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日本にいる蚊の種類について解説!生態・ライフサイクルを知って、発生を予防しよう

最終更新日: 2022年05月31日

国内でよく見かける蚊の種類は、限定されています。活動地域や時間帯は異なりますが、駆除や予防の仕方は同じです。この記事では、おもな蚊の種類や生態、発生を防ぐ方法を見ていきましょう。

日本にいる蚊の種類は?

世界には3,500種類以上の蚊がいますが、日本では100種類ほど存在しています。 そのなかでも、人間を刺して吸血するのは20種類。さらに代表的な種類は「ヒトスジシマカ(ヤブカ)」「アカイエカ」「チカイエカ」3種類です。

蚊の発生を防ぐ方法は?

ボウフラの時点で駆除することが、蚊を大量発生させないポイントです。 ボウフラを駆除するなら、粒状の駆除剤を撒くのがおすすめです。下水溝、植木鉢の受け皿、廃タイヤなど、水が溜まりやすい場所はとくに注意しましょう。

日本にいる蚊の種類

蚊

世界には3,500種類以上の蚊がいますが、日本に限定すると、100種類ほど存在します。

そのなかでも、人間を刺して吸血するのは20種類。さらに代表的な種類は3種類まで絞られます。

よく室内などで見かけることが多い代表的な種類は「アカイエカ」「チカイエカ」。不快な「ぶーん」という音を立てるのは、ほとんどの場合はアカイエカです。

屋外で見かけることが多い代表的な種類は「ヒトスジシマカ(ヤブカ)」です。

ヒトスジシマカ(ヤブカ)

ヒトスジシマカ、やぶ蚊、ヤブカ

体長 発生時期 発生場所 活動時間 分布 被害
約4.5mm 5~10月 屋外

日陰

日中 全国

(北海道、青森を除く)

デング熱

ウエストナイル熱

「ヒトスジシマカ」は、俗に「ヤブカ」と呼ばれる種類で、野外で見かけることが多い蚊です。直射日光を避けて、湿度の高い日陰などに多く発生します。

体は全体的に黒く、名前にあるように「一筋の白っぽいシマ模様」が特徴的。4.5mmほどとやや小ぶりな体長が特徴です。

青森よりも北の地域では、見かけることはあまりありません。しかし気候変動などの影響で、活動範囲が広がりつつあります。

ヒトスジシマカは、デング熱やウエストナイル熱といった伝染病を媒介するので、注意が必要です。とくに「デング熱」は、2014年に日本で69年ぶりの感染例が出て、話題になりました。

アカイエカ

アカイエカ

体長 発生時期 発生場所 活動時間 分布 被害
約5.5mm 4~10月 ドブ

室内

夜中 全国 ウエストナイル熱

「アカイエカ」は、名前のとおりの赤みがかった茶色が特徴です。5.5mmほどの体長でヤブカより少し大きめなのが特徴ですが、チカイエカとそっくりなので見分けがつきにくい蚊です。

