マーケティングやWebサイトの運営を進めるうえで「SEO」という言葉を聞いたことはありませんか?
SEOはマーケティング戦略のひとつで、検索エンジンからオウンドメディアやブログなどのWebサイトに訪れる人々を増やし、成果を高めていく施策のことを表します。
「SEOが何のことかよくわからない」「どんな効果が期待できるの?」という疑問を持つあなたのために、この記事ではSEOの基本事項からさまざまなメリット、具体的な対策方法まで、わかりやすく解説します。
SEOとは
SEOとは検索エンジンを用いたマーケティング施策のひとつです。「Search Engine Optimization」の頭文字を略したもので、日本語に訳すと「検索エンジン最適化」という意味を持ちます。
GoogleやYahoo!といった検索エンジンでWebサイトを上位に表示させることでユーザーの訪問数が増え、ブランドの認知拡大やサービスの利用、商品の購入などの成果を向上させる効果が期待できます。
リスティング広告やSNSなど自社サイトやページの集客を増やす手法は様々ですが、そのなかでもSEOは特に重要な施策といえるでしょう。なぜならクリック毎に支払いが生じるリスティング広告とは異なり、SEOを活用すれば広告費を投じずとも、長期的・安定的な集客が見込めるからです。
SEOはGoogleを基準に
現在、検索エンジンはGoogleやYahoo!をはじめ、Microsoft社が提供しているBing、中国最大の検索エンジンとして知られるBaiduなど、さまざまなものがあります。
世界的にはGoogleが圧倒的なシェアを誇っており、日本国内でもおよそ7割のインターネットユーザーがGoogleを利用し、国内シェア第2位のYahoo!も日本ではGoogleの検索エンジンの仕組みを採用しています。またiOSやAndoroidのスマートフォン端末も初期状態でGoogleの検索を利用しているため、SEOはGoogleの検索エンジンに対して最適なアプローチをすることが重要です。
検索エンジンの仕組み
Webページを作成しただけでは検索結果に表示されることはありません。作成したページ情報を検索エンジンに適切に読み取ってもらう必要があります。SEO対策を実践するまえに検索エンジンがどのように情報収集を行い、どのようにWebページの評価をしているかを理解しておきましょう。
- 情報収集をするクローリング
- データを整理して索引するインデックス
- 掲載順位の決定
情報収集をするクローリング
インターネット上では検索エンジンのクローラーと呼ばれるロボットが常に巡回しており、世界中のWebサイトの情報を収集しています。このクローラーが情報収集することをクローリングといいます。
検索エンジンに評価されて検索結果に表示させるには、まずクローラーに自身のWebサイトを発見してもらわなければならないのです。
データを整理して索引するインデックス
次にクローラーが収集したページをデータベースに登録するインデックスが行われます。これでようやく検索エンジンに初めて認識される状態となるわけです。無作為に登録するわけではなく、ユーザーが検索したキーワードに対して最適な検索結果を表示できるように整理した状態で格納されます。
掲載順位をアルゴリズムで決定
データベースに保存されたページの掲載順位は、検索アルゴリズムという仕組みを通して決められます。
このアルゴリズムは検索の表示対象となったページに対して、検索ワードとの関連性、コンテンツの質、ユーザビリティなどをもとに得点をつける仕組みです。
精度が上がれば上がるほど、より有益な検索結果が表示できるようになるため、Googleは日々アルゴリズムの調整を加えて検索エンジンの質向上を目指しているのです。
SEOのメリット
ここからはSEOの4つのメリットを解説します。
- 認知が低くてもユーザーとの接点が生まれる
- 広告予算の削減ができる
- 購買意欲の高いユーザーが訪問しやすい
- サイトが長期的な資産となり得る
認知が低くてもユーザーとの接点が生まれる
SEOは検索結果で上位表示させることで集客を増やす施策です。そのためサイトの認知が低い状態でもコンテンツを上位表示さえできていれば、ユーザーとの接点を持つことができます。
