集客や売上の向上につながるメールマーケティング。中には「SNSに比べるともう古い手法なのだろうか」「本当に効果はあるのだろうか・・・」とお考えの担当者の方もいるかもしれません。
そこで本記事ではメールマーケティングの基礎知識をわかりやすく解説。メールマーケティングならではのメリットや成功に導くコツなども紹介します。ぜひ、メールマーケティング導入を検討する際の参考にしてください。
メールマーケティングとは
メールマーケティングとは、顧客リストにメールを配信してアプローチするマーケティング手法のことです。集客や見込み顧客の育成、サービス購入を目指して、主に自社製品に関する情報発信をしたり自社サービスの利用を促したりします。
メールマーケティングの特徴としては、様々なユーザー属性に合わせて配信できる点があります。ユーザーのWeb上での行動や性別、役職、ライフスタイル、趣味などをもとに細かなターゲティングが可能です。
また継続的にユーザーと関係性を築ける点や、ほかの広告媒体と比較して低コストで始められる点もメールマーケティングの大きな特徴といえます。
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メールマーケティングを行うメリット
メールマーケティングのメリットは低コストで始められることやターゲティングしやすいこと、継続的にアプローチできることが挙げられます。効果検証に適しているのも利点です。
他の広告媒体より低コストで始められる
メールマーケティングはチラシなどの紙媒体はもちろん、SNSやWebサイト上のインターネット広告などを含む媒体と比べて低コストで始められます。メールマーケティングに必要な費用は基本的に制作コストと配信コストのみです。
クオリティの高いメール作成を行う場合にはツール導入が必要ですが、例えばメール配信システムであれば月額数千円程度〜と安価な傾向にあります。
低予算であっても数万件の大量配信を実現し、多くのユーザーに情報を届けられるのがメールマーケティングの強みです。
低コストでのシステム導入を検討する場合、まずは無料のメール配信システムを使うも1つの手です。以下の記事では無料のメール配信システムを一挙11選紹介しているので、ぜひ併せて参考にしてください。
ユーザーの属性でターゲティングしやすい
ユーザー属性に基づいて配信でき、高い費用対効果を見込める点もメールマーケティングのメリットです。顧客の属性やWeb上での行動、地域といったデータで配信の時間帯や内容を工夫できます。
例えば「都内に住む20代の女性に配信する」や「資料請求したユーザーに無料体験やセミナーを案内する」など、条件に合わせた内容でコンテンツの出し分けが可能です。低コストながらも高い反響を得やすいマーケティング施策と言えます。
メールには自社サイトや商品ページへのURLリンクを貼ることもでき、外部への送客に向けたアプローチとしても優秀です。
継続的にアプローチができる
メールは相手と継続してコミュニケーションを取ることが可能で、段階的に購買意欲を上げるのに向いています。
他のコミュニケーション媒体は一過性のものになりがちですが、メールの場合は段階的にアプローチできるのが強みです。
相手の興味を引く情報を提供し、徐々にエンゲージメントを高めれば、最終的に商品やサービスの購入につなげられます。
配信する情報量に特に制限もないので、内容に工夫を凝らせるのも魅力でしょう。長すぎるメールは避けるべきですが、たとえ長文を送るとしてもほとんど費用がかかりません。
効果検証に適している
メールマーケティングはメール配信後の効果検証がしやすい点もメリットです。具体的には到達率や開封率、クリック率、コンバージョン率、配信停止率といったデータを集められます。
自社サービスに興味を持ったユーザーの数や、各ユーザーの興味関心などの把握に適しているメールマーケティング。集客や見込み顧客の育成において大きな利点と言えます。
効果検証をする方法としてはGoogleアナリティクスを活用する方法と、メール配信システムを活用する方法があります。いずれも比較的簡単に始めることが可能です。
メールマーケティングの主な種類
メールマーケティングには主にメルマガやステップメール、セグメントメール、リターゲティングメール、休眠客の発掘メールの5種類が含まれます。
メルマガ
メルマガは読者登録をした相手に対して、一斉配信するメールです。主にお役立ちコンテンツや新商品情報、お得なクーポンなどを含み、集客や売り上げを目的としてメルマガを発行します。
配信リストに基づいて定期的に情報を届けられ、サービスの宣伝やリードの獲得・育成に活用できる点がメルマガの特徴です。企業が独自にメルマガを発行している場合もありますが、多くの場合メール配信サービスを利用してメルマガを運用しています。
リードや既存客にとって有益なコンテンツを配信できれば、とても費用対効果の高いマーケティングが可能になるでしょう。
ステップメール
ステップメールはタイミングを事前に設定し、段階を追って配信するメールです。
例えば1通目は資料請求に関する感謝の意を伝える内容を届け、2通目以降からターゲットの問題や課題を解消するためのコンテンツを配信し、徐々に商品・サービスの購買意欲を高めるといった要領で行います。
