天井の汚れに気づいても、どのように対処すべきか分からないという人は多いのではないでしょうか。しつこい汚れがこびり付くと、水拭きでは落とせないケースも少なくありません。そこで天井が汚れる原因と対策、汚れを落とす掃除方法を紹介していきます。
天井の汚れとは
汚れの原因とそれぞれに合った洗剤
実は天井は、さまざまな汚れがついていることがあります。気が付いたら、白かった天井がくすんでいたり、黄色く変色していたり!
汚れの種類によって掃除方法は異なるため、天井の汚れを見つけたときは、まず原因が何かをはっきりとさせ対処しましょう。
天井が汚れる主な原因と、それぞれの掃除方法は以下です。
ホコリ・クモの巣 | 水で拭き掃除 |
タバコのヤニ | 中性洗剤(オレンジオイル配合のもの)を使って掃除 |
カビ | カビキラーなどの次亜塩素酸ナトリウムを使って掃除 |
油 | 重曹やアルカリ電解水を使って掃除 |
「ホコリ」は、人の動きや窓・換気扇からの風で舞い上がり、静電気・湿気によって天井に付着します。ホコリを餌にして、クモが巣を張ることも少なくありません。ホコリやクモの巣は、簡単な水拭きで掃除ができます。
天井の「ヤニ」は、たばこや線香・蚊取り線香の煙が原因です。ヤニ汚れは、オレンジオイル配合の中性洗剤を使って掃除ましょう。洗剤に含まれたオレンジ成分がヤニを浮かし、キレイに落とすことができます。
「カビ」は、湿気の多い部屋やバスルームなどの天井に繁殖します。「カビキラー」などの次亜塩素酸ナトリウムで、カビ菌を根絶やしにしましょう。
また天井の「油」は、キッチンで多く見られます。揚げ物をしたときにはねたり、蒸気とともに舞い上がって天井に付着するのが原因です。天井に付いた油汚れは、重曹やセスキ炭酸ソーダなどのアルカリ性洗剤で掃除します。
天井の掃除頻度について、放置しておくとどうなる?
天井の汚れをそのままにしておくと
汚れた状態の天井を放置しておくと、以下のリスクや影響があります。
- アレルギー症状・頭痛・吐き気などの身体に影響
- 汚れがこびり付き凝固し、落ちにくくなる
ホコリやカビなどの天井の汚れを放置しておくと、身体に悪い影響を与えることが少なくありません。ホコリにはハウスダストやダニ、外から取り込まれた物質などが含まれていることがあります。そのような物質を吸い込むと、アレルギー症状・頭痛・吐き気などにつながることも。
原因不明の体調不良が続いているという人は、天井の汚れを原因のひとつとして疑うべきかもしれません。
またホコリ・ヤニ・油といった天井の汚れは、時間の経過とともにこびり付き凝固していきます。これらの汚れは、放置していると天井の変色や染みに繋がり、掃除をするのも大変です。
そのため、汚れが固着する前に掃除しておくのが大切です。日頃からこまめに天井を掃除する習慣をつくりましょう。天井の小まめな掃除は欠かせません。できれば定期的に天井を掃除する習慣をつくりましょう。
どのくらいのペースで掃除する?
