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羽虫はどんな虫?危害を及ぼす羽虫の種類や駆除方法・対策を解説

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最終更新日: 2024年04月18日

羽虫は多くの場合、人に危害を加えません。しかし種類によっては注意したほうがよい羽虫も。特にシロアリの羽アリは放置しておくと、ひどい場合は家が倒壊するほどの危険性があります。羽虫の見分け方や対処法を解説します。

羽虫の大群が頭にまとわりつくのはなぜ?

夏頃に頭の近くで飛ぶ羽虫の大群の正体はユスリカです。ユスリカが大群で飛ぶ「蚊柱」はオスがメスにアピールする求愛行動で、少しでも高い所に集まろうとして、人の頭を目印にします。

家で羽虫が発生したらどうやって駆除する?

基本的に家で見るコバエなどの羽虫は窓から入ってきます。網戸に虫をブロックするスプレーをまき、生ゴミを放置せず水回りを清潔にしましょう。ただし羽アリの場合は別の対処が必要です。詳しくは記事内で解説しています。

羽虫とは?

羽虫とは、背中に生えている羽で空を飛び回る小さな虫です。羽虫にはいくつかの種類があります。以下でそれぞれの特徴を紹介します。

蚊に似たユスリカ

ユスリカは、蚊によく似た昆虫です。蚊との違いは活動時期と吸血するかしないかにあります。ユスリカは夏ではなく冬によく活動します。血を吸うこともありません。

ユスリカのオスは群れで「蚊柱」を作り、メスの気を引きます。交尾したメスは水辺で卵を産み、その数は1匹あたり約2,000〜3,000個。そのため、川や湖、沼のあたりで大量発生することが多いです。

基本的に人に危害を加えませんが、あまりにも小さいので人の体内に入ってしまい、健康被害を引き起こす場合があります。大量発生したユスリカの死骸が家の中に入り、細かい粒子を吸い込んでしまうことでぜん息が発症します。

ユスリカは寿命が短く、数日しか生きられません。蚊のように伸びた口のようなものを持っていますが、口器が退化しているため外部から栄養素を摂取せずに死んでいきます。

注意したい2種類の羽アリ

羽アリには主にクロアリとシロアリがいます。元々地面や地中をはうアリですが、新しい住みかや繁殖のために羽で移動する習性を持っています。

クロアリは砂糖や蜜を求めて、屋内に侵入することもあります。土がなくても巣を作ることができるので、家の中の隙間や壁の裏などで大繁殖する危険性も

注意したいのはシロアリです。家の中や周辺でこれを見かけたら、シロアリの被害に遭っている可能性が高いでしょう。もしくは、シロアリの被害が始まろうとしている段階かもしれません。繁殖力が強い種類のシロアリであれば、家屋全体に生息し家が倒壊する可能性もあるので危険です。

クロアリとシロアリの羽アリは、見た目が似ているので特徴の違いをしっかり見極めることが大切です。羽アリをシロアリかクロアリか見分ける方法」を確認してみてください。

関連記事:シロアリの種類や特徴を解説!建物への被害を防ぐ方法は?

羽アリをシロアリかクロアリか見分ける方法

羽アリ

羽虫が羽アリだった場合、クロアリかシロアリかを見分けなければなりません。とくにシロアリであれば早急な対処が必要です。

シロアリ クロアリ
発生場所 湿気の多い暗い場所

木材のある場所

庭やベランダ
発生時期 春から夏前 夏から冬
羽の大きさ 均等 前後で異なる
触角 短く真っ直ぐ 長くて「く」の字
胴体 寸胴 くびれがある
羽の取れやすさ 取れやすい 取れにくい

以下で羽アリだった場合の判別方法を詳しく紹介します。

①発生した場所から判別する

シロアリの羽アリであれば、湿気の多い暗い場所にいる可能性が高いです。また好物のやわらかい木材がある場所にも住みつくので、見つけた場所から羽アリを見分けることもできます。

