ブヨに刺されるとどんな症状?
ブヨに刺されると、半日後以降に腫れとかゆみが出てきます。症状は1~2週間でおさまることもありますが、体質によっては1カ月以上続くことも。長引く場合は早めに皮膚科を受診するのがおすすめです。
ブヨに刺されるとかゆいのはなぜ?
ブヨに刺されたときのかゆみは、吸血時に唾液が体内に入ることで起こるアレルギー反応です。そのため応急処置としては患部を強くつまんで洗い流すことで毒を排出したり、ポイズンリムーバーを使って毒を排出したりする方法が有効です。
ブヨに刺されると、半日後以降に腫れとかゆみが出てきます。症状は1~2週間でおさまることもありますが、体質によっては1カ月以上続くことも。長引く場合は早めに皮膚科を受診するのがおすすめです。
ブヨに刺されたときのかゆみは、吸血時に唾液が体内に入ることで起こるアレルギー反応です。そのため応急処置としては患部を強くつまんで洗い流すことで毒を排出したり、ポイズンリムーバーを使って毒を排出したりする方法が有効です。
ブヨと言えば、蚊に刺されるよりも強いかゆみと腫れがあるイメージではないでしょうか?具体的な症状について、蚊やアブとの違いに触れながら紹介します。
ブヨとは、ハエ目カ亜目ブユ科の虫のことです。3~6mm程度の大きさで、蚊よりもかなりハエに近い見た目をしています。人間を刺すのは吸血目的です。
ちなみに正式名称は「ブユ」ですが、この記事では便宜的に「ブヨ」と記載していきます。
ブヨに刺されると、激しいかゆみや腫れが数週間以上続いてしまいます。色素沈着するとあとに残るので、早めに皮膚科を受診するか、ステロイド系の外用薬を患部に塗って治療しましょう。
【ブヨに刺されたときの症状】
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ブヨはノコギリ状の口で人間の皮膚を噛んで、出血した箇所から吸血します。
唾液には麻酔成分が入っているので、刺されたときには少しチクッとするだけで痛みはほぼ感じません。
患部には半日後以降にかゆみや腫れが出てくるうえ、蚊よりも症状が強いのが特徴です。
ブユの唾液には酵素毒が含まれているので、吸血されたのが少量でも、腫れは大きくなってしまいます。
また体質によってはアレルギー症状によって腫れが大きくなり、1カ月以上かゆみを伴いながら症状が続くことも。その結果、色素沈着して跡が残ることもあるので、早めに皮膚科を受診することをオススメします。
ブヨ | アブ | 蚊 | |
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刺された箇所 | 血がポロっと垂れる | 血がにじむように | 血は出ず数時間後に赤みがかる |
症状 |
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刺されてから症状が出るまで | 半日~翌日以降 | 刺された直後 | 刺された直後 |
症状の持続期間 | 約1~2週間 | 約2~3週間 | 数日~1週間 |
ブヨ、アブ、蚊、それぞれに刺されたときの症状は上の表のとおりです。
アブはブヨと同じように皮膚を噛みちぎるのですが、噛まれた瞬間に大人でも耐えがたいような痛みが発生するのが特徴です。
蚊の場合は、麻酔成分の含まれている唾液を出して吸血するので、刺されているときの痛みはありません。かゆみも比較的すぐにおさまるのが特徴です。
ブヨに刺されるのを予防するには、以下のような方法があります。
【ブヨの予防対策5選】
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それぞれの対策と、おすすめスプレーなどを紹介していきます。
ブヨは黒や紺色などの暗い色に集まる習性があります。日焼け対策で黒いシャツを着用する機会もあるかもしれませんが、キャンプ地や山に行くときには明るい色の服装を心がけるとよいでしょう。
ブヨ以外にも、蚊、アブ、ハチなども黒色に寄っていく習性があるので、さまざまな虫をよけるのに役立ちます。
熱中症対策なども考慮して、白い帽子を着用したり、首元を白いタオルで隠したりするとよいでしょう。
ブヨから身を守るために、なるべく肌を露出しないようにしましょう。とくにブヨやアブが刺しやすいのは、露出したスネ、ふくらはぎ、くるぶしなどの足元近くです。
夏の暑い時期であれば、ブヨの活動が比較的少ない日中は半袖・半ズボンでもよいかもしれませんが、ブヨが活発になる朝夕は長袖・長ズボンを着用することで予防になります。
虫よけスプレーには、おもに「ディート」と「イカリジン」の2種類あります。ディートの場合は、濃度に応じて使用できる対象年齢がことなります。
【虫よけスプレーの成分ごとの対象年齢】
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ディートの濃度は効果の強さではなく、効果の持続時間に影響します。たとえば30%だと約6時間、10%だと約3時間程度です。そのため長時間の外出では、適宜スプレーをかけなおす必要があります。
また生後6か月未満でも使える虫よけスプレーはイカリジンのみなので注意してください。イカリジンは全年齢対象ですが、効果が低いというわけではなく、対象となる害虫がディートと異なります。
