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中小企業向け経費精算システムおすすめ11選!タイプ別で比較

ぴったりの経費精算システムをさがす
最終更新日: 2025年12月01日

月末に山積みとなる紙の領収書、Excelへの転記作業、そしてインボイス制度や電子帳簿保存法への複雑な対応。これらは、少人数体制で運営される中小企業の経理部門にとって、もはや限界に近い負担となっています。

「コストをかけずに業務を効率化したい」「法対応のミスをなくしたい」と考える一方で、数あるシステムの中から自社に最適な一つを選び出すことは容易ではありません。

この記事では数名~100名規模の中小企業を主な対象に、おすすめの中小企業向け経費精算システムを11製品ご紹介。システム導入と業務効率化を成功へと導くポイントも解説します。

中小企業が経費精算システムを選ぶ3つの絶対基準

中小企業がシステム選定で失敗しないためには、機能の多さよりも「自社のリソースに合っているか」を見極めることが重要です。以下の3つの基準を軸に検討を進めてください。

基準1:従業員規模とコスト感

企業の成長フェーズによって、許容できるコストと必要な管理機能は異なります。

〜30名(小規模)

固定費の削減を最優先します。月額基本料が高額な製品は避け、従量課金(1ユーザー数百円程度)や、初期費用無料のプランがある製品が最適です。まずは「紙をなくす」ことに注力し、スモールスタートを切ることが成功の鍵です。

30名〜(中規模)

組織が拡大すると、稟議ワークフローの複雑化や内部統制への対応が求められます。多少の月額固定費がかかっても、承認ルートの柔軟な設定機能や、導入時の専任サポートが付帯する製品を選ぶことで、運用定着のリスクを低減できます。

基準2:利用中の「会計ソフト」との連携性

経費精算システム導入の最大の目的は、経理担当者の入力工数削減です。そのためには、仕訳データが会計ソフトへいかにスムーズに連携されるかが重要です。

同じシリーズ(例:freeeシリーズ)

最も推奨される組み合わせです。APIによる完全自動連携が可能でマスタ管理も一元化できるため、管理コストが最小化されます。

異なるシリーズ

API連携が可能か、あるいはCSV連携の手順が簡素化されているかを確認します。特に「弥生会計」や「勘定奉行」など既存の会計ソフトを継続利用する場合は、連携実績の豊富なシステムを選ぶ必要があります。

基準3:現場のITリテラシー

経理部門がどれほど高機能なシステムを選んでも、申請を行う現場社員が使いこなせなければ意味がありません。特にPC操作に不慣れな社員が多い場合、「スマホで領収書を撮影するだけで申請が完了する」といった、マニュアル不要の操作性(UI/UX)が不可欠です。

導入前のトライアルでは、必ず現場社員にスマホアプリを触ってもらい、直感的に操作できるかを確認してください。

あなたの会社はどのタイプ?おすすめシステム判定チャート

自社の状況に当てはまるタイプを確認することで、検討すべき製品群を絞り込むことができます。

Type A:会計ソフト重視・シリーズ統一タイプ

  • 状況: freee会計やマネーフォワードクラウド会計をすでに利用している。

  • 推奨: シリーズ連携型(freee支出管理, マネーフォワード クラウド経費)

Type B:安心感・サポート重視タイプ

  • 状況: 初めてシステムを導入する、社内にIT専任者がいない、現状の申請書レイアウトを変えたくない。

  • 推奨: サポート充実型(楽楽精算, ジョブカン経費精算, 経費BANK)

Type C:ペーパーレス特化・入力代行

  • 状況: 領収書の原本管理や糊付け作業を廃止したい、営業担当が多く入力ミスが絶えない。

  • 推奨: 入力代行型(TOKIUM経費精算, Concur Expense Standard)

Type D:コスト重視・特定環境

  • 状況: とにかく安く導入したい、Google Workspaceを活用している。

  • 推奨: 特化型・格安型(MOT経費精算, rakumo ケイヒ, ビズトラ)

