日々の経費精算に掛かる時間や手間を削減し、生産性の大幅な改善を見込めるのが経費精算システムです。ICカードに対応した製品を導入することで、交通費の申請が手入力要らずでスムーズに進められます。
本記事ではICカード対応の経費精算システムの中から、編集部が厳選したおすすめの5製品を徹底比較します。選び方のポイントやメリットも詳しく紹介するので、ぜひ比較検討の参考にしてください。
ICカードを経費精算に利用する方法
券売機で利用履歴を発行する
1つめが、駅に置かれている券売機から利用履歴を発行する方法です。ICカードを読み込ませ、券売機のメニューから利用履歴を発行することで、そのICカードの利用履歴を印刷することができます。
この方法では簡単に通った経路や料金を確認できますが、完全にアナログの印字となるため、システムに移行する際は手動で入力しなければならない点に注意が必要です。
モバイルアプリから利用履歴を確認する
2つめが、「Suica」や「PASMO」などをモバイルアプリで利用できる「モバイルSuica」「モバイルPASMO」内で利用履歴を確認する方法です。この方法では都度印刷をする必要がなく、通勤をした後会社内で申告すれば手間なく申請が行えます。
しかし、CSV連携などでデータのみを送信する仕組みがないことには注意が必要です。申請する側は楽ですが、管理側の負担はほとんど変わりません。
ICカードリーダーを利用する
ICカードリーダーを導入してそれぞれのICカードを読み取り、交通経路や交通費を自動で計上することができます。この方法では直接CSVファイルで書き出しができるため、管理者側の負担も減らせます。
注意点としては、ICカードリーダーのレンタルにはお金や手間がかかる点が挙げられます。また、そこから経費計算をするにあたり、データの移行が必要なことにも注意しましょう。
ICカード対応の経費精算システムを利用する
最後の方法が、ICカード対応の経費精算システムを利用する方法です。ICカードリーダーとシステムを連携させ、従業員一人一人の情報と紐づけることで、ワンタッチで簡単に経費精算を行うことができます。
多くの経費精算システムではカードリーダーの導入サポートが受けられるため、初めての導入でも安心です。
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ICカード対応の経費精算システムを導入するメリット
ICカード対応の経費精算システムを導入するメリットを2点解説します。
申請時の人為的なミスを削減できる
カードリーダーにICカードをかざすだけで、日付や経路、運賃が自動でシステム上に反映されます。そのため社員自身が交通費を調べて記入する手間が省け、ミスや抜け漏れの削減が可能です。
また改ざんチェック機能や規定違反を抑制するアラート機能などによって、不正のチェックも簡単に行えるようになります。経理担当者の差し戻し業務による負担を無くしてくれるでしょう。
申請や承認がオンラインでスムーズに進む
交通費など経費申請を行う際、わざわざ出社したタイミングで申請や承認を行わなければならないのは面倒ですよね。
その点経費精算システムを導入すると、オンライン上で経費申請や承認、経理処理までを一貫して進められるので便利です。
ICカードの読み取りが外出先でもできる製品を選ぶと、外回りや出張中、リモートワーク中の社員も円滑に経費申請ができますよ。
ICカード対応の経費精算システムおすすめ5選
ICカードに対応した経費精算システムの中から、おすすめの5製品を紹介します。
製品名 | 特徴 |
HRMOS経費 | 交通費精算のシステム化を手厚くサポート |
MOT経費精算(旧:ハイ!経費) | 月々1人199円~の低コストで安心 |
楽楽精算 | 電子帳簿保存法に完全対応 |
Concur Expense | 豊富なサービスと連携可能 |
ネクストICカード | 低価格かつ無料の専任サポート付き |
「HRMOS経費」交通費精算のシステム化を手厚くサポート
「HRMOS経費」は経費精算や交通費精算、支払依頼などを基本料金のみで提供しており、コストパフォーマンスの高い経費精算システムです。20年以上の実績を持つ充実したサポート体制があり、システム導入に不安がある企業でも安心して導入できます。