うまく運用すれば段階的に相手の興味・関心を引き出せるようになるので、リードの育成(リードナーチャリング)に使われるケースが多いです。
セグメントメール
セグメントメールは一定の条件の下で、配信する対象者を絞って運用するメールを指します。業種や役職、セミナーへの参加や資料請求などこれまでの行動によりターゲットを切り分け、セグメントによって配信する内容を変えるのが特徴です。
それぞれのセグメントの興味を引く情報を配信できれば、メルマガのような一斉配信に比べて、より高い反響を引き出せるのがメリットです。
リターゲティングメール
リターゲティングメールは特定のアクションを起こした相手に対して、さらに行動を後押しするために配信するメールを指します。
例えばカートに商品を入れたものの、そのまま購入せずに離脱してしまった顧客に対して、購入を勧めるリマインドメールを送るといったものです。その性質上リピート購入やECサイトへの再来訪などを促す目的で活用されるケースが多いです。
リードや既存客が再び行動したくなるようなコンテンツを配信すれば、営業の機会損失を減らして効率的に売り上げにつなげられるでしょう。
休眠客の発掘メール
商談や成約直前まで進んでいたものの、そのまま失注してしまった相手に対して、フォロー目的で発行するメールです。例えば資料請求や問い合わせがあったものの、その後しばらく連絡が来ていない顧客などに送るのが一般的です。
適度な距離感を保ちつつ定期的に有益な情報を配信すれば、最終的に成約に結び付く可能性があります。
新規顧客を開拓するよりもスムーズに商談や成約に至るケースが多く、積極的に休眠客の掘り起こしをすることは売上向上に効果的といわれています。
メールマーケティング実施の流れ
メールマーケティングの具体的なやり方を紹介します。
目標やKPIを設定する
まずはメールマーケティングの目標を決め、その達成を判断するための指標となるKPI(重要業績評価指標)を設定します。メールマーケティングの目的は最終的に売り上げにつなげることですが、より具体的に達成すべき数値を決めるのが大事です。
例えばメルマガを通じて資料請求を月に20件増やすという目標を決めて、さらにKPIとして開封率やCTR(クリック率)などを設定するとよいでしょう。客観的に達成度合いを判断できるように、具体的な数字を含んだ目標を決める必要があります。
配信のターゲットを決める
目標とKPIを設定したら、メールを配信するターゲットを選定します。新たに配信リストを作成する場合、まずはペルソナの設計を行いましょう。ペルソナは自社の商品・サービスを必要としている人物像を指します。
氏名や性別、役職、ライフスタイルや趣味など、できるだけ細かく設定すれば、具体的なアクションが明らかになるはずです。ペルソナを基準に顧客情報をまとめて、メールを配信するリストを作成しましょう。
すでに配信リストを有している場合でも、必要に応じて配信先の見直しや絞り込みをすることが大事です。
メールの配信を行う
リストを整理したら配信するメールコンテンツを作成します。ターゲットが興味・関心を持つコンテンツを用意しましょう。
相手の興味を引ける内容が思い浮かばなければ、ある程度は時間をかけて調査をする必要があります。ステップメールの形で配信する場合は、どのような情報をどういった順番で配信するか考えましょう。準備ができたら任意のタイミングで配信します。
通常リストにメールを一斉配信する場合は、専用のメール配信サービスや、配信機能を有するMAツールなどを活用します。予算や運用体制に応じて、最適なツールやサービスを利用しましょう。
効果測定をする
配信後は効果を測定して、メールの内容や配信のタイミングなどを改善することが大事です。到達率や開封率、クリック率、コンバージョン率、配信停止率といったデータを集めて効果測定を行いましょう。
配信と効果測定を繰り返すことで、「関連性の高い件名をつけて開封率を向上しよう」や「リンクをクリックしてもらいやすいよう設置場所を工夫しよう」など徐々に成果を高めていくことができます。
メールマーケティングを成功させるコツ
メールマーケティングを成功させるために注力すべきポイントを解説します。
長期的な視点で戦略を立てる
メールマーケティングを成功させるには、長期的な視点で戦略を立てることが重要です。
一般的にメールマーケティング以外の手法と組み合わせる場合が多く、どのように連携を取るか、最終的にどうやってリードを育成するのか、などしっかりと計画を立てておかなければいけません。
例えばメールを通じて資料請求や問い合わせをしてきた相手に対して、営業担当者が個別に電話営業をする場合を想定してみましょう。事前にどのような問題・課題を抱えているか把握できていれば、スムーズに商談を進められるはずです。
特定の問題や課題を抱える企業が反応を示すようなメールを配信すれば、ある程度ニーズを絞り込んだ状態で営業を始められるので、より効果的なアプローチが可能になるでしょう。
メールの配信から商談、成約に至るまで、一貫した戦略の下で実行することが重要です。施策同士の整合性を取りながら、効果の検証と改善を繰り返しましょう。
興味関心の高いユーザーを配信先リストにまとめておく
