経費精算システムを導入したいが、「まずはコストをかけずに試したい」「従業員数が少ないので無料範囲で済ませたい」と考えていませんか?
現在、インボイス制度や電子帳簿保存法への対応が必須となり、もはやExcelや紙での管理は限界を迎えています。しかし、いきなり有料システムを契約することに躊躇するのも無理はありません。
本記事では、期間制限なく「ずっと無料で使える」希少なシステムから、機能制限付きの「無料プラン」、有料版と同等の機能を試せる「無料トライアル」まで、タイプ別に厳選して紹介します。
無料で使える経費精算システムは大きく分けて3パターン

無料で使える経費精算システム選びで現実的な選択肢は以下の3つしか存在しません。まずはこの全体像を把握してください。
-
完全無料型(永年無料): ユーザー数無制限だが、機能・サポートは最小限。
-
機能制限/トライアル型: 高機能だが、期間や人数に厳しい制限あり。
-
Excel/テンプレート型: システムではないが、コストゼロで管理可能。
市場調査の結果に基づき、それぞれの特徴を比較表にまとめました。自社のリスク許容度と照らし合わせてご覧ください。
| タイプ | 代表的なツール | コスト | 機能・法対応 | サポート | 向いている企業規模 |
| ① 完全無料型 | ビズトラ |
0円 (広告あり) |
必要最小限 (法対応は要確認) |
なし |
5名以下 ITリテラシーが高い |
| ② 無料トライアル型 |
ジョブカン マネーフォワード等 |
期間中0円 (終了後 有料) |
高機能 (AI-OCR・自動仕訳) |
手厚い |
10名以上 効率化・法対応重視 |
| ③ Excel型 |
Excel スプレッドシート |
0円 (人件費は発生) |
低 (法対応は手動) |
なし |
ひとり社長 取引数が極少 |
次章より、それぞれの具体的な製品と活用法を解説します。
経費精算システム選びなら、ぜひミツモアをご利用ください。従業員数や欲しい機能などの各項目を画面上で選択するだけで、ぴったりの製品を最短1分で自動診断。理想の経費精算システムが見つかります。 |
ずっと無料で使える「完全無料」の経費精算システム
このカテゴリーに該当し、かつ実務レベルで利用可能な国内製品は、現状「ビズトラ」ほぼ一択です。
ビズトラ

- 無料かつ人数無制限で利用できる
- 精算や承認、管理など基本的な機能が揃っている
- 無料サービスだからサポートを受けられない点には注意が必要
「ビズトラ」は人数無制限で完全無料で利用できる経費精算システムです。気軽に利用できるので「経費精算システムをお試しで使ってみたい」「コスパのよい製品を探している」という方にぴったりでしょう。
精算や承認、管理に関する基本的な機能を網羅しているので、小規模な企業や個人事業主でも十分に利用できます。
シンプルな設計で誰にでも使いやすいシステムですが「完全無料サービスのためツールに関するサポートが利用できない点」は注意が必要です。
| 無料プラン | 〇 |
| 無料トライアル期間 | – |
| ユーザー数 | 無制限 |
| スマホ対応 | 〇 |
人気製品をタダで試す!「無料プラン・トライアル」がある経費精算システム6選
「将来的には有料化も検討しているが、まずは使い勝手を確認したい」「数名規模なので、低コストな有料ツールの無料期間を試したい」という企業に向け、実績豊富な6製品を紹介します。
これらは有料版への移行を前提としていますが、その分、機能の充実度と法対応の確実性は「完全無料型」を遥かに凌駕します。
ジョブカン経費精算

