「家に細長くて黒い虫がよく出て困っている」。このような方はいらっしゃるでしょうか。
「ゴキブリとはちょっと違うけれど、名前が分からない」。そんな虫が家にいたら不安ですよね。もしかしたら放置してはいけない虫かもしれません。
この記事ではそんなお家に出現する細長くて黒い虫の正体を突き止めていきます。
発生原因や危険性・対処法も合わせて紹介するので参考にしてみてください。
まずは虫の正体や特徴を知り、その後に駆除方法を見ていきましょう。
家の中でよく見かける細長くて黒い虫一覧
細長くて黒い虫と一口に言っても、人間には有害なものから無害なものまでその種類は実にさまざまです。ここからはさっそく家の中で見かけやすい、細長く黒い虫の代表種たちを見ていきましょう。
- ハサミムシ
- ヤスデ
- シミ
- キクイムシ
- シバンムシ
- コクゾウムシ
細長くて黒い虫①:ハサミムシ
ハサミムシは日本全土に広く生息している昆虫で、全長は10mm~30mm、細長くて黒光りする体の色をしています。最大の特徴は名前の由来にもなっている、お尻側にある大きなハサミ。種類によっては翅(はね)が退化しているものもいますが、飛ぶことができるハサミムシも存在します。
ハサミムシは毒などを持っていることはなく、人間に対しては特に無害な虫となっています。お尻のハサミに挟まれたら少し血が出ることはありますが、しょせんはその程度。むしろ他の小さな虫を食べてくれる「益虫」でもあります。
ハサミムシはジメジメとした湿気の多い場所を好みます。普段は落ち葉の下やゴミ捨て場のゴミの中にいることが多いでしょう。そういった場所が家の近くにあると、床下や窓の隙間などから家の中に入ってくるので注意してください。
細長くて黒い虫②:ヤスデ
細長くて黒い虫の代表格とも言えるのが、こちらのヤスデ。種類にもよりますが全長は20mm~50mmほど。節状の細長い体に大量の足を有しており、思わずゾワッとする見た目をしています。
ムカデとそっくりなので勘違いされやすいのですが、ヤスデは刺したり噛んだりすることはありません。
基本的には無毒。食性も落ち葉などを食べる分解者なのですが、危険を感じると臭液という分泌液を出して自己防衛します。臭液に触れると皮膚がただれたり汚れたりするので、その点では毒を持つともいえるでしょう。駆除する際は十分に注意してください。
ヤスデは普段地中で暮らしていますが、雨で地中の水分量が多くなると這い出して高い場所へと避難します。この習性から主に梅雨の時期になると、ヤスデが雨から逃れるため家屋に出現するのです。
細長くて黒い虫③:シミ
色合いが白っぽく黒い模様のある小さな虫がいたら、それはシミかもしれません。シミは全長10mmほどの小さな体をしており、体表はよく見ると銀色をしています。翅が無いので飛ぶことはありませんが、動きはかなり素早く素手で捕まえるのは非常に困難。
シミは毒を持っていたり噛んできたりすることもありません。しかし厄介なのがその食性です。シミは紙を好んで食べ、漢字では「紙魚」と書かれます。知らない間に本がボロボロになっていたら、それはシミのせいかもしれません。
湿度が高い場所を好むシミは、一年を通していつでも発生します。特に段ボールが詰め込まれた押し入れなどはシミが潜む絶好の環境なので、こまめに掃除をしてシミが居つかないようにしましょう。
細長くて黒い虫④:キクイムシ
木造住宅の天敵ともいえるのがこちらのキクイムシ。日本の家で見かけるキクイムシではヒラタキクイムシがメジャーであり、全長は3mm~8mm。種類によっては翅を使って飛ぶこともあります。
キクイムシは木を食べてしまう虫で、フローリングや木製家具に深刻なダメージを与えます。フローリングに画びょうで開けたような穴があり、穴の下に木くずがたまっていたら、キクイムシがいる可能性が非常に高いでしょう。
春から初夏にかけて成虫になるキクイムシは、木材の内部に卵を産みつけます。孵化(ふか)すると木材内部を食べて10カ月ほどで成虫に。そして成虫がまた木材に卵を産みつけるので、被害を確認したら防腐剤や殺虫剤を使って駆除・予防をするのがおすすめです。
細長くて黒い虫⑤:シバンムシ
シバンムシも茶色っぽい色合いをした小さな虫で、全長はおおよそ2mm~3mm程度。翅を持っているので飛ぶことも可能です。主にパスタなどの乾燥食品を好んで食べ、種類によっては畳やタバコを食べてしまうことも。
毒などは無いので直接的な害はありませんが、常備している乾燥食品や災害に備えた保存食などで大量発生するのが困る点。ペットの餌などでも発生し、ビニールなどの包装も簡単に食い破ってしまいます。
乾燥食品が発生源となることがほとんどなので、シバンムシの姿を見かけたらどこで発生したかを特定しましょう。特定出来たらその食品は廃棄し、その周辺も清掃と除菌をしておくと再発防止につながりますよ。
細長くて黒い虫⑥:コクゾウムシ
日本人の主食であるお米。そんなお米を発生源とするのがコクゾウムシです。黒っぽい体色で全長2mm~3mmほどの小さな虫であり、特徴的なのが象のように長く前に伸びた口。種類によっては翅を使って飛ぶものもいます。
お米につきやすいことから“米虫”と呼ばれているとおり、穀物が主食。さらには穀物を使って産卵してしまいます。直接的な害はありませんが、虫のついたご飯を食べるのは精神的に嫌ですよね。
発生場所はもちろんお米を筆頭とする穀物。管理が悪いとやってきたコクゾウムシがそこで繁殖してしまいます。密閉容器を使ったり防虫効果のある唐辛子を入れたりしておきましょう。
家に出る細長くて黒い虫を放置しておくと危ないのか?