たとえば床下やトイレ、浴室やウッドデッキの下などで見かけたらシロアリかもしれません。シロアリの中でも、まれに見るアメリカカンザイシロアリは窓やベランダから侵入する場合があります。

一方クロアリは発生する場所を問わないので、庭やベランダで見ることが多いでしょう。

②発生時期から判別する

日本でみられるシロアリは、主にヤマトシロアリかイエシロアリです。ヤマトシロアリは4月下旬〜5月頃に見られます。イエシロアリは6月〜7月です。

春から夏前にかけて羽アリを見つけたらシロアリかもしれません。ほかにも羽アリにはサクラアリやトビイロケアリなどがいますが、これらは夏〜冬の時期に見られます。

また発生時期だけではなく、発生した量でもシロアリを見分けることが可能です。

シロアリは大量発生して飛び回る特徴があります。時期による判別が難しければ、個体の多さで判別すると良いでしょう。

③見た目から判別する

シロアリとクロアリの羽アリを見分けるためには、見た目で判別すると確実です。シロアリの見た目の特徴は以下の通りです。

  • 4枚の羽の大きさがほぼ均等
  • 触角が短くて真っ直ぐ
  • 胴体が寸胴
  • 羽が簡単に取れる

シロアリは4枚の羽がほぼ同じ大きさですが、クロアリは前の羽が大きく後ろの羽が小さいという特徴があります。

触覚はシロアリだと短くて真っ直ぐに伸びています。また数珠つなぎになっているのも特徴です。クロアリは触覚が長く、「く」の字に曲がっています。

シロアリの胴体はくびれがなく寸胴です。クロアリは頭と胸、腹の三つに分かれており、くびれがあります。

さらに、シロアリの羽は取れやすいのも特徴のひとつです。そのため羽だけ見られる場合は、シロアリの可能性が高いと言えます。クロアリの羽は引っ張らない限り簡単に取れません。

シロアリの被害は放っておくと危険!

シロアリ 被害

家屋に被害を及ぼすシロアリは5種類で、その中でも主要なのはヤマトシロアリとイエシロアリです。

黒色の羽を持つヤマトシロアリは、食欲がそれほど旺盛ではないため被害が甚大になることはありません。湿った木材をエサとするので、湿気の多い浴室や床下に集中して被害が及ぶことが多いです。

茶褐色の羽が特徴のイエシロアリを見かけると危険大。屋根裏や床下、土中に大きな巣を作るため駆除が困難です。また新材をエサとし繁殖力も強いので、放置しておくと家屋全体に被害が及び家が倒壊する原因にもなります

コンクリート造りのマンションでも油断は大敵です。鉄筋コンクリートだから大丈夫と思っていても、室内の床材や壁材などには木材が使用されています。この木材がシロアリのエサと巣材になります。いったんコンクリートの割れ目やわずかな隙間などから侵入すれば、繁殖と被害の原因になるのです。

シロアリを見つけたときにすべき対処は「シロアリだった場合の対処法」で解説しています。

関連記事:シロアリ被害にあいやすい場所と症状の特徴を紹介!しっかり点検で、早めの駆除・防除を

ユスリカだった場合の対処法

ユスリカ

ユスリカが自宅周りで大量に発生して悩んでいる方は、以下の3つの対処法を試してみることをおすすめします。ユスリカは発生自体を駆除するよりも、大量発生を抑制する方が効果が高いです

  • 幼虫を羽化させない薬剤を使用する
  • 雑草や溜まり水をなくす
  • 忌避効果の高い薬剤と網戸を設置する

幼虫を羽化させない薬剤を使用する

ユスリカの大量発生を根本から除去するには、昆虫成長制御剤と呼ばれる幼虫を羽化させない薬剤を使用するのがベストです。昆虫成長制御剤はどの成長段階の幼虫に対しても効果を発揮する優れものです。

