自社の情報を広く認知してもらうために配信するプレスリリースは、非常に費用対効果の高い宣伝方法です。
最終更新日: 2023年03月30日
プレスリリースの効果やメリット、配信方法を解説します。スタートアップ企業の方や、自社の商品に注目してもらいたい企業の方は参考にしてください。
プレスリリースとは？
プレスリリースとは、企業や各種法人、非営利団体などが、テレビや新聞、ニュースサイトなどのメディアに対して自社の活動を発表することをいいます。広報活動の一環として行うものなので基本的に無料で発信でき、有名なメディアに取り上げられれば、大きなプロモーション効果が得られます。
プレスリリースの定義
プレスリリースは新聞あるいは新聞社を意味する「プレス(press)」と、発表を意味する「リリース(release)」を組み合わせた造語です。
企業が新商品の情報や新しい取り組みなどをメディアに対して発表する場ですが、どのような情報でも取り上げられるわけではなく、メディアが取り上げるに足る新規性が必要となります。
主な役割
企業や団体がが自社の情報を発表するのがプレスリリースの主たる目的ですが、リリースされた情報を基に記事を執筆するのは、メディア側の記者やライターです。
メディア側も記事を書くことで自社メディアに注目してもらう必要があるので、魅力的な記事にするために取材活動を行ったり、企業の担当者と情報交換を行ったりして、記事を作成します。
日々、さまざまな企業・団体からプレスリリースが行われるので、それらのすべてが記事になるわけではありません。記者が「この情報は注目される」と判断したものだけが、メディアから発信されるため、記者に興味を持ってもらえる内容にする必要があるのです。
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リリースできる具体的な情報
プレスリリースとして発表できる具体的な情報としては、次のものがあげられます。
- 新商品・新サービスの発表
- 既存の商品のリニューアルや価格改定
- イベントやセミナーの開催
- キャンペーンの告知
- 市場調査などの報告
- 他社との業務提携
- 経営者の交代や人事情報
- M＆Aや新会社の設立など
世間にとってニュース性があり、注目を浴びやすい話題がメディアに取り上げられやすい傾向があります。新商品の発表やイベントの告知などは、大々的に発表すれば大きな反響を得ることも可能です。
ニュースリリースとの違い
プレスリリースと似た言葉に「ニュースリリース」があります。両者はまったく同じ意味で使われる場合も珍しくありませんが、ニュースリリースのほうがより公益性の度合いが高く世間一般に広く情報発信をする意味合いで用いられることが多いようです。
また、メディアを介さずに、インターネットを活用して自社の情報を広く発信する場合に使われるケースもあります。
インターネットの利用が定着した現代では、ニュースリリースの方が言葉の使い方として適切との意見もあるようです。いずれにしても、プレスリリースもニュースリリースも同じ意味として捉えて問題はないでしょう。
広告との違い
プレスリリースと広告を混同している人も珍しくないようです。上記のように、プレスリリースはメディアに取り上げてもらうことで、世間に自社の情報を広めるのが目的です。一方、広告は対価を支払って広告枠を得て、そこで自社の商品やサービスを宣伝します。
たとえメディアが注目しないような情報であっても、広告枠を購入すれば、基本的にどのような情報でも宣伝が可能です。テレビ・ラジオのCMや新聞・雑誌の広告枠、インターネット広告など、さまざまな広告媒体が存在しており、人気や注目度によって広告費が変わってきます。
プレスリリースの配信方法
それでは、プレスリリースの配信方法を解説します。大きくわけてメディアに直接配信する方法と、専門の配信サービスを利用する方法の2種類があります。それぞれ確認していきましょう。
メディアに直接配信する
新聞社や雑誌社、あるいはインターネットメディアなどに直接プレスリリースを配信する方法です。相手先の企業を訪れたり、電話やメール、FAX、郵送などの手段を使ったりして情報を伝達します。メディア側の担当者に興味を持ってもらえれば、情報を記事にして広めてもらうことができます。
基本的にビジネス系のメディアが多いですが、リリース元の企業の業界や配信する情報によっては、IT系やファッション系などの専門分野のメディアに情報を伝える場合も少なくありません。また、いわゆる記者クラブに情報を届ける「投げ込み」と呼ばれる方法もあります。
配信サービスを利用する
プレスリリースの配信サービスに登録し、必要な情報を入力して配信する方法もあります。サービスの利用料金はかかりますが、一度配信すれば多くのメディアに情報を一斉に届けられるのがメリットです。
