刺されるとかゆみなどの症状を引き起こすノミは、さまざまな経路で室内に侵入します。
確実に撃退するには、ノミの性質を理解した上で対策することが肝心です。
生態や繁殖が広がる時期、駆除方法、業者に依頼する際のコツなどを紹介します。
ノミは布団でも繁殖する?
ペットの体表に寄生することが多いノミですが、暖かく湿った環境であれば繁殖します。布団のシーツはこまめに洗濯してフケや皮脂汚れを除き、乾燥機や天日干しで乾いた状態を保ちましょう。
布団にノミがついたらどうすればいい?
応急処置としてはコロコロなどの粘着シートで取り除く方法があります。しっかり根絶するためには、布団乾燥機やコインランドリーの高温乾燥機で60度以上に熱するのがおすすめです。
ノミの性質を知ろう
ノミを駆除したり侵入を防いだりするためには、性質をきちんと把握した上で対処法を考える必要があります。そこでまずその生態になどについて知っておきましょう。
ノミの生態
ノミが室内に侵入する方法として最も多いものが、犬や猫などの動物に寄生することです。
- 成虫は動物の体表に寄生してからおよそ10分以内に吸血をはじめ、2〜3日以内で産卵します。
- 動物に寄生しながら産卵しますが、卵は27℃以下の環境を好むのと表面がつるっとしているため、動物の体から離れて地面や床に落ちていくのが特徴です。
- 落ちた卵は3日程度で幼虫となり、10日程度でサナギに変化します。そして1~2週間で成虫へと成長するのです。
ノミの特徴は優れた跳躍力にあります。ジャンプ力を生かして多方面に移動することで、生息場所を広げるのです。このようにして動物によって持ち込まれたノミは、室内に人がっていきます。
ノミが繁殖しやすい季節は夏!
ノミは高温かつ多湿な環境でより活発になります。湿度が高く蒸し暑い日本の夏は、ノミにとって好都合です。
国内での繁殖は、暖かくなった5月頃からが増え始め、梅雨に入り気温がさらに高まる7月中旬でピークを迎えます。そして夏の終わりから徐々に活動が低下していくといわれています。
またサナギの状態では、温度と湿度の好適な条件がそろわなければ羽化しませんが、サナギのまま1年ほどは生きるのも特徴です。
秋になって涼しさが感じられるからといって、油断はできません。10月になっても、春先と同程度の繁殖力があります。
暖房が行き届いた室内では、真冬でも繁殖する場合もあるので注意が必要です。
ノミが発生しやすい場所はどこ?
毛で覆われた犬や猫の体は、血を吸い産卵するために付着し、寿命を迎えるまで寄生し続けることもあるといわれています。
しかし動物の体表だけではなく、暖かく湿った場所であれば家のどこでも生息できるのです。
動物から落ちた卵は、畳やカーペットは理想的な場所といえます。繊維によって温度が保たれ、かつ幼虫やサナギの養分になるゴミやホコリなどが豊富なためです。
ソファーやベッドも、皮脂汚れやフケなどをエサにして生息します。繁殖力も高いため、1度家の中に入ってしまうと駆除が難しいことがわかるでしょう。
ノミが布団に発生した際の駆除方法
布団はノミが寄生し繁殖しやすい場所です。発生すると寝ている間に刺されてしまうなどの被害が生じます。
適切に撃退するには、どのような方法があるのでしょうか。効果的な駆除方法を三つ紹介します。
駆除方法①:布団乾燥機で退治する
温暖な場所を好むノミですが、高温には強くありません。50℃以上になるとほぼ死滅するといわれています。
そこでおすすめの対処法が、布団乾燥機です。60℃以上に設定し、ノミが発生してしまった布団に使用することで駆除することが可能になります。
「持っている衣類乾燥機が60℃になるから撃退できる」と考える人もいますが、一概にそうとはいえません。家庭用の乾燥機は、衣類乾燥だと40℃程度にしかならない場合が多いからです。
衣類乾燥機を使用するなら、コインランドリーなどの大型乾燥機を使用することをおすすめします。
駆除方法②:スチームアイロンを使う
ノミが寄生していそうな場所に、スチームアイロンを当てることも駆除の方法です。シーツやベッドのマットレス、ソファーの表面、カーペットに使用しましょう。
高温に弱いノミは、スチームアイロンの高熱によって退治できるでしょう。アイロン後に湿度が低下することによって、ノミが好む多湿な状態ではなくなる利点もあります。
アイロンをかける前には、素材が高温に対応するかどうか確認します。変色や変形してしまう場合もあるため、使用可能か確かめておきましょう。
駆除方法③:粘着テープで掃除をする
粘着テープを使って床を掃除することも、ノミ退治にはとても有効です。ホコリやゴミ、髪の毛、フケなどと一緒にノミを吸着させられます。
取っ手付きのロールタイプでコロコロと掃除すれば、ノミの駆除も簡単です。ガムテープでも代用可能です。
ノミが生息していそうな場所にペタペタと貼りつけ、はがすことで簡単に取り除けます。
使用したテープはそのまま燃えるゴミとして処分できますが、つぶして卵が拡散したり羽化したりしないように、できるだけ早く処分しましょう。
徹底的な対処をするなら業者依頼に依頼
自分で駆除しても、なかなか撃退しきれないこともあります。徹底的に対処するなら、知識と経験が豊富な業者に相談することがとても有効です。
そこで、上手な業者選びのコツや、気になる費用についてみてみましょう。
業者選びのポイント
ひと口に「ノミの駆除」といっても、業者によってその方法や使用する薬剤などが異なります。そのため、金額もそれぞれ違う場合があるのです。
確実な作業を低価格で依頼するには、数社から相見積もりを取ることが重要です。やり方や内容、そして料金をしっかりと比較検討できます。
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業者に依頼する際の費用相場
駆除に必要な費用は駆除する範囲によって異なります。限定した場所だけを行えば費用は抑えられ、建物全体まで範囲を広げれば費用がかさみます。
一般的な住宅では、1部屋あたりの相場としては25,000円からとなります。建物全体では70,000円以上かかることもあります。
またペットなど動物にまで対象を広げると、さらに費用が加算されることも念頭に置いておきましょう。
ノミの完全駆除には業者依頼がベスト
ノミが1度発生してしまうと、またたく間に生息範囲が広がってしまいます。自分で対応する方法もありますが、繁殖力やノミの小ささからすると、根絶させることは難しいといわざるを得ません。
完全に駆除するには、やはり専門の業者に依頼することがベターです。信頼できる業者を選び、ノミの駆除を依頼してみましょう。
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