たとえばあなたが新しく開発したスケジュール管理アプリの開発者だとしましょう。スケジュール管理アプリに関する情報を求めているユーザーは「スケジュール 管理 アプリ」などのキーワードで検索するため、この検索結果上で上位を取れていれば、あなたのWebサイトへの流入が見込めるでしょう。
このように競合とのブランド認知に差があったとしても、ユーザーのニーズに合致したページを作成すれば勝機を見出すことができるのです。
広告予算の削減ができる
SEOはリスティング広告などの運用型広告とは違い、クリックやアクセスに応じて料金が発生することはありません。もちろん社内で対応する場合は人件費などのコストが発生しますが、クリックに対する費用がかからないので高いコストパフォーマンスが見込める施策といえます。
購買意欲の高いユーザーが訪問しやすい
マーケティング用語でAISAS(アイサス)という言葉があります。人は購買行動をとるまでに注意(Attention)、関心(Interest)、検索(Search)、購買(Action)、情報共有(Share)といった5つの過程をふむといわれ、この頭文字をつなげた言葉です。
多くのユーザーは購買行動を起こす前に検索をしています。つまり検索エンジンから集客すれば購買意欲の高いユーザーにリーチできる可能性が高いのです。
サイトが長期的な資産となり得る
健全なSEO対策をして上位表示をしたWebサイトは、継続的かつ安定的な集客が見込める資産となり得ます。なぜなら一度作成して公開したコンテンツは、サイト運営を継続している限りWeb上に残り続けるのです。良質なコンテンツであれば上位表示されている可能性が高いので、費用対効果に優れた集客チャネルとして機能するでしょう。
SEOのデメリット
SEOには大きなメリットがある一方で、念頭においておかなければならないデメリットもあります。
- 効果が出るまでに時間がかかる
- 急激に集客が減少するリスクがある
効果が出るまでに時間がかかる
検索エンジンがページの情報を正しく把握し、その評価をランキングに反映するまでにはある程度の時間を要します。サイトの規模や競合の状況など様々な要因に左右されますが、コンテンツが上位表示されるまでに早くても1か月、場合によっては半年~1年ほどの期間を要する点には注意しましょう。
SEOで成果を出すためにはコンテンツの質と量を一定以上担保しなければならないため、特に初期段階は人的・時間的なコストがかかる施策です。
急激に集客が減少するリスクがある
前述したようにGoogleはユーザーのニーズを高いレベルで満たすため、検索アルゴリズムのアップデートを日々繰り返しています。なかでもコアアップデートと呼ばれる調整は評価の基準が大幅に変更される可能性があるため、上位表示されていたサイトの順位が大きく下降するリスクをはらんでいるのです。掲載順位が下降すれば当然、集客力は大きく減少します。
しかしアルゴリズムのアップデートはユーザーの検索体験を向上させるためのものなので、健全なサイト運営を心がけていれば、そこまで過敏になる必要はないでしょう。
対策の種類と初心者がまず取り組むべきこと
SEO対策といっても施策内容は無数にありますが、大きくカテゴリを分けると以下のようになります。
施策 | 内容 | 担当 |
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HTMLの最適化とUX向上 |
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SE(システムエンジニア) |
コンテンツ制作 |
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Webディレクター、Webマーケター |
外部施策 |
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Webマーケター、広報 |
HTMLの最適化とUX向上
SEO対策では検索エンジンにサイトの要素を適切に評価される状態をつくることが重要です。Webページは主にHTMLというコードで記載されています。たとえばタイトルなら<title></title>、大見出しなら<h1></h1>で囲むなどの記述です。HTMLが適切に記載されていない場合、検索エンジンから適正に評価されません。
