ミツモア

BYODとは?導入メリットや課題など基本を解説

ぴったりのMDM(モバイル端末管理)をさがす
最終更新日: 2024年06月28日

モバイル端末の普及とテレワークの浸透により、近年ワークスタイルの多様化が進んでいます。そんな中、業務でモバイル端末を使用する機会が増え、注目されているのがBYODです。

BYODとは

BYOD(Bring Your Own Device)とは、従業員が私物のスマートフォンやタブレットなどを、職場に持ち込み業務に利用することです。読み方は「ビーワイオーディ」。企業にとっては、これまで支給していた端末費用を抑えられる、というメリットがあります。

またテレワークなど従業員の柔軟な働き方を後押しでき、従業員満足度の向上やモチベーションアップによる生産性の向上といったメリットも期待できます。

しかし適切な管理をしなければセキュリティリスクが高まり、情報漏えいなどの危険もあるため導入には注意が必要です。

BYODが増加する主な背景

(1)モバイル端末の普及

まずBYODに欠かせないモバイル端末の普及があげられます。総務省令和5年情報通信白書によれば、2022年の情報通信機器の世帯保有率は「モバイル端末全体」で97.5%であり、そのうち「スマートフォン」は90.1%となっています。ちなみに同白書での「パソコン」は69.0%です。(※)

SNSやチャットツールの普及もあり、気軽にコミュニケーションが取れるスマートフォンは生活に欠かせない存在となっています。

※参照:令和5年情報通信白書(ICT白書)|総務省

(2)テレワークの拡大

新型コロナウイルスの影響により、多くの企業でテレワークの導入が進みました。企業側が拡大するテレワークの中で、貸与端末を準備できないケースが多く発生しました。そこで個人所有のモバイル端末を業務で使用するBYODを導入する企業が増加したのです。

コロナ禍のような急速な拡大ではなくても、日本政府の「働き方改革」でテレワークを推進していることもあり、アフターコロナの時代が訪れても、テレワークの拡大は続くと思われます。

(3)クラウド環境が整備されてきた

クラウド環境が整ってきたこともBYOD増加の要因の1つです。多くの業務にクラウド環境でのシステム導入が進んでいます。それまで顧客管理や営業ツール、ドキュメント管理などは、企業の閉じられたネットワークの中でおこなわれていました。

しかしクラウド環境になることで、社内にいなくてもデータへのアクセスが可能になりました。個人の端末からでも業務が遂行できる環境が整ったことで、BYODの導入が進んでいます。

ソフトウェア比較のイメージイラスト

MDM選びなら、ぜひミツモアをご利用ください。欲しい機能などの各項目を画面上で選択するだけで、ぴったりの製品を最短1分で自動診断。理想のMDMが見つかります。

ぴったりのMDMを無料で診断する

BYODを安全に導入するためにセキュリティ対策が必要

従業員のモバイル端末を業務で用いると、セキュリティリスクが高まることは否めません。有効的なセキュリティ対策をおこなうには、システム的な対策と運用面での対策の双方が必要です。

MDMの導入によりセキュリティを強化

モバイル端末のセキュリティを強化する一般的な方法として、MDM(Mobile Device Management)の利用があげられます。MDMはモバイル端末管理システムとして、BYODを導入している企業の多くが活用しています。

MDMは端末のリモートロックやリモートでデータを初期化する機能が搭載され、盗難や紛失時には端末ロックやデータ削除が可能です。それにより情報漏えいのリスクを抑えられます。

またMDMは端末の一元管理もできます。Wi-FiやVPN、クライアント証明書などの設定が一括で可能です。管理担当者はMDMの使用により、設定作業の負荷も軽減できるでしょう。

最近ではMDMツールの提供元の導入サポートや、導入後のアフターフォローも充実しているので、導入のハードルも低くなってきています。

関連記事:MDMとは?導入目的や拡大する市場について解説|ミツモア

リモートデスクトップの利用データを保存させない

リモートデスクトップは、離れたデスクトップを手元の端末からリモートで操作する仕組みのことです。利用者は専用のアプリを端末にインストールすることで、デスクトップにアクセスできます。

手元の端末にはデータが保存されずに、画面情報だけがやり取りされます。デスクトップ自体のセキュリティ設定は管理担当者がおこなうため、情報漏えい対策として非常に有効です。

運用ルールを徹底する

システム面での対策だけではなく、それを有効に活かすために運用ルールを定めて人為的なセキュリティリスクを排除する必要があります。個人でおこなってよい業務の範囲や、情報の持出および保管のルールを定めるとよいでしょう。

また端末のパスワード設定など従業員個人で取り組めるセキュリティ対策の実施も重要です。

ぴったりのMDMを無料で診断する

BYODを導入するメリット

企業側(管理者側)のメリット

(1)モバイル端末費用の削減

モバイル端末は高価です。企業が従業員に支給する場合、その購入費用が負担になることも少なくありません。また初期費用だけではなく、維持費もかかります。

BYODを導入すれば、今までかかっていた端末の購入費用などがかからなくなります。従業員に支給するモバイル端末の費用が負担になっている企業にとって魅力的でしょう。

(2)セキュリティリスクの高まるシャドーIT対策になる

シャドーITとは、企業が許可していない端末やクラウドサービスを、従業員の独断で業務利用することです。シャドーITが常態化すると、管理が行き届かなくなり情報漏えいなどのリスクが高まります。