リビング・寝室などの天井は、少なくとも「半年に1回」くらいのペースで掃除をするのがおすすめ。たとえば年末の大掃除で1回、お盆くらいの時期にもう1回など、まとめて掃除できる期間に天井を掃除してみてはいかがでしょうか。簡単な天井掃除であれば、15~30分ほど軽く掃除するだけでキレイになります。
またクモの巣やホコリなどの目立つ汚れは日頃から、気になったときにその場でキレイにしましょう。
部屋の中で特に注意が必要なのは、キッチンや浴室の天井に付いた水垢・カビ・油などの汚れです。これらは、放置しておくと天井にこびり付き、いざというときの掃除が大変になります。
キッチンや浴室については、半年に1度といわず、週に1回など小まめに掃除しておくことをおすすめします。
手の届かない天井掃除の基本
天井掃除をするときの注意点
天井掃除をするときは以下の点に気を着けましょう。
- 必ずマスクをして掃除する
- 天井にカビが生えている場合は掃除機を使わない
天井を掃除するとき、たくさんのホコリが落ちてきます。このとき、ホコリを吸い込んでしまうと、アレルギー症状・頭痛・吐き気など、体調が悪くなってしまうことも。これらのことを避けるため、マスクを着用して吸い込まないようにするのが得策です。
また天井掃除に、掃除機は一気に汚れを吸うことができて便利です。しかし、カビを掃除機で吸うと、排気口から胞子が部屋中にまき散らされます。他のところにカビを繁殖させてしまうこともあり、注意が必要です。天井にカビが目視できるときは、軽く拭き掃除をし、洗剤でキレイにしましょう。
簡単掃除3ステップ
掃除をするとき、以下のものを準備しましょう。
【簡単、天井掃除に必要なもの】
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床・テーブル・ベッド・ソファなどにはあらかじめ新聞紙などを敷いておくと、落下したホコリで汚れる心配がありません。またマスクをすることで、ホコリを吸い込むことを防ぎましょう。
天井に掃除機を使うときは、ハンディタイプなどの小型・軽量な掃除機であれば、腕が疲れずバランスを崩す心配も少ないためおすすめです。また軽くて高所にも届く「ワイパー」を使うのが便利です。
用意ができたら、以下の手順に従って、天井をキレイにします。
【簡単、天井掃除の手順】
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天井のホコリを掃除で吸うとき、バランスを崩さないようにしましょう。
掃除機でホコリを取った後、ワイパーに雑巾を装着して、天井をこすりながら水拭きしていきます。長い距離を往復すると腕や首が疲れ疲れてしまうので、天井は直線距離の短い方向に進んでいくのがポイントです。
雑巾での水拭きが終わったら、次はワイパーにドライシートを装着して乾拭きで仕上げましょう。水拭きのときと同じで、天井の直線距離が短い方に向かって進め往復していきます。
最後に、床に落ちたホコリなどを掃除機で吸い取れば掃除完了です。
たばこのヤニをキレイに落とすには
ヤニ汚れにはオレンジオイル配合の中性洗剤
天井のヤニ汚れには「オレンジオイル配合の中性洗剤」を使うのが効果的です。オレンジの成分がヤニを浮き上がらせるといわれており、効率的にヤニ汚れを落とすことができます。
オレンジオイル配合のウェットシートや、車のガラスに対応しているガラスクリーナーでも代用が可能です。
ヤニ汚れを落とすときは、以下のものを用意しましょう。
【たばこのヤニ汚れを落とすのに、必要なもの】
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掃除をする前に中性洗剤大さじ1と水150mlを混ぜておきましょう。
ドライシートは、乾拭きに使う意外にも、中性洗剤を染み込ませ、天井掃除するときに使います。
これらのものが用意が用意できたら、天井の簡単掃除をするときと同様で、新聞紙を床や家具などに敷いておきましょう。こうすることで、後片付けが楽になります。
用意ができたら、マスクを着用して掃除します。
掃除のやり方
ヤニの付いた天井の具体的な掃除方法を解説します。
【たばこのヤニ汚れを落とす手順】
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洗剤で天井を掃除する前に、掃除機でホコリを除去し、ワイパーを使って天井を水拭き・乾拭きしましょう。付着したばかりのヤニ汚れであれば、これだけでも簡単に落とすことができるはずです。