また特定の構造化タグをマークアップすることで検索エンジンにコンテンツが認識されやすくなったり、リッチな検索結果を表示させることも可能です。
また、HTML以外にもパンくずリストを設置して、訪問者がWebサイト内のどこにいるか分かりやすくするなどの施策も有効です。
コンテンツ制作
SEOの知識が豊富にない初心者でも、比較的すぐに取り組むことができるコンテンツ作りのポイントを6つ紹介します。
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1.Webページのタイトル・概要文の最適化
記事のページタイトルは、検索キーワードをタイトルに含め、ユーザーと検索エンジンに対してページの内容を的確に表すとよいでしょう。
たとえば「ラーメン 東京」と調べる人は「東京のラーメン屋」を知りたいと考えられるので、タイトルは「東京のおすすめのラーメン屋◯選」にするなど。対策キーワードをタイトルに含め、ページ内容を的確に表すことが重要なのです。
またmetaタグをつかって概要文を指定しましょう。タイトルと同じくらい重要なので、対策キーワードを文章中に含め、他のページと重複しないようにするのが大切です。
2.検索ニーズからキーワードを選定し、対応ページを作成する
SEOにおいて重要なのがキーワード選定です。自身のサイトで対策すべき検索キーワードを分析し、まだそのキーワードに対するコンテンツがなければ作成しましょう。ここからは検索ニーズの探し方を解説します。
Googleの検索窓に表示されるオートコンプリートを確認する
オートコンプリートとは検索エンジンにキーワードを打ち込んだ際に表示される関連キーワードの候補のことです。オートコンプリートからはユーザーのダイレクトな検索需要を探ることができます。
キーワードの検索ボリュームを把握する
対策キーワードの選定が完了したら、そのキーワードの月間の平均検索回数(検索ボリューム)を確認してみましょう。ボリューム数を確認するには、キーワードプランナーをはじめとするツールを活用します。検索ボリュームが低い場合、上位表示されても多くの流入は見込めないためある程度の検索ボリューム数が担保されたキーワードに絞り込むことが重要です。
3.内部リンク設定の最適化
コンテンツを作成したら、サイト内に存在する関連性の高い記事からリンクを張っておきましょう。これを「内部リンク」と呼びます。
たとえ良いコンテンツを公開しても、サイトから該当のページを探しづらかったり、関連性の高い記事から遷移しづらかったりしたら、きっとユーザーは不便に感じるでしょう。これは検索エンジンに関しても同じで、適切なリンクを張り巡らせることで、コンテンツを発見してもらえる機会が増えるのです。
4.コンテンツの信頼性を明示する
ユーザーにとって誠実で有益なコンテンツを作成すること自体も重要ですが、ユーザーにコンテンツが信頼できるかをしっかりと明示することも重要性が近年高まっています。
明示例
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5.プロモーションで良い評判やリンクを獲得する
SNSやメルマガなどを通してプロモーション活動を活発におこない、外部からの被リンク獲得を目指すことも重要です。良質なコンテンツを作成し、適切な場所とタイミングでプロモーション活動を実施できれば、好意的な口コミの獲得やSNSのシェアなど自然なリンクの獲得につながるでしょう。
6.ページの表示速度を改善する
ユーザー利便性の追求もSEOにとって重要な要素です。ページの読み込み速度が遅ければユーザーは不便を感じ、そのページから離脱する可能性が高まるでしょう。
ページ読み込み速度はGoogleのモバイル検索のランキング要素のひとつとして採用しています。GoogleのPageSpeed Insightsを活用すれば、URLを入力するだけでページ速度をスコア化し、具体的な改善案を提示してくれます。
外部対策
外部対策とはWebサイトの外部で行うSEO対策で、主に対象となるWebサイト以外のサイトから評価を得て、良質なリンクを獲得を目指します。
GoogleはWebサイトの評価基準のひとつとして、良質な被リンクが集まっているかを重視しているのです。「良質な被リンク」とは金銭を支払ってリンクを獲得する方法ではなく、外部のWebサイトからコンテンツの質を評価されて、純粋に貼ってもらうリンクのことです。
