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【個人事業主必見】確定申告の経費の書き方!注意するポイントは?

最終更新日: 2020年02月04日

確定申告では、経費を適切な項目に記入することが、スムーズな申告だけでなく、節税にもつながります。でも、経費をどんな項目に入れたらよいのか分からず、確定申告書や収支内訳書の書き方で困るという個人事業主も多いでしょう。今回は、確定申告の経費に関係する書類の書き方や、計上できる経費項目など、徹底解説します!

この記事の監修税理士

越智聖税理士事務所 - 愛媛県松山市天山

 
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 確定申告について

毎年の所得を申告し納税額を決めるのが確定申告
毎年の所得を申告し納税額を決めるのが確定申告

給与所得者と異なり、個人事業主が必ずやらなければならない確定申告。なぜ確定申告をしなければならないのか、いつまでにどんな書類を提出するのかをまとめました。

確定申告とは

確定申告とは、個人事業主などなんらかの所得があった人や、給与所得者でも医療費控除などの控除申告がある際に行う手続きです。収入から事業に必要な経費などを差し引いて所得を計算し、その所得にかかる税金を確定。税金を支払います。

1月1日から12月31日までの所得について、翌年の2月16日から3月15日に申告し、納税するのです。

確定申告の方法は「青色申告」と「白色申告」の2種類があり、それぞれ適用される控除や提出書類の内容などが異なります。

青色申告と白色申告の違い

青色申告は、1年間の売上や経費を複式簿記という少し複雑な帳簿で記載する申告方法です。しかしその分、税金を安く抑えられる優遇措置や赤字の繰越などの特典があります。青色申告を提出するためには、事前に「青色申告承認申請手続」が必要です。

それに対して、白色申告は青色申告承認申請を提出していないすべての事業者が行う確定申告方法です。2013年までは帳簿漬けの義務がありませんでしたが、2014年からは帳簿が義務付けられています。

青色申告の必要書類

青色申告で提出が必要な書類は以下です。

  • 青色申告決算書
  • 確定申告書B
  • 必要に応じて添付書類

確定申告書Bとは、事業所得や不動産所得がある人が使う申告書。個人事業主はこの確定申告書Bを提出します。

青色申告に関してはこちらの記事も参考にしてください。

関連記事:

所得税額の計算方法を解説。個人事業主は青色申告の方がかなりお得!

青色申告が断然おすすめ!青色申告をするには開業届を提出しよう!

白色申告の必要書類

白色申告で提出が必要な書類は以下です。

  • 収支内訳書
  • 確定申告書B+必要に応じて添付書類

白色申告についてはこちらの記事も参考にしてください。

関連記事:

自分でできる確定申告の白色申告!帳簿の記入方法・ポイントを解説

白色申告には税務調査が来ないというのは嘘!どんな個人事業主に来る?

確定申告の経費の書き方

確定申告では青色申告決算書、収支内訳書に経費を記載
確定申告では青色申告決算書、収支内訳書に経費を記載

個人事業主だけでなく、副業を雑所得として申告する給与所得者も知っておきたい確定申告の経費の書き方。実際に確定申告書を見ると、経費の項目などが複雑で、書き方が分からないという個人事業主も少なくありません。ここでは、確定申告書B青色申告決算書収支内訳書について経費の項目や書き方を解説します。

確定申告書Bにおける経費の書き方

確定申告書Bに記載するのは、以下の4つです。

  1. 収入
  2. 収入から経費を引いた所得
  3. 所得から控除額を引いた課税所得
  4. 納税額に税率を掛け、控除額などを引いて計算した納税額
確定申告書B
確定申告書B

確定申告書Bには、経費の額を直接記載する欄はありません。帳簿等に記入している1年分の経費をまとめて、それぞれに対応する収入から差し引いた所得金額を②の所得金額欄に記載します。