ユーザーの属性に合わせて配信できるというメールマーケティングの利点を活かすためにも、ユーザー情報を配信先リストを管理してことが大切です。
展示会で名刺交換をした際やWeb問い合わせなどが発生したタイミングでしっかりと収集し、顧客リストにまとめておきましょう。
配信先リストの管理を効率的に行うには、メール配信システムやMAツールを導入するのも1つの手段です。ツールを導入することで、メール配信に関する同意確認の自動化や、使われなくなったメールアドレスのクリーニングなどができます。
ユーザーに合わせて魅力的かつ簡潔なコンテンツを作成する
ユーザーの興味関心に合わせて魅力的なメールを作成しましょう。読み手にとって魅力的なコンテンツとは、例えば課題を解消するコンテンツや、欲しい情報がわかりやすく掲載されているコンテンツです。
ユーザーの興味関心と近い件名をつけたり、ユーザーの誕生日に合わせて特典付きのメールを配信したりなど、ユーザーにとって有益な情報を配信すると開封してもらいやすくなります。
またメールを読んでもらうためには、必要な情報が一目見てわかるように工夫することも大切です。加えて集客や売り上げUPにまでつながるよう、サイト遷移や申し込み、問い合わせといったURLリンクをわかりやすい位置に置くことも同様に重要となります。
ユーザーに届きやすいタイミングでメール配信をする
ユーザーの属性にあわせて、届きやすいタイミングでメール配信を行いましょう。そのためにも「自社がターゲットとしているユーザーは、何曜日の何時ごろにメールを読みやすいのか」をしっかり把握しておくことが必要です。
ユーザーに届きやすいタイミングを知る方法として、Googleアナリティクスやメール配信システムで開封率やクリック率を測定する方法があります。
ツールを導入しない場合はABテストを行うことで、効果検証ができます。ABテストは2つのパターンでどちらが成果を得られるかを検証する方法です。配信時間帯を数パターン用意してABテストを行い、開封率の高い配信タイミングを見つけましょう。
MAツールやメール配信システムを活用する
メール配信に適したシステムを活用するのもメールマーケティングを成功させるコツです。MAツールやメール配信システムを使うと、クオリティの高いメールを作成したり、迷惑メール判定を防いで高い到達率を実現したりできます。
またメール配信をするにあたって「メール受信に対する同意を得ること」や「配信停止方法を明確にすること」「取得した個人情報の安全な管理」などの徹底が求められます。MAツールやメール配信システムを使うことにより、法令を遵守したメール配信を簡単に行える点で安心です。
以下の記事ではメール配信システムの仕組みや機能、メリットなどの基礎知識を解説しています。メール配信システムについて詳しく知りたい方は、ぜひ、併せて参考にしてください。
メールマーケティングの成功事例
メールマーケティングの成功事例を、各企業の課題や施策内容、得られた効果に注目して紹介します。
オンキヨー&パイオニア株式会社
オーディオ製品やビジュアル製品の製造販売を主な事業としているオンキヨー&パイオニア株式会社。自社製品サイトの運営により顧客とのつながりを持ってはいたものの、過去10年以上の間情報発信に活用できていないことを課題に感じていました。
当時同社の製品サイトは、顧客起点の問い合わせや製品の修理依頼といった目的でのみ運用されていたそうです。
そういった状況の中メール配信システム「blastmail」を導入し、自社製品サイトに登録しているユーザーに向けてメルマガ配信を行うようになったのだとか。
メルマガの内容は主にAV製品の情報やお役立ち情報、新製品情報、セール案内などだそうです。オーディオ製品の顧客層としては中高年男性が多い傾向にあり、メールという情報発信形式が大きな効果を発揮しています。
実際に「blastmail」でメルマガ配信を行うようになってから、約50%という高い開封率で情報を届けられているとのことでした。
株式会社ベイクルーズ
「JOURNAL STANDARD」や「IENA」のアパレルブランドを中心に運営している株式会社ベイクルーズ。同社は主にメールマーケティング施策に注力した結果として、EC売上前期比46%アップを達成しています。
株式会社ベイクルーズが行ったメールマーケティング施策とは、メール配信システム「WEBCAS e-mail」を使ったシナリオメールの配信です。「優良顧客」「通常顧客」「新規顧客」「見込み客」「休眠顧客」の5パターンの顧客属性に合わせて、50通りにシナリオ分けしたメールを自動配信したとのことでした。
具体的には顧客の状況ごとにクーポンを発行し、顧客の興味関心に合わせた商品レコメンドと一緒に適したタイミングで自動配信を行なっていたそうです。
ECサイトならではの購買履歴や行動履歴を活用することによって、見込み顧客に対して購入を促すことに成功しました。
まとめ
メールマーケティングについて基礎知識やメリット、成功させるコツなどの観点から解説しました。
【メールマーケティングついて覚えておきたい3つのポイント】
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