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大企業向け経費精算システムおすすめ12選!選び方と3,000名規模の導入事例も紹介

ぴったりの経費精算システムをさがす
最終更新日: 2026年08月06日

「経費精算システムを見直せと言われたが、何から調べればいいか分からない」
「候補を絞れと言われても、大企業向けはどこも料金が非公開だ」

上長からの指示で調べ始めると、まずこの2つでつまずきます。大企業のリプレイスでは、価格より先にセキュリティ認証の範囲・内部統制の機能・同じ規模での導入実績から固めると、稟議で説明できる材料が揃います。

この3つを12社ぶん、公式サイトと認定機関の登録簿から1社ずつ引いて表にしました。上長に戻す資料は、ここから作れます。

大企業向け経費精算システムとは?3つの特徴

大企業向け経費精算システムとは、数千人規模の申請と多階層の承認、グループ会社をまたぐ運用に耐えるように作られた経費精算の仕組みです。次の3つを備えているものが、大企業向けと呼ばれます。

特徴 何が変わるか
1. 承認ルートを自社で変更できる ベンダーへの改修依頼と反映までの待ち時間がなくなる
2. グループ会社を1つの基盤に乗せられる 連結での経費の集計が同じ仕組みの上で完結する
3. 基幹システムと繋いで二重入力をなくせる 承認が終わった時点で会計側に数字が入る

3つを順に見ていきます。

1. 承認ルートを自社で変更できる

組織改編のたびに承認ルートの修正をベンダーへ依頼していると、改修の費用と反映までの待ち時間が毎回発生します。承認階層や条件分岐を管理画面から自社で組み替えられる製品に替えると、この依頼と待ち時間そのものがなくなります。

設定できる階層数は製品ごとに差があります。ジンジャー経費は10段階まで設定でき、WiMS/SaaS経費精算システムは承認段階に上限がありません。

比較のときは、階層数の上限と、金額や部門による分岐が標準機能かオプションかを確認しておくと外しにくくなります。

2. グループ会社を1つの基盤に乗せられる

グループ会社ごとに別の仕組みを使っていると、連結での経費の集計に手作業が残ります。1つの基盤に乗せると、規程の統一と横断での集計が同じ仕組みの上で完結します。

連結4,259名のクレハは、グループ会社ごとに段階的に1つの基盤へ移し、経費精算と請求書処理にかかる時間を年間で2万時間以上減らしました。

比較のときは、グループ会社を何社まで同じ契約に載せられるか、会社ごとに別々の経費規程を設定できるかを確認しておくと外しにくくなります。

3. 基幹システムと繋いで二重入力をなくせる

経費精算と会計で同じ数字を2回入れている状態は、工数だけでなく転記ミスの原因にもなります。

経費データを基幹システムへAPIで渡せる製品に替えると、承認が終わった時点で会計側に数字が入るため、2回目の入力と月次の突合がなくなります。

ERPに経費精算の機能が付いていても、そこから会計へ数字を渡す工程が手作業なら二重入力は残ります。

3,000名規模のオリエンタルモーターは、ERPの付帯機能から専用システムへ切り替え、支払日の最終日でも経理部が定時に業務を終えられるようになりました。

比較のときは、自社が使っている基幹システムの製品名が、連携先として公式サイトに書かれているかと、連携方式がAPIかCSVかを確認しておくと外しにくくなります。CSVだと取り込みの手作業が月次で残るためです。

承認ルートを自社で変更できる経費精算システムを比較する

稟議で問われる3つの確認ポイント

大企業のリプレイスでは、価格より先に「その製品を選んで問題ないか」を他部署に説明できるかが問われます。情報システム部門とセキュリティ担当が見るのが1と2、上長や経理部長が必ず聞くのが3です。

確認ポイント 何を見るか
1. セキュリティ認証 認証の有無ではなく、経費精算が認証範囲に入っているか
2. 内部統制の機能 規程違反の自動チェックと証跡の記録が標準で使えるか
3. 同じ規模の導入実績 自社と近い従業員数での稼働実績が公式に出ているか

1. セキュリティ認証

ISO27001(ISMS)は会社や事業部の単位で取得する認証です。公式サイトに認証マークが載っていても、経費精算システムが範囲から外れていることがあります

判定は3通りに分かれます。稟議資料への書き方も変わります。

判定 登録簿の状態 稟議資料への書き方
経費精算が範囲に明記 認証書や登録簿に製品名または経費精算の業務が記載 製品名で「ISO27001の認証範囲に含まれる」と書ける
運営会社が取得 登録範囲が事業単位で、製品名の記載なし 「運営会社の◯◯株式会社が取得。登録範囲はクラウドサービスの開発・運用」と主体を分けて書く
経費精算は範囲に含まれない 登録範囲が別の事業・製品に限定されているか、対象外と明記されている その製品についてはISO27001を根拠にできない。別の認証で説明する

認証範囲は、認定機関の4つのデータベースで誰でも確認できます。いずれも無料で、印刷すれば稟議の添付資料になります。

確認するもの 確認先 分かること
ISO27001 ISMS-ACの[ISMS認証取得組織検索](https://isms.jp/lst/ind/) 登録範囲の文言。どの事業・製品が対象か
ISO27017 ISMS-ACの[ISMSクラウドセキュリティ認証取得組織検索](https://isms.jp/isms-cls/lst/ind/) クラウドサービス向けの上乗せ認証の登録範囲
JIIMA認証(スキャナ保存) JIIMAの[電帳法スキャナ保存ソフト認証製品一覧](https://www.jiima.or.jp/certification/denchouhou/software_list/) 紙の領収書をスキャンして保存できる製品名と有効期限
JIIMA認証(電子取引) JIIMAの[電子取引ソフト認証製品一覧](https://www.jiima.or.jp/certification/denshitorihiki/list/) データで受け取った証憑を保存できる製品名と有効期限