<確定申告書Bの記入例>

営業等の収入が600万円で、経費が250万円の場合、600万円から250万円を引いた350万円を、所得金額の営業等欄に記入します。

確定申告書Bの記入例
確定申告書Bの記入例

事業にどれだけの経費がかかったのか、科目別に記載するのは、確定申告書Bと一緒に提出する、青色申告決算書収支内訳書です。それぞれの書類に記載された数字と、確定申告書Bに記載している数字が合っていなければ、どこかが間違っているとみなされます。それぞれの書類を作成してから、確定申告書Bを作成しましょう。

確定申告書bの書き方については下記記事も参考にしてください。

関連記事:

【税理士監修】2019年度版個人事業主向け確定申告書bの書き方!

【必見】確定申告書AとBの違いは?確定申告書Bの書き方も徹底解説!

青色申告決算書における経費の書き方

青色申告で確定申告する場合、項目別の経費を記載するのが青色申告決算書です。青色申告決算書には一般用、農業所得用、不動産所得用、現金主義用の4種類があります。それぞれに当てはまらない個人事業主は、一般用を使用するのです。

多くの個人事業主は、収入や経費が発生した際を基準に帳簿を作成しています。これを「発生主義」といい、発生主義の個人事業主は一般用の決算書を使用します。

ほかに現金の入金、出金時点で計上する「現金主義」がありますが、この方法で帳簿作成する場合は税務署に届出が必要です。届を出して許可された事業主は現金主義用の青色申告決算書を使用します。

青色申告決算書は4枚で構成されており、1枚目が損益計算書、2・3枚目は損益計算書の内訳明細書、4枚目が貸借対照表になっています。経費を記入するのは1枚めの経費欄です。

青色申告決算書
青色申告決算書

帳簿で仕分けしている勘定科目毎に、1年分の合計金額をそれぞれ記入します。経費として計上できる項目の具体例は、後ほど解説します。

収支内訳書における経費の書き方

白色申告で確定申告する場合は、収支内訳書を作成します。収支内訳書は2枚で構成されており、経費は1枚めに記入します。

収支内訳書
収支内訳書

帳簿で仕分けしている勘定科目毎に、1年分の合計金額をそれぞれ記入します。

確定申告の経費で計上できる項目は?

打ち合わせの際のお茶代も経費に含まれます
打ち合わせの際のお茶代も経費に含まれます

確定申告では、経費をたくさん計上したほうが、課税所得が減るためお得になります。とはいえ、なんでも経費に計上できるわけではありません。どんなものをどんな項目で経費計上するとよいのでしょうか。

経費とは

経費とは、売上にをあげるために支払った費用のこと。雇用しているスタッフの人件費や打ち合わせに行くための交通費、仕事で使った通信費など、さまざまなものが対象となります。

確定申告書では、経費は内容毎に異なる名目でまとめます。

経費として計上できる項目

具体的に、どんなものが経費になるのでしょうか。確定申告書の必要経費の科目毎に、具体例を見てみましょう。

<経費計上できる項目と具体例>

給料賃金 雇用したスタッフの給料など。現物支給した場合は、その費用を含む
外注工賃 仕事の一部を外部の業者等に依頼した場合の費用など
減価償却費 仕事で使うパソコンなどの機器や車など、高額な資産を一定期間計上する費用
貸倒金 手形や貸付金などで回収できなかった費用
地代家賃 事務所や店舗の家賃など
利子割引料 運営資金を借入れた場合の利子など
租税公課 消費税や固定資産税、事業者税、印紙税などの税金のほか、同業者でつくる組合や商工会などの会費。ただし、所得税や国民年金保険料などは含まれない
荷造運賃 商品の小売を行っている場合にかかる、ダンボールなどの包装資材費、商品発送のための運賃など
水道光熱費 事業で使用した水道、電気、ガス代など
旅費交通費 事業で使用した電車、バス、タクシー、宿泊費など
通信費 事業で使用したインターネット料金、電話代、切手代など
広告宣伝費 事業を告知するために行ったチラシや新聞、インターネット等の広告の制作費、配布用ノベルティの制作費など
接待交際費 取引先へのお中元、お歳暮の費用、接待した場合の飲食費など
損害保険料 事業で使用した自動車の損害保険料、事務所の火災保険料など
修繕費 車や事務所、使用しているパソコンなどの機器の修理費
消耗品費 コピー用紙、文房具、電球、ガソリン代のほか、使用可能期間(法定耐用年数)が1年未満、または取得額が10万円未満のものの購入費
福利厚生費 スタッフの慰安、医療、衛生、保険などのために支払った費用。スタッフの健康保険料、厚生年金、雇用保険などの費用
雑費 事業で使用した、上記の項目に当てはまらない必要経費。少額で継続性がないもの