イカリジンの対象害虫 | ディートの対象害虫 |
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イカリジンの対象害虫に加えて、ディートのほうはノミやサシバエにも効果があります。
ちなみに虫よけスプレーはまんべんなく噴射することが大切です。ディートやイカリジンをかけた箇所が、ブヨや蚊から感知されなくなるという機能だからです。
また日焼け止めと併用する場合は、先に日焼け止めを塗ってから虫よけスプレーを使いましょう。
フマキラーの「天使のスキンベープ」はイカリジンを15%の濃度で使用することによって6~8時間の持続効果が見込めます。
イカリジンなので小さい子供にも安心して使用できるのがメリット。またミスト状なので、エアゾール式と違って肌あたりが優しいのも特徴。
乳幼児にも使用できますが、最初にパッチテストをしておくこと、顔や手に塗布しないこと、噴射時には吸い込みに気を付けることなど注意があるので、裏面の注意書きをしっかり確認しておきましょう。
蚊取り線香でおなじみのキンチョーから発売されている、「虫よけキンチョール」です。ディートは6%で、生後6か月以上から使用できます。
パウダーフリーなので服やカバンが汚れる心配もなく、ほのかなローズの香り付きなのが特徴です。
アース製薬の「サラテクト リッチリッチ30」は、ディート30%の虫よけスプレーで、対象年齢は12歳以上となっています。
塗りムラが防げるジェット噴射で、いっきにまんべんなくスプレーすることが可能です。
強い噴射が気になる場合は、しっとり噴射できるミストタイプもあるので、自分に合った方を選びましょう。
多くの虫はハッカ油のニオイを嫌います。ブヨや蚊、ゴキブリなどの虫除けとして使用可能です。
ハッカ油はハッカの茎や葉から抽出して作られた天然成分なので、体への影響も心配ないのがメリット。
またハッカ油は無水エタノールで希釈して使うので、虫よけスプレーよりも長持ちして経済的になるという一面もあります。
【ハッカ油スプレーの作り方】
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ハッカ油スプレーを塗布する場合は、まず手首にこすり付け、足首や首筋に付けていきます。
足裏や頭皮に塗布すると、虫よけ効果以外にもスッキリとした爽快感を得られるので夏の暑い時期にはおすすめです。
川の近くや山でキャンプなどをするときは、強力な蚊取り線香が虫除けグッズとして便利です。
富士錦のパワー森林香は「メトフルトリン」というピレスロイド系の強力な殺虫成分が入っています。殺虫スプレーに含まれることもある成分ですが、人体に害はありません。
公式情報ではユスリカ、チョウバエ、アブのみ適用害虫として記載されていますが、レビューを見ると蚊やブヨの虫除けに絶大な効果を実感している人が多い製品です。
キャンパーの必需品とまで言われることもあるので、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
「アース極太虫よけ線香」は屋外用の虫除けグッズで、通常の蚊取り線香の約3倍の煙が出てくることで、パワフルな効果が期待できます。
こちらも「メトフルトリン」というピレスロイド系殺虫成分を使用しているのが特徴。適用害虫としてはユスリカ、アブ、ブヨが記載されています。
パワー森林香と比較するレビューも多く、使いやすさ、ニオイの柔らかさなどの点でこちらを選ぶ人も多いようです。
ブヨに刺されたときは蚊よりも腫れやかゆみが強くなりやすいので、早めに皮膚科を受診するのがオススメです。基本的にはステロイド剤を塗って治療することになります。
かゆみや腫れが長引くと、皮膚に色素沈着が起こり、跡が残ってしまう可能性もあります。あとで後悔しないためにも、放置しないようにしましょう。
とはいえ刺された直後は「どうしたらいいの?」と困ってしまいますよね。応急処置の方法を紹介します。
ブヨに刺されたときの応急処置は、「ポイズンリムーバー」を使う方法があります。いざという時のために、山や川へ出かけるときは所持しておくのがおすすめです。
【ブヨに刺されたときの応急処置手順】
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ブヨに刺されたときは上記の手順で対処しましょう。
おすすめのポイズンリムーバーは上画像の製品。ハンディサイズなので1人でも対処しやすく、逆止弁によって一定の圧力を維持することができます。持ち運びしやすいのでキャンプやレジャーにもピッタリです。
ブヨやアブに刺されたときだけでなく、ハチに刺されたときの応急処置としても役立ちます。2,000円前後で購入できるので、いざというときのために備えておいて損はありません。
【ポイズンリムーバーの使い方】
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このように誰でも簡単に扱うことができるうえ、のちのち腫れやかゆみがひどくなるのを防ぐことができます。
「蚊やブヨに刺された箇所に50℃以上の熱を当てると、タンパク質が変質してかゆみがなくなる」という説を聞いたことがありませんか?
