川辺や自宅周辺でよく見かける虫の中に、蚊によく似た大きな虫がいます。これはガガンボと呼ばれ、日本のいたるところに生息している虫です。
ガガンボが人に危害を加えることはあるの?
ガガンボが人に危害を加えることはないため、刺したり吸血したりすることはありません。
ガガンボの駆除方法は?
ガガンボは手でたたいたり、殺虫剤をかけたりするだけで駆除できます。
ガガンボとはどのような虫?
ガガンボは見た目が大きな蚊のような虫です。そのため人に付いて血を吸うのではと思う人もいるでしょう。ガガンボの概要や生態を説明します。
蚊によく似た虫
ガガンボは見た目が蚊によく似た虫であり、体長約1.7cmの羽虫です。細長い脚が鶴(crane)の脚に似ていることから、英名で「crane fly」とも呼ばれています。
脚はもろくて抜けやすいため食品工場等では異物混入となる恐れがあり、注意が必要です。
春から秋に発生
発生時期は主に春から秋にかけた期間です。ガガンボは1度に約300個の卵を草むらに生み付けます。
厚い皮膚で覆われた幼虫は土の中で植物を食べながら成長し、翌年の春にさなぎになります。土の中でほとんどを過ごしたガガンボは、成虫になると地上に飛び立つのです。
幼虫は稲や麦など穀物の根を食べてしまうので、農家からは害虫として認識されてきました。また芝草も食べるためゴルフ場の芝にも害を与えてしまいます。
健康被害はないが見た目が不快
ガガンボは蚊に似ていますが人を吸血することはありません。健康被害はないものの見た目は大きな蚊であるため、恐怖心や不快な印象を与える虫とされています。
日本産ガガンボの最大種であるミカドガガンボは、体長が約3~3.8cmもあるので気味が悪いと感じる人もいるでしょう。
死骸はもろくてバラバラになりやすいため、見た人によってはさらに気持ち悪さが増す可能性があります。
ガガンボの駆除方法
人に健康的な被害を与えないもののガガンボが家の中に侵入するといい気はしないでしょう。簡単に駆除できますがいくつか方法があります。代表的な手法を2つ紹介します。
直接たたき落とす
ガガンボの体は構造が弱くてもろい特徴があります。飛行速度も遅くふわふわと飛ぶので手でたたいたりスリッパなどの道具でたたき落としたりするだけでも駆除できるでしょう。
体が弱いので新聞紙など紙を丸めたものでたたくだけでも、大きなダメージを与えられます。
しかしたたくとすぐに体がバラバラになってしまうため、駆除した後の掃除が大変です。
そのため掃除機で直接吸い取るのもよいでしょう。掃除機であれば長いノズルで天井にいる場合も駆除できます。
殺虫剤を使う
ガガンボはたたき落とせばすぐに駆除できますが、見た目の気持ち悪さから直接触りたくない人もいるかもしれません。たたくことで死骸が飛散し、後処理が面倒だと感じる人もいるでしょう。
そんな時は殺虫剤を使用すると効果的です。殺虫剤ですぐに駆除できますが、中には製品上噴射の強いタイプもあります。
噴射が強いとガガンボが吹き飛んでバラバラになってしまう恐れがあるため、適切な距離から使用するようにしましょう。
殺虫剤を使用した後はガガンボの死骸を処理しなければならないので、二度手間をかけたくない人は直接掃除機で吸い取るのもひとつの手段です。
ガガンボの侵入を防ぐには
自宅にガガンボを侵入させないようにするためには、窓辺を工夫する必要があります。ガガンボの性質を利用した方法も含め紹介します。
夜は遮光カーテンをかける
ガガンボは光に誘引される性質を持つので、特に夜は遮光カーテンを付けて光が外に漏れないようにするとよいでしょう。
さらに使用していない電灯は小まめに消すなど、家の明かりを最小限に抑えるとより効果的です。
また川などの水に近い窓周辺にはガガンボだけでなく、他の虫も生息している可能性が高くなります。基本的に虫は光に反応するので、遮光カーテンを利用してなるべく家に誘引するのを防ぎましょう。
窓の近くに虫除けを設置
窓の近くに虫除けを置くのもひとつの手段です。防虫剤の種類には窓につるすタイプもあるので、簡単に設置できます。
窓の見た目が気になる人は、網戸や窓にスプレーで噴射する商品を使ってみてはいかがでしょうか。
中には殺虫成分と防虫成分を配合した虫除けスプレーもあるので、駆除と防虫の両方を目的とした用途でひとつ購入しておくのもよいでしょう。
駆除だけでなく侵入させない工夫が重要
蚊を大きくしたようなガガンボは人の血は吸いませんが、体が大きく見た目で不快感を与えてしまう虫です。幼虫であれば穀物を食い荒らす害虫にもなります。
健康に被害は与えないものの駆除する際は、手や物でたたき落とすか殺虫剤を使用すると簡単に駆除できるでしょう。
ただしガガンボは体がもろいため、駆除した際は死骸が散らかる可能性があります。駆除するよりもできる限り家の中に侵入させない工夫も重要です。
防虫するには防虫剤を窓につるしたりスプレーで噴射したりする他、光で誘引しないよう遮光カーテンを取り付けるのも効果があります。
日頃から殺虫剤の整備や防虫の工夫を取り入れ、快適に過ごしましょう。