12社の状況を一覧にしました。

サービス名 ISO27001の範囲 SOC報告書 JIIMA認証
Concur Expense 経費精算が範囲に明記 SOC1・SOC2 Type II スキャナ保存
Spendia ISO27017の登録範囲に製品名を明記(ISO27001は全社登録のため製品名の個別記載なし) 公式に記載なし 公式に記載なし
TOKIUM経費精算 経費精算が範囲に明記 2022年に受領(以降は非公表) スキャナ保存/電子取引
TeamSpirit 経費 運営会社が取得 公式に記載なし スキャナ保存
WiMS/SaaS経費精算システム 運営会社が取得 公式に記載なし スキャナ保存
楽楽精算 運営会社が取得 公式に記載なし スキャナ保存/電子取引
ジンジャー経費 運営会社が取得 公式に記載なし スキャナ保存/電子取引
ビズバンスJTB経費精算 経費精算が範囲に明記(登録範囲に「出張管理・経費精算システムの開発、運営」) 公式に記載なし スキャナ保存
バクラク経費精算 運営会社が取得(登録範囲はSaaS型業務効率化支援サービス) SOC1 Type2(経費精算を対象に明記) スキャナ保存/電子取引
ハーモス経費 対象外と明記 公式に記載なし スキャナ保存/電子取引
マネーフォワード クラウド経費 登録範囲はデジタルインボイスサービスに限定(経費精算の記載なし) SOC1・SOC2 Type2 スキャナ保存/電子取引
MAJOR FLOW 経費精算/支払依頼 運営会社が取得(登録範囲に製品名なし) 公式に記載なし スキャナ保存/電子取引

※ 各社公式サイト・ISMS-AC登録簿・JIIMA認証製品一覧を2026年7月21日に確認※1
※ プライバシーマークは事業者単位の制度のため列を設けていない

表に出てくる3つの制度は、それぞれ確認できることが違います。

制度 何を保証するか 稟議で使うときの注意
ISO27001 組織の情報セキュリティ管理体制 認証範囲に経費精算が入っているかで意味が変わる
SOC報告書 内部統制の運用状況を第三者が検証した結果 認証ではなく報告書。入手に秘密保持契約が必要な場合があり、有償契約者にしか開示しない社もある
JIIMA認証 電子帳簿保存法の要件を満たすソフトか セキュリティ認証ではない。紙をスキャンする「スキャナ保存」と、データで受け取る「電子取引」で認証が分かれる

ISMAPは、政府機関がクラウドサービスを調達するときに使う登録制度です。官公庁と取引があり同じ水準を求められる企業では、自社が使うシステムでも登録の有無が判断材料になります。

12社のうち、ISMAPへの登録が確認できるのはConcur Expenseだけです。言明対象範囲にも経費精算が含まれます※2。

2. 内部統制の機能

内部統制で問われるのは、規程に反する申請を承認前に止められるか、誰がいつ何を承認したかの記録が残るかの2点です。機能名だけを見ると横並びに見えますが、別製品や別契約が前提の社があります

  • Spendiaは申請時点で自動ブロックとエラー通知を行い、申請日・申請者・申請内容を時系列で記録します
  • TOKIUM経費精算は領収書の添付漏れや重複申請を自動でアラート表示し、社内ルールをもとにAIが全明細をチェックします
  • TeamSpirit 経費は事前申請との照合で不正を防ぎ、改ざんできない証跡で監査に対応します

一方で、次の3社は同じ機能が別製品・別契約になります。

サービス名 別契約が必要な機能 提供の形
Concur Expense 不正検知・監査 別製品のVerifyとIntelligent Audit
ビズバンスJTB経費精算 重複申請の検知 不正検知サービスStena Expenseとの別契約
マネーフォワード クラウド経費 不正検知 同じStena Expenseとの連携

機能名の一覧だけを見て稟議に出すと、見積もりが返ってきた段階で金額が変わります。基本料金に含まれるかどうかを、見積もりの依頼時に確認しておくと安全です。

3. 同じ規模の導入実績

稟議で「他社はどうなのか」と聞かれたときに出せるのが、自社と近い規模での稼働実績です。事例ページの従業員数はその企業の規模であって、導入人数とは限りません。導入人数まで書かれている事例は多くありません

規模の大きい順に5件を挙げます。

企業名 導入規模 導入製品
日本通運 3万4,000人の経費精算をペーパーレス化 Concur Expense
トーエネック 約4,000名へ4か月で展開 バクラク経費精算
阪急交通社 約3,200ユーザーが利用 MAJOR FLOW 経費精算/支払依頼
カルビー 約3,000IDを導入 MAJOR FLOW 経費精算/支払依頼
フジキン 出張や外出の多い約1,000ユーザーから開始 MAJOR FLOW 経費精算/支払依頼