中小企業向け経費精算システム11選比較表

中小企業向け経費精算システム11製品の比較表です。料金や特徴を製品選びの参考にしてください。

製品名 初期費用 月額費用 (目安) 特徴
freee支出管理 要問合せ 7,500円+650円/人~ 会計ソフト連携、完全自動化
マネーフォワード クラウド経費 0円 4,480円~ キャッシュレス連携、シリーズ統合
ジンジャー経費 要問合せ 660円/人〜 人事労務データ連携、マスタ一元化
楽楽精算 110,000円 33,000円〜 累計導入社数20,000社、手厚いサポート
ジョブカン経費精算 0円 440円/名〜 業界最安水準、シンプル機能
経費BANK 0円 3,000円〜 SBIグループ、小規模から導入可
TOKIUM経費精算 300,000円〜 11,000円〜 領収書ポスト投函、入力代行
Concur Expense Standard 0円 50,000円〜 グローバル標準、モバイル強力
MOT経費精算 31,500円 3,980円 1IDあたり約199円の圧倒的安さ
rakumo ケイヒ 0円 330円/名〜 Google Workspace連携特化
ビズトラ 0円 0円 完全無料、機能限定

※料金は2025年時点の目安です。プランやオプションにより変動します。

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会計ソフトとの連携・シリーズ利用に強い中小企業向け経費精算システム3選

freeeやマネーフォワードを利用中の企業、あるいはバックオフィス全体のデータを統合管理したい企業に最適なシステムです。

freee支出管理

freee支出管理
出典:「freee支出管理」公式Webサイト

中小企業向け会計ソフトでトップクラスのシェアを持つfreeeが提供する経費精算システムです。

最大の特徴は、会計ソフトとの完全な同期です。経費申請が承認されると同時に、会計ソフト側で仕訳データがリアルタイムに生成されます。これにより、転記作業やデータ連携の手間が一切発生しません。また、OCR(領収書読み取り)機能の精度も高く、日付や金額だけでなくインボイス制度の登録番号まで自動でチェック可能です。

初期費用 要問合せ
月額費用(目安) 7,500円+650円/人~
こんな企業におすすめ: freee会計を利用している企業、経理業務を極限まで自動化したい企業。

マネーフォワード クラウド経費

出典:「マネーフォワード クラウド経費」公式Webサイト

会計、給与、勤怠など幅広いバックオフィス業務をカバーするマネーフォワードシリーズのひとつです。

クレジットカードや交通系ICカード、QRコード決済など、連携できる金融機関・サービスの数が圧倒的に多く、利用明細を自動で取り込むことができます。これにより、手入力の必要性を排除し、入力ミスや不正申請のリスクを根本から防ぎます。

「ビジネス」プランなどでは複数名のライセンスが含まれているため、小規模法人でもコストメリットが出やすい点も魅力です。

初期費用 0円
月額費用(目安) 4,480円~
こんな企業におすすめ: マネーフォワードクラウド会計利用者、キャッシュレス決済を推進したい企業。

ジンジャー経費

ジンジャー経費
出典:ジンジャー経費 | jinjer株式会社

人事労務システムとして定評のある「ジンジャー」シリーズの経費精算システムです。

このシステムの強みは、従業員マスタの一元管理にあります。入社・退社に伴う従業員情報の更新が、勤怠や給与システムと連動して経費精算システムにも即座に反映されるため、管理部門のメンテナンス工数を大幅に削減できます。

経費精算だけでなく、バックオフィス全体のデータベースを統合したい企業にとって強力な選択肢となります。

初期費用 要問合せ
月額費用(目安) 660円/人~
こんな企業におすすめ: 経費精算と同時に、勤怠管理や給与計算システムの刷新・統合を検討している企業。

サポートと使いやすさ重視の中小企業向け経費精算システム3選

IT専任者が不在で、現場社員への定着や運用ルールの構築に不安がある企業におすすめのシステムです。

楽楽精算

楽楽精算
出典:「楽楽精算」公式Webサイト

累計導入社数20,000社(※)を誇る、日本の経費精算システムの代名詞的存在です。

最大の強みは、画面レイアウトの柔軟なカスタマイズ性と、導入時の手厚いサポート体制です。現在使用している紙の申請書のフォーマットを画面上で再現できるため、システム変更に伴う現場の混乱を最小限に抑えられます。

初期費用はかかりますが、専任スタッフによる設定支援があるため、ITに不慣れな企業でも確実に運用を軌道に乗せることができます。

※2025年9月時点

初期費用 111,000円
月額費用(目安) 33,000円~
こんな企業におすすめ: 「失敗したくない」保守的な選定をしたい企業、今の運用ルールを変えたくない企業。