ある程度汚れを落としたら、水で希釈したオレンジオイル配合の中性洗剤をドライシートに含ませて、固く絞ります。ドライシートをワイパーに装着して、天井をこするように拭き、しつこいヤニの汚れを落としていきましょう。
洗剤で拭いた後は、水を含ませた雑巾で2回ほど水拭きするのがポイントです。2回拭くことで、しっかり洗剤を落とすことができます。最後に、乾拭きすれば掃除完了です。
頑固なヤニ汚れはセスキ炭酸ソーダで落とす
タバコのヤニは長い間放置していると、壁の小さな凹凸や穴などに入り込み、落とすのが難しくなります。天井が黄色く変色し、中性洗剤で落ちない場合は、洗浄力が高い「セスキ炭酸ソーダ」を使いましょう。
セスキ炭酸ソーダは、重曹と比べてアルカリの性質が強く、より洗浄効果が期待できます。
【セスキ炭酸ソーダペーストに、必要なもの】
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中性洗剤の代わりに、セスキ炭酸ソーダで作ったペーストを使います。上記の分量で混ぜ合わせてください。
ペーストができたら、中性洗剤と同じ方法で掃除
中性洗剤と同じように、まずはホコリや汚れを掃除機や水拭き・乾拭きで取り除きます。
軽い汚れが取れたら、ドライシートにセスキ炭酸ソーダペーストを塗り、ワイパーにつけて掃除。
最後にしっかりと水拭きで洗剤を取り除いてから、乾拭きで掃除完了です。
カビをキレイに落とすには
カビには塩素系漂白剤
天井のカビ汚れには、「カビキラー」などの塩素系漂白剤が有効です。
塩素系漂白剤には、強い漂白力と殺菌力が備わっており、しつこいカビ汚れも確実に落とすことができます。ただし、塩素が含まれているため、大量に吸い込んでしまうと体調不良の原因になることも。
取り扱いには十分に注意した上で、正しくカビ汚れを落としましょう。掃除に必要なものは、以下です。
【カビを落とすのに、必要なもの】
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カビを除去するときに掃除機を使ってしまうと、カビの胞子が排気口から排出され、部屋中に充満してしまします。カビ掃除は、掃除機を使わず、ワイパーだけ掃除しましょう。
塩素系漂白剤は強い洗剤のため、肌荒れを引き起こすこともあります。また目や口に入ってしまうと、胃液と反応して塩素ガスを体内で発生させることも。万が一に備えて、レインコート・ゴーグル・マスク・ゴム手袋などを用意しておくと、安全に掃除ができます。
またバケツに塩素系漂白剤大さじ2と水300ml。最後に、新聞紙を床に敷いておけば、準備完了です。
掃除のやり方
カビの付いた天井を、塩素系漂白剤で掃除する方法は以下です。
【カビを落とす手順】
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ワイパーによる天井の水拭き・乾拭きが終わったら、洗剤で掃除します。
塩素系漂白水をドライシートに染み込ませ、固く絞ったら、ワイパーに装着して天井をこすり洗い。
こすり洗いが終わったら5~30分ほど放置して、ワイパーで洗剤を水拭きで落とします。放置することで、洗剤がしっかりとカビ菌に作用し、効果的です。
放置したあと、しっかりと洗剤がとれるように2回水拭きしましょう。また最後に乾拭きをし、完了です。
油汚れをキレイに落とすには
油汚れにはアルカリ電解水や重曹
キッチンの天井に付いたしつこい油汚れを落とすには、レック「水の激落ちくん」のようなアルカリ電解水が有効です。
また弱アルカリ性の「重曹」も使えます。重曹で掃除する場合は、粒子が天井を傷付けることのないように、お湯に溶かして使いましょう。
以下のものを用意して、掃除します。
【油汚れを掃除するのに、必要なもの】
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重曹で掃除する場合は、事前に重曹小さじ2~3とお湯500mlを混ぜておきましょう。
アルカリ電解水・重曹ともに健康被害はないものの、液だれする可能性はあるため、食品や食器などは事前に移動させておきましょう。
これらの洗剤は、洗浄力が強く、肌荒れを引き起こしたり、目に入ったりすると危険です。可能であればレインコートやゴーグルの装着しましょう。