※ 2026年7月時点。各社の導入事例ページに書かれた数値。日本通運は事例ページ見出しの表現、ほかの4社は本文中の記載
※ 事例ページの会社概要欄にある従業員数は導入人数ではない。フジキンの6,039名はグループ全体の人数

もう1つ確認しておきたいのが、公表されている継続率や導入社数が経費精算単体の数値か、勤怠や請求書を含むシリーズ全体の数値かです。

ハーモス経費の利用継続率99.8%はハーモス経費単体、バクラク経費精算のサービス継続率99%以上はバクラク全体、TeamSpiritの利用継続率99.66%は勤怠と工数を含むシリーズ全体の数値です。

稟議に転記するときに単体かシリーズ全体かを添えておくと、後から指摘されずに済みます。

※1 ISMS-AC「ISMS認証取得組織検索」「ISMSクラウドセキュリティ認証取得組織検索」、JIIMA「電帳法スキャナ保存ソフト法的要件認証製品一覧」「電子取引ソフト法的要件認証製品一覧」(いずれも2026年7月21日確認)。バクラク経費精算のISO/IEC 27001はBSI発行のためISMS-AC登録簿には掲載がなく、BSI「クライアントディレクトリ IS 747702」で確認(登録範囲「SaaS型業務効率化支援サービスの企画、開発及び提供」ほか1件/有効期限2027年8月25日)。マネーフォワード クラウド経費のISO/IEC 27001は登録番号IS 810207、登録範囲は「SaaSサービスにおける会計業務を支援するデジタルインボイスサービスの提供及び、関連システムの設計構築、開発及び運用保守」
※2 デジタル庁「ISMAPクラウドサービスリスト」(登録番号C24-0085-2/サービス名称「SAP Concur」/事業者はSAP SE。有効期限は2026年1月31日だが、備考に「更新申請が行われているため有効期限以降も登録は有効」と記載され、2026年7月21日時点でリストに掲載)

認証と導入実績で絞り込んだ経費精算システムに見積もりを依頼する

大企業向け経費精算システムの5つのタイプ

大企業向けの経費精算システムを、各社がいちばん前に出している強みで5つに分けました。機能そのものは重なる部分があるため、タイプが違えば機能も違う、という分け方ではありません。

タイプ 特徴 向いている企業
1. ERP・グローバル連携型 基幹システムとの連携と海外拠点の統合に強い SAPなどのERPを使い、海外拠点がある企業
2. 実績・導入社数重視型 導入社数や継続率を公開しており、稟議で説明しやすい 候補選定の客観的な根拠を求められる企業
3. AI-OCR・入力負荷軽減型 領収書の読み取りとスマホ入力の負担を減らす 申請する従業員側の手間が課題の企業
4. 多階層ワークフロー型 複雑な承認ルートと規程チェックに強い 承認階層が深く、内部統制の要件が厳しい企業
5. 出張・旅費一体型 出張の手配から精算までを1つで運用できる 出張が多く、手配と精算が分断している企業