ジョブカン経費精算

ジョブカン経費精算
出典:ジョブカン経費精算 | 株式会社DONUTS

シリーズ累計導入実績25万社を超えるジョブカンの経費精算システムです。

初期費用0円、1ユーザー月額400円(税抜)〜という業界最安水準の料金設定でありながら、乗換案内連携やICカード読込といった必要十分な機能を網羅しています。

最低利用料金も5,000円と低く設定されており、従業員10数名規模からのスモールスタートに最適です。申請内容に応じて承認ルートを自動判別する機能もあり、承認者の負担軽減にも貢献します。

初期費用 0円
月額費用(目安) 440円/名~
こんな企業におすすめ: コストを抑えつつ、標準的な機能を持つシステムを導入したい企業。

経費BANK

経費BANK
出典:「経費BANK」公式Webサイト

SBIビジネス・ソリューションズが提供するシステムで、月額3,000円からという低価格でスタートできる点が特徴です。10ID単位での契約が可能で、無駄なコストが発生しにくい設計になっています。

また、SBIグループの強みを活かし、全銀協フォーマットの振込データ作成機能など、経理担当者の実務をサポートする機能が充実しています。

初期費用 0円
月額費用(目安) 3,000円~
こんな企業におすすめ: 堅実なシステムを安価に導入したい企業、銀行振込業務を効率化したい企業。

ペーパーレス化・入力代行に強い中小企業向け経費精算システム2選

領収書原本の管理・保管業務や、入力作業そのものを社内からなくしたい企業に最適なソリューションです。

TOKIUM経費精算

出典:TOKIUM経費精算 | 株式会社TOKIUM

「経費精算システム」の枠を超え、入力代行オペレーションまでセットになったサービスです。従業員は領収書をスマホで撮影し、原本を専用の回収ポストに投函するだけで業務が完了します。

撮影された画像はオペレーターが99%以上の精度で代行入力し、回収した原本はTOKIUMセンターで保管・廃棄まで行われます。これにより、経理担当者は領収書の突合やファイリング作業から完全に解放されます。

初期費用 300,000円~
月額費用(目安) 11,000円~
こんな企業におすすめ: 経理担当者が領収書の突合・ファイリング作業に忙殺されている企業、営業担当の入力負荷を減らしたい企業。

Concur Expense Standard

Concur Expense Standard
出典:Concur Expense Standard | 株式会社コンカー

世界トップシェアを誇るSAP Concurの中小企業向けプランです。

モバイルアプリの完成度が極めて高く、タクシー配車アプリ(GO, Uber等)やホテル予約サービスなど、外部サービスとの連携機能が充実しています。利用明細が自動でConcurに取り込まれるため、出張や外出の多い営業職でも移動中にスマホ一つで精算を完了できます。

将来的なグローバル展開や規模拡大にも耐えうる拡張性も魅力です。

初期費用 0円
月額費用(目安) 50,000円~
こんな企業におすすめ: 外出・出張が非常に多い営業会社、将来的に海外展開や規模拡大を目指す成長企業。

特定ニーズ・コスパ特化の中小企業向け経費精算システム3選

予算が限られている企業や、特定のグループウェアを利用している企業に向けた特化型システムです。

MOT経費精算

MOT経費精算
出典:MOT経費精算 | 株式会社バルテック

バルテック社が提供するこのシステムは、20ID月額3,980円(税抜)、1アカウントあたりになおすと月額199円から利用できる料金設定が最大の特徴です。

機能はシンプルですが、交通費精算や自動仕訳といった基本機能は網羅しており、インボイス制度や電帳法にも対応しています。「機能は最低限で良いから、とにかくランニングコストを下げたい」という企業のニーズに合致します。

初期費用 31,500円
月額費用(目安) 3,980円
こんな企業におすすめ: 「とにかく安く済ませたい」「最低限の機能があればいい」というコスト重視の企業。

rakumo ケイヒ

rakumoケイヒ
出典:rakumoケイヒ | rakumo 株式会社

Google Workspace(旧G Suite)との連携に特化したシステムです。Googleカレンダーに入力された予定を選択するだけで、訪問先までの経路と運賃を自動計算し、経費申請を作成できます。