- 企業規模を問わず導入可能
- 仕訳・振込データを自動で作成できるので業務の負荷を軽減できる
- シンプルなデザインで誰でも使いこなせる
「ジョブカン経費精算」は、あらゆる企業規模に対応できる高機能な経費精算システムです。
仕訳・振込データの自動作成では、作成したデータを取り込むだけで、経費処理や振込業務を完了できるので、業務の負担を大幅に軽減できるでしょう。
デザインもシンプルで使いやすいと定評があります。「コスパのよい製品を利用したい」「従業員の利用率を向上させたい」といった企業におすすめの製品です。
| 無料プラン | – |
| 無料トライアル期間 | 30日間 |
| ユーザー数 | 要お問い合わせ |
| スマホ対応 | 〇 |
マネーフォワード クラウド経費
- 経費の申請・承認をスマホで完結できるので、利便性が高い
- 申請の不備を指摘するアラート機能で、ミスない経理業務を実現
- PASMOなどのICカードの履歴から交通費の申請を行える
「マネーフォワード クラウド経費」は個人利用から大企業への導入まで、幅広く対応しているクラウド型の経費精算システムです。
また入力ミスを伝えるアラート機能が搭載されているのも特徴的です。たとえば「領収書の添付ができていない」など、申請の不備について教えてくれます。申請の段階でミスに気づけるので、2度手間になることがないでしょう。
またICカードを読み込むためのアプリも用意されています。アプリを利用することで、PASMOやSuicaなどのカード情報を取り込めるので、効率的に交通費の申請が可能です。
| 無料プラン | – |
| 無料トライアル期間 | 1カ月間 |
| ユーザー数 | 50名まで |
| スマホ対応 | 〇 |
ジンジャー経費

- 申請から承認まですべてオンラインで完結
- スマホアプリで社外からでも申請ができる
- 無料トライアルでは担当者が運用イメージを説明し、導入後のミスマッチをなくしてくれる
「ジンジャー経費」は申請・承認は全てオンラインで完結でき、仕訳やFBデータの作成も自動化できます。
さらにスマートフォンアプリにも対応しています。外出先や出張先の空いた時間を使って、効率的に経費申請ができるのも魅力的な点です。
無料トライアルの際は担当者が運用イメージを説明してくれるため、導入前に自社に合っているかをしっかりと考えられるでしょう。
| 無料プラン | – |
| 無料トライアル期間 | 要お問い合わせ |
| ユーザー数 | 要お問い合わせ |
| スマホ対応 | 〇 |
ジュガール経費精算

- インボイス制度・電子帳簿保存法に対応
- AIが正確な情報を収集し、業務をサポート
- 業務に欠かせないアプリやツールとの連携
「ジュガール経費精算」はAIによる自動化が可能な経費精算システムです。インボイス制度・電子帳簿保存法に対応しています。
AI-OCR機能により領収書の画像データから日付や金額、税額、適格請求書事業者ナンバーなどを読み取ります。重複申請をしていないかAIが自動でチェックする仕組みです。
申請をおこなうと、設定された承認フローに従って承認者へ自動で送付されます。重要な文書はすべて保存され、常に閲覧が可能です。
| 無料プラン | – |
| 無料トライアル期間 | 30日間 |
| ユーザー数 | 要お問い合わせ |
| スマホ対応 | 〇 |
rakumoケイヒ

- NAVITIMEと連携することで、交通費の入力・計算が効率的
- スマホでの利用にも対応している
- 領収書はスマホでアップロードするだけ
「rakumoケイヒ」最大の特徴はNAVITIMEと連携できることです。運賃や乗り換え情報を取得でき、交通費の入力や計算を自動で行ってくれます。
経費精算の業務負担を軽減してくれるので、出張が多いような企業におすすめです。
領収書はスマホで撮影して、アップロードするだけなので、経費精算にかかる手間を削減することが可能です。
| 無料プラン | – |
| 無料トライアル期間 | 30日間 |
| ユーザー数 | 要お問い合わせ |
| スマホ対応 | 〇 |
Staple

