるため、導入ハードルを大幅に下げられます。
| 初期費用 | 20,000円 |
| 月額料金 |
|
| ライセンス料 | – |
| 対応デバイス | iOS,Android |
MDMの導入目的の例
MDM(モバイル端末管理)は主に以下3つの目的から導入されます。
盗難・紛失時の情報漏洩防止
スマートフォンやタブレットは手軽に持ち運べる反面、常に盗難や紛失のリスクが伴います。万が一、端末が第三者の手に渡ってしまった場合、内部に保存されている顧客情報や機密データが漏洩する可能性があります。
MDMを導入していれば、管理者が遠隔で端末をロックしたり、データを強制的に消去(リモートワイプ)したりできます。これにより、端末が手元にない状態でも迅速な対応が可能となり、情報漏洩のリスクを最小限に抑えることができます。
従業員による私的利用の防止
セキュリティ上の理由から、貸与端末を私的な目的に利用しないというルールを周知していても、実際にそれが守られていないケースは少なくありません。
MDMを導入することで、業務に関係ないサイトへのアクセスを制限したり、アプリのインストールを制限したりできます。これにより、従業員による貸与端末の私的利用を防止できます。
端末操作ログや利用状況の可視化
どの従業員が、いつ、どの端末でどのような操作をしたのかが不明確なままでは、不正利用や情報漏洩のリスク管理が困難になります。また、端末の利用実態が把握できなければ、適切な管理体制を構築することもできません。
MDMを導入すると、各端末の操作ログを取得し、利用状況を一元的に管理・可視化できます。これにより、セキュリティインシデント発生時の原因究明が迅速に行えるほか、利用実態に基づいた管理体制の最適化にも繋がります。
MDMの利用料金が高額になる理由
MDM(モバイル端末管理)の利用料金が高額になる要因は以下の4つです。利用しようと思っているMDMを比較・検討する際には以下の点にも注意しましょう。
① オンプレミス型で導入する
MDMはクラウド型とオンプレミス型があります。オンプレミス型は導入する企業ごとに最適なソリューションを提供するため、要件定義や開発といった工程が必要です。導入には手間がかかるため導入費用が高額になりやすい点に注意が必要です。
② 管理する数が少ない
管理する端末が少ないと、1台あたりの月額利用料金やライセンス料が割高になるケースが多いです。
③ 追加オプションを利用している
利用料金に含まれる基本プランだけでなく、追加オプションを利用しているとオプション利用料がかかるため利用料金が高額になりやすいです。
④ 充実したサポート体制が用意されている
低価格帯のMDMでは十分なサポートが受けられないことがあります。高価格帯のMDMであれば有人サポートなど充実したサポートを受けられることが多いです。
MDMを安く導入するためのコツ
MDM(モバイル端末管理)を安く導入するには3つのコツがあります。
① 無料トライアルで使い勝手を試す
各社のMDMを無料トライアルで試すことで、導入後に「必要な機能が足りない」「現場から”使いづらい”と批判が出る」といった事態を防げます。
結果的にMDMの乗り換えという最悪の事態も防げるため、余計な出費もかかりません。
どれだけ安いMDMであっても、自社にとって必要な機能が足りていなければ意味がないですよね。一番大切なのは「とにかく安いだけでなく、必要な機能もしっかり網羅されている」ということのはずです。
「機能的にも費用的にもベスト」な選択をするには、各社の機能・価格比較表を眺めているだけでは足りません。実際に製品を導入してみて確かめるのが最も確実です。
無料トライアルを提供している製品も多いので、気になるサービスはまず試してみると良いでしょう。
② 管理するモバイル端末の数が適切かチェックする
多くのMDMサービスは、管理対象となる端末の台数に応じて料金が決まる「ID課金制」を採用しています。そのため、管理する必要のない端末まで契約に含めてしまうと、無駄なコストが発生してしまいます。
退職者が利用していた端末や、故障に備えた予備端末など、現在業務で稼働していない端末が管理対象になっていないか確認しましょう。
MDMを導入する前や契約を更新する際には、管理対象の端末を正確に棚卸しすることが重要です。本当に必要な台数だけに絞り込むことで、月々の利用料金を適切に抑えることができます。
③ 料金プランをきちんと確認して比較検討する
MDMによって料金プランが異なります。月額固定費があるサービスもあれば、端末数ごとの課金制ということもあります。それぞれの料金プランについて、価格だけでなく含まれるサービスについてもチェックし、公平な条件で比較検討をしましょう。
ぴったりのMDM(モバイル端末管理)選びはミツモアで

MDM(モバイル端末管理)は製品によって特徴や機能もさまざま。「どの製品を選べばいいかわからない・・・」といった方も多いのではないでしょうか。
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