普段から業務でGoogleカレンダーを使用している企業であれば、新たな操作を覚えることなく自然に経費精算業務を効率化できます。同じrakumoシリーズのワークフローやカレンダーとの連携も強力です。

初期費用 0円
月額費用(目安) 330円/名~
こんな企業におすすめ: 全社的にGoogle Workspaceを活用している企業。

ビズトラ

ビズトラ
出典:ビズトラ | 株式会社トランスファーデータ

期間やユーザー数の制限なく、基本機能を「完全無料」で利用できるシステムです。画面上に広告が表示されるモデルを採用することで無料化を実現しています。

機能は経費の申請・承認・CSV出力に絞られていますが、コストを一切かけずにクラウド化を試すことができます。まずはExcelや紙での管理をやめたい、という小規模企業の最初の一歩として価値があります。

初期費用 0円
月額費用(目安) 0円
こんな企業におすすめ: 予算が全くないが、とりあえずシステム化を試してみたい小規模企業。

中小企業が経費精算システムを導入するメリット

メリット1:経理業務にかかる時間の大幅な削減(業務効率化)

システム導入により、交通費の検索・転記、領収書の糊付け、会計ソフトへの手入力といった単純作業が自動化されます。

実際にMOT経費精算を導入した企業の事例では、経理業務にかかる時間を最大80%削減したというデータもあります。空いた時間は、月次決算の早期化や経営分析などのコア業務に充てることが可能です。

メリット2:インボイス制度・電帳法への確実な対応(法対応)

2025年現在、電子取引データの紙保存は認められておらず、インボイス制度の要件チェックも厳格化しています。

クラウド型システムであれば、法改正に合わせて自動的に機能がアップデートされるため、自社で法解釈を調査したり、運用フローを変更したりする手間が不要になります。システムを利用すること自体が、コンプライアンス遵守の証明となります。

メリット3:不正申請の防止とガバナンス強化(内部統制)

「定期区間の二重申請」や「規定違反の交際費」などをシステムが自動で検知し、アラートを出します。これにより、承認者や経理担当者が目視でチェックする負担が減ると同時に、不正の抑止力となります。

少人数体制であっても、上場企業並みのしっかりとした管理体制(ガバナンス)を構築できます。

中小企業が経費精算システムの導入で失敗しないための比較・選定ポイント

カタログスペックだけでなく、実際の運用を想定した以下のポイントを確認することで、導入後のミスマッチを防げます。

ポイント1:トータルコストの把握

月額料金の安さだけで判断するのは危険です。「月額300円」とあっても、「最低10名から契約」「最低月額料金5,000円」といった条件(最低利用料金)が設定されているケースがあります。

また、電子帳簿保存法対応のタイムスタンプ機能がオプション料金となる製品もあります。初期費用、月額費用(人数×単価)、オプション費用を合算した「トータルコスト」で比較してください。

ポイント2:現場社員の使い勝手

経理担当者が使いやすくても、申請を行う営業担当者が使いにくければ、申請遅延の原因になります。選定時は必ず無料トライアルを利用し、現場社員に「スマホで領収書を撮影して申請する」までの一連の流れを体験してもらってください。アプリの起動速度や撮影のしやすさが、システム定着の成否を分けます。

ポイント3:既存システム(会計・給与・勤怠)との連携範囲

会計ソフトへの連携は「CSV連携」か「API連携」かを確認しましょう。API連携であればボタン一つでデータが飛びますが、CSV連携の場合はファイルの出力・取込の手間が発生します。

また、人事異動の際にマスタ情報を二重管理しなくて済むよう、人事労務システムとの連携可否も重要なチェックポイントです。

まとめ

従業員

中小企業の経費精算システム選びは、「従業員規模」と「利用中の会計ソフト」の2軸で決まります。freeeやマネーフォワードを利用中なら同シリーズを、初めての導入ならサポート重視の製品を選ぶのが成功の鍵です。

適切なシステム導入は、インボイス制度や電帳法への確実な対応だけでなく、経理業務の時間を大幅に削減する最強の投資となります。まずは無料トライアルで現場の使い勝手を確認するか、ミツモアの診断ツールで自社に最適な製品を見つけてください。アナログ管理からの脱却を目指していきましょう。

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