※ 1つの製品が複数のタイプに当てはまる場合は、各社が公式サイトで最も前面に出している強みで振り分けている

1. ERP・グローバル連携型

SAPをはじめとする基幹システムと繋ぎ、海外拠点を含めて経費のデータを1か所に集めたい企業に向いています。3社とも金額は個別見積もりです。

  1. Concur Expense
  2. Spendia
  3. WiMS/SaaS経費精算システム

→ ERP・グローバル連携型3選を見る

2. 実績・導入社数重視型

導入社数や継続率を公開しているため、稟議で「なぜこの製品か」を説明する材料が揃います。料金の下限を公開している社が多いのもこのタイプです。

  1. 楽楽精算
  2. マネーフォワード クラウド経費
  3. ハーモス経費
  4. ジンジャー経費

→ 実績・導入社数重視型4選を見る

3. AI-OCR・入力負荷軽減型

領収書の読み取り精度とスマホでの申請のしやすさで、申請する従業員側の手間を減らします。経理だけでなく全社の工数を下げたい場合の選択肢です。

  1. バクラク経費精算
  2. TOKIUM経費精算

→ AI-OCR・入力負荷軽減型2選を見る

4. 多階層ワークフロー型

承認の階層が深く、条件によってルートが分岐する運用に対応します。規程違反の自動チェックなど内部統制の要件が厳しい企業に向いています。

  1. MAJOR FLOW 経費精算/支払依頼
  2. TeamSpirit 経費

→ 多階層ワークフロー型2選を見る

5. 出張・旅費一体型

出張の予約と経費精算が別々に運用されていると、申請と実費の突合に手間がかかります。手配から精算までを1つの仕組みで繋ぐタイプです。

  1. ビズバンスJTB経費精算

→ 出張・旅費一体型1選を見る

大企業向け経費精算システム12社を比較

12社の費用・対応規模・強みなどを一覧にしました。気になるサービス名をクリックすれば、詳細を確認できます。

サービス名 月額 セキュリティ認証 対応規模 強み 導入企業例 タイプ
Concur Expense 要問い合わせ ISO27001・SOC2 Type II・ISMAP 500名以上は大企業向けエディション コンカーの売上金額シェア12年連続1位※3 村田製作所/日本通運 ERP・グローバル連携
Spendia 要問い合わせ ISO27017に製品名・Pマークは運営会社 要問い合わせ 年間約60万件の申請を処理する大成建設に導入 東京ガス/大成建設 ERP・グローバル連携
WiMS/SaaS経費精算システム 要問い合わせ ISMS・ISO27017・Pマークは運営会社 契約は100名以上、中心は1,000名以上 シリーズの1法人あたり最大利用人数47,000人 F-LINE ERP・グローバル連携
楽楽精算 30,000円〜 JIIMA2種/ISMS・Pマークは運営会社 要問い合わせ 累計導入社数20,000社 クレハ/ニッポンハム 実績・導入社数重視
マネーフォワード クラウド経費 要問い合わせ SOC1・SOC2 Type2/ISO27001はデジタルインボイスに限定 51名以上が大企業向けプラン 2,300以上のサービスから明細を自動取得 ヤマシタ/モルテン 実績・導入社数重視
ハーモス経費 29,000円〜 Pマーク・JIIMA2種/ISO27001は対象外と明記 料金表は1,000名まで 利用継続率99.8% 日比谷花壇/ラピーヌ 実績・導入社数重視
ジンジャー経費 300円〜 JIIMA2種/ISMS・Pマークは運営会社 1,000人以上向けの窓口あり 人事データベースと同じ基盤で従業員情報を共有 ベルーナ/ビオフェルミン製薬 実績・導入社数重視
バクラク経費精算 30,000円〜 SOC1 Type2は経費精算を対象に明記/ISMSは運営会社 要問い合わせ サービス継続率99%以上 オリエンタルモーター/トーエネック AI-OCR・入力負荷軽減
TOKIUM経費精算 10,000円〜 ISMS・ISO27017・Pマーク・JIIMA2種 10名から10,000名超の利用実績 利用人数が増えても追加料金がかからない ヤオコー/イオンディライト AI-OCR・入力負荷軽減
MAJOR FLOW 経費精算/支払依頼 30,000円〜 JIIMA2種/ISMSは運営会社 人数の制限なし 阪急交通社で約3,200ユーザーが利用 阪急交通社/松屋 多階層ワークフロー
TeamSpirit 経費 18,000円〜 ISO27001・ISO27017・Pマークは運営会社 1,000名から10万名 シリーズのサービス利用継続率99.66% LIFULL/日本総合研究所 多階層ワークフロー
ビズバンスJTB経費精算 35,000円〜 ISMSは経費精算が登録範囲に明記/Pマークは運営会社/JIIMA1種 要問い合わせ 出張の予約から精算までを1つで運用できる マツダ/日本製紙グループ 出張・旅費一体

※ 各社の最小〜代表プランの一例であり、規模や条件で変動する
※ 月額はすべて税抜。ビズバンスJTB経費精算は参考価格。初期費用は各サービスの詳細表に記載
※ セキュリティ認証の判定基準と出典は「稟議で問われる3つの確認ポイント」を参照。2026年7月時点

※3 株式会社コンカー「コンカー、ITRの調査において経費精算市場で12年連続シェア1位を獲得」(2026年4月24日発表/原典はITR「ITR Market View:予算・経費・サブスクリプション管理市場2026」2026年3月24日発刊・調査期間2025年11月から2026年1月の経費精算市場:ベンダー別売上金額シェア〈2014〜2025年度予測〉。ベンダー別売上金額シェア42.8%、SaaS型では45.1%)

【ERP・グローバル連携型】おすすめ3選

Concur Expense

Concur Expense公式サイト
Concur Expense公式サイト

Concur Expenseは、株式会社コンカーが提供する経費精算サービスです。

同社の「Concur Travel & Expense」は、ITRの調査による国内経費精算市場のベンダー別売上金額シェアで2014年度から12年連続の1位で、2025年度予測のシェアは42.8%です※3。

日本通運は3万4,000人の経費精算をペーパーレス化しており、導入人数まで分かる数少ない大規模事例です。

グループ会社をまたいだ標準化の実績も厚く、村田製作所は2024年1月の導入後、4月から国内29のグループ会社へ展開しました。比較した12社の中では、政府のセキュリティ評価制度ISMAPに登録されている唯一の製品です※2。

強み コンカーの売上金額シェア12年連続1位
セキュリティ認証 ISO27001・SOC2 Type II・ISMAP
初期費用 要問い合わせ
月額 要問い合わせ
導入企業例 村田製作所/日本通運/阪急阪神ホールディングス
運営元 株式会社コンカー

※2026年7月時点

Spendia

Spendia公式サイト
Spendia公式サイト

Spendiaは、TISI株式会社が提供する大手企業向けのカスタマイズ型サービスです。伝票数や申請数ではなくユーザー数に応じた課金体系を採用しています。

年間約60万件の経費申請がある大成建設が2023年7月から本格利用を始めたほか、東京ガスや千代田化工建設のようなグループ規模の大きい企業への導入が続いています。

自社の規程に合わせて作り込む前提のため、金額は要件のヒアリング後に決まります。

強み 年間約60万件の申請を処理する大成建設に導入
セキュリティ認証 ISO27017に製品名・Pマークは運営会社
初期費用 要問い合わせ
月額 要問い合わせ
導入企業例 東京ガス/大成建設/千代田化工建設
運営元 TISI株式会社

※2026年7月時点

WiMS/SaaS経費精算システム

WiMS/SaaS経費精算システム公式サイト
WiMS/SaaS経費精算システム公式サイト

WiMS/SaaS経費精算システムは、株式会社ソリューション・アンド・テクノロジーが提供する、従業員1,000名以上の企業を中心に使われているサービスです。

勤務管理や人事諸届を含むWiMSシリーズ全体では、1法人あたりの最大利用人数が47,000人に達しています※4。多段階の承認と条件分岐、グループ会社を横断したワークフローに対応します。

