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AISCEASの意味と活用法。顧客の購買行動を把握しよう

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最終更新日: 2024年06月28日

AIDMAをはじめ消費者の行動をモデリングしたフレームワークが、多く登場してきましたが、その中でも特にAISCEASが有効とされています。AISCEASの意味と使い方を理解し、自社の顧客行動の把握や、マーケティング施策に活用しましょう。

AISCEASとは?

AISCEASは「アイシーズ」「アイセアス」などと呼ばれており、消費者が特定の商品を認知し、購買の意思決定に至るまでの過程を示した、フレームワークの1つです。まずは、それぞれの頭文字が何を意味するのか、基本的なところを理解しておきましょう。

顧客の購買プロセスをモデル化

インターネットが浸透している現代において、消費者の行動プロセスをモデリングしたのが、AISCEASです。

消費者の行動モデルといえば、1920年代から使われているAIDMAが有名ですが、AISCEASはインターネットが世間に定着し始めた、2005年に提唱されました。

いわばAIDMAの進化版であり、インターネットが主要な情報収集手段となった時代における、顧客の購買心理プロセスを説明したものです。

AISCEASの7段階

AISCEASは顧客の行動プロセスを、次の7段階で示しています。

  • Attention(注意):さまざまな媒体(主にインターネット)を通じて、特定の商品やサービスを認知する
  • Interest(興味):認知した商品に興味を持つ
  • Search(検索):興味を持った商品やサービスに関して、さらにインターネットで情報を検索する
  • Comparison(比較):似たような商品やサービスと、比してみる
  • Examination(検討):商品やサービスの購入を検討する
  • Action(行動):商品を購入する
  • Share(共有):購入した商品の感想や評価を共有する

これら各過程において、積極的に顧客の行動を促す施策を打ち出すことで、成約率やリピート率の向上を実現できます。

顧客の購買行動の変化に対応

AISCEASが登場した背景には、インターネットの定着によって、消費者の購買行動に大きな変化があった点が挙げられます。従来消費者は商品やサービスを認知したら、それが自分にとって必要か、欲しいかどうかを判断するのが一般的でした。

しかしインターネットが定着した昨今、消費者は商品やサービスを認知したら、その時点で購入するか決めるのではなく、まず検索する可能性が高くなっているのです。その商品の評判を確認し、さらに似たような商品を比較検討してから、購入に至ります。

さらに商品の使い勝手を、SNSなどで共有する人が多くなっています。ここまでの流れをモデリングしたのが、AISCEASのフレームワークです。

顧客の購買行動にあわせたマーケティング施策の展開にはMAツールの活用が有効です。次の記事でおすすめ製品を一挙紹介しているので、ぜひ合わせて参考にしてください。

関連記事:MAツール比較12選!おすすめ製品の特徴や機能を紹介|ミツモア

AIDMAやAISASとの比較

次にAIDMAやAISASと、AISCEASの違いを確認しておきましょう。AIDMAもAISASも、消費者の行動をモデリングしたものですが、いずれもインターネットが広く一般生活に定着する以前に、生み出されました。

AIDMAとの違い

AIDMAは1920年代に提唱されたフレームワークで、消費者の意思決定の流れを構造化したひな形の元祖として、広く知られています。

テレビをはじめとした、マスメディアが広まった時代のものですが、いまだに大きな影響力を持っており、消費者行動を考える際に、参考にしている人は少なくありません。

消費者行動を「Attention(認知)」「Interest(興味)」「Desire(欲求)」「Memory(記憶)」「Action(行動)」の、各プロセスで説明するもので、AISCEASでも一部そのまま利用されています。

AISASとの違い

AISASは1990年代に提唱されたフレームワークで、上記のAIDMAにインターネット検索を適用したモデルです。「Attention(認知)」「Interest(興味)」「Search(検索)」「Action(行動)」「Share(共有)」のプロセスで、消費者行動を説明しています。

インターネットを加味したひな形ということで、AISCEASにかなり近くなっており、「Desire(欲求)」と「Memory(記憶)」に代わって、「Search(検索)」「Share(共有)」が加えられています。

これは欲しい商品やサービスに関しては、消費者がパソコンやモバイル機器に、簡単に記録できるようになったためです。

不特定多数の人と、情報を簡単に共有できる社会になったことで、自社の商品を購入した顧客が、さらにほかの消費者に情報を広めてくれる可能性を、考慮した構造になっています。

このように時代の変遷とともに、消費者の意思決定の流れを表すモデルも、進化してきたことが分かります。

AISCEASの活用法

それではAISCEASの活用方法を、簡単に紹介します。自社の顧客の行動プロセスに照らし合わせながら、具体的にイメージしてみると良いでしょう。

顧客の購買フローを俯瞰する

AIDMAやAISASと同様に、消費者の購買フローを俯瞰することで、それぞれの段階にいる相手に対して、どのようなアプローチをするべきか、考えるきっかけにできます。

消費者がどういった背景で自社の商品・サービスを認知したか、さらに購入に至った理由などを調べることで、成約率やリピート率を向上するための、施策を打ち出せるでしょう。

AISCEASを参考に顧客行動を調査することで、無駄な施策を減らして、成約に結び付く行動に、フォーカスできるようになります。

顧客の商品・サービスの比較ポイントを探る

AISCEASはパソコンやモバイル機器を利用しながら、顧客が商品・サービスを比較・検討する際に、注目しているポイントを把握するのにも役立ちます

例えばBtoCの場合は、どのWebサイトで商品を比較しているのか、何をきっかけに購入を決めたのかを調べると、効果的です。

一方BtoBの場合は、クライアント企業の購入決定権を持つ人物の、意思決定の基準を調べることで、有効な営業方法やクロージングの方法が分かってくるでしょう。

活用方法は企業によってさまざまですが、AISCEASを参考に顧客行動を調べることで、営業やマーケティングの最適化を進められます。業界・業種を問わず、広く活用できるフレームワークといえるでしょう。

関連記事:中小企業がMAツールを導入するメリットとは?おすすめツールも紹介

AISCEASを活用してリードを効率的に育成する

インターネット時代の消費者行動を表したフレームワークである、「AISCEAS」について解説しました。消費者が企業の商品・サービスを購入するまでの段階を、明確に説明しているので、顧客リサーチのきっかけとして役立ちます。

ますますSNSが重要視される時代になっているので、SNSの中でどのように商品が比較検討され、共有されているのか調べてみると良いでしょう。少し時間をかけて調べるだけで、営業やマーケティングに役立つヒントが、得られるはずです。

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