自社のWebサイトと関連性の高いサイトからリンクを貼ってもらえれば、検索エンジンからも有益なコンテンツを掲載しているWebサイトと認識してもらえる可能性が高まります。
具体的な外部対策の方法は、Webページのコンテンツの質を高めて、関連性の高いサイトからリンクを貼られるようにすることです。
特に検索エンジンから高い評価を得ているWebサイトからリンクを貼ってもらえれば、自社のサイトも質が高いとみなされやすくなります。
逆に関連性の薄いWebサイトからのリンクや、スパムリンクなどが貼られてしまうと、サイトの評価が低くなり、検索順位が落ちてしまったり検索エンジンからペナルティが課せられてしまったりする可能性があります。
リンクを貼ってもらうWebサイトの評価は、事前に必ず確認しておきましょう。
SEOで成果を出すために大切なこと
SEOで成果を出すためには、とにかくユーザー目線に立つことが重要です。検索エンジンはユーザーの疑問や課題に対して適切な答えを返すことで、ユーザー体験を向上させています。そしてユーザーの満足度は検索エンジンのさらなる利用につながります。
つまりユーザー目線でSEO対策を実践すれば、ユーザーと検索エンジンの双方にとってポジティブな結果を生みます。以上を踏まえて、具体的には次の3つの点を意識するとよいでしょう。
- ユーザー行動の理解
- ユーザーが抱える課題の解決
- Googleの思想を理解する
ユーザー行動の理解
ユーザーの検索行動は前後にさまざまな行動や情報の流れが存在します。それらをふまえて「ユーザーはなぜこのキーワードで検索したのか」「次にどのような行動を取りたいのか」などの一連の流れを考え理解しましょう。
たとえばリュックを購入したいユーザーが、まずはじめに「リュック おすすめ」などで検索するとします。そこでお気に入りのリュックが見つかれば次の行動は「購入」すると考えられます。もしよいリュックが見つからなければ「旅行用」「ビジネス用」などのキーワードを追加して検索しなおす可能性があり、より自分の目的に沿ったリュックを探すでしょう。
このように、ユーザーがどのような意図で検索したか、次にどのような行動をしたいかを理解すると、よりユーザーにとって最適な情報を提供することにつながります。
自身のページに訪れるまでに取った行動を想定し、ユーザーの状況に合わせて最適な情報を提供することが大切です。そうすれば「自分が求めていた情報だ!」とユーザーが感じることができるでしょう。
ユーザーが抱える課題の解決
検索エンジンに入力するキーワードは、いわば検索者の疑問や課題の現れそのもの。見方を少し変えてみると、検索キーワードは質問文として置き換えることもできます。
そのため検索エンジンは、ユーザーの抱えている課題解決のためのベストな回答を検索結果上に返すのです。
課題に対するベストなソリューションをページ内で提供できていれば、検索エンジンはそれをユーザーにとって有益なコンテンツだと判断します。その結果ユーザーへの情報提供の優先度が上がり、検索結果の上位に表示される可能性が高まるでしょう。
Googleの思想を理解する
前述したように、検索エンジンで圧倒的シェアを誇っているのはGoogleです。SEO対策を実践する上で必要になってくるのがGoogleの考え方や思想を理解しておくことです。ちなみに「Googleが掲げる10の事実」にも以下の記述がなされています。
ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
これはGoogleがユーザーの利便性を第一に考え、さまざまな開発や改善をユーザーファーストで行ってきたことを指しています。小手先の技術やテクニックにとらわれないベストな提案によるユーザーの検索体験の向上が、後から利益としてつながっていくのです。
Googleは自社の検索結果ページをレビューする際、品質評価ガイドラインというマニュアルを活用しています。
この品質評価ガイドラインは検索アルゴリズムには盛り込まれていませんが、Googleの検索結果に対する思想が反映されているので、SEOを実践していくうえでも意識すべき内容といえます。
なかでも近年重要視されているのがE-A-Tという基準です。以下で詳しく解説します。