申告書に記載されている上記勘定科目のほかにも、仕事上よく支出する項目を追加して仕分けすることができます。

<雑費として計上する例>

研修費 スタッフ教育のために実施したり、参加している研修の参加費や講師料
新聞図書費 原稿作成のために購入する新聞、雑誌、図書の購入費
リース料 車やコピー機などをリースした際の費用

経費として計上できない項目

個人事業主が経費として計上できないものは、事業に関係のない費用だけではありません。自分のために使用したものや、家族のための支出も確定申告では経費計上できません。

<経費計上できない項目と具体例>

事業に関係のない支払い 自宅を事務所としている場合の家賃や水道光熱費、通信費など
事業主自身、家族や親族のための支払い 事業主自身の給与、健康診断の費用など
事業主の税金 事業主自身の所得税、住民税など
罰則金・反則金 業務中に起こした交通違反の罰金や反則金など

経費の計上で注意すべきポイント【4選】

パソコンなどは青色申告と白色申告で経費にできるかが変わることがあります
パソコンなどは青色申告と白色申告で経費にできるかが変わることがあります

確定申告で経費計上する際、注意しておきたいこともあります。中でも、疑問が多い4つのポイントについて解説します。

1点の購入価額が10万円を超えるもの

個人事業主が、仕事に使う道具などを経費計上する場合は、1点の購入価格が10万円未満、または、使用可能期間が1年未満のものに限って消耗品として計上できます。使用可能年数は、法律で決められており(法定耐用年数)、高い一眼レフカメラなどは5年、パソコンは4年(サーバー用は5年)となっています。

10万円を超えるものや、法定耐用年数が1年以上と決められているものについては、減価償却費として、購入額を年数で割った額がその年の経費となるのです。

ただし、青色申告者は「少額減価償却資産の特例」を活用すれば、30万円未満のものをその年度の経費として計上できます。この特例の合計限度額は300万円までで、2020年3月31日までの特例となっています。(2019年10月現在)

領収書・出金伝票の保管

経費計上する場合は、領収書や出金伝票を見て、帳簿を作成します。しかし、確定申告書提出時には、経費の領収書の提出は不要です。

ただし、領収書や出金伝票は帳簿が間違いないことを証明する大切な資料。税務調査が入った際の証拠書類となります。

帳簿だけでなく領収書などを含めた帳簿書類は、7年間の保管が義務付けられています。確定申告が終わったからと捨ててしまわずに、ノートに貼ったり、箱に入れたりして保管しておきましょう。

雑費として計上するとき

経費計上の項目の一つ「雑費」は、経費項目に含まれないものを計上する科目です。しかし、どこに入れたらいいか分からない項目をすべて入れていい、というものではありません。雑費に含んでいいものは、継続していない少額の支出のみです。

<雑費に含まれる経費の例>

  • クリーニング代
  • 一時的に出たゴミ処理代
  • 証明書の手数料
  • クレジットカードの会費

科目が分からないものをすべて雑費にした場合、雑費の合計額が大きくなってしまいます。すると税務調査の対象になることもあります。雑費は支出の目的が不明瞭で、脱税を疑われる原因になるからです。