交通系ICカードの取り込みは、オフィスに設置したカードリーダーにかざすだけ。経路や運賃を一括登録するので、交通費申請のたびに手入力する必要はありません。
また改ざんチェック機能が付いていたり、一度システムに取込んだデータは再取り込みされなかったりと、正確かつ効率的な経費精算につながります。
HRMOS経費専用のICカードリーダーアプリも無料で利用できるので、外出先からの経費申請もラクになりますよ。
初期費用 | 0円 |
月額料金 | 29,000円~ |
無料トライアル | 30日間 |
対応している交通系ICカード | SuicaやPASMOなどの交通系ICカード全般(モバイルSuica、モバイルPASMOを含む) |
乗換案内連携 | ○(「駅すぱあと」との連携) |
定期区間の自動控除 | ○ |
会計ソフト連携 | 弥生会計、勘定奉行クラウド、PCA会計、OBIC7など60種以上 |
電子帳簿保存法対応 | ○ |
「MOT経費精算(旧:ハイ!経費)」月々1人199円~の低コストで安心
「MOT経費精算」は月々1人199円(税抜き)~利用できる低コストな経費精算システムです。紙やExcelから移行した場合80%もの業務時間削減が見込め、経理担当者と社員双方の負担を大幅に軽減します(※1)。
SuicaやPASMOを専用のICカードリーダー「PaSoRi(パソリ)」にタッチすると、移動時に使った経路と運賃をシステム上に取り込み可能です。私的に使った分の交通費履歴は、申請時にチェックボックスを空欄にしておくだけで簡単に除外できます。
また乗換案内サービス「駅すぱあと」と連携しているため、外出中出発地と到着地の入力のみで経費申請が行える点も便利です。
初期費用 | 0円 |
月額料金 | 3,980円/20ID~(※2) |
無料トライアル | ○ |
対応している交通系ICカード | SuicaやPASMOなどの交通系ICカード全般 |
乗換案内機能 | ○(「駅すぱあと」との連携) |
定期区間の自動控除 | ○ |
会計ソフト連携 | 勘定奉行、弥生会計、財務大将、FX2など |
電子帳簿保存法対応 | -(※3) |
※1 株式会社バルテック調べ(2023年1月現在)
※2 21ID以上のプランは要お問い合わせが必要です。
※3 電子帳簿保存法には同社の文書管理サービス「MOT文書管理」との併用で対応できます。
「楽楽精算」電子帳簿保存法に完全対応
「楽楽精算」は累計導入社数18,000社以上(2024年9月時点)の経費精算システムです。電子帳簿保存法に完全対応しており、原本保存要らずなペーパーレス化を叶えます。
SuicaやPASMOなど、交通系ICカードの読み込みはスマホアプリから可能です。専用のカードリーダーが無くても利用日や経路、運賃を申請書に反映でき、場所を問わない交通費申請を実現します。
さらにはAIによる入力補助とICカード利用履歴の編集抑制機能によって、ミスや不正受給の防止につながる点も大きな魅力です。
またタクシー代や駐車料金、ガソリン代などの精算も、OCR機能により領収書撮影で取り込みできます。経費精算の面倒な入力作業を極力なくして、業務スピードを上げたい企業におすすめの製品です。
初期費用 | 100,000円~ |
月額料金 | 30,000円〜 |
無料トライアル | - |
対応している交通系ICカード | SuicaやPASMOなどの交通系ICカード全般 |
乗換案内機能 | ○(内蔵された乗換案内ソフトを利用可) |
定期区間の自動控除 | ○ |
会計ソフト連携 | 勘定奉行シリーズ、弥生会計、OBIC7、PCAシリーズなど |
電子帳簿保存法対応 | ○ |
「Concur Expense」豊富なサービスと連携可能
「Concur Expense」はICカードや電子マネー、タクシー配車サービスなど、豊富なサービスと連携できる経費精算システムです。移動に使った経費明細は各交通会社から直接届く仕組みになっており、自動で「Concur Expense」内に取り込まれます。