ここまで紹介した細長くて黒い虫は、人間に直接的に危害を加えるようなことはほとんどありません。しかし建物の建材や家具を食害したり、保存してある食材を食い散らかしてしまったりなどの間接的な危害はあります。
そして何よりくつろいで安心できるはずの家の中に気味の悪い虫がいたら、それだけで不快ですよね。安心して過ごすためにも見かけたら放置はせず、しっかりと駆除をしましょう。
家に現れる厄介な虫たち、ペットの餌にはできる?
昆虫や魚・爬虫類などを飼っている場合、それらの餌としてコオロギやゴキブリなどの虫も一緒に飼ったり、保管していたりする人も少なくないでしょう。家で発生した虫たちをそういったペットの餌にすれば、ペットのご飯をまかなえる上に害虫駆除もできて一石二鳥!そう思う人もいるかもしれませんが、あまりおすすめはできません。
その辺りで捕まえたような虫は、何を食べているか分かりません。殺虫剤の成分が体にある虫をペットが食べたら、そのペットも殺虫剤の影響を受けてしまうかもしれませんよね。
また餌として与えなくても、何かの拍子にペットが勝手に食べてしまうこともあります。大切なペットの健康を守るという意味でも、家に現れた虫は早急に駆除をした方が良いでしょう。
細長くて黒い虫たちの駆除方法
家に発生した細長くて黒い虫は、その種類によって発生場所は変わるものの、駆除自体は同じような方法でできます。ただし小さい虫ほど繁殖能力が高く、完全に根絶するのが難しいもの。手に余るようだと思ったらプロの力を借りることも検討してみましょう。
方法①:殺虫剤を使用する
最もメジャーでお手軽な方法は、やはり殺虫剤を使用することでしょう。噴射式の殺虫スプレーを使用すれば、とりあえずはその虫を駆除できます。しかし1匹ずつ見つけて駆除するのは骨が折れますよね。そんな時は燻煙(くんえん)式の殺虫剤を使いましょう。広範囲の虫を退治できるので、楽に駆除できますよ。
しかし一口に殺虫剤と言っても、どんな虫にも効くという訳ではありません。種類によっては効果が薄いものもあるので、駆除したい虫に合わせて殺虫剤を選んでくださいね。また殺虫剤は人間やペットにも影響が出ることがある点も要注意。害虫を駆除しようとしてペットの昆虫が死んでしまった…というのはよくある話なので、くれぐれも取り扱いには注意しましょう。
方法②:掃除機で吸引する
殺虫剤を使用したくない場合は、掃除機で吸ってしまうのもおすすめです。手軽に見つけた虫を駆除でき、産みつけられた卵にも有効です。掃除のついでに駆除できるので、日頃から小まめに掃除機をかけるのがおすすめですよ。
方法③:プロに依頼する
「虫がたくさんいて駆除しても減らない」「正確に原因を特定して、確実に虫を駆除したい」。このような方は、害虫駆除のプロに頼むのも1つの手です。
害虫駆除の相場は状況によっても大きく異なりますが、一例を挙げると以下のようなイメージです。
費用相場 | |
ゴキブリ駆除 | 1万2,000~3万円(1R) |
シロアリ駆除 | 12万~27万円(30坪) |
害虫によっては家中に大量発生していることもあり、その場合は費用が高くなる可能性が高いでしょう。
「害虫駆除を検討している」「なるべく安く依頼したい」という場合は、ぜひミツモアを利用してみてください。ミツモアはあなたの地域や求めるサービス内容を入力するだけで、複数の害虫駆除業者からおおまかな見積もりを提案してもらえるサービスです。
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