その特性上、問題の発生から発覚までに時間がかかってしまいます。シャドーIT対策には業務で利用する端末管理が必要です。BYODの導入によって、従業員が利用する端末情報を収集することでシャドーITのリスクが抑えられます。

(3)多様性のある働き方の導入が可能

BYODを導入することで、従業員は企業の外から社内のシステムにアクセスできるようになります。必ずしも出社する必要がなくなり、ワークライフバランスに応じた働き方が可能になります。

育児や介護、病気など従業員の抱えるさまざまな状況により、フルタイムでの勤務や通勤が困難かもしれません。場合によっては退職してしまうこともあるでしょう。

BYODの導入によって、社外でも業務が可能になります。時短勤務やテレワークなどの働き方の選択肢が増えることで、仕事を続けやすくなるでしょう。

従業員側(利用者側)のメリット

(1)端末を自分で選べる

企業から支給された端末は、従業員にとって使いやすい端末とは限りません。操作性だけではなく、デザインなど細かい点で気に入らないこともあるでしょう。使いにくく、気に入らない端末を使うことで、モチベーションが下がり、生産性に影響がでる場合もあります。

BYODの導入により、従業員は自ら選んだ端末を使えるようになります。それによりモチベーションや生産性の向上に寄与するでしょう。

(2)複数の端末を持つ必要がなくなる

複数の端末を持つと、それだけで盗難や紛失の危険性はあがります。充電やOSのアップデートの手間が複数台になり、実際に管理する従業員も大変です。BYODの導入によって、そういった負担を軽減できます。

従業員の利便性も向上し、複数台持つことによる盗難や紛失リスクも減らせるでしょう。

ぴったりのMDMを無料で診断する

BYODを導入後に発生する主な課題

従業員の端末や通信費の負担

従業員の端末をBYODとして利用する場合、端末代金や通信費は従業員の名義で支払うことになります。BYODでは業務利用と個人利用を1台の端末でおこないますが、厳密に費用を分けることは困難です。

対策として、費用をどのように取り扱うか定めたルールをあらかじめ明確化して、従業員への周知が必要です。端末代金や通信費の補助をおこなうなどして、過度な費用負担が従業員にかからないように配慮が大切になります。

従業員のプライバシー管理

BYODでセキュリティを強化するためには、MDMの導入やウィルス対策ソフトのインストールなど、従業員の端末を管理および監視することは避けられません。

サイトの閲覧やアプリのインストールが管理担当者に把握されてしまう可能性もあります。行き過ぎた管理は従業員のプライバシーに立ち入ることになるため、反発を呼ぶこともあるでしょう。

上記を避けるためにもMDM導入時や、セキュリティのために特定のソフトウェアのインストールをしてもらう際には、個人のプライバシーとは紐づかないとの説明が大切です。

退職時のデータ整理

BYODを利用していた従業員が退職すると、利用していたデータは従業員の端末に残ったままになってしまいます。端末の初期化をおこなえばデータは消去できますが、個人でも利用している端末となるとそうはいきません。

退職時のリスクを抑える方法として、リモートデスクトップの利用がおすすめです。従業員の端末にデータが残らないので、情報漏えいのリスクはなくなります。

またデータ削除の同意を書面で得る方法もあります。秘密保持義務などを書面で締結し、情報漏えいが発生した場合に備えておくこともおすすめです。

ぴったりのMDM(モバイル端末管理)選びはミツモアで

ミツモアロゴ

MDM(モバイル端末管理)は製品によって特徴や機能もさまざま。「どの製品を選べばいいかわからない・・・」といった方も多いのではないでしょうか。

そんなときはミツモアにおまかせ。最短1分の自動診断で、ぴったりのMDM(モバイル端末管理)が見つかります。

ぴったりのMDM(モバイル端末管理)を最短1分で無料診断

従業員数や欲しい機能などの項目を画面上で選択するだけで、最適なMDM(モバイル端末管理)を最短1分で自動診断。もちろん費用はかかりません。

ぴったりの料金プランも一緒にお届け

希望条件に沿った料金プランも製品と一緒に診断します。概算金額を見積もりからチェックして、理想のプランを探してみましょう。

診断結果は最大5製品!比較・検討で最適なMDM(モバイル端末管理)が見つかる

最大で5製品の診断結果をお届けします。検討していた製品だけでなく、思わぬ製品との出会いもあるかもしれません。

ミツモアなら、ぴったりのMDM(モバイル端末管理)がすぐに見つかります。

ぴったりのMDMを無料で診断する

サービス提供事業者さま向け
ミツモアにサービスを
掲載しませんか?
ミツモアにサービスを掲載しませんか?

ミツモアは依頼者さまと事業者さまをつなぐマッチングサイトです。貴社サービスを登録することで、リードの獲得及びサービスの認知度向上が見込めます。 さらに他社の掲載サイトとは違い、弊社独自の見積システムにより厳選されたリード顧客へのアプローチが可能です。 もちろん登録は無料。 ぜひミツモアにサービスをご登録ください。