屋外のアンテナは台風被害によって固定が緩み倒れる場合があります。またアンテナが倒れるとテレビ映りが悪くなるだけでなく、落下する恐れがあり危険です。
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今回はテレビが映らないときの対処法やアンテナの台風対策方法、修理時に受けられる補償について紹介します。
台風時にテレビが映らなくなる原因と対処法
台風による悪天候で、テレビの画面が乱れたり映らなくなった経験はありませんか?
ここではテレビが映らなくなる原因と対処法について解説していきます。
テレビが映らなくなる原因 | 対処法 |
アンテナの向きがずれた | 業者に向き調整を依頼する |
アンテナが倒れた | 業者に立て直し・交換を依頼する |
強風で電波が届かない | 天気の回復を待つ |
停電で中継局が停止した | 【持ち家】復旧しない場合は放送局に連絡する
【賃貸】大家さんや管理会社に連絡する |
アンテナの向きがずれた
台風のときや台風が去った後にテレビの映りが悪くなるのは、アンテナの向きがずれてしまうからです。アンテナの向きが変わると、テレビ番組の情報をうまく受信できません。
台風の風圧はとても強力です。アンテナを固定している金具が少しでも緩んでいると、力の強い風によってアンテナの向きを動かしてしまいます。
【対処法】アンテナの向き調整を業者に依頼する
アンテナの向きが変わってしまった場合は業者に依頼して正しい向きに調整してもらいましょう。
自分で直せるのではないかと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、高所での作業は転落や転倒の危険性があるため業者に依頼した方が安心です。
アンテナの向き調整を依頼する費用相場は5,000~15,000円、作業時間は30分~1時間かかります。
アンテナが倒れた
テレビがまったく映らない場合は、番組情報を受信するアンテナ自体が倒れてしまったことが考えられます。受信感度が最もよいのは屋根上などの高所ですが、その分強風にさらされやすいといえるでしょう。
高所に設置する場合は倒れないよう「ステー」と呼ばれるワイヤーでしっかり固定されます。カラーワイヤー製とステンレス製があり、カラーワイヤー製はリーズナブルですが耐久性が低く、台風の影響によって切れてしまうこともあるのです。
ステンレス製であっても経年劣化によって切れることもあります。また設置している屋根自体が劣化していると、アンテナが不安定になり倒壊する危険が高まるでしょう。
【対処法】アンテナの立て直し・交換を業者に依頼する
アンテナ自体に問題がなければ立て直すだけでよいのですが、経年劣化していたりワイヤーが切れてしまったりしている場合は交換が必要です。
業者に依頼する費用相場と作業時間は以下の通りです。
費用相場 | 作業時間 | |
立て直し | 10,000~30,000円 | 30分~1時間 |
交換 | 20,000~65,000円 | 1~2時間 |
場合によってはブースターの交換費用や高所作業費用などの追加費用がかかることもあるでしょう。
強雨で電波が届かない
台風の時には強い雨が降るため、その影響で電波が届かずテレビが映らないこともあります。また「降雨対応放送」に切り替わり画質が悪くなる場合もあるでしょう。
地デジ放送よりもBSやCSといった衛星放送の方が影響を受けやすいです。
【対処法】台風が過ぎ去り天気が良くなるのを待つ
このような場合は天気が回復すればテレビの映りも改善することがほとんどです。
アンテナが故障したのではないかと心配になるかもしれませんが、強風の中で屋根の上にあがるのは危険です。そのため点検しに外に出るということは絶対にしないでください。
台風が過ぎ去った後もテレビが映らないという場合は、その番組の放送局に電話することになります。
台風による停電で中継局が停止している
テレビの電波は中継局が各家庭に送っています。
しかし台風によって停電が起きると、中継局の機能も止まってしまうため電波が送れず、テレビも映らなくなってしまうのです。