じつはこれは根拠に乏しい方法です。もし熱でかゆみ成分を変質できたとしても、周辺も一緒に変質してしまい、結局はやけどと変わらない状態になるのです。
以下の参考記事では「ムヒ」の販売会社がこの疑問に答えていて、「炎症を抑える効果を考えれば冷やす方が推奨」としています。
いずれにしても腫れやかゆみを根本的に解消するには、ステロイド剤を塗布したり、抗ヒスタミンでかゆみを抑えたりするほうが確実です。
「虫刺されにはアンモニアが効く」という説を聞いたことがある人も多いかもしれませんが、これは迷信です。むしろアンモニアをかけることで患部がかぶれて、症状が悪化することもあるので注意してください。
市販薬を使う場合は、ブヨに刺された患部には効果が薄いものも多いので、しっかり選んで使用しましょう。
市販薬を選ぶときは、以下のようなポイントに着目してください。
【ブヨ刺されに効く市販薬の選び方】
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ステロイドの強さはストロング、ミディアム、ウィークの3種類に分かれています。ブヨに刺された場合はストロングまたはミディアムの薬を選びましょう。
ただし効き目が強いので「生後6か月から使用可能」など条件が書かれていることがあります。しっかりチェックしましょう。
また清涼感成分はただ肌感が変わるだけでなく、「l-メントール」や「dl-カンフル」という成分によってかゆみを麻痺させる効果があります。
ただし幼い子供にとっては清涼感を「痛み」のように感じてしまうことがあるので、その場合は清涼感成分が配合されていないステロイド剤を選ぶのがおすすめです。
ただしブヨには市販薬の効果が出にくいケースが多いので、薬が効かなければ早めに皮膚科を受診しましょう。
「液体ムヒアルファEX」は、ムヒのなかで最も効き目を重視しているステロイド剤です。
「プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル」というミディアムに分類されるステロイド成分が使われていて、子供は生後6か月から使用可能。
「l-メントール」「dl-カンフル」も配合されているので、かゆみの症状も抑えやすくなっています。
最長で4週間(顔は2週間)まで連続使用できますが、それ以上長引く場合は皮膚科を受診しましょう。
皮膚に優しい軟膏タイプで、ジュクジュクと化膿した患部でも油性基材が保護してくれるのが特徴。アトピー肌や乾燥肌の方でも使いやすくなっています。
また使用上の年齢制限もありません。
ただし強い成分なので連続使用できるのは最長1週間までです。それ以上症状が改善しなければ、皮膚科を受診しましょう。
「ラシュリアPEクリーム」はクリームタイプの塗り薬。「プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル」というミディアムに分類されるステロイド成分が使われています。
清涼感はありませんが、かゆみを鎮める成分として「リドカイン」を採用しているのが特徴です。
使用上の年齢制限はありません。
製品パッケージにはQRコードがついていて、アクセスすると薬剤師への無料相談が可能という点が大きな特徴です。
ステロイド系外用剤を使用しても、強いかゆみがや腫れが長引く場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。
皮膚科であれば、市販されている「ストロング」や「ミディアム」よりも、さらに強力なステロイド剤を処方することができます。
ブヨに刺された症状を放置していると、体質によっては数カ月続くことも。跡を残さずに早く改善するためにも、皮膚科への受診がオススメです。
最後にブヨを予防するのにきっと役立つ基礎知識を紹介します。ブヨが発生する時期や場所を知って、あらかじめ刺されないように用意しておきましょう。
ブヨはきれいな水辺やキャンプ地など自然豊かな場所に発生します。また発生時期は冬を除き3~10月頃ですが、とくに「湿度の高い日」「雨天時」「気温が低めの朝夕」はとくに活発です。
ブヨや蚊は体温・体臭・息(二酸化炭素)などにつられて寄ってきます。たとえばアルコールを飲んでいる人は、発汗量や体温が上がるので、ブヨや蚊にも刺されやすくなるのです。
また赤ちゃんや子供、肥満体形のひとも体温が高くなりやすくよく汗をかくので蚊やブヨに刺されやすいという特徴があります。
香水や柔軟剤のニオイにも反応するので注意が必要です。蚊やブヨだけでなく、スズメバチも香水のニオイに寄ってくることがあるので、レジャーやキャンプのときにはなるべく無臭の状態が望ましいと言えます。
ブヨや蚊などに刺されたときには、刺されたときの「痛み」に加えて、虫の唾液などに反応して起こる「かゆみ」が発生します。
このかゆみはアレルギー症状なのですが、「即時型反応」と「遅延型反応」の2種類があります。
【即時型反応】
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【遅延型反応】
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一般的には上記のような特徴があるとされています。ただし体質によって個人差が大きいのであくまで参考までにしてください。
またブヨに刺された場合は、即時型反応だからといって数時間でかゆみがおさまることは少なく、基本的にはステロイド外用薬を使っての対処となります。
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