衛星放送を見るために必要な設備「パラボラアンテナ」とは、どのような特徴を持つアンテナなのでしょうか?見た目の特徴や役割・設置する場所といった基本の知識を備えて、テレビの視聴環境づくりに役立てましょう。設置工事の相場も紹介します。


衛星放送に必要なパラボラアンテナとは
パラボラアンテナは地デジ用のアンテナとは別物です。外観の特徴や役割を押さえておきましょう。見られる放送が変わる種類についても併せて解説します。
見た目の特徴
パラボラアンテナは主におわん状の円盤部品と、棒状の金属部品で構成されているアンテナです。多くの製品で円盤部分は白色に着色されています。
白く作られている理由の一つは、金属部品が太陽熱を受け変形してしまうのを防ぐためです。日光の熱で受信する電波が妨害されないように、光を反射してブロックできる白になっているという理由もあります。
円盤部分の大きさは家庭用で直径45〜50cmが一般的です。業務用のパラボラアンテナには直径が10m以上で、受信感度の高いものもあります。しかし面積が大きければ風にあおられやすくなるため、家庭向けの製品は円盤を小さく作っているのが特徴です。
衛星放送の受信に必要
魚の骨に似た形のアンテナは地デジ用で、衛星放送の電波は受信できません。BSやCSを見るためにパラボラアンテナは欠かせない設備です。
地デジ用アンテナとは「受信可能な周波数」・「電波の発信源との距離」に違いがあります。パラボラアンテナが受け取れる電波の周波数は3〜30GHzです。
地デジ用アンテナは300MHz〜3GHzまでしか受信できないことを考えると、パラボラアンテナは高い周波数に対応していると分かるでしょう。
またパラボラアンテナは遙か上空にある人工衛星から、電波を受け取って集められるように作られています。おわん状の部分で電波をキャッチ・反射させ棒状の部分に送ることで、距離がある衛星からの電波をテレビに届ける仕組みです。
地デジの電波は地上にある電波塔から送られてくるため、パラボラアンテナのような機能がなくてもテレビ番組の信号を受信できます。
パラボラアンテナの種類
パラボラアンテナは以下の3種類に分けられます。
- 110度BS/CSアンテナ(2K)
- 110度BS/CSアンテナ(4K8K)
- CSアンテナ
110度BS/CSアンテナ(2K)では従来のフルハイビジョンに、110度BS/CSアンテナ(4K8K)は4K・8Kといった高画質のBS/CS放送に対応しています。
基本的にはBS/CSどちらも同じ110度の製品で見られますが、一部にはCS非対応のものもあるため購入前に確認しておきましょう。
これから高画質の放送を楽しみたい人は、4K・8K対応のパラボラアンテナを選ぶと不便がありません。従来のフルハイビジョンでよいなら2K用の製品で十分です。
CSアンテナは110度のアンテナでは見られない、124度や128度の衛星からの電波を受信できるタイプです。CS(スカパー!)で基本契約のチャンネルだけでなくプレミアムサービスも見たい場合は、別途CSアンテナも必要になります。
パラボラアンテナを設置する場所
パラボラアンテナの取り付け場所には、地デジ用のアンテナに比べて厳しい制限があります。適していない場所に設置すると映像が途切れる・映らないといった不具合の原因にもなるため、適切な設置場所を押さえておきましょう。
障害物に遮られない屋外
パラボラアンテナは衛星からの電波を、十分に受信する必要があります。木や高層ビル・山といった通信の妨げになるようなものがなく、見晴らしのよい屋外に設置しなければなりません。一般的な設置場所は屋根やベランダ・手すり・外壁などです。
注意したいのが地デジアンテナと違って、基本的に屋根裏など屋内には設置できない点です。地デジの電波は屋根の下でも届く場合がありますが、衛星放送の電波は発信源が遠くアンテナの上に屋根があると十分に届きません。
また家全体のデザインによっては屋外にアンテナを取り付けると、外観に大きく影響する場合があります。周辺の家がパラボラアンテナを設置している位置を参考に、取り付けたときどのように景観が変わるか、事前にシミュレーションするのがおすすめです。
条件が整えば屋内設置も可能
パラボラアンテナは条件次第で、屋内にも設置できる場合があります。衛星放送の電波は南西(午後2時)の方角から送られてくるため、その方位に窓があれば屋内でもアンテナが信号を受信できる可能性があるのです。
屋根裏も同様で南西の方角に窓があるなら設置できる場合があります。ただしパラボラアンテナは精密な向きの調整が必要で、わずかでもずれるとうまくテレビが映らない点に注意が必要です。判断が難しければアンテナ工事業者に相談しましょう。
パラボラアンテナを取り付けるには?