自宅だけではなく近隣の家でもテレビが映らないという場合は、中継局に問題が起きている可能性が高いでしょう。
【対処法】持ち家の方は放送局、賃貸の方は大家さんに問い合わせる
持ち家の方は復旧するのを待って、それでも放送が映らない場合は放送局に問い合わせます。
賃貸物件の方で他の住人もテレビが映らない場合は、大家さんや管理会社に問い合わせてみましょう。強風の影響で共同のアンテナが壊れてしまっている可能性もあります。
テレビが映らない時にまず試してほしい対処法4つ
テレビが映らなくなった時は台風の影響でアンテナに問題が起きているのか、それともテレビ自体に問題があるのかの見極めが必要です。
テレビ自体に問題がある場合は自分で適切に対処すれば復旧できることもあるでしょう。
ここではテレビが映らなくなった時に最初に試してほしい、自分でできる対処法を紹介していきます。
【対処法①】テレビを再起動させる
まずはテレビを再起動させてみてください。接続が一時的に悪くなっている場合は再起動によって回復することが多いです。
テレビを再起動させる手順は以下のようになります。
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再起動の手順はテレビの種類によっても異なるので取扱説明書を確認してみてください。
また電源コードや配線に被っているホコリが原因で映らない場合もあるので、普段から掃除しておくことも大切です。
【対処法②】ケーブルを再接続する
テレビのケーブルが壁に設置されているアンテナ端子にしっかり接続されていないとテレビが映りません。
一度ケーブルを外して接続し直してみましょう。その際にはHDDやDVD/BDプレイヤーを外して行ってください。ケーブルを軽く引っ張ってみて抜けなければしっかり接続されています。
接続するケーブルは「プラグの抜けや緩みがないか」、「アンテナ端子が折れ曲がっていないか」を確認しましょう。このような不具合がある場合は新しいケーブルに交換することが必要です。
【ケーブル以外に問題がある場合】
HDDやDVD/BDプレイヤーを外したら復旧したという場合は、ブースターや分配器などの周辺機器のトラブルが考えられます。こちらも再度接続し直してみましょう。
他のテレビにケーブルを接続すると映ったという場合は、テレビ本体が故障している可能性があるでしょう。
【対処法③】チャンネルを再設定する
チャンネルを再設定することで復旧する場合もあります。
リモコンの「メニュー」もしくは「ホーム」ボタンからチャンネルの再設定ができます。
設定方法はテレビの種類によって異なるので、詳しい操作手順は取扱説明書を確認してみましょう。
以下の記事ではメーカーごとにチャンネルの再設定方法を解説しているので参考にしてみて下さい。
【対処法④】ケーブルテレビの場合はB‐CASカードを入れ直す
ケーブルテレビに加入している方は、B‐CASカードの接続がうまくいっていないことが原因でテレビが映らないのかもしれません。B‐CASカードはテレビの背面に差し込まれています。
B‐CASカードの入れ直す手順は以下の通りです。
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B-CASカードが折れている、ICチップに傷があるなどのトラブルがみられた場合はカードの再発行が必要になります。
以下のサイトではB-CASカードの再発行を受け付けています。
直らない場合はアンテナの問題である可能性が高い
これまでに紹介した対処法を試してもテレビの映りがよくならない場合はアンテナ自体に問題が起きている可能性が高いです。
アンテナが倒れていたり向きがずれていたりするトラブルが考えられるでしょう。特にBSやCS放送を視聴するために必要なパラボラアンテナは少し向きがずれるだけでもテレビが映らなくなってしまいます。
このような場合はアンテナ工事の専門業者に点検を依頼しましょう。もしアンテナに問題がない場合でもプロの専門業者が他の原因をつきとめて対処してくれます。
アンテナが倒れたときにするべきこと
もし台風の影響によってアンテナが倒れてしまった場合、どのように対処すればよいのでしょうか?