ユスリカは1回の産卵で大量の卵を産みつけ、その数はメス1匹あたり約2,000〜3,000個。これらの大量の幼虫が羽化する流れを断ち切ることで、繁殖を抑制することができます。

雑草や溜まり水をなくす

ユスリカは、植物がたくさん茂っている場所や溜まり水がある箇所に多く発生します。とくに都市部では、下水溝や河川がよく見られる発生スポットです。

定期的に雑草を除去したり植物を管理することで、ユスリカの発生を抑えることができます。

また側溝の中も定期的なチェックと掃除が必要です。ゴミなどが溜まって水はけが悪くなっていれば、それだけでユスリカを寄せ付ける原因になるので注意しましょう。

忌避効果の高い薬剤と網戸を設置する

ユスリカが家に近寄るのを防ぐ薬剤の設置も高い効果が期待できます。窓や玄関に忌避効果の高い薬剤を置いておきましょう。

細かいメッシュ状の網戸を取り付けると、家の中に侵入する心配をさらに減らすことができるのでおすすめです。

より簡単に対処したい方は、スキマテープで窓の隙間を埋めることも侵入対策になりますよ。

シロアリだった場合の対処法【要対応!】

シロアリ

羽アリがシロアリであると判断した場合、どのように対処すればよいのでしょうか。シロアリの対処法を紹介します。

業者に依頼する

シロアリを見つけたら、まずは業者に相談しましょうマンションでシロアリを見つけた場合は、まず管理会社や大家さんへ連絡することが大切です

シロアリの羽アリを見つけた場合、自力での駆除は困難だと思ってください。シロアリは巣やコロニーを複数作ります。

材木の中など目に見えない場所にも巣を作るので、知識がないと駆除漏れが発生する可能性があります。

巣がひとつでも残っていると、そこを拠点として再び被害が続く恐れがあります。そのため駆除するにはすべての巣を破壊しなければなりません。

また駆除は狭い床下での作業がメインになります。暗く狭い場所で身動きが取れなくなる恐れがあり、まいた薬が充満して健康被害を受ける場合もあるのです。

費用相場はどれくらい?

シロアリの駆除にかかる費用相場は、駆除の仕方や環境によって変わります。シロアリ駆除には薬剤をまかないベイト工法と、薬剤を散布するバリア工法があります。

ベイト工法であれば、相場は外周1mあたり約4,000〜8,000円です。バリア工法は坪単価6,000〜10,000円になります。

大手上場企業であれば、有資格者などの優秀な人材や経験豊富なスタッフが多く在籍しているため、充実したサービスを受けられる体制が整えられています。しかしその分価格が高くなりがちです。

地域密着型企業であれば、人件費や広告費を抑えるため一般的に価格が安くなります。移動場所までが近いため、出張費や交通費もほとんどかからない点がメリットです。

マンションでの駆除費は誰が負担する?

マンションで発生したシロアリの駆除費用は、基本的に大家さんや管理会社が負担してくれます。ただし居住者の不注意や過失が原因であれば、居住者の負担となる可能性もあるので注意が必要です。

耐久性に欠陥が見られる場合、駆除費に加えて建物の補修代金もかかります。シロアリによる被害は、火災被検の適用から除外されます。そのため費用総額が高額になることも多いです。

​​関連記事:シロアリ駆除の費用相場はいくら?施工法・業者・状況の要因で把握できる!