公式サイトに料金ページはなく、要件のヒアリング後の個別見積もりです。

強み シリーズの1法人あたり最大利用人数47,000人
セキュリティ認証 ISMS・ISO27017・Pマークは運営会社
初期費用 要問い合わせ
月額 要問い合わせ
導入企業例 F-LINE/大東文化学園
運営元 株式会社ソリューション・アンド・テクノロジー

※2026年7月時点

※4 株式会社ソリューション・アンド・テクノロジー「WiMSシリーズ 導入実績」(2026年4月現在/累計利用者数510,000人以上・累計利用法人数約610社。いずれも勤務管理などを含むWiMSシリーズ全体の数値)

【実績・導入社数重視型】おすすめ4選

楽楽精算

楽楽精算公式サイト
楽楽精算公式サイト

楽楽精算は、株式会社ラクスが提供する累計導入社数20,000社のサービスです※5。クラウド型経費精算システム市場で累計導入社数1位を公表しています。

連結4,259名のクレハは、2022年6月から12月にかけてグループ会社ごとに段階的に導入しました。その結果、経費精算と請求書処理にかかる時間が年間で2万時間以上減りました。

段階導入の進め方が公開されているため、グループ展開の稟議で参考にしやすいサービスです。

強み 累計導入社数20,000社
セキュリティ認証 JIIMA2種/ISMS・Pマークは運営会社
初期費用 100,000円
月額 30,000円〜
導入企業例 クレハ/ニッポンハム/毎日新聞社
運営元 株式会社ラクス

※2026年7月時点

※5 株式会社ラクス「楽楽精算」(累計導入社数20,000社は2025年9月時点/サービス継続率99%は2025年3月期実績/累計導入社数No.1はデロイト トーマツ ミック経済研究所「クラウド型経費精算システム市場の実態と展望」(ミックITリポート2026年6月号)調べ)

マネーフォワード クラウド経費

マネーフォワード クラウド経費公式サイト
マネーフォワード クラウド経費公式サイト

マネーフォワード クラウド経費は、株式会社マネーフォワードが提供するサービスです。料金ページは従業員数で「50名以下」と「51名以上」の2つに分かれるだけで、数千人規模も51名以上の大企業向けプランに入ります。

クレジットカードや電子マネー、交通系ICなど2,300以上のサービスから明細データを自動で取り込めるため、領収書の入力そのものを減らせます※6。

全国約70拠点で2,000名以上の社員を抱えるヤマシタは、月平均で経費申請約4,000件、領収書約20,000枚をこの仕組みで処理しています。

導入前は領収書の保管から印刷・郵送まで5工程が必要でしたが、いまはスマートフォンで撮影して科目を選ぶ2ステップで申請が完了します。

強み 2,300以上のサービスから明細を自動取得
セキュリティ認証 SOC1・SOC2 Type2/ISO27001はデジタルインボイスに限定
初期費用 要問い合わせ
月額 要問い合わせ
導入企業例 ヤマシタ/モルテン/シャープファイナンス
運営元 株式会社マネーフォワード

※2026年7月時点

※6 株式会社マネーフォワード「マネーフォワード クラウド経費 機能一覧」(2,300以上は2024年2月自社調べ)

ハーモス経費

ハーモス経費公式サイト
ハーモス経費公式サイト

ハーモス経費は、株式会社ビズリーチが提供するサービスで、利用継続率99.8%を公表しています※7。2000年にeKeihiとして始まり、2025年8月に運営会社がビズリーチへ変わりました。

グループ1,700名の日比谷花壇では、全国の店舗から証憑を宅配で送付する運用がなくなりました。料金表が50名単位で公開されているため、1,000名までであれば見積もりを取る前に概算を出せる数少ないサービスです。

強み 利用継続率99.8%
セキュリティ認証 Pマーク・JIIMA2種/ISO27001は対象外と明記
初期費用 0円
月額 29,000円〜
導入企業例 日比谷花壇/ラピーヌ
運営元 株式会社ビズリーチ

※2026年7月時点

※7 株式会社ビズリーチ「ハーモス経費」(利用継続率99.8%は2025年3月時点。ハーモス経費単体の数値)

ジンジャー経費

ジンジャー経費公式サイト
ジンジャー経費公式サイト

ジンジャー経費は、jinjer株式会社が提供する人事労務サービス「ジンジャー」の1つです。人事データベースと同じ基盤で動くため、組織改編や異動のときに従業員情報を経費精算側で別途更新する必要がありません。

月額300円からという表示は、ジンジャー全製品に共通する下限の単価です。金額は製品ごとに異なり、製品別の料金表はフォームを送信して受け取る形です。人数に300円を掛けても自社の金額は出ません。

1,000人以上の企業向けの問い合わせ窓口が用意されています。

強み 人事データベースと同じ基盤で従業員情報を共有
セキュリティ認証 JIIMA2種/ISMS・Pマークは運営会社
初期費用 要問い合わせ
月額 300円〜
導入企業例 ベルーナ/ビオフェルミン製薬
運営元 jinjer株式会社