ここではやるべき作業について紹介していきます。
隣の家に声かけをする
アンテナが倒れてしまうと、折れた部分やアンテナ本体が屋根上から落下する恐れがあります。
隣近所の敷地内に落下する危険性もあるため、アンテナが倒れてしまったことを隣人に伝えるようにしましょう。
アンテナは1~5kg前後あり、高所から落下すると甚大な被害が予想されます。
すぐに撤去できない場合は、「〇日に撤去します」と告知を出すとよいでしょう。事前対策ができれば、被害を最小限に抑えられます。
倒れたアンテナを撤去する
たとえ部品が折れていなかったとしても、倒れたアンテナをそのままにするべきではありません。劣化したアンテナは破損しやすく危険なのですぐに撤去するようにしましょう。
また倒れたアンテナでも電波受信ができるケースがありますが、テレビが見られるからと倒れたままにしておくと屋根や外壁に悪影響です。
放置されたアンテナは雨にさらされ、腐食やサビが発生します。さらにそれが屋根や外壁へと広がり、家屋自体を劣化させる原因になるのです。
アンテナ交換を業者に依頼する
アンテナの交換は落下や転倒などの危険性があります。また正確な向きにアンテナを設置しないとテレビ映りがよくなりません。素人が行うよりも業者に任せるのが得策です。
ただし台風が過ぎ去った直後は、業者への依頼が殺到する可能性があります。相場よりも高値を請求されるケースもあるため、優良な業者を選ぶようにしましょう。
交換にかかる総額を初めから提示してくれるかどうかや、支払方法などもチェックしておくと安心です。数多くの業者が登録しているミツモアを利用すると優良な業者が簡単に探せます。
アンテナの修理・交換工事費用
台風によってアンテナに問題が起きた場合は修理や交換が必要になるでしょう。
ここでは業者にアンテナの修理や交換を依頼する費用や工事にかかる時間についても紹介していきます。
アンテナの修理費用(向きの調整・立て直し・再設置)
アンテナの向きがずれてしまっただけなら「向きの調整」だけで済みます。しかしアンテナが倒れてしまっている場合は「立て直し」が必要です。
また倒れたアンテナが故障しておらず、そのまま使えるならば「再設置」してもらうと、交換するよりも費用がおさえられるでしょう。
アンテナの修理費用相場は以下の通りです。
向き調整 | 5,000~15,000円 |
立て直し | 10,000~30,000円 |
アンテナの再設置 | 10,000~20,000円 |
アンテナの交換費用
アンテナが故障していたり経年劣化していたりする場合は交換が必要になります。
アンテナの寿命は10~15年程度といわれていますが、交換の目安としては5年程度がよいでしょう。アンテナは雨風にさらされ、5年ほどたつと劣化し受信しづらい状態になっていなっている可能性があるためです。
交換費用はアンテナの種類によって異なります。それぞれの交換費用の相場は以下の通りです。
八木式アンテナ | BS・CSアンテナ | デザインアンテナ |
20,000~35,000円 | 20,000~65,000円 | 25,000~40,000円 |
アンテナには耐久性やデザイン性に優れたものなどいくつか種類があるので、状況にあわせて新しいアンテナを選ぶとよいでしょう。
台風で倒れてしまったアンテナの撤去、処分を業者に依頼する費用は5,000円~15,000円です。
以下の記事ではアンテナの種類ごとの交換・設置費用や各アンテナの特徴を解説しているので参考にしてみて下さい。
アンテナの台風対策
屋外に設置するアンテナは気象の影響を避けることは難しいため、被害を受けないよう対策を取る必要があります。
アンテナの故障や落下を防ぐために台風対策について見ていきましょう。
屋根裏にアンテナを設置する
台風による被害を避けるためには、屋根裏にアンテナを設置すると効果的です。屋根裏設置は受信感度が落ちますが、強風にさらされたり風による飛来物にぶつかったりする危険がなくなります。
アンテナの劣化を避けられる点や家の外観がすっきりする点もメリットです。ただし元々の屋根の状態によっては屋根裏設置に向かないケースがあります。金属製で太陽光パネルを付けた屋根だと、電波を遮断してしまうかもしれません。
アンテナを壁面に設置する
アンテナを設置する場所として、もう一つおすすめなのが住宅の外壁です。外壁にアンテナを設置するスタイルは、新築の住宅で近年主流になりつつあります。住宅の外観を崩すことなく、屋根上と違って屋外でも台風の影響が受けにくいのが特徴です。
外壁に設置するアンテナは箱のような形をしていて「デザインアンテナ」や「平面アンテナ」などと呼ばれます。屋根よりも設置位置が低いため家主自身でメンテナンスしやすいですが、受信感度がやや劣るのがデメリットです。
耐久性が高く、風に強いアンテナに交換する
テレビアンテナの寿命は平均10年といわれています。既存のアンテナが古いときは、より耐久性の高いアンテナに交換すると安心です。
屋根上にがっちりと固定されているアンテナは、少しずつ経年劣化していきます。金具部分も同様です。これが台風によって倒れると、最悪の場合落下して隣近所に被害が及ぶかもしれません。
交換する場合は、外壁に設置する箱型のアンテナがおすすめです。野ざらしになる屋根上のアンテナと違って強風の影響を受けにくく、落下する心配がほとんどありません。
「光テレビ」や「ケーブルテレビ」にする
台風が毎年来る、頻度が多い地域にお住まいの方は、有線接続で受信する「光テレビ」や「ケーブルテレビ」を導入するという手もあります。
光テレビやケーブルテレビならアンテナが必要ありません。そのため天候に左右されることなく安定してテレビを視聴することができます。
しかし毎月の使用料金がかかりますし、提供できるエリアが限られている場合がある点は留意しましょう。
【注意】こんなアンテナは倒れやすい!