※ちなみにGoogleの検索品質評価ガイドラインは英語版しかリリースされていません。SEOをとことん追求してみたい方はオリジナルのドキュメントを読破してみてはいかがでしょうか。
E-A-Tとは
近年Googleがコンテンツの評価基準として重視しているのが「E-A-T 」という指標。専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)、信頼性(Trustworthiness)の頭文字をとった言葉です。
①専門性
文字通り何かしらのテーマやジャンルに特化しているかを判断する指標です。たとえば金融やエンタメ、医療も全て扱うサイトよりも金融なら金融に特化した情報だけを扱ったサイトのほうが当たり前ですが専門性が高いと判断されます。
また専門性は扱うテーマだけでなく、どのような人物がコンテンツを作成したのかも判断基準となります。たとえば法律を扱うコンテンツであれば、資格を有した弁護士が解説したほうが説得力が増しますね。専門性はサイト全体はもちろんですが、比較的にコンテンツ単位でも評価される傾向にあります。
②権威性
権威性とは「誰が発言したか」を評価する指標です。わたしたちも納得感のある発言かどうか人によって判斷するように、Googleも同じようにWebサイトの発信している情報に説得力があるかどうかを評価しています。
権威性はコンテンツだけでなく、サイト全体に蓄積された様々な評価をもとに判断しています。歴史やリンク数、どれだけそのサイトに対しての言及があるかなど、一朝一夕では達成できない長期的な視点が必要な基準といえるでしょう。
③信頼性
サイトや情報が信用できるかを判断する基準で、コンテンツの最終責任者がだれか明示されているかなどが重要です。もちろんコンテンツ自体の信頼性も評価に含まれるので、信頼できるソースから引用しているかなど、コンテンツ自体の信頼性の担保も重要になってきます。
SEOで外注を検討するなら
SEO対策を実践するうえで全てを自社でまかなう必要はありません。必要に応じて外注化することで効率化や利益の最大化を目指しましょう。外注で取り組む場合、どれくらいコストがかかるのか気になる方も多いでしょう。コストについては目的やサイトの規模感などによって大きく変わってきます。
たとえばWebサイトの構築を1から任せるのか、コンテンツ制作の外注だけを依頼したいのか、成果報酬制か固定報酬かなど支払い形態によっても相場は変動するのです。SEOとサイトの構築を1から任せるセット型の場合は50〜100万円、SEOコンサルに特化した業者であれば10〜30万円、コンテンツの外注だけを委託する場合は1記事あたり5,000〜50,000円程度を相場と考えればよいでしょう。
検索エンジンとSEOの歴史
検索エンジンとSEOの歴史を振り返ってみましょう。これまでの歴史や変革を再確認すれば、SEOで重視すべき事柄がわかるようになります。
ディレクトリ型とロボット型の検索エンジン
1990年代半ばにYahoo! Japanが日本で初めて検索エンジンを提供し始めた時代は、いわゆる「ディレクトリ型」と呼ばれる検索エンジンが主流でした。これは人間の手で情報を収集・整理するタイプの検索エンジンで、インターネット上にあるWebサイトを、ジャンルに応じてカテゴライズするのが特徴です。
一方「ロボット型」と呼ばれる検索エンジンもすでに登場していました。ロボット型はソフトウェアが人間に代わって情報を自動で収集・整理するタイプの検索エンジンで、新しい情報を検索に反映でき、さらにキーワードに合ったWebサイトを大量に表示できるメリットがあります。
世界中でWebサイトが加速度的に増加し徐々に人間の手で情報を収集するのが難しくなったため、数多くの検索エンジンの運営会社がロボット型を採用するようになりました。
変化を起こした2つのアップデート
2000年代になると世界中で急速にシェアを伸ばしていたGoogleが日本に進出し、検索エンジンの業界を席巻し始めました。当時はリンクをより多く集められるWebサイトがよいとされており、いかにリンクを集められるかがWebサイト運営に重要な要素でした。
その結果、金銭を支払ってリンクを貼ってもらうといった行為や、コピーコンテンツが横行したことを受けて、Googleは2011年に「パンダアップデート」と呼ばれる検索評価アルゴリズムを導入しました。これは質の低いコンテンツを掲載しているWebサイトの評価を下げるものです。