ICカードの取り込みは、カードリーダーやAndroidの専用端末から可能です。SuicaやPASMOをはじめ、モバイルSuicaに対応しているためスマホやApple Watch内のスイカからも利用履歴を読み込めます。
また経理担当者は、電車やバスなど額の小さく頻度が高い経費を一覧表示して一括承認が可能です。日々の細かい経理業務をミスなく行えて、大幅な生産性アップが見込めるでしょう。
初期費用 | 0円~ |
月額料金 | 29,000円/1人~ |
無料トライアル | ○ |
対応している交通系ICカード | SuicaやPASMOなどの交通系ICカード(モバイル Suica含む) |
乗換案内機能 | ○ |
定期区間の自動控除 | ○ |
会計ソフト連携 | ○ |
電子帳簿保存法対応 | ○ |
「ネクストICカード」低価格かつ無料の専任サポート付き
「ネクストICカード」は交通費精算、経費精算、勤怠管理の3つから必要な機能を組み合わせて利用できる製品です。1人200円~から導入でき、専任コンサルタントによる無料サポートも用意されています。
交通費精算は普段使っているICカードをカードリーダーにかざすと、日付や経路、運賃がマイページに反映される仕組みです。マイページから精算したいデータを選択して、オンライン上でいつでもどこでも申請ができます。
ICカード利用で交通費の申請にかかる時間を大きく削減できるので、営業など外回りや出張をする社員が多い企業におすすめです。
初期費用 | 要お問い合わせ |
月額料金 | 200円/1ID~ |
無料トライアル | ○ |
対応している交通系ICカード | SuicaやPASMOなどの交通系ICカード全般(モバイルSuica含む) |
乗換案内機能 | - |
定期区間の自動控除 | ○ |
会計ソフト連携 | - |
電子帳簿保存法対応 | - |
ぴったりのICカード対応経費精算システムの選び方
ICカード対応経費精算システムの選び方を3点解説します。
申請業務のミスを抑制する機能が付いているか確かめる
交通費などの経費申請を効率化したいなら、手入力の際のミスや不正を抑制する機能が付いている製品を選びましょう。
例えば頻繁に利用する定期区間の運賃は、申請時に自動で控除できると便利です。手入力によるヒューマンエラーを予防でき、差し戻し業務を削減できます。
AIによる入力補助が付いている「楽楽精算」や、改ざんチェック機能のある「HRMOS経費」など、自社の経理業務を効率化してくれるかで比較するのがおすすめです。
交通系ICカードの取り込み方法を調べる
交通系ICカードの取り込みは主にカードリーダーで行いますが、中にはスマホでカードを読み取れる製品もあります。外出先からも交通費申請をスムーズに進めたい場合、スマホ取り込みができるかを調べておくとよいでしょう。
スマホ取り込みができない製品でも、乗換案内サービスと連携して入力要らずの申請を叶えられるサービスはあるので、その点にも注目が必要です。
電子帳簿保存法に対応しているか確認する
領収書などの国税関係書類を、原本不要で電子データとして保存できる法律が電子帳簿保存法です。電子帳簿保存法に対応している経費精算システムを選ぶことで、社内のペーパーレス化が進みます。
経理担当者のリモートワークを可能にしたい企業や、紙の業務を減らして効率化を図りたい企業は要チェックです。
ICカード対応の経費精算システムを導入して交通費の精算を効率化しよう
ICカード対応の経費精算システムを利用すると、交通費の経費申請を入力要らずでラクに行えるようになります。
経理業務の負担を減らしスピードを上げるためには、入力補助や改ざんチェックなど、ミスを抑制する機能が付いた経費精算システムを選びましょう。確認作業や差し戻しを削減して、非効率な経費精算から抜け出せます。
コストや使いやすさなどを比較し、必要な機能が過不足なくそろった自社に合うシステムを導入しましょう。
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経費精算システムは製品によって特徴や機能もさまざま。「どのソフトを選べばいいかわからない・・・」といった方も多いのではないでしょうか。
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