メディアからリリースしてもらう場合は記者やライターが最終的に記事を執筆しますが、専用のサービスを使って情報発信をする場合、企業が作成したプレスリリースがそのまま掲載されることになります。メディアとのつながりを持たない企業でも、サービス料を支払えばすぐに利用可能です。
プレスリリースの効果・メリット
続いて、プレスリリースの具体的な効果やメリットをみていきましょう。配信サービスを利用する場合は料金が発生しますが、広告枠を購入するよりも安くリリースできるケースが多く、メディアに情報を持ち込む場合は、基本的に無料で情報を配信できるのがメリットです。それに加えて、プレスリリースには次のような効果があります。
自社を広く認知してもらえる
プレスリリースを行えば、商品・サービスを購入している顧客や見込み顧客、そして自社に資金を投入している投資家などのステークホルダーに広く情報発信が可能です。新商品やイベント情報、人事異動などの情報を効率的に拡散できます。
世間的に認知度が低い中小企業の場合は、プレスリリースを上手く活用することで、自社の情報を広く知ってもらえるようになるでしょう。
投資を促すことができる
外部からの投資を呼び込めるのも、プレスリリースの効果です。有望な企業に投資して利益を上げることを狙っている投資家や投資ファンドなどは、さまざまな業界から発行されるプレスリリースに注目しています。
売れる商品やサービスを提供しようとしている企業や、将来の成長が見込める企業は投資家から評価され、プレスリリースによって資金調達が可能になる場合もあります。さらに業務提携先を探している企業も多いため、事業提携のきっかけになる場合もあるでしょう。
売り上げの増加につながる
効果的なプレスリリースを打てれば、最終的に売り上げの増加につながります。特に近年は新聞やテレビの広告以上に、インターネットメディアの情報が消費者に効果的なケースは少なくありません。訪問者の多い情報サイトやニュースサイトなどに掲載してもらえれば、情報が拡散されて多くの顧客を獲得できる場合もあります。
費用対効果の高いプロモーションが可能
プレスリリースを活用すれば、費用対効果の高いプロモーションが可能です。メディアに直接配信する場合は基本的に費用はかからず、配信サービスを利用する場合でも、広告よりも安い費用で情報を発信できる場合が多いです。
注目度の高いメディアに取り上げられれば費用対効果は非常に高く、低コストで顧客の反応を得られるでしょう。
また、プレスリリースは記事として掲載されるため、普段広告を見ない人にも読んでもらえる可能性があります。資金力のない中小企業やスタートアップ企業でも利用しやすく、企業の飛躍のきっかけになるケースも珍しくありません。
プレスリリース作成時のポイント
では、実際にプレスリリースを作成する際のポイントを押さえておきましょう。単に情報を掲載すれば良いわけではなく、何を伝えたいのかを明確にして、しっかりと文章の構成を考えることが大事です。以下の点を意識しましょう。
必要な情報を網羅する
プレスリリースでは、限られた文字数で情報を的確に読み手に伝えなければいけません。何を伝えたいのか、伝えるべき情報は何かを整理し、伝わりやすい文章の構成を考えましょう。特に次の点は必ず文章に盛り込む必要があります。
- リード文
- 企業情報
- 商品やサービス、開催するイベントなどの基本情報
- 商品やサービス、開催するイベントなどの特徴
- 発信する情報の背景
- 将来の見通しや展望
- 問い合わせ先
これらに加えて、プレスリリースのタイトルも重要です。読み手が興味を惹かれるようなタイトルを考え、限られた文字数で上手く表現しなければいけません。他社のプレスリリースを参考にしながら、発信する情報が魅力的に伝わるように工夫しましょう。
プレスリリースの基本構成
プレスリリースの全体の構成は次のようになっています。
- タイトル：記事のタイトルを記載
- サブタイトル：タイトルを補足する情報を記載
- リード文(冒頭の文章)：記事全体の内容を5W1Hで記載
- 本文
プレスリリースのタイトルは特に重要です。タイトルだけで興味があるかどうかを判断する読み手が大半なので、一目で何が書いてあるのか、どのような情報を得られるのかを端的に表現する必要があります。曖昧な表現を避けつつ、固有名詞や数字を入れることで具体性を持たせるのがポイントです。
正確な情報を配信する
プレスリリースでは、正確な情報を配信しなければいけません。読み手に正確な情報を伝えるために画像を挿入したり、情報の真正性を裏付けるデータなども添付したりすると効果的です。数字やデータを活用する場合は、それが正確な情報かどうか、必ず確認するようにしましょう。
また、読み手に勘違いが起こらないように、抽象的な表現はできるだけ使わず、率直かつ具体的な表現を心掛けることも大事です。特にプレスリリースを配信するメディアは、間違った情報を配信するのを恐れるので、曖昧な情報はプレスリリースとして採用されない可能性が高いでしょう。