- 99%の高い継続率
- 従業員用のクレジットカードを作成できるので、経費をリアルタイムで確認できる
- SlackやMicrosoft Teamsなど、さまざまなツールと連携できる
「Staple」利用継続率99%を維持している信頼度の高い経費精算システムです。従業員用のクレジットカードを作ることが可能で、交通費や宿泊費などをリアルタイムで確認できます。
SlackやMicrosoft Teamsなど、さまざまなツールと連携をとれます。コミュニケーションツールと連携させれば、申請・承認時に通知が行くような設定が可能です。
修正作業などもスムーズに依頼できるので、差し戻しの通知などで頭を悩ませている方におすすめです。
| 無料プラン | – |
| 無料トライアル期間 | 30日間 |
| ユーザー数 | 要お問い合わせ |
| スマホ対応 | 〇 |
システム導入不要!Excel・スプレッドシートで無料管理する方法
「システム導入の手続きすら手間だ」「まずは今のやり方を少し改善したい」という場合、ExcelやGoogleスプレッドシートでの管理も一つの選択肢です。
- 方法: インターネット上で無料公開されている「経費精算書テンプレート」をダウンロードし、自社の項目に合わせてカスタマイズします。
- メリット: 導入コストは完全0円。使い慣れたソフトで即日開始できます。
- デメリット: ここが重要です。 インボイス制度の登録番号確認や、税率ごとの区分け(80%経過措置など)をすべて手動で行う必要があります。また、電子帳簿保存法の検索要件(日付・金額・取引先での検索)を満たすためのファイル管理ルールが極めて煩雑になり、結果として「管理コスト」が増大するリスクがあります。
「タダより高いものはない?」無料の経費精算システムの3つの落とし穴と対策
「無料」の経費精算システムの裏側にあるリスクを率直にお伝えします。目先の月額費用が0円でも、以下の「見えないコスト」が発生していれば、それは経営にとってマイナスです。
1. サポートがない:トラブル時に業務が止まるリスク
無料版やExcel運用には、基本的に有人サポートがありません。設定につまづいたり、法改正の解釈に迷ったりした際、担当者がネットで調べ回る時間は、そのまま「高額な人件費」として会社に跳ね返ってきます。月額数千円の有料ツールなら、チャット一つで数分で解決できる問題かもしれません。
2. データ保存期間と容量の制限:法対応の落とし穴
電子帳簿保存法では、原則7年間のデータ保存が義務付けられています。しかし、無料プランの中には「データ保存は直近30日のみ」「容量1GBまで」といった制限があるケースも少なくありません。容量オーバーでデータが消えたり、別途ハードディスクにバックアップを取る手間が発生したりすれば、クラウド導入の意味が薄れます。
3. 入力自動化(OCR・連携)機能の制限:効率化にならない
経費精算で最も時間を奪うのは「入力作業」です。多くの無料版では、この核心部分であるAI-OCR(領収書読取)やカード連携機能が制限されています。「システムを入れたのに、結局手入力している」という状態は、DX(デジタルトランスフォーメーション)とは言えません。
失敗しない選び方:有料版経費精算システムへの切り替えタイミングは?

では、自社は「無料で粘るべき」か、「有料版に切り替えるべき」か。その判断基準となる損益分岐点を提示します。
従業員数「10名」がひとつの分岐点
市場調査のデータによると、従業員規模によって最適な選択肢は明確に分かれます。
- 〜5名(社長+経理担当のみ):
コミュニケーションコストが低いため、「ビズトラ(完全無料)」または「Excel」で十分運用可能です。法対応の手間も、件数が少なければ許容範囲内でしょう。
- 10名以上〜:
申請不備の差し戻しや承認フローが複雑になり始めます。この規模になると、手入力によるミス修正や法対応チェックにかかる人件費が、有料ツールの月額コスト(例:400円×10名=4,000円)を上回ります。ここが有料版(トライアル経由)への切り替えタイミングです。
自社に合うのはどれ?タイプ別おすすめ診断
-
「とにかく0円で、サポート不要で自走できる」 →ビズトラ
-
「会計ソフトと連動させて、経理全体を楽にしたい」 → マネーフォワード クラウド経費
-
「Google Workspaceを使っていて、交通費入力をなくしたい」 → rakumoケイヒ
-
「まだ迷っている。自社の規模に合う最安製品を知りたい」 → 次の章へ
ぴったりの経費精算システム選びはミツモアで

経費精算システムにおける「無料」には、完全無料の希少なツールから、機能制限付きのトライアルまで様々な形があります。重要なのは、目先の0円に囚われず、「法対応のリスク」と「業務効率」のバランスが取れる最適なツールを選ぶことです。
「自社の人数で一番安く済むのはどれ?」「有料版にするなら、どこが一番コスパが良い?」
そうお悩みの方は、ぜひミツモアをご利用ください。従業員数や重視するポイントを選択するだけで、無料プランを含むあなたにぴったりの製品を最短1分で自動診断します。
ぴったりの経費精算システムを最短1分で無料診断
従業員数や欲しい機能などの項目を画面上で選択するだけで、最適な経費精算システムを最短1分で自動診断。もちろん費用はかかりません。
ぴったりの料金プランも一緒にお届け
希望条件に沿った料金プランも製品と一緒に診断します。概算金額を見積もりからチェックして、理想のプランを探してみましょう。
診断結果は最大5製品!比較・検討で最適なソフトが見つかる
最大で5製品の診断結果をお届けします。検討していた製品だけでなく、思わぬソフトとの出会いもあるかもしれません。
ミツモアなら、ぴったりの経費精算システムがすぐに見つかります。


