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ERPとCRMの違いをわかりやすく解説

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最終更新日: 2024年06月28日

ERPとCRMの違いは何でしょうか。似たようなアルファベット3文字の名前がついた業務システムですが、その役割、機能、メリットは異なります。

2つの違いや導入に適したケース、MRPやBPM、MA、SFAといった混同しやすい業務システムについても解説します。

ERPとCRMのどちらを採用したらよいか、あるいは両方採用すべきか迷ったら参考にしてみてください。

ERPとCRMの違いとは?


ERPは、企業の情報管理や基幹業務などの方面で、その名をよく耳にする業務システムです。一方、営業やカスタマーサポート部門で使う場面が多いのがCRMです。

2つにはどのような違いがあるのでしょうか。

導入する目的の違い

ERPは、会計や販売管理など、企業の基幹システムを統合する業務システムです。そのため、情報をトータルに管理して効率化を図る目的で導入されています。

CEOや社長など、経営者が経営判断に必要な材料を集め、意思決定をするのに役立ちます。

CRMは、顧客情報が複数のツールや管理システムに散らばらないようにデータを一括管理する業務システムです。顧客とのより良好な関係構築を目指し、企業利益の最大化を図ることが目的です。

対応できる業務の違い

ERPは販売管理、在庫管理、生産管理といった基幹システムをまとめて利用できます。通常、クライアント対応はおこないません。経営者や管理者、バックオフィス向けのデータを提供する業務システムといえるでしょう。

CRMは顧客データベースの作成と管理、販売管理、問い合わせやクレーム対応をおこないます。顧客情報を通して社内の部門間の連携にもつながりますが、主眼は顧客ロイヤルティの向上に置かれています。

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ERP(統合基幹業務システム)とは何か

ERPは幅広い業種に対応し、会計管理や販売管理、人事管理、営業管理などさまざまな機能を備えた業務ソフトウェアです。

業務改革を意味するBPR、すなわちBusiness Process Re-engineeringを実現するためには、ERPの導入が1つの手段となります。

ERPの由来

ERPはEnterprise Resource Planningの頭文字を取った言葉です。日本語では、企業資源計画と訳されます。

ERPは1960年代に誕生したビジネスアプリケーションの流れを汲み、1970年代に登場しました。生産性を重視する海外とは異なり日本での普及は遅れ、2000年代後半から徐々に導入され始めました。

関連記事:ERPとは?最新動向や基本についてわかりやすく解説|ミツモア

ERPの持つ役割

ERPの役割は各部門のデータを連携して速やかに集計、分析し、情報を経営者に見せることです。それにより、経営者の迅速な意思決定を後押しします。

結果として、費用の削減やさらなる効率化、利益の向上を図ることができるでしょう。

ERPがないと、各部門でデータを出し、統合したうえで分析しなければいけないため工数がかかります。その結果、経営判断にも時間がかかってしまうというデメリットが考えられます。

経営判断の基準となるデータが間違っていたり、即時性が低かったりしていては企業の存続に関わります。

幅広い社内の業務を一元管理できるERPパッケージであれば、リアルタイムで情報の把握が可能です。新鮮なデータにもとづいて経営戦略を練ることができるでしょう。

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ERPとCRMのどちらを導入したらよいか

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ERPとCRMは、知らない人からは似たような業務システムと思われがちです。ここまで、ERPは基幹業務の効率化や情報の一元管理をおこなうもので、CRMは顧客との関係を構築するためのシステムだと説明してきました。

では、それぞれどのような企業に導入が向いているのでしょうか。

ERPの導入がおすすめなケース

ERPの導入がおすすめなのは、迅速な経営判断をするために情報分析をしたい企業です。従来は経営陣に業績報告をする際、売上げ情報を各担当者から集めて分析していました。

そのような企業がERPを導入すれば、リアルタイムの情報が横断的に把握でき、経営に関する確かな判断材料を提供できるようになるでしょう。

経営陣から質問があっても、情報が一元管理されているためすぐにデータを調べやすいのもメリットです。

CRMの導入がおすすめなケース

CRMの導入がおすすめなのは、営業の効率化を通して顧客ロイヤルティを高め、売上げアップにつなげたい企業です。

営業部門とカスタマーサポート部門で顧客情報を共有していないと、商品を買った顧客から問い合わせが来た際に情報をいちから聞き出すことになってしまいます。

CRMを導入していれば、いつどんな商品を買った顧客かわかるので、カスタマーサポートがしやすくなります。

またロイヤルティの高い顧客にクロスセルやアップセルを勧める施策を打ち、売り上げ向上につなげることもできるでしょう。

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ERPとCRMの両方を導入する方法も


ERPとCRMのどちらか一方を選ぶと、もう片方は諦めなければならないわけではありません。両方を導入するという手もあります。

基幹システムの効率化を図ると同時に顧客対応にも力を入れたいという企業は、両方を取り入れて連携させるという選択肢も視野に入れてみてください。

ERPとCRMは連携が可能

ERPとCRMは、製品によっては連携が可能です。連携方法としては、API連携をおこなう方法とCSVをインポートする方法があります。

API連携はAPIを利用して、異なるツール同士でデータを連携し、機能を拡張することです。身近な例でいうと、SNSのアカウント情報を利用してWebサービスにログインできる技術はAPI連携の1つです。

CSVのインポートとは、顧客情報のCSVをCRMからエクスポートし、ERPにインポートする方法です。

ERPとCRMの連携のメリット

ERPとCRMを連携することで、基幹業務の情報と営業戦略の相乗効果が得られるでしょう。

たとえば、見込み客の獲得から請求までの流れを1つのシステムで追うことができます。また、CRMで顧客対応中に商品の在庫を尋ねられても、ERPの在庫管理からすぐに確認し、答えることもできます。

それによって購入につながれば、短時間でクロスセルやアップセルが成立することになり、効率的です。

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