さらに2012年には、Googleのガイドラインに違反しているWebページの検索順位を下げる「ペンギンアップデート」も導入されています。つまり被リンク数の多いWebサイトから、訪問者にとって価値あるコンテンツを掲載しているWebサイトが正当に評価されるようになったのです。
今後も品質向上のために進化していく
そして現在では、訪問者のニーズに合致した有益な情報を掲載しているWebサイトが、検索エンジンから高く評価される時代になっています。
逆に訪問者にとって意味のないキーワードを乱立させているWebサイトや、関連性の薄いリンクを大量に貼っているサイトなどは、検索エンジンからペナルティを受けて、検索順位が下げられてしまっています。
いわゆるコンテンツSEOと呼ばれる手法が注目されており、小手先のテクニックよりもWebページの情報の質こそが最も重視されるようになりました。今後もユーザー視点に立ったWebサイトが、Googleをはじめとした主要検索エンジンから高く評価される点は変わらないはずです。
おすすめのSEOツール3選
最後におすすめのSEOツールを紹介しておきます。SEO対策に有益な情報やデータを取得できるため、企業のWebサイト管理者やSEO担当者には欠かせないツールです。
Google Search ConsoleはGoogleが無料で提供しているツールで、Webサイトの検索エンジンでの表示回数や表示順位、検索キーワードなどが調べられます。
Webサイトの問題点を洗い出すのに便利で、検索エンジンからペナルティを受けていないかも確認可能です。Webサイトに問題が検出されると通知が届くため、速やかに修正すれば、検索エンジンから評価されやすくなります。
LumarはWebサイトの内部SEO対策を効率化するためのツールです。Webサイトの問題を自動的に検出してくれるので、サイト分析の時間を大幅に削減でき、検索順位が落ちてしまった場合の原因を突き止められます。
タスクマネージャーを使って必要なタスクを割り当てられる機能を持っているため、チームでWebサイトの管理をするのにも役立ちます。数多くの有名企業にも導入されている評価の高いツールです。
TACT SEOは1,300社以上の企業に導入されているSEOのための分析ツールです。
SEO対策のコンサルティング会社と同等の分析が可能と評価されており、検索結果の上位サイトと自社サイトを定量的に比較することで、自社のWebサイトの問題を浮き彫りにして、有効な対策を取れるようになります。
無料のプランでも上位表示に必要となる分析機能を3項目まで利用できるため、まずは使い勝手を確認してから本格的に導入するとよいでしょう。
SEOとは検索ユーザーに向き合うこと
SEO対策の基本と、検索エンジンの歴史や仕組みを解説しました。日本国内ではGoogleが主要な検索エンジンとなっているため、Googleの評価基準に照らしてWebサイトの作成・運用をする必要があります。
SEOには内部対策や外部対策などの様々な対策方法がありますが、真に目を向けるべきは画面の向こうにいるユーザーです。
ユーザー目線でより便利かつ有益な情報を提供できるようにWebサイトやサービスを運用することで、結果として検索エンジンから高い評価を得ることができるでしょう。
長い道のりになることは避けられませんが、コツコツと長期的な改善を繰り返してくのがSEO成功の1番の近道です。
平均2分!ミツモアでCMSを比較しよう
しっかりとSEO対策を行ったWebサイトを構築するには、CMS(コンテンツ管理システム)の導入がおすすめです。HTMLやCSSの知識不要でWebサイトを作成、更新できるため、SEOの内部対策やコンテンツの質の改善に力を割くことができます。
ただし自社にあったソフトウェアを導入するにも、多くの会社に資料を請求したり、自身で調べて比較検討したりするのは時間も手間もかかってしまいますよね。
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CMSの比較が2分で完了
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