これからBS/CS放送を楽しみたいと考えている人は、業者に依頼してパラボラアンテナを取り付けましょう。なぜプロに頼んだ方がよいのか・設置にはどの程度の費用がかかるのかを解説します。
アンテナ工事業者への依頼が基本
屋根上や外壁にアンテナを取り付ける作業は、高所で行うため落下の危険が伴います。自身が落ちなくてもアンテナや支柱・道具を落としてしまい、近所の人や通行人にケガをさせるリスクも見過ごせません。
高所での作業に慣れていない人が自力でアンテナを取り付けようとすると、危険度は上がります。パラボラアンテナに限らず屋外へのアンテナ設置は、経験豊富な業者に任せるのが基本です。
ただしアンテナ工事を請け負っている個人や法人の中には、まれに悪質な業者もいます。作業の質が低く設置がうまくいかない・法外な料金を取られるなど、想定外のトラブルを避けるためにも業者選びは慎重に行いましょう。
設置にかかる費用相場
パラボラアンテナ単体を追加で設置する場合、かかる費用は2K用で12,000〜20,000円が相場です。4K・8K用なら15,000〜25,000円と金額の平均は上がります。
依頼する業者やテレビの視聴環境によっても料金が変わってくるため、事前に見積もりを取っておくと安心です。適正価格を知るためにも最初から1社に絞るのではなく、複数社から見積もりを取る「相見積もり」を行いましょう。
業者とユーザーをマッチングするプラットフォーム「ミツモア」では、地域やアンテナの種類や場所・既存のアンテナを処分するかといった条件から業者を探せます。
簡単な質問に答えていくと無料で最大5社(5名)から見積もり提案が届き、納得した上で依頼先を決められるのが魅力です。実際に利用した人の口コミも見られる仕様になっており、信頼できる業者探しに役立ちます。
パラボラアンテナの役割を知って設置しよう
パラボラアンテナとは人工衛星からの電波を受信し、衛星放送をテレビに映し出すために必要な設備です。見たい放送と予算と考えて適した種類の製品を選びましょう。
設置する場所は障害物に電波を遮られない屋外が基本です。ただし屋内でも衛星のある方角に窓が設置されている場合は、パラボラアンテナを置ける可能性があります。
取り付け作業は高所での作業となり危険が伴うため、アンテナ工事の業者に依頼すると安心です。相見積もりが簡単にできるサイトや口コミを活用して、優良な業者を見つけましょう。
テレビのアンテナ工事のプロを探すならミツモアがおすすめ
ミツモアでは豊富な経験と知識を持ったテレビのアンテナ工事のプロに見積もりの依頼ができます。まずはプロに相談をしてみてはいかがでしょうか?
ミツモアで簡単な質問に答えて見積依頼
ミツモアならサイト上で予算、スケジュールなどの簡単な質問に答えるだけで見積もりを依頼できます。複数の業者に電話を掛ける手間がなくなります。
最大5件の見積もりが届く
無料で最大5件の見積もりを比較することが可能です。レビューや実績も確認して、自分に合った業者を選ぶことができますよ。
チャットで見積内容の相談ができる
気になった業者とはチャットで相談することができます。チャットなら時間や場所を気にせずに相談ができるので忙しい人にもぴったりです。