アンテナが以下のような状態の場合は倒れやすいため注意が必要です。
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アンテナの設置に値段がお手頃なカラーワイヤーが使われていることもあります。しかしカラーワイヤーは耐久性が低いので、より丈夫なステンレスワイヤーの方がおすすめです。
ステンレスワイヤーでも細いものだと強風に耐えられないため太めのものを使うようにしましょう。
またアンテナを設置する位置や設置方法が適切でない場合もあります。高さのあるアンテナならば風に耐えるための補強が必要です。施工不備を防ぐためにもアンテナの設置は信頼できる業者に依頼するとよいでしょう。
台風による被害は火災保険の対象
台風によるアンテナ交換は火災保険の対象となります。
どのようにすれば補償を受けられるのか、補償範囲や適用例と共に請求方法を見てみましょう。
火災保険の補償範囲と適用例
火災保険に加入していると、台風被害によるアンテナ交換を業者に依頼する際に補償が受けられます。保険を申請し許可が下りれば、補償にかかる費用をかなり安く済ませることが可能です。
火災保険というと「火事」のときだけと思われがちですが、強風による被害や強雨による水害なども補償範囲になります。
台風被害は「風害」に当たり、風の影響によって建物外部から物体が飛来し衝突して被害を受けた場合も適用可能です。
補償が受けられない事例
火災保険に加入していても補償が受けられない場合があるため注意しましょう。
以下のような場合には補償が受けられません。
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アンテナの倒壊が台風によるものではなく「経年劣化」の場合は補償が受けられません。火災保険の適用範囲であっても「契約内容」によって補償が受けられない場合があります。
契約した保険によっては適用範囲による損害額が「一定額超えないと保険金が下りない」こともあるため、申請する前に契約内容を再度確認しましょう。
また火災保険の申請には被害にあってからの期限が設けられ、過ぎてしまうと利用できないので注意が必要です。
火災保険の請求方法
台風の影響でアンテナが倒れてしまったら、火災保険の請求を行うと修理代の補償を受けられます。
火災保険を請求する手順は以下の通りです。
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申請時に保険会社に提出する書類は以下の通りです。
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「修理にかかる見積書」と「被害状況を撮影した写真」は修理業者が作成してくれたものを提出しましょう。
申請後の結果は約1週間ですが、大規模な災害後は大幅に遅れる場合があります。
隣の家に被害を与えた場合は火災保険が使えない
強風でアンテナが隣の家に落下して、被害を与えてしまったという場合もあるでしょう。
しかし、火災保険は自宅(自身の所有物)にかけられているものなので、被害を与えた側の人が火災保険に入っていても適用されません。
反対に被害にあった家の方が火災保険に加入していて、補償内容に「風害」が記載されていれば保険が使えるでしょう。
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台風や豪雨などでアンテナが倒れるとテレビが映らなくなるだけでなく、アンテナの部品や本体自体が落下する恐れがあり危険です。二次災害を防ぐためにも台風が発生しやすい時期の前にアンテナの設置位置を変えたり、アンテナごと交換したりして対策しましょう。
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