業者選びのポイント

業者を選ぶ際、価格が安いだけでなく内訳が明瞭になっている企業の方が安心です。価格表を用意している業者や、見積書の内訳が細かく記載されている業者がおすすめです。

さらにその見積もりについて、しっかり内容を説明してくれる業者が望ましいと言えます。工事内容も素人でも分かりやすく説明してもらえば、事前に用意できることもあるでしょう。

たとえばバリア工法であれば、ペットや小さな子どもを薬剤散布箇所に近づけないようにするなどの対策を事前にとることができます。

業者を比較するときは、相見積もりを取得するのが効果的です。ミツモアを利用すれば、一度の見積もり依頼で最大5件の業者から迅速に見積もりを収集することができます。

関連記事:シロアリ駆除業者の失敗しない選び方!注意点や費用、予防法も解説

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クロアリだった場合の対処法

クロアリ

掃除機で吸って退治

最も効果的な羽アリの対処法は、掃除機で吸い取る方法です。羽アリはとても弱い虫なので、掃除機に吸引されるときの風圧だけで簡単に死にます。

掃除機で羽アリを吸い込むだけなので、簡単に駆除できるのがポイント。また子供やペットがいるために殺虫スプレーが使用できないご家庭や、マンションに住んでいる方にも向いている方法です。

マンションに住んでいる人はとくに殺虫剤の使用は避けましょう。散布した場所ではクロアリが発生しなくなりますが、逃げた別の場所で新たな巣を作る原因になります。クロアリがマンションのあちこちで発生してしまえば、被害が拡大し完全な駆除が難しくなってしまうのです。

関連記事:自分でできる羽アリの駆除方法・見つけたらすぐやるべき対策!【ただし応急処置です】

虫除けグッズで羽虫対策をしよう

虫除け

虫除けグッズを取り入れることで、より早く簡単に羽虫対策を行うことができます。羽虫の種類に合わせて、以下で紹介するおすすめグッズを取り入れてみましょう。

群がるユスリカやシロアリにはネットやスプレー

飛ぶことで群がる習性を持つユスリカやシロアリには、虫除けスプレーやネットの使用が効果的です。

室内にスプレーを1プッシュまけば、まとめて駆除・予防できるので便利で即効性があります。

小さいユスリカは窓や網戸、玄関の隙間から家の中に入り込むことが多いです。窓や玄関には、スプレーに加えて吊り下げ型の虫よけを設置しておけば、小さいユスリカの侵入を根本から防ぐことができます。

シロアリ対策グッズには、巣ごと駆除できるタイプの薬剤もあります。シロアリの通り道や巣の近くにまいておけば、巣への大きなダメージが期待できるのでおすすめです。

関連記事:

シロアリ駆除剤は目的と成分で選ぼう!おすすめアイテムも紹介

自分で行うシロアリ予防のポイントと注意点!おすすめの薬剤も紹介

ユスリカにはハーブも有効

ハーブ

家の近くにユスリカが大量発生するのを防ぐには、ハーブも効果を発揮します。小さな子供やペットがいるために殺虫剤を使用できないご家庭に、とくにおすすめの虫除けグッズです。

ゼラニウムやレモングラス、ミントにはユスリカが嫌う成分が含まれています。これらのハーブを室内に取り入れるだけで、簡単に対策できる上にお部屋もいい香りに包まれるので一石二鳥です。

はって侵入するクロアリには粉剤

はって侵入するクロアリには、耐水性も期待できる粉剤を使用しましょう。家の周りにまくだけで簡単にクロアリの侵入防止対策ができ、雨にも強いのでまき直す必要もありません。壁際や玄関下、石垣の隙間など、粉剤をまきにくい場所に特化したタイプのものもあるので、2種類使えばより高い効果が期待できます。

羽虫を見つけたらシロアリか確認しよう

飛行中の羽アリ

羽虫にはユスリカやクロアリの羽アリなどさまざまな種類がありますが、シロアリの羽アリを見かけた際は注意が必要です。

特に春から夏にかけた季節に羽虫をみつけたら、シロアリの羽アリかもしれません。大量に発生していないか、シロアリの見た目の特徴はないか確認しましょう。

シロアリの羽アリであれば、自力で駆除しようとせず業者に相談するのが得策です。業者選びは相見積もりを取得して、比較検討すると安心できます。

羽虫をみつけたら、まずはシロアリかどうか確認しましょう。

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