※2026年7月時点

【AI-OCR・入力負荷軽減型】おすすめ2選

バクラク経費精算

バクラク経費精算公式サイト
バクラク経費精算公式サイト

バクラク経費精算は、株式会社LayerXが提供するサービスで、サービス継続率99%以上を公表しています※8。

3,000名規模のオリエンタルモーターは、ERPの付帯機能から切り替えて、支払日の最終日でも経理部が定時の17時半に業務を終えられるようになりました。

SOC1 Type2報告書の対象システムには「バクラク経費精算」が入っています※9。この報告書は監査の対象期間を区切って発行されるため、いつ時点のものかを情報システム部門から必ず聞かれます。

稟議の資料に基準期間まで書いておくと、このやり取りが一度で済みます。

強み サービス継続率99%以上
セキュリティ認証 SOC1 Type2は経費精算を対象に明記/ISMSは運営会社
初期費用 要問い合わせ
月額 30,000円〜
導入企業例 オリエンタルモーター/トーエネック/ASKUL LOGIST
運営元 株式会社LayerX

※2026年7月時点
※ ISO/IEC 27001(IS747702)は三井物産デジタル・アセット・マネジメント事業部以外の組織で認証取得

※8 株式会社LayerX「バクラク経費精算」(サービス継続率99%以上は2026年6月現在。バクラクのサービス全体での数値)
※9 株式会社LayerX「バクラク、「SOC1 Type2報告書」を取得」(2025年3月27日発行/基準期間2024年7月1日〜12月31日/対象システムに「バクラク経費精算」を明記)

TOKIUM経費精算

TOKIUM経費精算公式サイト
TOKIUM経費精算公式サイト

TOKIUM経費精算は、株式会社TOKIUMが提供するサービスです。料金が領収書の件数による従量課金のため、利用人数が増えても追加料金がかかりません

数千人が使うものの1人あたりの申請は少ない、という大企業の使い方と噛み合います。領収書はオペレーター2名の入力が完全一致した場合のみデータ化する方式で、データ化精度は99%以上としています※10。

経費申請の対象が約3万人にのぼるヤオコーでは、紙の印刷や送付にかけていた工数を年間で約600時間、紙を年間5万枚削減しました※11。

強み 利用人数が増えても追加料金がかからない
セキュリティ認証 ISMS・ISO27017・Pマーク・JIIMA2種
初期費用 要問い合わせ
月額 10,000円〜
導入企業例 ヤオコー/イオンディライト/神奈川トヨタ自動車
運営元 株式会社TOKIUM

※2026年7月時点

※10 株式会社TOKIUM「TOKIUM経費精算」(データ化精度99%以上は当社規定の条件を満たした書類における対象項目あたりの精度)
※11 株式会社TOKIUM「ヤオコー導入事例」(2023年11月8日公開/従業員数は17,292名。パートタイマー・アルバイトの8時間換算で、経費申請の対象は約3万人)

【多階層ワークフロー型】おすすめ2選

MAJOR FLOW 経費精算/支払依頼

MAJOR FLOW 経費精算/支払依頼公式サイト
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MAJOR FLOW 経費精算/支払依頼は、パナソニック デジタル株式会社が提供するワークフロー一体型のサービスです。2025年5月にMAJOR FLOW Z KEIHIから名称が変わりました。

阪急交通社では約3,200ユーザーが利用しています。カルビーの約3,000ID、フジキンの約1,000ユーザーと、導入人数を公表している事例が多いのもこのサービスの特徴です。

利用人数の制限はなく、数十人から数万人規模までの利用実績があります。

強み 阪急交通社で約3,200ユーザーが利用
セキュリティ認証 JIIMA2種/ISMSは運営会社
初期費用 50,000円
月額 30,000円〜
導入企業例 阪急交通社/カルビー/松屋
運営元 パナソニック デジタル株式会社

※2026年7月時点

TeamSpirit 経費

TeamSpirit 経費公式サイト
TeamSpirit 経費公式サイト

TeamSpirit 経費は、株式会社チームスピリットが提供する勤怠・工数・経費を同じ基盤で動かせるサービスです。

従業員1,000名から10万名の規模には大企業向けのTeamSpirit Enterpriseが用意されています。シリーズ全体のサービス利用継続率は99.66%です※12。

基盤にはSalesforce Platformを使っていますが、その利用料は月額に含まれており、Salesforce社との別途契約も追加費用も必要ありません。

すでにSalesforceを使っている企業は、既存の環境へ入れるか別環境で使うかを選べます。勤怠や工数を含むセットプランも用意されています。

強み シリーズのサービス利用継続率99.66%
セキュリティ認証 ISO27001・ISO27017・Pマークは運営会社
初期費用 要問い合わせ
月額 18,000円〜
導入企業例 LIFULL/日本総合研究所
運営元 株式会社チームスピリット

※2026年7月時点

※12 株式会社チームスピリット「導入事例」(サービス利用継続率99.66%は2025年5月末現在/契約社数2,200社以上・利用ユーザー数70万人は2026年2月末時点の有償契約。いずれも勤怠・工数を含むTeamSpiritシリーズ全体の数値)

【出張・旅費一体型】おすすめ1選

ビズバンスJTB経費精算

ビズバンスJTB経費精算公式サイト
ビズバンスJTB経費精算公式サイト

ビズバンスJTB経費精算は、株式会社JTBビジネストラベルソリューションズが提供する、出張手配と経費精算を1つで運用できるサービスです。旧称はJ’sNAVI NEOです。

