企業が保有する機密情報や設備の保護は必須の課題です。よってオフィス内に従業員やアクセス権を持つ人以外が立ち入ることを確実に防ぐことが求められます。そこで期待されているのが入退室管理システムです。本記事では、この重要なシステムについて導入メリットや認証方式を含め、わかりやすく解説します。
入退室管理システムとは
入退室管理システムとは建物や施設への入退室を管理し、セキュリティを確保するためのシステムです。認証方式としてはICカードや暗証番号、スマートフォン、生体認証など、さまざまな選択肢があります。利用目的やセキュリティレベル、費用などを考慮して、最適な認証方式を採用することが大事です。
このシステムを導入することで、まず物理的セキュリティが大幅に強化されます。不審者の立ち入りを防ぎ、建物の重要な区画への不正アクセスを確実に防止できます。さらに、部署や役職に応じてアクセス権限を柔軟に設定できるため、機密情報や設備を適切に保護することが可能です。出退勤時刻を自動で記録する機能により、勤怠管理の負荷が軽減され、正確な労務管理が可能になります。
このように、入退室管理システムは物理的セキュリティ強化に加え、業務効率化にも大きく寄与する優れた仕組みです。企業の重要な経営資源を守る上で、その導入は必須と言えるでしょう。
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入退室管理システムの導入メリット
入退室管理システムは単にセキュリティを向上させるだけではなく、正確な勤怠管理や機密情報管理対策をおこなっている実績になります。以下では入退室管理システムを導入することで得られるメリットを5点紹介します。
従業員や関係者の状況を正確に管理できる
従業員の労働状況や、出社しているかどうかをシステム上で簡単に把握できるのがメリットです。わざわざ出社状況について連絡したり上司に確認したりする必要がありません。
勤怠管理システムと連携させることで、労働時間や出退勤の時間を管理できるため、正確な記録を自動で残せます。従業員の勤務時間や残業時間を適切に管理し、労働基準法や労働契約にもとづいた労務管理が可能です。たとえば残業が多い従業員を特定して労働状況を確認するなど、さまざまな応用方法が考えられるでしょう。
不正防止・情報流出のリスクを軽減できる
従業員ごとに部屋の解錠許可を設定できるものが多いです。特定の従業員や役職を持つ人だけが解錠できるように設定することで、情報漏洩のリスクを抑えられます。
入室が許可されている人物と一緒に入り込む共連れによって、不正に会社の室内を利用するケースもあります。共連れを防止するために、アンチパスバックやリアルタイムでの監視を導入している入退室管理システムも多いため、従業員の不正にすぐ気づくことが可能です。
重要な情報を多く取り扱う企業は、社内の人間による持ち出しや不正利用を防ぐ目的としても、導入するメリットがあります。
不審人物による侵入防止
不審人物による侵入を防ぐ防犯効果もあります。施錠のためにICカードや生体認証を導入することで、入室の権限を持たない人物が入り込む隙を与えません。
万が一侵入を許してしまっても、遠隔からドアをロックしたり、警報システムと連携して施錠をおこなったりできます。侵入者が室内の情報を持ち出すことを防げるため、重大な問題に発展する前に対処可能です。
データ上の情報漏洩に対してセキュリティを高めているのに、外部からの直接的な侵入には特別な対策をおこなっていないケースは珍しくありません。そのためシステムの導入は、外部からの侵入に備えるための施策として活用できるメリットもあります。
警備や労務の工数を削減できる
従業員や警備員は入退室管理の手動管理をおこなう必要がなくなり、ほかの業務に時間を充てることができます。また、従業員やその他関係者の労働時間を正確に記録できるため、給与計算や勤怠管理のために再度、情報を整理、収集する必要がなくなります。人手による出入りの確認や記録作業が不要になるため、人件費の節約効果も期待できます。
自動化された管理により、人件費の節約や業務効率の向上が期待できます。入退室管理システムの導入により、企業の費用削減や業務の効率化が実現されるでしょう。
機密情報管理対策をおこなっている実績になる