国内に幅広く生息していて、夏の夜によく聞く「ぶーん」という不快な音は、ほとんどがアカイエカなのだとか。

活動時間帯は夜間です。ドブや下水から発生し、春から秋にかけて長い期間活動します。越冬するときは、洞穴などで過ごします

人の血を吸うほか、ペットの血も吸います。そのため「フィラリア」など、動物の感染症に注意が必要です。

チカイエカ

体長 発生時期 発生場所 活動時間 分布 被害
約5.5mm 1年間 ビル

地下

夜中 全国 ウエストナイル熱

「チカイエカ」はイエカの1種。サイズと色が、アカイエカとほぼ同じで、見分けは非常に困難です。

ビルや地下鉄の排水ちかくなどに生息していて、1年中暖かい場所にいるので、冬眠をせずに1年中活動しているのが特徴。

冬に蚊が刺してきた場合は、チカイエカの可能性が高いでしょう。

ユスリカやガガンボは吸血しない

ユスリカとガガンボ

日本でよく見る「蚊に似ている虫」として、「ユスリカ」や「ガガンボ」などの種類がいます。しかしこれらの虫は、人間や動物を刺すことはありません。

ただし、ユスリカの死骸はアレルギー症状を引き起こしたり、ガガンボの幼虫は穀物への食害を起こしたりと、被害が無いわけではありません。

ユスリカを見分けるときは、「止まったときに、羽を“八の字”に開いたまま」である点に注目しましょう。

ガガンボは蚊よりもかなり大きく、1本1本が体長よりも長い脚が特徴的です。

関連記事:ガガンボはどのような虫? | ミツモア

蚊のライフサイクルや生態

蚊のライフサイクル

上記のように種類が分かれている「蚊」ですが、生態やライフサイクルは、おおむね共通しています。

  1. 水場に産卵
  2. ふ化してボウフラ(幼虫)になる
  3. オニボウフラ(さなぎ)になる
  4. 成虫になる
  5. 産卵をしながら、寿命まで生きる

蚊の卵がふ化するまで1~2日、さなぎになるまで7~10日、成虫になるまで2~3日ほど。

わずか10日前後で卵から成虫に変化するのです。蚊の種類によって寿命は異なりますが、平均するとおよそ半月〜1カ月ほどのあいだ生きます。

とくに産卵をするメスのほうが、オスに比べて長生きする傾向があるそうです。

吸血するのはメスだけ

人間や動物から吸血する蚊は、産卵期のメスだけです。

産卵期でないときは、オスもメスも、花の蜜や果物の糖分を主食にしています。

メスが吸血をする理由は、産卵の際に必要な栄養を補給するためです。二酸化炭素や汗のニオイ、温度などを感知して、吸血減となる生き物に近寄っていきます。

ちなみに、自分の体重と同じくらいの量を吸血するので、血を吸った後の蚊は、体重が2倍になります。

蚊に刺されると「かゆい」のはなぜ?

虫刺され

蚊に刺されると、うっとうしい「かゆみ」が発生しますよね。

これは、刺されるときに蚊の唾液が入り込むことで、体内にアレルギー反応が起きるからです。

蚊の唾液には、「抗凝血作用物質」という成分が含まれています。血が固まるのを防ぐ成分で、これによりスムーズに吸血することができるのです。

ちなみに、蚊は温度・二酸化炭素・水分という要素を感知して、吸血対象を探しています。そのため体温が高めの人や、汗っかきな人は蚊に刺されやすいのです。

また、血液がO型の人が刺されやすいという実験結果や、足特有のニオイの原因物質によって蚊が誘引されるなど、いろいろな条件が明らかになっています。

蚊の発生を防ぐ方法

家の周辺で蚊の発生を防ぐには、「繁殖しやすい水場がないか」という点に着目しましょう。

ボウフラの段階で駆除できるかどうかが、蚊の大量発生を防げるかどうかに大きくかかわります。

ボウフラを駆除して蚊の発生源を防ぐ

ボウフラ

ボウフラの時点で駆除することが、蚊を大量発生させないことに繋がります。

ボウフラを駆除するなら、粒状の駆除剤を撒くのが有効です。下水溝、植木鉢の受け皿、廃タイヤなど、水が溜まりやすい場所にはとくに注意しましょう。

また塩水で駆除する方法もあります。水中の塩分濃度を濃くすることで、適応力のないボウフラは死んでいくのです。ただし近くで植物を育てている場合、塩分で植物までダメージを与えてしまう恐れもあるため注意しましょう。

関連記事:ボウフラの効果的な駆除方法は?メダカや10円玉を使った方法も紹介|ミツモア

庭の手入れも大事

人工芝の庭

草むらも好みます。草むらや雑木林、竹やぶなどは蚊の発生場所というよりは、蚊が休んだり隠れたりする場所です。

蚊は、草が生えておらず、風通しのよい環境を苦手とします。庭に雑草が生えている場合は放置せず、こまめに手入れすることで蚊が存在する場所を減らせるでしょう。

雑草の量が多い時は除草剤を使うなど、対策を取ることも必要です。

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