出張の予約データがそのまま精算に繋がるため、申請と実費の突合や規程外の予約のチェックを仕組みの中で完結できます。ただし予約側は「ビズバンスJTB出張予約」の別契約が前提で、費用も別に発生します。

マツダは2024年10月にこのサービスを導入し、出張申請から予約、精算までを1つのプロセスにまとめました。

強み 出張の予約から精算までを1つで運用できる
セキュリティ認証 ISMSは経費精算が登録範囲に明記/Pマークは運営会社/JIIMA1種
初期費用 300,000円〜
月額 35,000円〜
導入企業例 マツダ/日本製紙グループ
運営元 株式会社JTBビジネストラベルソリューションズ

※2026年7月時点。初期費用と月額は参考価格

大企業向け経費精算システムの導入の進め方4ステップ

比較まで読めば候補は絞れています。ここからは稟議を通し、実際に入れ替えるまでの進め方です。

STEP1 現行システムの不満を要件に翻訳する

自分が感じている不満は、そのままでは要件になりません。まず経理と、各部門で承認をしている人に、どこで手が止まるかを聞き取ります。返ってきた「使いにくい」を、機能の有無で判定できる形に置き換えたものが要件です。

聞き取りのときは、次の3点を満たしているかを軸にすると整理しやすくなります。

1 承認ルートの変更を、ベンダーに頼まず管理画面でできるか2 グループ会社の追加や組織改編に、マスターの一括更新で対応できるか3 規程違反の申請を、承認前に自動で止められるか

ここを曖昧にしたまま進めると、料金や知名度だけで選んでしまい、入れ替えた後に同じ不満が残ります。

STEP2 既存ERP・会計との連携方式を確認する

大企業のリプレイスで最後に問題になるのは連携です。SCSKが年商500億円以上の企業204社に行った調査でも、基幹システムの課題の1位は「システム間連携が不十分」で45%でした※13。

  • 連携できる製品名を公式サイトで確認する。SAPと明記があるか、会計ソフト名まで書かれているか
  • 連携方式がAPIかCSVかを確認する。CSVだと月次で人手の作業が残る
  • 連携の本数が増えるほど見積もりは上がるため、必要な連携先を先に確定させる

※13 SCSK株式会社「大手企業におけるERP/基幹システム実体調査」(2024年2月28日〜3月7日調査/年商500億円以上の204社279回答)

STEP3 稟議に必要な概算費用を揃える

公式サイトを見て回っても、数千人規模の概算は作れません。12社を調べたところ、その規模の月額をそのまま確認できる会社は1社もありませんでした。

金額そのものを載せていないのが4社、残る8社も最小構成の下限か、1,000名までの料金表か、人数にかけ算する単価だけです。

サービス名 公表されている月額 金額の中身
1 Concur Expense 要問い合わせ 公開値は500名までの中堅中小向けエディションのもの
2 Spendia 要問い合わせ 金額の記載なし。ユーザー数に応じた課金とだけ記載
3 WiMS/SaaS経費精算システム 要問い合わせ 金額の記載なし。要件をヒアリングして個別見積もり
4 マネーフォワード クラウド経費 要問い合わせ 大企業向けページに金額の記載なし
5 ハーモス経費 29,000円から 料金表は50名から1,000名まで。1,000名超は記載なし
6 TeamSpirit 経費 18,000円から 1,000名以上は別ラインで個別見積もり
7 楽楽精算 30,000円から 従業員数とオプションで変動
8 バクラク経費精算 30,000円から 課金単位の記載なし
9 TOKIUM経費精算 10,000円から 基本利用料。別途、領収書の件数で従量課金
10 MAJOR FLOW 経費精算/支払依頼 30,000円から 50ユーザーまでの料金。追加は50ユーザーごとに10,000円
11 ジンジャー経費 300円から ジンジャー全製品に共通する下限。経費単体の単価は記載なし
12 ビズバンスJTB経費精算 35,000円から 参考価格。正式には個別見積もり

※ 各社公式サイトの記載を2026年7月17日に確認したもので、規模や条件で変動する
※ すべて税抜。2026年7月時点

とくに注意したいのがConcur Expenseです。検索で見つかる「月額5万円台から」は、数名から500名程までの企業を対象とした中堅中小向けエディションの価格です。

500名以上には大企業向けエディションが案内され、そちらの金額は公開されていません。この数字を予算の根拠にすると、返ってきた見積もりと大きくずれます。

課金の考え方も社ごとに違います。同じ「月額3万円から」でも、何に対して課金されるかで数千人規模の総額は変わります。

課金パターン 金額の決まり方 採用しているサービス
1 ユーザー数課金 利用する人数に単価をかける Spendiaジンジャー経費
2 申請件数課金 申請や領収書の件数で決まる Concur ExpenseTOKIUM経費精算
3 基本料+従量 一定人数まで定額、超過分を加算 MAJOR FLOW 経費精算/支払依頼
4 規模帯別の段階制 人数の帯ごとに月額が決まる ハーモス経費

申請件数課金は、経費をほとんど使わない従業員が多い企業ほど有利に働きます。

Concur Expenseを導入したJVCケンウッドは、担当業務によって経費精算をほぼ行わない従業員がいるため、人数ではなく申請件数に対して課金される料金体系を選んでいます。