機密情報管理対策をおこなっている実績にできます。取引先企業に対して安心感を与えるなど、その後の交渉につながるメリットがあるでしょう。
許可なく情報の持ち出しができない環境の構築は、自社を守るだけでなく、関連企業の情報を守ることにつながります。企業として信用されるために必要な施策となり、その後の取引結果を左右することもあるでしょう。
機密情報管理対策をおこなうことは企業の信頼性を高め、取引結果にもプラスの影響を与えることがあります。そのため、入退室管理システムの導入は単なるセキュリティ対策だけでなく、ビジネスの発展にも寄与する重要な施策といえるでしょう。
入退室管理システムの主な認証方法
①暗証番号認証
暗証番号認証は、事前に登録した数字の組み合わせを入力することで本人を認証する方法です。一般的なセキュリティ対策として広く利用されています。
主なメリットは、比較的導入コストが低く、簡単に利用者を認証できることです。またICカードやスマートフォンなどの物理的なデバイスを持ち歩く必要がないため、利便性が高いです。その反面、二要素認証に対応していなかったり、 パスコードは忘れやすく、他人に推測されやすかったりするため、セキュリティリスクが高いです。
おすすめのケース
- 低予算で入退室管理システムを導入したい
- セキュリティ要件がそれほど厳しくない
- 小規模のオフィスや事務所である
②ICカード認証
ICカード認証は、ICチップが埋め込まれたカードを利用して本人を認証する方法です。カードをリーダーにかざすことで認証がおこなわれます。
ICカードは物理的な持ち運びが容易であり、紛失や盗難のリスクを低減する点がメリットです。また、入退室管理、会議室予約などの機能を1枚のカードで管理できるため、利便性が高いです。ICカードを利用した認証は、セキュリティと利便性のバランスが取れた方法と言えます。ただし、ICカードは紛失や盗難、スキミングやクローン作成などにより、不正利用される可能性がある点には注意です。
おすすめのケース
- 高いセキュリティ環境が必要である
- 多数の従業員や利用者がいる
- 予算がある程度確保されている
③スマートフォン認証
スマートフォン認証は、スマートフォンを利用して本人を認証する方法です。専用アプリをインストールした後、スマートフォンに搭載されたNFCやBluetoothなどの通信技術を利用して、リーダーや端末との通信をおこないます。
スマートフォンは多くの人が持っており、常に持ち歩くものであるため、利便性が高いです。追加の認証機器を購入する必要がないため、初期投資の削減が可能です。また、生体認証や二要素認証などの高度なセキュリティ機能を組み合わせることで、より高いセキュリティレベルを実現できます。注意点としては、デバイスの紛失や盗難のリスクやハッキングやマルウェアなどの脅威にさらされる可能性があることです。
おすすめのケース
- モバイルワーカーが多い
- 導入の際に工事をしたくない
- 高度なセキュリティが必要である
④生体認証
生体認証は、個人の生体情報(指紋、虹彩、顔など)を利用して本人を認証する方法です。
生体情報は個人に固有であり、なりすましや不正アクセスを防ぐ高度なセキュリティを提供します。また、ICカードやパスワードなどの認証手法と比べて、利用者の負担が少ないことも特徴です。とくに高セキュリティ環境が求められる場面や、セキュリティに重点を置く企業におすすめです。
おすすめのケース
- 非常に高いセキュリティが必要である
- 利便性とセキュリティの高さを両立させたい
- 予算に余裕がある
まとめ
入退室管理システムを導入することによって、オフィスや施設内の情報セキュリティや物理的セキュリティを向上できるだけでなく従業員の労働管理にもつながります。また、機密情報管理対策をおこなったという実績になるため、企業の信頼の向上にもつながります。
認証方法には複数あり、解説したようにそれぞれに特徴があります。どの認証方法を選択するかは費用や必要なセキュリティレベル、目的に応じて慎重に検討しましょう。
以下の記事ではおすすめの入退室管理システムについて紹介しています。ぜひご参考ください。
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