確定申告の際作成する青色申告決算書(青色申告の場合)や収支内訳書(白色申告の場合)の経費の項目欄には、規定の科目以外に空欄も準備されています。事業内容にあった新しい計上科目を作成して、別に経費計上するようにします。例えば、新聞や雑誌を資料として定期的に購入しているのであれば、「図書費」などの項目を作成して仕分けするのです。次年度以降も同じ科目で計上すれば問題はありません。

雑費の目安は経費の5~10%程度。雑費がこの割合より多くなった場合は、消耗品費に含まれるものがないか、新しい科目で区分できるものがないか、確認しましょう。

雑所得の必要経費について

給与所得者でも、副業によって20万円以上の所得(収入から経費を除いた額)がある場合は、確定申告が必要です。その場合、会社からもらう給与は「給与」として記載し、副業の収入は基本的には「雑所得」として記載します。

副業を「雑所得」として確定申告する場合、副業のために使った支出を経費として計上できます。計上できる経費は打ち合わせ代や交通費、資料代など、通常の経費項目と同じです。

確定申告を税理士に依頼するメリット

確定申告の経費に関する疑問は税理士に相談しよう
確定申告の経費に関する疑問は税理士に相談しよう

経費をどの項目に入れるのか、また確定申告書の書き方など、個人事業主にとって確定申告は複雑で難しい部分が多い作業です。しかも、間違って記載してしまえば、税務調査の対象にもなりかねません。そんなとき、強い味方になってくれるのが、税のプロ、税理士です。

確定申告書類の作成時間が大幅に削減できる

税務の専門家である税理士は、確定申告も専門分野。確定申告に必要な書類などを整理して渡してしまえば、確定申告の計算や、収支内訳書など必要な書類の作成をまるごと依頼できます。

また、税理士は、確定申告の代理申告も認められていますので、書類作成から提出まで、これまでかかっていた時間が大幅に削減できます。

ミスなく申告を行うことができる

税理士に確定申告を依頼するメリットは、最新の税制に基づいた申告がミスなくできる、という点にもあります。確定申告は、正しいやり方を知らなかったからといって、間違いが許されるわけではありません。間違いに気づいたら、煩雑な手続きをして申告をやり直さなければなりません。また、気づかない場合は、脱税の疑いがかかってしまうこともあります。

税理士に依頼すれば、確定申告のやり方や記入方法などで間違うことはありません。さらに、確定申告書には、書類を作成した税理士の署名欄もあります。ここに税理士の署名があれば、書類に間違いがないことの証明にもなります。

節税のアドバイスがもらえる

税理士に確定申告を依頼したら、帳簿などの分析も依頼してみるのもおすすめです。消費税や所得税など、どんな計上や使い方をしたら節税につながるか、最新の知識をもとにしたアドバイスは税理士の独占業務です。賢く節税できるポイントをぜひ教えてもらいましょう。

監修税理士からのコメント

越智聖税理士事務所 - 愛媛県松山市天山

記事を見れば確定申告においてどれが必要経費になるか??いくらまで経費になるのか??が分かりやすく理解することができます。しかし個々の内容以外の出来事も発生します。その場合における必要経費の判断基準は“事業の為に使ったものか”が最大のポイントになります。“事業の為に使ったもの”と説明できでは必要経費にして問題ございません。税金が多く発生しそうな場合は必要経費になりそうなものを探したり専門家である税理士の意見を聞くのもいいでしょう。ご事業の為に使ったものは無駄なく必要経費にして適正な納税を行いましょう!!
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この記事の監修税理士

越智聖税理士事務所 - 愛媛県松山市天山

越智聖(おちさとる)1980年愛媛県今治市生まれ。香川大学経済学部卒。大学卒業後愛媛県西条市の税理士事務所で12年間の勤務の間に税理士試験に合格し平成27年4月に愛媛県松山市にて独立開業。スタッフ5人。法人の顧問先102件、確定申告約130件(平成30年実績)相続税申告年間約5件。「人の為に動く」を経営理念とし、愛媛県で一番話しやすい税理士と言われている。
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