金額が公開されないのは、同じ従業員数でも承認の階層数やグループ会社の数、連携の本数で必要な構成が変わるためです。

裏を返せば、構成を左右する次の6点を1枚にまとめて同じ内容を各社に渡せば、返ってきた金額をそのまま横並びで比較できます。

1 承認の階層数と、条件分岐するルートの数2 同じ基盤に乗せるグループ会社の数3 全従業員数と、そのうち経費申請が発生する人数4 連携する基幹システム・会計システムの製品名と、連携の本数5 海外拠点の有無と、必要な通貨・言語6 初期費用と契約期間、支払いのタイミング

なお、経費精算システムの導入費用に使える補助金は、大企業には事実上ありません。

デジタル化・AI導入補助金2026のうち大企業も申請できるのはインボイス枠の電子取引類型のみで、対象は発注者が取引先の中小企業へ無償で提供する受発注ソフトの費用です※14。

自社の経費精算システムの導入費は対象になりません。

STEP4 複数サービスで相見積もりを取り比較する

同じ条件を伝えて複数社から見積もりを取ると、金額の差だけでなく、各社が何を前提に見積もったかの違いが見えます。公開情報をいくら集めても数千人規模の総額は出てこないため、稟議に載せる概算を作る方法はこれだけです。

返ってきた比較表そのものが、「なぜこの3社に絞ったか」を説明する資料になります。

※14 中小企業庁「デジタル化・AI導入補助金2026の概要」(令和8年4月/インボイス枠の電子取引類型は大企業も補助対象事業者に含み、補助率は1/2以内・補助額350万円以下)

同じ条件で複数社に経費精算システムの見積もりを依頼する

大企業向け経費精算システムのよくある質問

従業員1,000名を超える場合、料金はいくらになりますか

公開情報からは分かりません。12社を調べたところ、数千人規模の月額を公開している会社は1社もなく、ハーモス経費の料金表も1,000名で終わっています。

金額は自社の要件によって決まるため、条件を伝えて見積もりを取る必要があります。

現行システムからの乗り換えはどう進めますか

グループ会社ごとや拠点ごとに段階的に広げる進め方が一般的です。先行した会社の運用と、そこで見つかった承認ルートの不備を、次の会社の設計に引き継げるためです。一斉切り替えではその機会がありません。

本記事で挙げたクレハと村田製作所も段階導入で、展開にかかった期間は4か月から7か月です。トーエネックは約4,000名へ4か月、クレハは2022年6月から12月でした。稟議のスケジュールを引くときの目安になります。

SAPなどのERPとどう連携できますか

Concur ExpenseはSAP ERPおよびSAP S/4HANAとデータを同期でき、SFTP・事前構築済みコネクタ・APIの複数の方式に対応します。

TOKIUM経費精算もSAPを含む会計システムと連携でき、方式はCSV出力が基本です。連携方式によって月次の手作業が残るかどうかが変わるため、製品名と方式の両方を確認しておくと安心です。

内部統制や電子帳簿保存法、インボイスにはどう対応しますか

電子取引データの保存義務は2024年1月1日から施行済みで、いまは対応済みが前提の要件です※15。保存要件を満たせない相当の理由が認められる場合は、検索要件などが不要になる猶予措置を使えます。

ただし猶予措置の下でも電子データ本体の保存は必要で、紙に出力して保存するだけでは要件を満たしません。

インボイス制度は2026年10月1日から次のように変わります※16。

項目 2026年10月1日から
免税事業者からの仕入れで控除できる割合 80%から70%に低下
経過措置を使える上限 取引先1社あたり年10億円超から1億円超に低下。金額は税込
適用開始 同日以後に始まる課税期間から。3月決算なら2027年4月開始期

判定は取引先ごとの年間合計で行うため、経費精算で処理した分もその集計に含まれます。取引先が免税事業者かどうかを自動で判定できるかが、製品を比較するときの確認項目になります。

規程違反の自動チェックや監査ログは製品ごとに差が出るため、STEP1で要件に落としてから比較すると外しにくくなります。

経費精算システムのデメリットは何ですか

公開価格が当てにならないため、予算の概算を作るのに見積もりが要る点です。費用面では、ほかに次の3点があります。

  • 年間契約で12か月分の一括払いが前提の製品がある
  • 最低利用人数や規模帯の下限がある
  • 電帳法対応やワークフローがオプションで別料金になる製品がある

いずれも公式サイトの注記に書かれているため、見積もり依頼の前に確認しておくと想定外の費用を避けられます。

大企業でシェアが大きいのはどのサービスですか

ITRの調査では、Concur Travel & Expenseが経費精算市場のベンダー別売上金額シェアで2014年度から12年連続の1位で、コンカーの2025年度予測のシェアは42.8%です※3。

導入社数では、楽楽精算がクラウド型経費精算システム市場で累計導入社数1位を公表しており、累計20,000社に達しています※5。

測っている指標が売上と社数で違うため、稟議に載せるときはどちらの指標かを明記すると誤解を招きません。

※15 国税庁「電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】」(令和8年7月/令和6年1月1日以後に行う電子取引が対象)
※16 国税庁「令和8年度税制改正特集」(令和8年4月公表/控除可能割合は令和8年10月から2年間70%。控除限度額の1億円は令和8年10月1日以後に開始する課税期間から適用)

経費精算システムの見積もりは、条件を伝えるほど精度が上がります。ミツモアなら、承認階層やグループ会社数などの条件を一度入力するだけで、複数社の見積もりをまとめて取り寄せられます。

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