また天井のホコリなどの汚れが、直接床に落ちないように新聞紙を敷けば、準備完了です。
掃除のやり方
ここからは天井の油汚れを掃除する方法を解説します。
【油汚れを落とす手順】
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まずは汚れが少ないところから順番に、ワイパーでこするようにして天井を拭きましょう。換気扇など特に汚れがひどいところは、最後に重点的に掃除します。
重曹を使う場合には、最後にワイパーで水拭き・乾拭きをして完了です。重曹水は、水分が蒸発すると白っぽくなってしまうことがあります。水拭きするときは、しっかり落としましょう。
アルカリ電解水の場合、放置しておいても天井が白くなる心配がないので、2度拭きせずにそのままで構いません。
【部屋別】天井掃除をするときのポイント
和室の木の天井を掃除するポイント
和室などに多い木材の天井は、湿気や汚れを吸収しやすいのが特徴です。そのため水拭きするのは向いていません。基本的に和室の天井は乾拭きするだけ、ホコリを掃除ので十分です。新聞紙を床に敷き、ワイパーにドライシートをつけて掃除しましょう。
もし木の天井に目立つ汚れがあれば、木材専用の洗剤で掃除するのもオススメ。その場合もドライシートに洗剤をつけて、こすり洗いするだけです。
高い天井を掃除するときのポイント
天井を掃除するとき、高くてホコリを吸うことができないときは、踏み台や脚立などを使いましょう。掃除機など重たいものを持って掃除するときもバランスを崩すことがあります。そのとき、踏み台や脚立を使って掃除している場合は、転倒・落下に十分注意が必要です。
また天井専用のワイパーもあります。
レック「天井カビ取りワイパー」は、先端に水切りができたり、きめ細かいスポンジついている天井用ワイパーがあります。伸縮ができる優れものです。
お風呂の天井を掃除するときのポイント
お風呂場での掃除は、他の天井と比べ、掃除がしやすいです。
水拭きの代わりに、シャワーで楽に洗剤を洗い流すことができます。
お風呂場の天井掃除は、お風呂掃除のときに、軽く拭いておくのがポイントです。毎日~週に1回程度、天井掃除をしましょう。汚れや水気が残ってしまうと、カビの原因にもなるので、注意が必要です。
以下の記事では、お風呂掃除のポイントや、箇所別で掃除方法を紹介しています。詳しくしりたい方は、参考に。
【裏ワザ】天井の汚れを予防する方法
天井の汚れを防止して、キレイを保ちましょう。
汚れ防止に効果的な方法は、以下です。
- 柔軟剤で天井を拭く
- エタノールスプレーで拭き掃除
天井につくホコリなどの汚れは、静電気によって吸着しています。柔軟剤には、静電気を予防する効果があるので、天井に塗布することでホコリを付きにくくすることができるのです。
天井に柔軟剤を使用する場合は、「水100mlに対して柔軟剤大さじ1」の分量で混ぜましょう。この液体をドライシートに染み込ませて拭くだけです。
またエタノールスプレーはカビ予防に最適です。エタノールスプレーをドライシートに吹きかけて、拭き掃除をするだけ。エタノールでカビを除菌することができます。
クリーニング業者に依頼するのもおすすめ
プロの業者に依頼するというのも一案です。頻繁に天井を掃除する時間がないという人、うまく掃除できる自信がないという人は頼んでみてもいいですね。
プロに任せることで、天井に拭きムラなどが生じることはありません。むしろ依頼することで、キレイな天井を蘇らせます。こびり付いてしまったしつこい汚れも、効率的に落としてくれておすすめです。
また、高所から転倒・落下するリスクを避けることもでき、安心・安全です。
料金はかかるものの、掃除にかける時間や労力をできるだけ削減したいという人は頼んでみましょう。
天井を掃除して快適に過ごそう
日常生活の中で、天井の汚れを意識することはあまり多くないかもしれません。だからこそ、半年に1回掃除することがおすすめです。定期的な掃除を心がけましょう。
天井の汚れが落ちると、健康被害などを防げるだけでなく、部屋全体が清潔で明るい印象になります。
適切な方法で天井をキレイに保てば、毎日の生活がもっと快適になるはずです。
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