媒体によって情報を変える
プレスリリースを取り上げてもらいたいメディアの性質を考えることも重要です。テレビや新聞、ネットメディアなど、媒体によって情報発信の方法は異なり、メインターゲットも違っています。情報を伝えたい相手の属性を考えて、そこに確実にリーチできる媒体を選択しましょう。
複数の媒体にリリースする場合は、媒体によって伝達する情報を変えることも考慮する必要があります。挿入する画像やデータを変えるだけで、反応が大きく変わるケースは珍しくありません。メディアに合わせた時期にプレスリリースを送るといった工夫も大事です。
内容を分かりやすくする
プレスリリースの本文の構成は発信する情報の性質によって変わってきますが、専門用語をできる限り使わず、誰にとっても読みやすい文章を心掛けましょう。業界では当たり前の言葉でも、全ての読み手に伝わるわけではありません。
どうしても専門用語を使わなければならない場合は、注釈などを利用して補足するとよいでしょう。関係性を図表で表現したり、文章の内容を表す画像を挿入したりするのも効果的です。
プレスリリース配信サービスとは？
次に、プレスリリース配信サービスの概要とメリットについて、もう少し掘り下げて解説します。上述のように、プレスリリースを配信する方法としては、メディアに直接持ち込む場合と配信サービスを利用する場合の2系統があります。
配信サービスはプレスリリースの配信をサポートしてくれるオンラインサービスで、メディアの伝手がない企業でも、好きなタイミングでプレスリリースの配信が可能です。
配信サービスを利用するメリット
プレスリリースの配信サービスを利用すれば、複数のメディアで情報の配信が可能で、本来は企業がアプローチしづらい大手メディアでの配信ができる可能性があります。
多くの媒体でプレスリリースを配信できれば、顧客となる目に止まりやすくなり、結果として自社のブランドの向上や売り上げの増加につながるでしょう。SNSなどで情報が拡散される可能性も出てきます。
おすすめの配信サービス
では最後に、おすすめのプレスリリース配信サービスを紹介しておきます。いずれも多くのユーザーを抱える有名な配信サービスで、豊富な実績を持っています。
リリース本数シェアトップ「PR TIMES」
PR TIMESは上場企業の約40％が利用しているプレスリリース配信サービスです。日経新聞や産経新聞、フジテレビといった大手メディアが配信先として名を連ねており、FacebookやTwitterなどのSNSでも強い影響力を誇っています。1配信3万円から利用でき、他メディアへの自動掲載などのサービスもあります。
1配信で200記事以上獲得の例も「＠Press」
＠Pressは数ある配信サービスの中でも、1配信あたりの獲得記事数が多いのが特徴です。テレビや新聞、雑誌、ラジオ、各種Webメディアなど、8,000以上の媒体を保有しており、1配信で200記事以上採用を獲得する例もあるほど費用対効果の高いプレスリリースが可能です。
リリースごとに専属のスタッフがサポートしてくれるため、初めてプレスリリースを発信する企業も安心して利用できます。
業界最多6万社が登録「ValuePress」
ValuePressは業界最多となる6万社が登録しているプレスリリース配信サービスで、利用者数も業界No.1となっています。
全国的に認知されているメディアから地方メディアまで、幅広いジャンルの媒体を利用でき、専属のライターに原稿を作成してもらえるサービスもあります。無料のフリープランから海外配信プランまで、発信した情報によってプランを使い分けられるのも魅力です。
リーズナブルな価格設定「DreamNews」
DreamNewsは30日間11,000円から無制限にプレスリリースを配信できるサービスです。他のプレスリリース配信サービスに比べて非常にリーズナブルなのが特徴で、全国7,000以上のメディアに情報の配信ができます。できるだけ費用をかけずに、多くのメディアにプレスリリースを配信したい企業におすすめです。
プレスリリースを活用しよう
プレスリリースの概要とメリット、具体的な配信方法を解説しました。プレスリリースは配信サービスを利用する場合の利用料を除けば、基本的に無料で配信可能です。配信元となるメディアの記者に興味を持ってもらえれば、費用対効果の高い情報発信が可能で、効率的に自社のブランド向上や売り上げの増加につなげることができます。
作成する際には必要な情報を網羅し、ターゲットや情報の質に応じて最適なメディアを選択しましょう。特に初めてプレスリリースを行う企業は、原稿の作成支援などを受けられる配信サービスを利用するのがおすすめです。費用はかかりますが、多くの媒体で広く情報を発信することができます。
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